交換レンズ図鑑
「カメラグランプリ2018」の「レンズ賞」を受賞

オリンパス「M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO」の“美しくにじむボケ”に感動!

今回レビューする交換レンズは、「カメラグランプリ2018」の「レンズ賞」を受賞した、オリンパスの「M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO」。開放F1.2を実現した大口径の広角・単焦点レンズで、ボケ味の美しさで定評がある1本だ。

M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO(カメラボディはOM-D E-M1 Mark II)

M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO(カメラボディはOM-D E-M1 Mark II)

M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PROの絞り開放で撮影した作例。被写体までの距離は1m程度だが、大きくて滑らかなボケ味で、被写体が浮き立つような立体感のある描写が得られている
OM-D E-M1 Mark II、ISO200、F1.2、1/2500秒、ホワイトバランス:オート、ピクチャーモード:Natural、JPEG
撮影写真(5184×3888、7.76MB)

“ボケの質”に徹底的にこだわった高級レンズ「F1.2大口径単焦点シリーズ」

オリンパスの交換レンズの中で最近話題を集めているのが、開放F1.2の明るさを実現した「F1.2大口径単焦点シリーズ」だ。プロフェッショナル向けの高性能レンズ「M.ZUIKO PRO」に属する高級な単焦点レンズ群で、最初に標準レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO」が2016年11月に登場。その1年後の2017年11月に中望遠レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO」、2018年1月に広角レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO」が追加され、現在3本のラインアップとなっている。

このシリーズの最大の特徴は、“ボケの質”を徹底的に追及したこと。オリンパスの言う、ピントのあった面からアウトフォーカス面にかけてにじむように溶けていく「美しくにじむボケ」にこだわり、非常に高度な光学設計を採用している。

ボケ味の評価は難しいところがあるが、一般的にボケ味に求められるのは「滑らかさ」。どこかを境にして大きくフォーカスが外れるようなボケ方は美しくないし、ボケのエッジが強すぎると二線ボケが目立つことになる。望ましいのは、アウトフォーカスにかけて滑らかにボケていき、エッジが溶けるような描写だ。オリンパスがF1.2大口径単焦点シリーズの開発でこだわった「美しくにじむボケ」は、まさに“理想的なボケ味”と言えるだろう。

「美しくにじむボケ」を実現するためにオリンパスが工夫したのが球面収差のコントロール。顕微鏡開発で培った計測技術を生かした高精度な収差測定器を使用し、ボケを収差レベルで測定したうえで、レンズの外側を通る光線をあえて手前に結像させる設計を採用。意図的に球面収差を残しているわけだが、歴史的な銘玉の“レンズの味”を定量的に検証した結果なども生かすことで、解像力を損ねることなく「美しくにじむボケ」を実現しているという。

F1.2大口径単焦点シリーズの3本。左からM.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO、M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO、M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO

EDレンズ6枚を含む11群15枚の贅沢なレンズ構成を採用

M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PROは、35mm判換算で焦点距離34mm相当の画角となる広角・単焦点レンズだ。カメラ記者クラブが主催する「カメラグランプリ2018」にて、日本国内で新発売された交換レンズの中からもっとも優れた1本を選ぶ「レンズ賞」を受賞するなど、F1.2大口径単焦点シリーズ3本の中でも特に評価が高い製品となっている。

ちなみに、カメラグランプリのレンズ賞は、2016年に「M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO」、2017年に「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」が受賞。2016年から3年連続でオリンパスのレンズが受賞しており、同社のレンズ開発のレベルの高さを裏付けていると言えよう。

35mm判換算で焦点距離34mm相当の画角で、開放F1.2を実現したM.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO。フィルター径は62mm

M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PROのレンズ構成は11群15枚。ED(特殊低分散)レンズとDSA(大偏肉両面非球面)レンズの両方の特性を持ち合わせた新開発の「ED-DSAレンズ」を含め、「ZUIKOレンズ」として最多となる6枚のEDレンズを用いるという贅沢な光学設計によって、絞り開放からの高い解像力と「美しくにじむボケ」の両立を実現したとしている。

さらに、レンズ焦点距離が17mmということもあり、35mm判換算で焦点距離35mm相当の画角の単焦点レンズとしては最短撮影距離が20cmと比較的短いのも特徴。被写体により近づけるので、周囲を広く写しながら背景をボカした写真が撮影しやすくなっている。

レンズコーティングには、中心に空気の層を持つナノサイズの粒子を用いる「Z Coating Nano」を採用。ゴーストやフレアを低減し、抜けのよい描写を実現する。AF機構には、駆動音が小さく快適なAFを実現するMSC機構を採用した。このほか、M.ZUIKO PROレンズらしく、シーリングを各所に施すことで高い防塵・防滴・耐低温性能を実現したのも特徴だ。

サイズは最大径68.2×全長87mmで、重量は390g。マイクロフォーサーズ用の広角・単焦点レンズとしてはけっして軽くはないが、開放F1.2の大口径レンズとして見るとコンパクトに収まっている。

最大径68.2×全長87mmで重量は390g。OM-D E-M1 Mark IIに装着する限りでは、ちょうどいいサイズ感の単焦点レンズとなる。側面には、左手親指で押しやすい位置にL-Fnボタンが用意されている

フォーカスリングを手前に引くことでマニュアルフォーカスに切り替えられる「マニュアルフォーカスクラッチ機構」に対応。フォーカスリングは幅が広く、適度にトルク感があるので操作しやすい

ロック機構付きの専用のレンズフード「LH-66C」が付属

ロック機構付きの専用のレンズフード「LH-66C」が付属

レンジファインダースタイルのミラーレス「PEN-F」に装着したイメージ。ややフロントヘビーな感じになるが、けっして大きくて重いということはない

●主な仕様
・焦点距離:17mm(35mm判換算34mm相当)
・レンズ構成:11群15枚
・絞り羽根枚数:9枚(円形絞り)
・最小絞り:F16
・最短撮影距離:0.2m
・最大撮影倍率:0.15倍(35mm判換算0.3倍相当)
・フィルター径:62mm
・サイズ:68.2(最大径)×87(全長)mm
・重量:390g

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