毎日ちゃんと歯ブラシをしたつもりでも、歯間の汚れは落としにくく、知らず知らずのうちに歯垢が溜まってしまうことが多い。歯垢が歯周病の原因となることは多くの人が認識している事実で、その証拠に、フィリップスの調査によれば、歯間の汚れを除去する「歯間ブラシ」や「デンタルフロス」を使用している人は約4,700万人にのぼるという。しかし、そのうち約4割の人が、「使いづらい」「面倒」「血が出る」「手を入れるのが不潔」といった理由から継続使用できていないのだそうだ。
そこに目をつけたのがフィリップス。不満の多い歯間ブラシやデンタルフロスに代わる電動製品「ソニッケアー エアーフロス」シリーズを、2012年から開発。“水を噴射して歯間の汚れを取り除く”という斬新なスタイルと高い効果がオーラルケア意識の高い層に受け入れられ、新たな市場拡大に貢献した。そして、今回発表されたシリーズ3代目となるソニッケアー エアーフロス ウルトラにより、さらなる“歯間ケアの習慣化”を促していきたいとする同社。はたしでどのような進化を遂げたのか? その機能や使い勝手をチェックしてきた。
なお、発売は7月上旬より。価格はオープンで市場想定価格は19,800円(税別)となっている。
電動デンタルフロス「ソニッケアー エアーフロス ウルトラ HX8332/01」(以下、エアーフロス ウルトラ)。同社のハイエンド電動歯ブラシ「ソニッケアー ダイヤモンドクリーン」に合わせた、シルバーと白を基調にした爽やかなデザイン
エアーフロス ウルトラは、独自技術と新型ノズルの効果により、歯間の歯垢を約99.9%除去できるという
フィリップス エレクトロニクス ジャパン オーラルヘルスケア シニアマーケティングマネージャーの前橋香代子氏は、本製品の使用により「約2週間で健康な歯ぐきへ導くことができるという臨床データを得ている」と、効果をアピール
「ソニッケアー エアーフロス」シリーズは、歯間にノズルの先端をあて、加圧された空気でミクロの水滴を噴射して洗浄するという仕組み
水で洗浄するので、歯のエナメル質や歯茎にやさしいのも◎
では、エアーフロス ウルトラの進化点を具体的に見ていこう。従来モデルからの大きな進化点は、「高性能ノズル」「3連続噴射」「噴射回数カスタマイズ」の3つ。ノズルの進化により、1度の噴射で従来モデルよりも広い範囲の歯間や歯ぐきの洗浄が可能になったほか、ジェット噴射の回数も、スイッチワンプッシュに対し最大3回となった。噴射の回数は、1〜3回まで、好みで選択できるほか、ボタンを押し続ければ一定間隔で繰り返し噴射させることも可能だ。ちなみに、洗浄時間の目安は約60秒となっている。
シリーズ最上位機種となる本製品
本体サイズは40(幅)×53(奥行き)×243(高さ)mm。重量は約164.7(本体+ノズル)g
充電スタンドと2色のブラシが付属。充電時間は24時間で、満充電からの使用可能時間の目安は約8日間となっている
噴射用の水は本体背面から給水する仕組み。従来モデルより水タンクの入り口が大きくなり、給水がしやすくなったという。水の代わりにマウスウォッシュを使用することも可能
新開発となる高性能ノズル
加圧された空気でミクロの水滴を“3連続噴射”できるようになった
ノズルの先端は適度な堅さがあるシリコン素材で、歯ぐきや歯間に当てることでマッサージ効果も得られそう
噴射した水が、従来モデルよりも広範囲に広がる様子がわかる映像(右側がエアーフロス ウルトラ)
左が従来モデル、右がエアーフロス ウルトラ。エアーフロス ウルトラのほうがジェット噴射が広がっているのがわかる
“ワンプッシュ3連続噴射”の様子
薄手のペーパータオルに噴射し、パワーをアピールするデモンストレーション。噴射の速度は、時速にして約70kmだそう
噴射の回数は、本体下部のボタンで1〜3回の範囲で選択可能
従来モデル(左:ソニッケアー エアーフロス HX8220/02、中央:ソニッケアー エアーフロス HX8232/08)は併売となる
家電製品アドバイザー。家電製品を中心にレポート・レビュー記事を担当。趣味は、バイクとカメラと作業中の家電の働き具合を監視すること。特に洗濯機。