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4K液晶テレビは映像と音の一体感を高める新機軸に注目

ソニーもついに新4K衛星放送チューナー搭載!4K有機EL/液晶BRAVIA新ラインアップ全解説

4K液晶テレビでも「Acoustic Multi-Audio」で映像と音の一体感を高める

4K液晶テレビには新4K衛星放送チューナー搭載の「X9500G」(85/75/65/55/49型)と「X8550G」(75/65/55型)、「X8500G」(49/43型)、新4K衛星放送チューナー非搭載の「X8000G」(65/55/49/43型)の合計4シリーズが登場する。

上位機種の有機ELシフトが進む昨今の薄型テレビのトレンドのなかで、4K液晶テレビにも独自の高画質技術を満載して液晶の可能性に挑戦し続けるソニーらしいモデルが「X9500G」だ。

新4K衛星放送チューナー搭載の4K液晶テレビ「X9500G」

新4K衛星放送チューナー搭載の4K液晶テレビ「X9500G」

4K搭載の液晶パネルに、有機ELモデルと共通の次世代高画質プロセッサー「X1 Ultimate」、直下型バックライトの部分駆動対応、そして独自のアルゴリズムで電力を集中させ高画質化させる「X-tended Dynamic Range PRO」(倍率は6x)を搭載。120Hzの液晶パネルには残像軽減を図る独自の「X-Motion Clarity」技術も盛り込み、4K液晶テレビでリードする高画質技術を集結させたモデルとなっている。85/75型モデルはVAパネルながら視野角を大幅に拡大させる「X-Wide Angle」も搭載し、広視野角を確保しているのもポイントだ。

「X9500G」にここまで高画質技術がそろうと4K液晶テレビのトップモデルのようだが、正確にはトップエンドは2018年秋に“MASTER Series”として発売した「Z9F」のままだ。「Z9F」と「X9500G」の差分は「X-tended Dynamic Range PRO」の性能がZ9Fは12xという超ハイスペックに対して、「X9500G」は通常レベルの高性能にあたる6x。また大型の4K液晶テレビで気になりやすい視野角を大幅に改善する「X-Wide Angle」は、「Z9F」では65型でも搭載するのに対して、「X9500G」には85/75型モデルまでという違いがある。当面は、4K液晶テレビとして画質面での完璧さを求めるなら「Z9F」を、新4K衛星放送チューナー搭載の高画質モデルなら「X9500G」を選ぶ形になりそうだ。

「X9500G」の65/55型モデルは残念ながら視野角を拡大する「X-Wide Angle」が非搭載となる

「X9500G」の65/55型モデルは残念ながら視野角を拡大する「X-Wide Angle」が非搭載となる

「X8550G」「X8500G」は、高画質プロセッサーが「HDR X1」で、部分駆動なしのLEDバックライトと独自の高画質技術はなし。「X8000G」はさらに新4K衛星放送チューナー非搭載に60Hz駆動にダウンする。もちろんソニーの4K液晶テレビとしての高画質のポテンシャルはあるが、やはり高画質という面では「X9500G」の作り込みは頭ひとつ抜けている。

実際に、新4K衛星放送チューナー搭載のスタンダードモデル「X8550G」(65型)を使った画質比較のデモをチェックしたが、中間輝度の4K映像の精細感や遠近感の再現性はなかなかだ。しかし、改めて上位機種の「X9500G」を見てしまうと、パッと見ただけで分かるほど映像全体のコントラスト、精細感に差が付けられている。パネルの特性で根本的に画質のよい有機ELと異なり、4K液晶テレビは実機を見ると上位機種が欲しくなってくるだろう。

ソニーの4K液晶テレビ「X9500G」(49型除く)と「X8550G」で搭載するサウンドの新基軸が、「Acoustic Multi-Audio(アコースティック マルチオーディオ)」だ。ソニーは有機ELテレビで画面を振動させて映像と音の一体感を高めているが、液晶テレビでは画面上部に「サウンドポジショニングツイーター」と呼ばれる高域と音の広がりを表現する専用スピーカーを追加することで、音の聴こえる定位を画面の位置に引き上げる構造としているのだ。

背面の左右上部に設けられた「サウンドポジショニングツイーター」

背面の左右上部に設けられた「サウンドポジショニングツイーター」

実際に「X8550G」を使ったデモで確認したが、一般的な薄型テレビではスピーカーのある画面下の位置から音が聴こえてしまいがちなところを、「X8550G」ではしっかりと画面の位置まで音を持ち上げ、画面の高さから音が聴こえるようになっていた。

「X9500G」「X8550G」「X8500G」の3シリーズについては、アップデートで「DolbyAtmos
」への対応を予定していることもあり、4K液晶テレビでも高音質化、そして立体的なサウンド再現はトレンドとなっていきそうだ。

アプリ起動時間1/4の“サクサク操作”。機器連携はアップル「AirPlay2」と「HomeKit」にアップデート対応予定

2019年夏のソニーBRAVIAの有機ELと4K液晶テレビラインアップで共通する機能強化も紹介していこう。なお、以下個別に断りがない機能は、「A9G」「X9500G」「X8500G」「X8500G」の4シリーズ、つまり新4K衛星放送チューナー搭載モデルを対象としている。

ソニーの4KテレビというとAndroidTVやGoogleアシスタント対応とネットと親和性の高さが特徴だが、新モデルではその発展形として“サクサク操作”を打ち出してきた。

“サクサク操作”とはズバリ、AndroidTVで動作するネット動画アプリの起動時間を従来比最大1/4にまで短縮したというもの。ソニーによるとNetflixアプリの起動時間が最大約1/4、YouTubeで最大約1/2の時間で起動するという。また、電源オン、入力切り替え、音量切り替えの時間も最大1/2になるという。

ちなみに、起動時間の従来比最大1/4の“従来”というのは2018年モデルのBRAVIAのうち、昨年秋に登場した“MASTER Series”として発売した「A9F」「Z9F」を除くモデル。つまり、“MASTER Series”には“サクサク操作”を含む2019年のBRAVIAの新機能を先取りして搭載していたが、BRAVIAの通常モデルも追いついたということだ。

さらに、付属リモコンも向きを気にせずに操作できる新“無線リモコン”となって操作性も向上。また、「A9G」と「X9500G」限定の機能としてハンズブリーによる音声アシスタント操作にも対応する。

どこに向かってボタンを押しても操作できる“無線リモコン”が久々に搭載となった

どこに向かってボタンを押しても操作できる“無線リモコン”が久々に搭載となった

最後に2019年夏のソニーBRAVIAの新基準として大きなニュースがアップルによる「AirPlay2」、そして「HomeKit」へのアップデート対応予定だ。今年初頭のあたりからアップルのプラットフォームの開放が進んだことで、海外メーカーではすでに薄型テレビによるアップル技術対応が発表されていた。ソニーBRAVIAが2019年モデルで「AirPlay2」、そして「HomeKit」対応を果たしたのも、世界的な薄型テレビのトレンドに則ったものと考えてよいだろう。

4K有機ELテレビ、そして4K液晶テレビを語る上では、常に高画質の頂点として語られてきたソニーのBRAVIAだが、特に昨年の秋以降は新4K衛星放送チューナー非搭載が原因で最初から購入の選択肢から外れることが多かった。だが、2019年夏モデルは、4K有機ELテレビと4K液晶テレビに新4K衛星放送チューナー搭載モデルを一挙4シリーズ投入。単純に4K衛星放送チューナー搭載モデルが選べるようになっただけでなく、4K衛星放送チューナー搭載モデルのなかでも画質や機能の違いで選べるようになったとはうれしいところ。ネット対応も先進的で、この夏の4K有機ELテレビ/4K液晶テレビ選びで間違いなく選択肢のひとつになるはずだ。

折原一也

折原一也

PC系版元の編集職を経て2004年に独立。モノ雑誌やオーディオ・ビジュアルの専門誌をメインフィールドとし、4K・HDRのビジュアルとハイレゾ・ヘッドフォンのオーディオ全般を手がける。2009年より音元出版主催のVGP(ビジュアルグランプリ)審査員。

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