人気シェーバーの3枚刃モデル「ラムダッシュ パームイン LITE ES-P330U」がついに登場!
パナソニックの電動シェーバー「ラムダッシュ」は、独自のリニアモーターを搭載したパワフル駆動で定評のあるロングセラーシリーズ。2024年、同シリーズからハンドル部を省いた手のひらサイズの本格5枚刃モデル「ラムダッシュ パームイン」が発売され、その画期的な使い心地のよさから人気を博したが、フラッグシップモデル級の価格に躊躇していた人は少なくないはずだ。
そんななか、ついに1万円台の3枚刃モデル「ラムダッシュ パームイン LITE ES-P330U」が登場。5枚刃モデルとの違いも含め、その使い心地を試してみた。
2台目モデルとしても最適な価格帯の3枚刃モデル。今回使用したモデルのカラーは「ミストグレー」(写真)。カラバリはほかに、「ディープネイビー」と「スモーキーブルー」がラインアップ
そもそも、2024年に発売された「ラムダッシュ パームイン」は、従来の5枚刃モデル「ラムダッシュPRO 5枚刃」からハンドルを丸々省いたような独特のデザインを採用し、世間を驚かせた。小さなボディとはいえ、「ラムダッシュPRO 5枚刃」と同じ「5枚刃システム」とリニアモーターを搭載しており、手のひらに収まる本格5枚刃シェーバーとして、2024年のシェーバー業界の話題をさらってヒットした製品だ。
最大の魅力は、その剃りやすさだ。小ぶりな本体を指でつまむように持ち、自分の手首の加減で「なで剃り」することで、肌にやさしく、細かい部分までフレキシブルに剃り上げられる。ヒゲの濃さによってモーター速度が自動制御されるセンシング機能「ラムダッシュAI+」も踏襲している本格派だ。
ボディは独自開発の樹脂素材「NAGORI」を採用し、大理石のような見た目と陶器のような手触りを実現しているが、ただ1つ問題だったのは価格だ。発売当初は約5万円というフラッグシップモデル並みの価格だったので、おいそれと手を出せるものではなかった。「NAGORI」不使用のベーシックモデル「ES-PV3A」もラインアップされていたが、それでも価格差は当時1万円程度。シェーバーとしては高価格帯であることには変わりはなかった。
その意味では、発売時から19,800円(税込)という価格を実現した「ラムダッシュ パームイン LITE ES-P330U」は、3枚刃とはいえ、待ちに待っていた人も多いのではないだろうか。
上が5枚刃の「パームイン ES-PV6A」で、下が3枚刃の「パームイン LITE ES-P330U」。「ES-P330U」はアゴ下トリマー刃がシルバーで、皮膚の上を滑りやすくするスムーズローラーも省略されている
3枚刃「ES-P330U」は、本体サイズが71(幅)×42(奥行)×60(高さ)mmで、重量は約130g(キャップ除く)と、5枚刃「ES-PV6A」に比べ、幅が1mm、奥行3mm、高さが3mmと小さくなり、15g程度軽くなった。「なんだ、その程度か」と思うかもしれないが、実際に持ってみると、コンパクトさが実感できる。
厚みは3mm減っただけだが、さらに持ちやすくなった印象
「ES-PV6A」は持った瞬間に、本格5枚刃のド迫力に圧倒されたものだが、「ES-P330U」はやさしげな顔に感じる。手のひらに余る感じから、文字どおり、手のひらに収まるホールド感を実現している。従来モデルよりも、つまむような持ち方に最適化された印象だ。
メーカー推奨のつまむような持ち方が、5枚刃「ES-PV6A」よりもしやすくなった
3枚刃は、両側に網刃を、中央にアゴ下トリマー刃を並べたシンプルな構造で、刃全体がコンパクトにまとまっている。センシング技術は「ラムダッシュAI+」よりセンシング頻度が少ない「ラムダッシュAI」を搭載。リニアモーター駆動は、約14,000ストローク/分から、約13,000ストローク/分に抑えられている。なお、IPX7基準の防水性能で風呂剃りも可能な点は踏襲している。
サイドボタンでヘッドカバーを外して、気軽に洗浄できる
充電は、急速2時間充電が可能で、1日1回約3分間の使用で、約14日間使用可能と、バッテリー面では同等。充電もUSB Type-Cケーブルを使用する。ただし、充電は必ず端子が乾いた状態で行う必要がある(※)。
※2025年5月21日、「パームイン」一部ロットのリコールがあったが、端子(ソケット)が濡れた状態で充電したことが原因だった。対象機種は、USBケーブルを過熱保護機能付きのものに交換することで対応されている。また、対象機種でも、乾燥した状態での充電であれば問題はないとのこと
充電は、背面のソケットカバーを開けてUSB Type-Cケーブルで行う
パナソニックからのアナウンス 。充電時は、くれぐれも濡れた状態でしないように注意! もちろん、新発売の「ES-P330U」は対応済みだ
電源ボタンが底部にあるのは5枚刃モデルと変わらない
それでは実際に「ラムダッシュ パームイン LITE ES-P330U」を使ってみよう。
痛くないシェービングのためには、使用前に刃に付属のオイルを。そして、肌に水やシェービングジェル(クリーム)を塗布することは忘れずに
初めに付属のオイルを刃に1〜2滴注入。これは「ラムダッシュ」使用時の“お約束”で、がぜん剃り心地が変わってくるのでおすすめ。
底面の電源ボタンを押して起動し、本機で肌をなでるように当てていく。実に軽やかだ。「ES-PV6A」も操作感が軽快だと思ったが、やはり本格5枚刃ならではの“ブルドーザー感”があった。いっぽう「ES-P330U」はそんな荒々しさは感じることなく、スムーズな音とともに肌の上を滑っていく。
この軽快な操作感は、ほかのシェーバーに戻れなくなるかも
頬などの平らな部分では5枚刃のほうが広範囲に剃れるはずなのだが、「ES-P330U」は軽快になで剃りできるので、そうした差をあまり感じない。それでいて、きちんと剃れている。なで剃りのよさは、3枚刃でも十分に堪能できるようだ。
5枚刃「ES-PV6A」よりも剃りやすくなったのが、鼻の下やアゴ下などの凹凸部分だ。ボディが軽快なうえに刃の縦幅が狭くなった分、剃りやすい。5枚刃のときは少し怖く感じた鼻下も、角度を変えながらきれいに剃れる。キワ剃り刃なしで細かいところに攻め込めるのは楽しい。
鼻の下も自由自在、なでるように動かしながら、角度を変えつつ攻めれば痛くない
アゴ下もスルスル滑らせれば、すべすべ肌に!
あえて気になる点をあげるとすれば、軽快すぎるがゆえに手を滑らせて本機を落とさないように気をつけてほしいという点くらいか。よほどヒゲが濃い人以外は、この3枚刃でも十分に剃り上げられるだろう。
向かって左が使用後、右が使用前。複数回往復して剃ってもヒリヒリしなかった
パナソニック推奨の「なでるように剃る」という方法になれてしまうと、「パームイン」以外のシェーバーを使えなくなってしまうほど快適だ。このレビューの後、ハンドルを持って動かす従来タイプで改めて剃ってみたが、どうしてもヘッドの刃に角度が付きやすく、肌を傷つけやすいということを痛感してしまった。価格面で手を出せなかった人も、今度ばかりは手が届くことを考えると、こうしたグリップレス派はどんどん増えていくような気がする。
ジャストサイズのセミハードケースが付属。持ち運びに便利だ