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ハイセンスの格安4Kテレビ「A6K」。ネット動画拡充にAirPlay 2、Bluetoothなど多彩な機能で差別化

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ハイセンスの格安4Kテレビ「A6K」。ネット動画拡充にAirPlay 2、Bluetoothなど多彩な機能で差別化

ハイセンスから、4K液晶テレビのエントリーモデル「A6K」シリーズが発表された。サイズ展開と市場想定価格は以下のとおりだ。

■4K液晶テレビ「A6K」シリーズ
75A6K(75V型、10月末発売、市場想定価格170,000円前後)
65A6K(65V型、10月末発売、市場想定価格120,000円前後)
55A6K(55V型、10月末発売、市場想定価格90,000円前後)
50A6K(50V型、10月末発売、市場想定価格80,000円前後)
43A6K(43V型、10月末発売、市場想定価格70,000円前後)

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2023/05/10 11:21

ネット動画の対応サービスは17まで拡大。AirPlay 2やBluetoothなど多彩な接続機能にも注目

ハイセンスの展開する液晶テレビの中でも型番に“A6”を冠したモデルは、最もお手ごろな価格で購入できる4K液晶テレビのエントリーモデルだ。4Kチューナーまで搭載しながら価格帯としてはチューナーレステレビとも戦える圧倒的コスパが魅力のモデルであるが、2023年の最新モデルとなる「A6K」シリーズは、コスパ以外の新たなフィーチャーとして“ネット機能重視”を大きく打ち出してきた

ネット機能重視を打ち出した「A6K」シリーズ

ネット機能重視を打ち出した「A6K」シリーズ

2022年モデルの「A6H」シリーズにもネット機能そのものは搭載されていたが、エントリーモデルということで上位モデルとの差別化のためか、ほかの同社4K液晶テレビ上位モデルに比べると機能的にやや物足りない状態となっていた。特に上位モデルには追加されたネット動画サービスも「A6H」シリーズには追加されないといったことも多く、近年増えているテレビでネット動画を楽しみたいという人のニーズに応えられていなかったのは確かだ。

そこで2023年モデル「A6K」シリーズでは、これまで以上にネット機能の拡充に注力。テレビプラットフォームは同社独自の「VIDAA」で、この部分は2022年モデルの「A6H」シリーズと同じだが、対応するネット動画サービスは17社にまで拡大した。

YouTubeやAmazonプライム・ビデオ、Netflixといった人気のサービスはもちろんのこと、新たにDAZN、FIFA+、NHK+、TVer、WOWOWオンデマンド、FODが加わり、同社4K液晶テレビの2023年上位モデルと同等のレベルまで引き上げられている。ハイセンスのテレビは独自のプラットフォームを採用したことでネット動画サービス新規追加のハードルが高いことがデメリットであると指摘されるが、「A6K」シリーズはメジャーなネット動画サービスをほぼカバーできている状態だ。

「A6K」シリーズで対応しているネット動画サービスの一覧。TVerやDAZNなど、2022年モデルの「A6H」シリーズでは対応できていなかったサービスもしっかりとカバー

「A6K」シリーズで対応しているネット動画サービスの一覧。TVerやDAZNなど、2022年モデルの「A6H」シリーズでは対応できていなかったサービスもしっかりとカバー

リモコンも操作性を重視し、「A6H」シリーズに付属していた赤外線タイプではなく、テレビにリモコンを向けなくても操作可能なBluetooth接続併用の「新Bluetoothリモコン」へとリニューアルされた。ダイレクトボタンも拡充され、ネット動画サービスへのダイレクトボタンはすべて電源オフからの起動にも対応。ボタンに印字されている文字の視認性もアップしている。リモコン裏面が滑り止めかつ抗菌加工になったところもうれしいポイントだ。

4K液晶テレビ最上位モデル「UX」シリーズと同等の「新Bluetoothリモコン」(写真左)

4K液晶テレビ最上位モデル「UX」シリーズと同等の「新Bluetoothリモコン」(写真左)

2023年モデル「A6K」シリーズのリモコン(写真左)と2022年モデル「A6H」シリーズのリモコン(写真右)。「A6K」シリーズのリモコンは、最下部に配置された合計12個のダイレクトボタンのうち10個のボタンにネット動画サービスが割り当てられており、電源オフからの起動にも対応している

2023年モデル「A6K」シリーズのリモコン(写真左)と2022年モデル「A6H」シリーズのリモコン(写真右)。「A6K」シリーズのリモコンは、最下部に配置された合計12個のダイレクトボタンのうち10個のボタンにネット動画サービスが割り当てられており、電源オフからの起動にも対応している

「新Bluetoothリモコン」となったことで、リモコンの専用ボタンから呼び出せる音声アシスト機能「VIDAAボイス」を利用できるようになったのもポイントだ。ネット動画サービス利用時に検索機能でわざわざ文字入力をしなくても、音声で簡単に検索することができる。こちらも上位モデルではすでに提供されていた機能だが、ついにエントリーモデルにも実装された形だ。

もうひとつ、Wi-FiやBluetoothを活用した便利な機能が大幅に拡充された点も見逃せない。AirPlay 2、AnyView Cast(Android等に向けた画面ミラーリング)、AnyViewホームサーバー(録画番組ホームサーバー)といったネートワーク経由の機器連携機能はもちろん、Work with Alexa、Apple HomeKitのスマートホーム連携にも対応。エントリーモデルながら、Bluetoothによるヘッドホン・スピーカー接続にも対応を果たしてきた。ほかにも、HDMIはHDMI 2.1対応となり、ARCだけでなくeARCもカバー。ALLM(Auto Low Latency Mode)にも対応し、ゲームモードと合わせてゲームプレイをより快適に楽しめるようになっている。

Wi-FiやBluetoothを使った機器連携機能も大きく強化された

Wi-FiやBluetoothを使った機器連携機能も大きく強化された

HDMIはHDMI 2.1対応となり、ARCだけでなくeARCにも対応

HDMIはHDMI 2.1対応となり、ARCだけでなくeARCにも対応

ハイセンスが目指す4Kエントリークラスの新しい画質・音質

最後に、「A6K」シリーズの画質、音質をチェックしていこう。

「A6K」シリーズの液晶パネルは2022年モデルの「A6H」シリーズをそのまま継承する形。パネル方式はサイズによって異なり、75V/65V/55V/43V型がADSパネルで、50V型のみVAパネルとなる。視野角を重視するなら50V型以外から選ぶ形になるだろう。

ちなみに、パネルが「A6H」シリーズと同じということで、スペック上の最大輝度は変わっていないそうだが、中間から暗部の見え方を明るく見せるようにチューニングすることで、画面全体の輝度感をアップさせている。

「A6K」シリーズの全ラインアップ

「A6K」シリーズの全ラインアップ

75V/65V/55V/43V型はADSパネルを採用

75V/65V/55V/43V型はADSパネルを採用

50V型モデルのみVAパネル採用となっているところに注意

50V型モデルのみVAパネル採用となっているところに注意

2022年モデルの「A6H」シリーズ(写真左)と2023年モデル「A6K」シリーズ(写真右)を比較したところ。パネルのスペックは共通だが輝度感がアップしている

2022年モデルの「A6H」シリーズ(写真左)と2023年モデル「A6K」シリーズ(写真右)を比較したところ。パネルのスペックは共通だが輝度感がアップしている

高画質化のポイントは、TVS REGZAと共同開発した新開発エンジン「HI-VIEWエンジンLite」を搭載し、地デジやBS/CS、4K BS/CS放送、ネット動画、ゲームなどのコンテンツやシーンに合わせて最適な映像処理を行う「AIオート画質調整」が実装されたこと。特にネット動画には専用の「AIネット映像高画質処理」が働き、コンテンツに合わせて色濃度/超解像処理/輝度/ダイナミックガンマ補正など最適な映像処理を行うことで、高コントラストで自然な色彩の映像が楽しめるようになっている。

TVS REGZAと共同開発した最新の「HI-VIEWエンジンLite」

TVS REGZAと共同開発した最新の「HI-VIEWエンジンLite」

ネット動画の高画質化に特化した「AIネット映像高画質処理」を搭載

ネット動画の高画質化に特化した「AIネット映像高画質処理」を搭載

「テクスチャー復元」も強力だ。これは主に解像度感を復元するもので、彩度に適した輝度になるように調整し、コントラストを際立てて、質感の出る立体的な映像を作り出すというもの。実際に画質をチェックしてみたが、サチレーション(白飛び)が出ているところもつぶさずにディティールを再現できていた。

「テクスチャー復元」でディティールの再現性が向上している

「テクスチャー復元」でディティールの再現性が向上している

最新の「HI-VIEWエンジンLite」では、バンディングノイズを低減する処理が新たに導入されたのもポイントだ。また、本体下部に明るさセンサーを搭載。「AIオート画質調整」では部屋の明るさに合わせて自動で画質を調整してくれるほか、ユーザーが任意で明るさを細かく調整することも可能になっている。

2022年モデルの「A6H」シリーズ(写真左)にあるバンディングノイズが2023年モデル「A6K」シリーズ(写真右)では目立たなくなっている

2022年モデルの「A6H」シリーズ(写真左)にあるバンディングノイズが2023年モデル「A6K」シリーズ(写真右)では目立たなくなっている

本体下部に明るさセンサーを搭載

本体下部に明るさセンサーを搭載

明るさ調整機能はさらに細かく調整できるように進化

明るさ調整機能はさらに細かく調整できるように進化

動き関連の高画質化機能としては「クリアモーション」を搭載し、30コマの映像をフレーム補間して毎秒60コマで表示。さらに、ユニークな機能として映像の時間軸の動きを参照して映像ぶれを補正する「フレームジャダー低減」というものが新たに搭載された。カメラの手ぶれ補正機能のような機能だが、「フレームジャダー低減」では前後のフレームを使って補完情報を作り出しており、機能を有効にしても映像がクロップされないところがすぐれている。

映像のゆれを抑える「フレームジャダー低減」。スマホで撮影した手ぶれのある動画視聴で威力を発揮してくれる

映像のゆれを抑える「フレームジャダー低減」。スマホで撮影した手ぶれのある動画視聴で威力を発揮してくれる

音に関してはエントリーモデルということもあり、スピーカー位置こそ画面下部となっているが、音響最適補正技術「Eilex PRISM」と独自の「ダイレクトサウンド」機能を搭載することで、映像位置からしっかりと音が出るようにしたという。また、サウンドバランスが従来から大きく変更されているのもポイントだ。具体的には、これまでの人の声を重視するチューニングから、TVS REGZAのプロデュースによる重低音重視のチューニングへと変更されている。

TVS REGZAのプロデュースによる重低音重視のチューニングへと変更された

TVS REGZAのプロデュースによる重低音重視のチューニングへと変更された

ハイセンスの4K液晶テレビの中でも最もお手ごろな価格で手に入る「A6K」シリーズ。ネット動画の対応サービスの拡充、新型リモコンによる使い勝手の向上、多彩な機器連携機能の搭載、TVS REGZAと共同開発した画質・音質の強化など、2022年モデルから大きな進化を遂げ、安くて機能も十分な高コスパモデルとしてますます魅力的なモデルに仕上がってきた。高コスパな4Kテレビの購入を検討している人は、ぜひチェックしてみてほしい。

折原一也
Writer
折原一也
オーディオ&ビジュアルライター/AV評論家。「オリチャンネル」主催。IT系出版の編集者出身で、2004年に独立後はモノ雑誌やオーディオ・ビジュアル専門誌で活動。2009年より音元出版主催のVGP審査員。画質・音質にこだわるAV評論家ではあるが、ライフスタイルになじむ製品、コスパにすぐれた製品を評価する庶民派。2022年に立ち上げたYouTubeチャンネル「オリチャンネル」では、取材メディアの人間として一次情報の発信、検証と測定データに基づくレビューなど独自の発信も行っている。最近のマイブームはAI全般。
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遠山俊介(編集部)
Editor
遠山俊介(編集部)
2008年カカクコムに入社、AV家電とガジェット系の記事を主に担当。ポータブルオーディオ沼にはまり、家にあるイヤホン・ヘッドホンコレクションは100オーバーに。最近はゲーム好きが高じて、ゲーミングヘッドセットにも手を出している。家電製品総合アドバイザー資格所有。
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