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「α6400」の基本性能をベースにした上位モデルとエントリーモデル

ソニーのAPS-Cミラーレスの新モデル「α6600」「α6100」が国内でも発表

ソニーは2019年8月29日、APS-Cサイズの撮像素子を採用するミラーレス「α6600」と「α6100」の2機種を国内でも発表した。どちらも2019年2月発売の「α6400」の基本性能をベースにしたモデルだ。新製品発表会で展示されていた実機の画像を交えながら各モデルの特徴をレポートしよう。

※編集部注:2019年8月29日に国内でも正式に発表されたので、一部内容を変更・追加しました。

Zバッテリーを採用したボディ内手ブレ補正搭載の上位モデル「α6600」

α6400の上位モデルとなるα6600。レンズは同時に発表になったAPS-C用のGレンズ「E 16-55mm F2.8 G」

α6400の上位モデルとなるα6600。レンズは同時に発表になったAPS-C用のGレンズ「E 16-55mm F2.8 G」

α6600は、2016年12月発売の「α6500」の後継機種。最も大きな強化となるのは、ソニーのAPS-Cミラーレスとしては初めて、フルサイズミラーレス「α7シリーズ」の3世代目以降でも使われている高容量のZバッテリー「NP-FZ100」を採用したこと。これによりバッテリーの持続性が大幅に向上。α6500と比べて撮影可能枚数はファインダー使用時で約310枚から約720枚に、液晶モニター使用時で約350枚から約810枚にまで増えている。

加えて、α6500と同様にボディ内手ブレ補正機能を搭載するのも特徴。5軸補正に対応し、5.0段分の補正効果を実現している。ボディ内手ブレ補正を持たないα6400と比べてアドバンテージになる部分だ。ボディは防塵・防滴に配慮した設定で、全面にマグネシウム合金を採用しており、剛性面でもα6400を上回っている(α6400はトップカバーとフロントカバーのみマグネシウム合金を採用)。

α7シリーズの3世代目以降と同じく、ZバッテリーNP-FZ100に対応するようになった

α7シリーズの3世代目以降と同じく、ZバッテリーNP-FZ100に対応するようになった

Zバッテリーの採用により、 撮影可能枚数は大幅に向上した

Zバッテリーの採用により、 撮影可能枚数は大幅に向上した

このほかのスペックはα6400がベースになっている。

α6400と同様に、有効約2420万画素のExmor CMOSセンサー(APS-Cサイズ:23.5×15.6mm)と最新の画像処理エンジン「BIONZ X」ならびにフロントサイドLSIを搭載し、静止画撮影時の感度はISO100〜ISO32000に対応。拡張で上限ISO102400まで選択できるのはα6400と同じだが、α6600ではフルサイズミラーレス「α7シリーズ」と同様、拡張で下限ISO50まで設定できるようになっている。

シャッター周りの仕様は従来と変わりなく、電子先幕シャッターを選択できるほか、電子シャッターによるサイレント撮影も可能。サイレント撮影時の連写速度は最高約8コマ/秒。どのシャッター方式でもシャッタースピードは最高1/4000秒だ。インターバル撮影にも対応している。

α6600の背面。ボタンレイアウトなどはα6500と同じ

α6600の背面。ボタンレイアウトなどはα6500と同じ

AFシステムの基本スペックもα6400と同じで、425点の像面位相差AFセンサーと425点のコントラストAFを組み合わせた「ファストハイブリッドAF」を採用し、0.02秒の高速AFを実現。人物と一部の動物の瞳に対応した「リアルタイム瞳AF」と、顔や瞳などを高い認識精度で検出し続け、被写体の状況に合わせてフォーカス枠を変化させながらピントを合わせ続ける「リアルタイムトラッキング」に対応するのもα6400と同じだ。α6400とは異なり、動画撮影時にリアルタイム瞳AF(人物のみ)を利用できるようになった。

連写速度もα6400と同じで、AF/AE追従で最高約11コマ/秒(アフタビュー)と、AF/AE追従で最高約8コマ/秒(ライブビュー)に対応。バッファメモリーの容量もα6400と変わりがないようで、連続撮影可能枚数はJPEG(Lサイズ エクストラファイン)で99枚、JPEG(Lサイズ ファイン)で115枚、JPEG(Lサイズ スタンダード)で116枚、RAWで46枚、RAW+JPEGで44枚となっている。

上面。Zバッテリーの採用でグリップが大きくなっている

上面。Zバッテリーの採用でグリップが大きくなっている

USB給電対応のマルチ/マイクロUSB端子、HDMIマイクロ端子(タイプD)、マイク端子に加えて、新たにヘッドホン端子も搭載するようになった

USB給電対応のマルチ/マイクロUSB端子、HDMIマイクロ端子(タイプD)、マイク端子に加えて、新たにヘッドホン端子も搭載するようになった

動画は全画素読み出しでの4K/30p記録(100Mbps)が可能。S-Log3/S-Log2ガンマや、HLG(Hybrid Log-Gamma)による4K HDR記録にも対応している。電子ビューファインダー(EVF)はXGA OLED Tru-Finder(0.39型、約236万ドット、倍率1.07倍)で、液晶モニターはセルフィー対応の180°チルト式(3.0型タッチパネル、92.1万ドット)。このあたりのスペックもα6400と変わりない。インターフェイス類では新たにヘッドホン端子も装備されるようになった。

ボディサイズは約120.0(幅)×66.9(高さ)×69.3(奥行)mmで重量は約503g(バッテリーとメモリーカードを含む)。Zバッテリーの採用でグリップが大きくなったほか、重量もα6500と比べて約50g重くなった。

α6600と外部マイク、シューティンググリップを組み合わせた動画撮影のイメージ

α6600と外部マイク、シューティンググリップを組み合わせた動画撮影のイメージ

市場想定価格はボディ単体が16万円前後、高倍率ズームレンズキットが20万円前後(いずれも税別)。発売は2019年11月1日。

「α6400」と同等のAFや連写性能を実現したエントリーモデル「α6100」

α6400の下位でエントリーモデルとなるα6100。ブラックとホワイトのカラーバリエーションが用意されている

α6400の下位でエントリーモデルとなるα6100。ブラックとホワイトのカラーバリエーションが用意されている

α6100は、2014年3月発売のエントリーモデル「α6000」の後継機種。約5年半ぶりのリニューアルとなるうえ、多くの部分を上位モデルのα6400から継承しており、基本性能が大幅に向上している。

大きなポイントとなるのは、α6500/α6400と同様に、有効約2420万画素のExmor CMOSセンサー(APS-Cサイズ:23.5×15.6mm)、最新の画像処理エンジン「BIONZ X」、フロントサイドLSIを採用し、AFや連写などの基本性能がα6500/α6400とほぼ変わらないこと。

AFシステムは、425点の像面位相差AFセンサーと425点のコントラストAFを組み合わせたファストハイブリッドAFで、0.02秒の高速AF、リアルタイム瞳AF、リアルタイムトラッキングにも対応。スペックを見る限りα6400と同じ内容になっている。連写もAF/AE追従で最高約11コマ/秒に対応。α6500/α6400と比べるとバッファメモリーの容量は抑えられており、連続撮影可能枚数はJPEG(Lサイズ エクストラファイン)で76枚、JPEG(Lサイズ ファイン)で77枚、JPEG(Lサイズ スタンダード)で77枚、RAWで33枚、RAW+JPEGで31枚となっている。

静止画撮影時の感度はISO100〜ISO32000に対応。拡張設定はα6400の上限ISO102400とは異なり、上限ISO51200までとなっている。また、電子先幕シャッターの選択が可能なほか、電子シャッターによるサイレント撮影にも対応し、サイレント撮影時の連写速度は最高約8コマ/秒。動画はS-Log3/S-Log2ガンマやHLG(Hybrid Log-Gamma)には非対応だが、全画素読み出しでの4K/30p記録が可能だ。EVFにはOLED Tru-Finder(0.39型、約144万ドット、倍率1.07倍)を、液晶モニターにはセルフィー対応の180°チルト式(3.0型タッチパネル、92.1万ドット)を採用している。

ボディサイズは約120.0(幅)×66.9(高さ)×59.4(奥行)mmで重量は約396g(バッテリーとメモリカードを含む)。α6000と比べると重量が50g程度重くなっている。

シューティンググリップを使用したα6100での動画撮影のイメージ

シューティンググリップを使用したα6100での動画撮影のイメージ

今回、APS-C用のGレンズ「E 16-55mm F2.8 G」「E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS」も発表になった。E 16-55mm F2.8 Gは高度非球面AA(advanced aspherical)レンズを2枚採用するなどして高い解像力を実現。E 70-350mm F4.5-6.3 G OSSは35mm判換算で525mm相当の望遠に対応しながら重量約625gの小型・軽量化を実現した

市場想定価格はボディ単体が9万円前後、パワーズームレンズキットが10万円前後、ダブルズームレンズキットが12万円前後(いずれも税別)。発売は2019年10月25日。

まとめ

α6600はα6500から順当な進化を遂げたモデルだ。Zバッテリーの採用によって撮影可能枚数が大幅に向上したうえ、5軸ボディ内手ブレ補正も搭載しており、本格的な動体撮影や動画撮影に利用できるハイスペックモデルに仕上がっている。APS-Cミラーレスの上位モデルとして申し分のないカメラと言えよう。

ただし、α6400の完成度が高いがゆえに、α6600は「α6400にZバッテリーとボディ内手ブレ補正を追加したモデル」というイメージに収まってしまうところはある。リアルタイム瞳AFの動画対応などα6400との機能差はあるものの、ソニーの上位モデルとしてはややサプライズに欠ける内容で、4K/60p動画記録やアンチディストーションシャッターに対応した“α9のAPS-C版”を期待していた方にとっては「もう一声欲しい」というのが正直なところだろう。

いっぽう、α6100はエントリーモデルとしてはかなり充実した内容だ。α6400のAFや連写性能を継承しており、エントリーモデルながらAPS-Cミラーレスとして最高レベルの基本性能を誇る。連写の持続性や液晶モニターの解像度は上位モデルに劣り、HLG(Hybrid Log-Gamma)などにも非対応ではあるものの、普段使いの小型・軽量カメラとしては十二分のスペックだ。ボディ単体が9万円前後(税別)という市場想定価格もコストパフォーマンスが高い。

真柄利行

真柄利行

カメラとAV家電が大好物のライター/レビュアー。雑誌編集や価格.comマガジン編集部デスクを経てフリーランスに。価格.comではこれまでに1000製品以上をレビュー。現在、自宅リビングに移動式の撮影スタジオを構築中です。

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