船井電機は5月17日、表参道ヒルズにて「FUNAI」ブランドの4Kテレビ新製品発表会を開催。6月2日より全国のヤマダ電機で独占販売となる4K/2Kテレビの全11モデルを発表した。
ヤマダ電機、船井電機の経営陣が肩を並べた新製品発表会
4K/2Kテレビは5シリーズ全11モデルを発表
「フナイが自社ブランドの4Kテレビ発売を発売!?」と思う人も多いかもしれないが、船井電機は1961年創業の老舗日本AV機器メーカーで、売上の8割が米国。北米における日本メーカーの薄型テレビ年間出荷台数トップブランドなのだ。米国ではウォールマートで中心に液晶テレビを販売、年間300万台以上を提供してきた実績を持ち、毎年ウォールマートでサプライヤーオブイヤーを受賞するほどの実績を持つ。
北米を中心に厳しい市場を勝ち抜いてきた船井電機による日本国内11年ぶりとなる「FUNAI」ブランド製品の投入は、「それは、世界の認めるパフォーマンス」をキャッチコピーとした、日本への凱旋上陸なのだ。
「FUNAI」ブランドで発売される薄型テレビは、すべてヤマダ電機で独占販売となる4K/2Kテレビの全11モデル。
プレミアム4Kモデルとして55/49型の「6000」シリーズ、スーパーハイグレードとして65/55/49型「5000」シリーズ、ハイグレード4Kとして55/49型の「4100」シリーズ、スタンダード4Kとして43型の「4000」シリーズ、2Kモデルとして40/32/24型の「20000」シリーズを展開する。
「FUNAI」ブランドの薄型テレビラインアップ
商品企画は船井電機とヤマダ電機が共同で行ったもので、船井電機がレコーダーのOEM開発を手掛けたノウハウを生かし、すべての機種で標準で番組録画に対応する日本国内のユーザーに向けて独自規格がなされている。
4Kモデルは高画質エンジンに日本製半導体による「4K Clear Pix Engine」を採用。全機種で4K/HDR信号にも対応している。またサウンドではバスレフポートを搭載し、低音再生能力も高めたほか、プロのシアターでも用いられる技術「SONIC EMOTION PREMIUM」による「はっきり音声」の機能も搭載。Wi-Fi機能も内蔵し、ホームネットワークにも標準で対応。録画番組のスマホ試聴にも対応し、フナイ自社開発の「Funai Connect(フナイコネクト)」のアプリも購入者に無償提供する。
ヤマダ電機と共同で商品企画を行い、日本市場をターゲットに開発された
4K/HDRとバスレフポート搭載で画質・音質をアピール
最上位の「6000」シリーズは、地上・BS・CS放送対応の6チューナーを内蔵し、本体内には標準で3TBのHDDを内蔵。24時間すべての番組を録画する「おまかせ録画」にも対応している。スタンドはワイヤー型で、デザイン性も高い。
「5000」シリーズは薄型デザインを追求したモデルで、壁掛け設置にも対応。「4100」シリーズと「4000」シリーズはエントリーモデルという位置付け。テレビ録画機能は「5000」シリーズと 「4100」シリーズ がダブルチューナで500GBのHDDを内蔵。「4000」シリーズは128GBの録画メモリーを内蔵している。
最上位の「6000」シリーズ
「5000」シリーズ
「4100」シリーズと「4000」シリーズ
またリモコンには標準で「Netflix」「YouTube」「dTV」「U-NEXT」の専用ボタンが用意され、ワンプッシュで接続できる「NET DIRECT」に対応。映像配信サービスはほかにも、「クランクイン! ビデオ」、「アクトビラ4K」「TSUTAYA TV」「ひかりTV 4K」(2017年秋アップデートで対応予定)にも対応する。
リモコンには、映像配信各社サービスへのダイレクトボタンを搭載
なお、各モデルの実売予定価格については「お客様の納得していただける価格を6月2日の販売の際に発表する」(ヤマダ電機代表取締役副会長 一宮氏)とのこと。販売目標については、2017年に5%、そして東京五輪に向けた特需を想定して2020年時点で20%のマーケットシェアを取るということで船井電機とヤマダ電機との間で合意しているという。
また、今回の薄型テレビ新製品発表に合わせ、船井電機の自社ブランドのBDレコーダー「FUNAIブルーレイ」も発表された。ラインアップは、3チューナー搭載の「FBR-HT2000」(2TB)、「FBR-HT1000」(1TB)、2チューナー搭載の「FBR-HW1000」(1TB)、「FBR-HW500」(500GB)の計4機種。こちらもテレビと同時発売される。
自社ブランドのレコーダーも薄型テレビと同時に発売
チューナー数とHDD容量別に計4機種をラインアップ
ヤマダ電機と組み、日本市場にターゲットを定めた「FUNAI」。世界で認められた「FUNAI」の日本凱旋が成功するのか、注目だ。
船井電機念願の自社ブランド発売ということで非常に力の入った発表会となった
PC系版元の編集職を経て2004年に独立。モノ雑誌やオーディオ・ビジュアルの専門誌をメインフィールドとし、4K・HDRのビジュアルとハイレゾ・ヘッドフォンのオーディオ全般を手がける。2009年より音元出版主催のVGP(ビジュアルグランプリ)審査員。