シャープは7月10日、BS4K・110度CS4Kダブルチューナー内蔵の4K液晶テレビ「AQUOS 4K」の最新モデル「BN1ライン」(70/60/50/45型)、「BL1ライン」(55/50/45型)、「BJ1」(40型)の合計8機種を発表した。いずれも7月27日発売となる。
「AQUOS 4K」の上位シリーズとなるBN1ライン
BL1ライン
BJ1
各機種の市場想定価格は以下の通りだ。
■BN1ライン
4T-C70BN1(70型) 33万円前後(税抜) 2019年7月27日発売
4T-C60BN1(60型) 25万円前後(税抜) 2019年7月27日発売
4T-C50BN1(50型) 17万円前後(税抜) 2019年7月27日発売
4T-C45BN1(45型) 15万円前後(税抜) 2019年7月27日発売
■BL1ライン
4T-C55BL1(55型) 19万円(税抜) 2019年7月27日発売
4T-C50BL1(50型) 15万円(税抜) 2019年7月27日発売
4T-C45BL1(45型) 13万円(税抜) 2019年7月27日発売
■BJI
4T-C40BJ1(40型) 11.5万円(税抜) 2019年7月27日発売
BN1ラインはAQUOSの上位シリーズライン。画面サイズによってバックライト、サウンド、構造などに差が付けられている。
BN1ラインで搭載する液晶パネルは全機種VA方式で、バックライトは60/50/45型はエッジ型LEDバックライト。70型の4T-C70BN1のみ直下型LEDライトを搭載しており、輝度性能を高めている。また、70/60型の2機種は「新・高透過率4K液晶パネル」を採用。配線の見直しなどにより液晶開口率を高め、画面の明るさを20%向上。画質面で差別化が行われている。
直下型LEDと新・高透過率4K液晶パネルの両方を備えた70型の4T-C70BN1
新・高透過率4K液晶パネル搭載の60型の4T-C60BN1
BN1ラインの画質面での全機種共通の特徴としては、独自の映り込みを抑えながら艷やかな黒を再現する低反射N-Blackパネル採用があげられる。また、HDR方式のDolbyVisionに2019年度中のバージョンアップ対応を予定しているのもポイント。これでHDRのサポートはHDR10/HLG/DolbyVisionの3つになる。
70型以外を除く60/50/45型は、内蔵スピーカーが35W(10+10+15W)の2.1ch・5スピーカーで、前方に音を導く「FRONT OPEN SOUND SYSTEM PLUS」も搭載。同社テレビの上位モデルでおなじみの画面回転スタンドも採用している。70型の4T-C70BN1はスタンドの安定感を高める目的で回転スタンドは採用しておらず、内蔵スピーカーは2.1ch・5スピーカーながら下向きのヒドゥンスピーカーだ。
BN1ラインは、70型を除いて回転スタンド+開口部が前にあるスピーカーを搭載
BL1ラインはよりエントリー仕様で、55/50/45型の全機種VAパネルでエッジライトを搭載。N-Blackパネルも採用しておらず、DolbyVisionへのアップデート対応も予定していない。内蔵スピーカーは20W(10+10W)のフルレンジスピーカーだ。BJ1は、バックライトに直下型LEDを採用。なお、BL1ライン、BJ1ともに全機種で回転スタンドを採用する。
BLラインも回転スタンド+開口部が前方にあるスピーカーを採用
BN1ライン、BL1ライン、BJ1と合計8機種で登場したAQUOS 4Kの2019年モデル。機能面もさまざまなアップデートが行われている。
まず、システム全体のプラットフォームが「AQUOS 4K Smart Engine PRO II」と刷新された。これは同社が新開発した高画質化処理とシステム全体を動かすLSIで、昨年モデルと比べて高速CPUの搭載によりテレビ全体の起動速度を20%向上。従来、2Kと4Kで分かれていたシステムプラットフォームも統一が図られた。
高画質化部分では、8K液晶テレビ向けに搭載された技術を応用した広色域技術「リッチカラーテクノロジー」を搭載して色彩表現力を向上。「HLG階調復元回路」によって、4K放送で用いられるHLG方式のHDR規格映像の高階調部分も明るくなめらかに再現できるようになった。
そして2019年の目玉はやはりBS4K・110度CS4Kダブルチューナーの内蔵だろう。4K放送チューナーを2基搭載し、外付けUSB HDDに4K放送を録画しながら、4K放送の裏番組を視聴できる(4K放送のダブル録画は不可)。同社によると同じ4K放送チューナーを2基でも搭載する仕様によって同時動作制限に差があり、最新のAQUOS 4Kがもっとも制約のない形となるそうだ。
4K放送視聴+4K録画+2K録画の組み合わせにも対応
スマートテレビ機能は、AndroidTVの最新プラットフォーム「Android 9 Pie」を採用。映像配信サービスはNetflix、Amazonプライム・ビデオを始めとした合計12種類となり、TVerにも新たに対応している。
AndroidTVは最新の「Android 9 Pie」になり、TVerにも新たに対応
同社独自の「COCORO VISION」によるクラウドサービスにも対応。2019年のアップデートとして4K放送の視聴学習とおすすめ番組も対応となり、4K放送ネイティブのテレビとしての作り込みを深めている。
「COCORO VISION」の視聴学習が4K放送にも対応
このほか、AQUOS専用USBハードディスクとして、4TBで防振、静音設計、2mケーブル同梱の「4R-C40B1」、放送番組と録画番組の視聴に特化したシンプルリモコン「AN-52RC3」もテレビと同時に発売。4K液晶テレビ定番ブランドとして安心感ある製品ラインアップとなりそうだ。
AQUOS専用USBハードディスク「4R-C40B1」とシンプルリモコン「AN-52RC3」もテレビと同時発売予定だ
PC系版元の編集職を経て2004年に独立。モノ雑誌やオーディオ・ビジュアルの専門誌をメインフィールドとし、4K・HDRのビジュアルとハイレゾ・ヘッドフォンのオーディオ全般を手がける。2009年より音元出版主催のVGP(ビジュアルグランプリ)審査員。