レビュー
折りたたみ機構も走行性能も高評価できる仕上がり

見た目買いしても大正解!ベネリのミニベロe-Bike「mini Fold16 Classic」は評判以上にいい!!


小回りが利く小径自転車(ミニベロ)は、街乗りに最適。それでいて、折りたたみ機構が備えられていれば、家の中に収納したり、輪行(自動車が電車などに自転車を持ち込むこと)して遠出することもできる。今回は、そんな魅力に加え、近年人気の高い電動アシスト機能を搭載したベネリ「mini Fold16 Classic」を紹介しよう。本製品は折りたたみ機構に定評のあるので、折りたためる小径タイプの電動アシスト自転車が欲しいなら要チェックだ!

「mini Fold16 Classic」の特徴をチェック

小径タイプの電動アシスト自転車はいろいろなメーカーからリリースされているものの、折りたたみ機構を備えたモデルは意外と少なく、10モデルにも満たない。フレームを中央で折りたたむタイプ、後輪を折りたたむタイプなど折りたたみ方にも種類があり、人によって好みは分かれるが、今回紹介する「mini Fold16 Classic」の折りたたみ機構は合理的で、素早い折りたたみや展開がしやすいと言われている。そもそもmini Fold16 Classicは、2018年発売の「mini Fold16」に2019年に追加されたバリエーションモデル。前輪の軸(ハブ)部分にモーターを搭載し、バッテリーをフレームに内蔵した電動アシスト自転車に見えないルックスに、評判の高い折りたたみ機構を備え、クラシカルなディテールで仕上げられたスタイリッシュさが魅力のモデルだ。

サイズは1,360(全長)×595(全幅)mm。基本構造はmini Fold16と同じだが若干サイズなどが異なり、適応身長は150cm〜となる(mini Fold16は145cm〜)。なお、今回借りた車体にはサイドスタンドが備えられているが、標準装備ではなくオプションだ

タイヤサイズは前後とも16×2.25インチ。小径ではあるが、太めのタイヤでエアボリュームは大きめ

タイヤサイズは前後とも16×2.25インチ。小径ではあるが、太めのタイヤでエアボリュームは大きめ

前輪には軸(ハブ)と一体化したモーターを装備。アシストユニットはBAFANG(バーファン)製だ

前輪には軸(ハブ)と一体化したモーターを装備。アシストユニットはBAFANG(バーファン)製だ

バッテリーはフレームに内蔵。パッと見て、電動アシスト自転車だと気付く人は少ないだろう。バッテリー容量は5.2Ah/36Vで、最大80kmのアシスト走行が可能

ライトもフレームに内蔵されており、バッテリーから給電される。サイズ的には小さめだが、けっこう明るい

ライトもフレームに内蔵されており、バッテリーから給電される。サイズ的には小さめだが、けっこう明るい

ベース車のmini Fold16のハンドルが一文字のフラットバーなのに対し、mini Fold16 Classicは中央がくぼんだ形状に。湾曲させることでやわらかな見た目になるほか、グリップの位置が高くなり、ゆったりとした姿勢で乗ることができる

車体のカラーリングは「ロッソ・ヴィーノ」と呼ばれる赤色を採用。フレームのロゴが、もともとバイクメーカーであるベネリがバイクレースで活躍していた時代の歴史的なデザインとなっているのもポイントだ

レザー製のサドルもクラシカルな雰囲気を高めている。レザー素材は硬いが、乗っているうちにだんだんやわらかくなり、乗り手のお尻の形にあわせて成形されていく。乗るほどに乗り心地がよくなり、味も出てくる

グリップもレザー製。手のひらの部分を受け止めるエルゴノミック形状となっており、長時間乗っても手が痛くなりにくい

mini Fold 16 Classicには、今回紹介しているロッソ・ヴィーノのほか、ホワイト系の「ビアンコ・ラッテ」(写真右)もラインアップされているが、ロッソ・ヴィーノのロゴマークとはデザインが異なる

評判の高い折りたたみ機構って、どんなもの?

mini Fold16シリーズの特徴のひとつである、折りたたみ機構について見ていこう。直感的に行える合理性の高い仕組みとなっており、工具不要で、1分もかからずに折りたたむことが可能だ。折りたたみ方は、車体やハンドルをたたみ、サドルを外して完全に折りたたむ方法と、後輪だけを折りたたむ簡易な方法の2種類が用意されている。電車で輪行する場合は完全に折りたたんだほうがいいが、自宅に駐輪したり、自動車で運ぶ時には簡易なバージョンでもいいだろう。なお、バッテリーを充電する際にも折りたたまねばならない。

●簡易な折りたたみ方

下の動画のように、車体中央のリングを引きながら後輪を前に押し出せば、折りたたみ完了。慣れれば3秒ほどで折りたためると言われている。

もっとも簡単なやり方で折りたたんだ状態。後輪上に配置されているキャスターが地面に接するので自立する

もっとも簡単なやり方で折りたたんだ状態。後輪上に配置されているキャスターが地面に接するので自立する

この車輪は、折りたたんだ状態で移動させる際にも活躍する

この車輪は、折りたたんだ状態で移動させる際にも活躍する

ちなみに、後輪を折りたたんだこの状態にしないとバッテリーの充電は行えない。充電はバッテリーを車体に搭載したままでも、取り外してでも行える。

後輪を折りたたむとバッテリーが露出。充電口(矢印の部分)に付属の充電器を接続して充電する

後輪を折りたたむとバッテリーが露出。充電口(矢印の部分)に付属の充電器を接続して充電する

バッテリーを取り出して充電したい際は鍵を使って解錠し、引き抜く。バッテリー単体の重要は約1.8kgなので、持ち運びに苦労はしない

バッテリー残量ゼロの状態から満充電まで4〜6時間かかる

バッテリー残量ゼロの状態から満充電まで4〜6時間かかる

●完全に折りたたむ方法

前述の後輪を折りたたんだところから、さらにハンドルを倒し、シートポストを引き抜くともっともコンパクトな状態になる(下の動画参照)。このように完全に折りたたむ方法でも、それほど時間はかからない。

完全に折りたたむとサイズは520(全幅)×930(全長)×610(全高)mmになる。慣れれば、トータル20秒程度でこの状態にできるだろう

他メーカーの自転車でも似たような折りたたみ方を採用しているモデルはあるが、細かい部分が異なり、それらが作業効率に影響してくる。mini Fold16シリーズは後輪と前輪にマグネットを搭載しており、折りたたんだ際にズレないように工夫されているのがポイント。このマグネットの有無で、作業のやりやすさは劇的に違ってくる。

後輪を前輪のほうに押し出して折りたたむ際、比較的雑に押し出しても後輪と前輪が揃うように納まるのはマグネットのおかげ。しっかりとくっついているが、もとに戻す時にはスムーズに外れる

そして、完全に折りたたむと輪行もしやすい。市販の輪行バッグを用意してもいいが、専用のキャリーバッグ(価格は4,500円/税別)ならキレイに収納できる。

専用のキャリーバッグ(別売)のサイズは約900(幅)×310(奥行)×580(高さ)mm。ファスナーが全開するので、非常に入れやすい。このバッグなら、ペダルを取り外さなくても収納できる

ペダルを外さずに収納した場合、ペダルが出っ張って体に当たることもあるが、mini Fold16 Classicはその点は問題なかった。生地もしっかりしているので肩にかければ安定して持ち運べるが、車体重量が16.8kgあるので持ち上げるまではちょっと大変。また、持ち手が肩に食い込みやすいので、長距離歩くならパッドなどを装着したほうがいいだろう

自転車が完全にバッグに納まっているので、そのまま電車で輪行もできる。ただ、場所を取るので利用する時間帯は配慮しよう

街中で走行性能を確かめてみよう!

ここまでmini Fold16 Classicの基本構造や折りたたみ機構について紹介してきたが、ここからは走行性能をチェックしていこう。内装3段の変速機構を備えていたmini Fold16とは異なり、mini Fold16 Classicはシングルスピードとなる。モーターユニットの出力は250Wで、小径タイプの電動アシスト自転車としては標準的なスペックだ。平坦な道を走る分には、まったく問題はないだろう。ただ、スペックだけでは乗り心地やアシストフィーリングはわからない。そんなところを確かめるため、街中で試乗してみた。

ギアは前後ともに変速機構のないシングルスピード。前側は52Tと大きめなものが付いているため、タイヤ径は小さくてもちゃんとスピードが出る

まずは、平坦な道から。3段階(HIGH/MID/LOW)用意されているアシストモードを切り替えながら走行していく。もっともアシストが弱い「LOW」モードで走ってみると、サポート力はやはり非力。車体が軽いので苦労することはないが、電動アシスト自転車に乗っているならもう少しラクに乗りたいと思えてしまうくらいのパワーだ。そこで、一気に「HIGH」モードまで上げてみると、車体からは予想できないほどパワフル! 平地では持てあますほどなので、普段は「MID」モードが最適だろう。

MIDモードがもっとも気持ちよく、風を切って走る感覚も味わえた

MIDモードがもっとも気持ちよく、風を切って走る感覚も味わえた

モードは順に切り替えていく仕様だが、それほど数は多くないので設定したいモードにすぐたどり着ける

モードは順に切り替えていく仕様だが、それほど数は多くないので設定したいモードにすぐたどり着ける

次は、登り坂に挑む! 街中にある坂としては結構斜度がきついので、「HIGH」モードで登ってみた。

標識に勾配17%とあるので角度に換算すると10°近くになるが、スイスイと登れてしまった

標識に勾配17%とあるので角度に換算すると10°近くになるが、スイスイと登れてしまった

想像していた以上に登坂性能が高かったので、さらに傾斜のきつい坂道でもトライ! 下の動画のように、すんなりと登れてしまった。足への負担も、あまり感じない。ただ、前輪にアシストがかかるシステムなので、少し前傾姿勢になって前輪に荷重をかけたほうが登りやすいだろう。

身長175cmの筆者の場合、乗車姿勢が少しきゅうくつだったため、あまり長距離を走る気にはならなかったが、ポジションが合う人なら10〜20km程度の距離でもラクに走行できるはず。街乗りだけでなく、通勤などで使うこともできそうだ。

まとめ

小径のホイールにシングルスピードという組み合わせは走行性能が不安に感じられるかもしれないが、今回の試乗では、街中では十分すぎるほどであった。激坂と言われるような坂道も走破でき、小径タイプの電動アシスト自転車で起こりやすい、アシストがかかった際に不安定になるようなフィーリングもない。変速機構がなくても、スピードの乗る幹線道路も問題なく走ることができた。ギア比の設定とアシストのバランスが絶妙で、自転車としての基本設計も非常によくできているといえる。それに加えて、評判の高い折りたたみ機構はやはり秀逸。素早く作業が完了するだけでなく、悩むことなく直感的に進められるところも評価できるポイントだ。mini Fold16 Classicのレトロなテイストが気に入って、見た目で購入を決めても後悔はしないだけの性能を備えているので、安心してほしい。

なお、2020年6月末に「mini Fold16 popular」というモデルも追加された。基本構造はmini Fold16と同じだが、変速機構を搭載しないシングルスピードとなる。そのほか、アシストユニットがBAFANG製ではなくAKM製となっていたりと、いくつかのパーツを少々下のグレードに変えることで価格を抑えたのが特徴だ。メーカー希望小売価格は、mini Fold16とmini Fold16 Classicより50,000円安い108,900円(税別)。折りたたみ機構はmini Fold16シリーズ共通のままなので、入手したいならmini Fold16 popularを選ぶのもいいだろう。

mini Fold16 popularには、コズミックブルーとコズミックシルバーの2色がラインアップ。アシスト距離は最大50kmとなっている

増谷茂樹

増谷茂樹

カメラなどのデジタル・ガジェットと、クルマ・バイク・自転車などの乗り物を中心に、雑誌やWebで記事を執筆。EVなど電気で動く乗り物が好き。

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