レビュー
コスパ優秀4K全天周カメラ

16,480円で買えるスマホ向け360°カメラ「QooCam Fun」の実力を試す

Kandao Technologyのスマホ向け360°カメラ「QooCam Fun(クーカム ファン)」は、公式サイトでの実売価格が16,480円(税込)という、同カテゴリーの製品ではぶっちぎりに安い価格が特徴です。

ただし、現在主流となっている360°カメラのように単体使用はできず、USB Type-Cポートを搭載したAndroid端末に接続して使う必要があります。そのため、使い勝手に多少のクセはあるものの、圧倒的な値段の安さはなかなか魅力的。ここ1、2年の間、2万円以下で4K撮影が可能な360°カメラは発売されておらず、約4〜5万円が相場ということを踏まえると「QooCam Fun」のすごさがよくわかります。

価格と公称スペックを見る限り、とてもコストパフォーマンスが高いカメラとなっているようなので、メーカーから実機をお借りし、その性能をチェックしてみました。

Kandao「QooCam Fun」実機レビュー

本製品はカジュアルユーザーを対象としており、「Vlog With Fun」というキャッチコピーでビデオブロガー向けをうたった製品です。

しかし、Vlogを専門に手がける筆者としては、Vloggerをすべてひとくくりにして動画ライト層ととらえるマーケティングの風潮には大いに異議をとなえたいところ。海外も含めれば、影響力のあるVloggerの多くは、むしろ機材にこだわりのある「ナード、ギーク」寄りのユーザーであるという事実が見過ごされていると思うのですが……その話はまた今度にするとして本題に戻りましょう。

レビュー動画は以下のリンクからご覧ください。

Androidスマホと接続して使う前提なので、プレビュー用のモニターはなくボタンも電源ボタンのみです。手の中にすっぽり収まるコンパクトボディも魅力のひとつ

Androidスマホと接続して使う前提なので、プレビュー用のモニターはなくボタンも電源ボタンのみです。手の中にすっぽり収まるコンパクトボディも魅力のひとつ

レンズカバーを装着した様子。360°カメラは、むき出しになる構造上レンズが傷つきやすいため、素早く着脱できるカバーが付属するのはありがたいところ

レンズカバーを装着した様子。360°カメラは、むき出しになる構造上レンズが傷つきやすいため、素早く着脱できるカバーが付属するのはありがたいところ

Kandao「QooCam Fun」の仕様や価格など

・重  量:約66.9g
・動  画:4K(3840×1920)/30fps/H264
・静止画 :3840×1920/JPG
・対応OS:Android 7以降(メモリ2G以上推奨)
・対応端子:USB Type-C
・価  格:16,480円(送料税込)※記事作成時点の直販価格
・日本発売:2020年9月25日
・メーカー:Kandao Technology(広東省深セン市)

「QooCam Fun」の使い勝手をチェック

「QooCam Fun」を実際に使ってみて気づいたいい点は、スマートフォンの画面でプレビューができることでしょう。360°カメラは、構図を事前に決めて撮影するものではありませんが、それでもスマホの画面で撮影中の写真や映像が確認できるのは便利です。

一般的な360°カメラもアプリと連携させてスマホ側でプレビューできますが、本体に搭載されているディスプレイは小さく見づらいので、その点はスマホの画面を標準で使う「QooCam FUN」のアドバンテージです。

いっぽうで、イマイチだった点は、USB Typa-Cポートにカメラを挿す関係上、スマホの持ち方が普段と上下逆になることです。USB Type-Cポートは、スマホ下部に備わっていることがほとんど。そのため、撮影時に持ち方が普段と上下逆になり、電源や音量ボタンに誤って触れてしまうことが多いのが難点。また、ボタンを避けて握ろうとするとかなり下側を持つことになるので、バランスの悪さを感じました。

使用する際は写真のようにスマホのUSB Type-Cポートにカメラを装着します

使用する際は写真のようにスマホのUSB Type-Cポートにカメラを装着します

グリップ位置がスマホの下側になるのでバランスはよくありません

グリップ位置がスマホの下側になるのでバランスはよくありません

Kandao「QooCam Fun」で撮影した動画と画質をチェック

ここからは「QooCam Fun」で撮影し、専用の無料アプリ「QooCam」で書き出した動画(スクリーンショット)と写真を見ていきましょう。

「QooCam Fun」で撮影した動画(4K)は色鮮やかで、シャープが強くかかっており、スマホなど小さめのディスプレイで視聴すると見栄えがします。しかし、PCディスプレイなどの大きめの画面で見ると、デジタル処理によるシャープさや、キツめの発色が目についてしまいます。

動画の1コマを切り出したところ。こちらは比較的キレイに撮れた部分を選んだので、拡大しなければ、それほど粗を感じないはずです

動画の1コマを切り出したところ。こちらは比較的キレイに撮れた部分を選んだので、拡大しなければ、それほど粗を感じないはずです

360°カメラは2つのレンズとセンサーで取り込んだデータをまとめてひとつの動画や写真にするステッチという作業を自動でおこないます。しかし、その精度には製品によって差があり、うまくいかないと、以下のスクリーンショット右上にあるような「つなぎ目」が目立つ仕上がりになってしまいます。「QooCam Fun」で撮影した動画や写真では、撮影する環境によってステッチが発生することもありました。

「QooCamFUn」で発生したステッチ

「QooCamFUn」で発生したステッチ

こちらは「Super Vlog」と呼ばれる撮影モードで、アスペクト比16:9固定で撮影してくれるもの。手ブレ補正はなかなか強力で、歩きながら撮影しても画面がガクガクと揺れることはありません

こちらは「Super Vlog」と呼ばれる撮影モードで、アスペクト比16:9固定で撮影してくれるもの。手ブレ補正はなかなか強力で、歩きながら撮影しても画面がガクガクと揺れることはありません

カメラとスマホの接続が弱くなると、上のスクリーンショットのように映像が乱れてしまうことがあるので要注意です。サイバーパンク感あるグリッチエフェクトが好きな筆者的には「超クール」ですが、実際はただの失敗です

カメラとスマホの接続が弱くなると、上のスクリーンショットのように映像が乱れてしまうことがあるので要注意です。サイバーパンク感あるグリッチエフェクトが好きな筆者的には「超クール」ですが、実際はただの失敗です

ここからは「QooCam Fun」で撮影した写真をご覧ください。

暗所にノイズがのりがちで、色味も人工的な感じですが、価格を考えれば十分妥協できるレベルです

暗所にノイズがのりがちで、色味も人工的な感じですが、価格を考えれば十分妥協できるレベルです

暗所撮影時に「QooCam Fun」の片方に明るい光源があると、ステッチのアラはかなり目立つ結果になりました。暗所で撮影する場合は注意が必要です

暗所撮影時に「QooCam Fun」の片方に明るい光源があると、ステッチのアラはかなり目立つ結果になりました。暗所で撮影する場合は注意が必要です

「QooCam Fun」は、約16,000円という手頃な値段で購入できるため、360°カメラの入門機という位置づけでしょう。約67gという軽さも魅力です。対応するのがAndroidスマホだけということや、操作性にクセがあることを除けば、手軽に使えるので「頻繁に360°撮影はしないけれど、旅行などの際に全天周写真を撮りたい」というような人に向いた製品です。

画質は「ひと昔前のハイエンドスマホ並み」ですが、カジュアルな記録としてその場の雰囲気を残すといった使いかたには十分です。いっぽうで、普段からハイエンドのカメラを使用するユーザーからすると、物足りない結果となってしまうでしょう。そういった人は、少々高価ですが、単体で動作する360°カメラを買うほうがいいのではないかと思います。

Mr.TATE(Masahira TATE)

Mr.TATE(Masahira TATE)

世界50か国以上を旅したバックパッカー。週刊アスキー編集部などを経て、AppBankに入社。「バイヤーたてさん」として仕入れとYouTubeを活用したコンテンツコマースに取り組み、上場時は広報として企業PRを担当。現在はフリーランスで活動中。

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