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「高さ24cm」のスリム型でも、機能に妥協はナシ!

窓上設置OK! 日本の住宅事情が産み出した新「白くまくん W」のスリムさをチェックしてきた

日立ジョンソンコントロールズは2月17日、人気のルームエアコン「白くまくん」シリーズのスタンダードモデル「Wシリーズ」を発表した。Wシリーズの最大の特徴は、なんといっても本体のコンパクトさ。なんと、本体の高さは24cmしかない。

窓と天井の間にも設置できるスリムタイプのスタンダードエアコン「白くまくん Wシリーズ」。2015年3月30日より発売予定

「エアコンが設置できない」という日本の住宅事情とは

日本の住宅では、6〜8畳タイプの寝室や勉強部屋は、壁の一部がクローゼットになっていたり、背の高い家具が置かれている場合が多い。このため、エアコンを設置できるスペースが「窓の上」であるケースがよくある。しかし、窓の大型化や集合住宅に多い釣り天井などの存在により、エアコンの設置スペースは年々狭くなっているという。このため、最近各メーカーが発売しているのが「スリムタイプ」とよばれる、高さをスリム化したエアコンだ。

今回発表された日立のWシリーズも、このスリムタイプ。冷房能力が2.2kW〜4.0kW(6〜14畳相当)までの5モデル用意されている普及モデルで、最大の特徴はなんといっても室内本体のコンパクトさ。本体の高さは24cmしかなく、スリムタイプエアコンのなかでも、かなりコンパクトなサイズである。

日立の調査では、普及クラスのエアコン設置場所で一番多いのが「窓の上」。ただし、最近はハイサッシが人気で、窓の上のスペースは狭くなってきているという

集合住宅にとくに多いのが、窓の上が出っ張った構造の「釣り天井」タイプ。比較的スペースが狭いことが多いのが問題だという

今回発表されたWシリーズ(写真下)と、同社プレミアムモデルエアコンXシリーズ(写真上)を比較

今回発表されたWシリーズ(写真下)と、同社プレミアムモデルエアコンXシリーズ(写真上)を比較

横からみると、高さの差は歴然。かなり薄型なのがわかる

横からみると、高さの差は歴然。かなり薄型なのがわかる

ちなみに、エアコンは吸気などの関係により、「本体が設置できるスペース」があるだけでは設置ができない。たとえば、同社が昨年発売したスタンダードモデル「Gシリーズ」は、エアコンの上下に5cm以上のスペースが必要だった。いっぽう今回発表されたWシリーズは、上に3cm、下は1.5cmあれば据え付け可能。なんと28.5cmの窓上の高さがあれば、カーテンレールなどの障害物があっても設置ができる。しかも、下がり天井のように下に障害物がない場合は、27cmの高さがあれば設置が可能だ。

エアコン下にカーテンレールなどの障害物がある場合は、28.5cmの高さがあれば設置可能

エアコン下にカーテンレールなどの障害物がある場合は、28.5cmの高さがあれば設置可能

釣り天井などのような、下に障害物のない環境ならば27cmの高さがあれば設置できるという

釣り天井などのような、下に障害物のない環境ならば27cmの高さがあれば設置できるという

エアコン上部にある空気の吸い込み口の面積を約20%拡大。さらに、吸い込み部を歪曲させることで、エアコン上部からだけでなく前面からも空気を吸い込める。このため、エアコン上部に3cmの隙間があれば設置可能になった

日立の調査によると、寝室や子供部屋の窓上の高さで、一番多かったのが高さ45〜55cm未満のサイズ。次に多かったのは高さ30〜35cm未満であった。Wシリーズは、従来までのGシリーズが設置できなかった、この30〜35cm未満のスペースにも設置できるようになったという。

ちなみに、Wシリーズのスリムさの秘密は、エアコンの「熱交換器」を効率化し、サイズダウンした点にあるという。ただし、熱交換器のコンパクト化とともに、吸い込み面積を約20%拡大することで、スリム化しつつもパワーは確保しているという。

同社調査によると、30cm未満の窓上寸法は極端に少ないため、Wシリーズはほとんどの窓上に設置できるはずだという

スリム&スタンダードモデルでも快適機能は確保

最近は、部屋にいる人の位置や温度を検知したり、床の素材を判別するなどの高機能なエアコンがつぎつぎと発売されている。しかし、これらの高機能エアコンは、いわゆる「プレミアムモデル」と呼ばれるクラス。Wシリーズなどの「スタンダードモデル」は、プレミアムモデルよりも省スペース、低価格である分、機能も削られることがある。

しかし、Wシリーズは一部の機能は削られているものの「快適さ」に関する機能は充実。たとえば「くらしカメラ」の搭載により、エアコンのある部屋にいる人の位置や人数、動きなどをセンシング。これにより「人がエアコンに近づいている場合は控えめに運転」、「日差しが少ないタイミングで冷やしすぎない」「室内の人数が減った場合は、室温変化を予測して控えめ運転」などのインテリジェントな運転を可能とする。

ちなみに同社によると、一般的なスタンダードモデルエアコンは、人の検知に体温を感知する赤外線センサーを使用することが多い。このため、人同士がカメラの前後に重なると、正確に位置を認識するが難しいという。いっぽうWシリーズは、人の検出に画像カメラを採用。画像から人を認識するため、より正確に人の位置や数などをセンシングできるという。

「ecoこれっきり」モードでは、この人認識機能を利用し、人がいなくなると控えめ運転、さらに1時間不在の場合は電源を落とす自動停止機能で無駄な電気をカット。また、リモコンの「風よけ」ボタンを押すことで、部屋にいる人の居場所を確認し、風の向きをコントロールする機能なども搭載する。

リモコンの「ecoこれっきり」ボタンでカメラが起動。人の位置や人数をセンシングして快適な送風をする

カメラが起動する「ecoこれっきりモード」では、人の数や位置で運転状況を自動調整する

カメラが起動する「ecoこれっきりモード」では、人の数や位置で運転状況を自動調整する

会場では、Wシリーズがセンシングしている画像を外部モニターで確認できるデモも行われた。人が前後に重なっていてもきっちりと位置を感知している

身体が冷えない除湿機能で常に快適

くらしカメラ以外で注目したいのが、除湿機能。スタンダードタイプのエアコンは、ほとんどが「弱冷房」タイプの除湿方法を採用している。これは、その名の通り「冷房中は空気が除湿される」という性質を利用し、弱く冷房運転することで空気中の湿気を減らす方法。しかし、Wシリーズは「再熱方式」を採用。これは、除湿のために一度冷やした空気を、室外機の廃熱エネルギーで再加熱するという方法だ。

弱冷房タイプの除湿は室温が下がってしまうのに対し、Wシリーズは身体が冷えることなく快適に除湿ができる。さらに、再熱方式の除湿機能は、弱冷房タイプよりもパワフルに除湿ができるという。というのも、弱冷房タイプは除湿とともに部屋の温度を下げてしまうため、部屋が一定の温度以下になった場合は運転を一時停止してしまうのだ。一方、再熱方式は温度の変化がほとんどないため、常に除湿し続けることができる。

「再熱方式」は室外機の廃熱を利用し、一度冷やした空気を加熱する高度な機能。不快な「冷え」がないほか、非常にパワフルだという

会場では、加湿器で高湿度にした箱でWシリーズを可動させる実験も行われた。90%あった湿度が50%以下に下がったが、温度は23℃から22℃に下がっただけだった

再熱方式は狭い場所でもノンストップで可動できるため、一時間の除湿でこれだけの水が溜まった

再熱方式は狭い場所でもノンストップで可動できるため、一時間の除湿でこれだけの水が溜まった

もちろん、白くまくんならではの機能も健在

スリム化したことで、今まであきらめていた場所にエアコンを設置できるWシリーズ。最初はそのコンパクトさに驚いたが、普及機モデルにもかかわらず、高機能な点も好印象だった。とくに、湿気の多い日本において、快適な除湿機能が確保できるのは、地味ではあるが非常に重要だ。

もちろん、Wシリーズには白くまくんの人気機能「ステンレス・クリーン システム」も搭載されている。これは、通風路やフラップ、フィルターなど、エアコンの空気が通る経路にステンレスを採用したシステム。ステンレスはプラスチックより静電気が発生しにくいため、ホコリ汚れなどが付着しにくい。さらに、ステンレスの金属イオンにより、菌の繁殖もしにくいという。このため、エアコンによくある「久しぶりに運転したらカビ臭い」などの問題を低減できるのだ。さらに、スタンダードモデルながら、フィルターの自動おそうじ機能も搭載しており、お手入れがラクなのもうれしいポイントだ。

フリップの内側など、風の通り道は銀色のステンレス製。ステンレス・クリーン システムは「清潔さ」にこだわる人に人気の機能だ

倉本 春

倉本 春

パソコン雑誌編集者からドッグカフェオーナーという、異色の経歴を経た家電ライター。家電を活用することで、いかに家事の手を抜くかに日々頭を悩ませている。

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