レビュー
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軽さは正義! 最小・最軽量の開放F2.8標準ズーム、シグマ「28-70mm F2.8 DG DN」レビュー

「28-70mm F2.8 DG DN | Contemporary」(以下、28-70mm F2.8 DG DN)は、「常用できる大口径・標準ズーム」を目指してシグマが開発した、小型・軽量な標準ズームレンズ。2021年6月4日時点での価格.com「レンズ」カテゴリーの人気売れ筋ランキング/注目ランキングはともに1位で、この夏最も注目を集めているレンズのひとつです。Lマウント用とソニーEマウント用が用意されていますが、今回は、Lマウント用をシグマのフルサイズミラーレスカメラ「fp L」に組み合わせて試用してみました。

小型・軽量な大口径・標準ズームレンズとして話題の28-70mm F2.8 DG DN(カメラボディは「fp L」)

小型・軽量な大口径・標準ズームレンズとして話題の28-70mm F2.8 DG DN(カメラボディは「fp L」)

Artライン「24-70mm F2.8 DG DN」をベースに大幅な小型・軽量化を実現

シグマは、光学性能を徹底追求するArt、光学性能と小型・軽量のバランスを重視するContemporary、すぐれた動体撮影性能を持つSportsという3つのプロダクトラインで交換レンズを展開しています。今回紹介する28-70mm F2.8 DG DNは、その中のContemporaryラインに属する製品。シグマが手がけるミラーレス用のフルサイズ対応・標準ズームレンズとしては、Artラインの「24-70mm F2.8 DG DN」に続く2本目となります。

28-70mm F2.8 DG DNの主な特徴
・28〜70mmの焦点距離をカバーする、絞り開放F2.8通しの標準ズームレンズ
・Lマウント用とソニーEマウント用を用意
・最大径72.2mm/重量470gのクラス最小・最軽量の鏡筒
・Artラインに匹敵する光学性能を発揮するレンズ構成(12群16枚)
・すぐれた逆光性能(スーパーマルチレイヤーコート、ナノポーラスコーティングの採用)
・最短撮影距離19cm(広角端)、38cm(望遠端)
・絞り羽根枚数:9枚(円形絞り)
・すぐれたビルドクオリティと上質な操作感
・ステッピングモーターによる静粛かつ高速なAF
・撥水防汚コート(最前面)、簡易防塵防滴機構
・フィルター径:67mm
・カメラ側のレンズ光学補正機能に対応
・価格.com最安価格90,000円程度(2021年6月4日時点)

28-70mm F2.8 DG DNの特徴の中で最も注目したいのは、ズーム全域で絞り開放F2.8の明るさを持ちながら、非常にコンパクトな鏡筒に収まっていること。Artライン「24-70mm F2.8 DG DN」をベースに広角側を28mmスタートにすることで、高い光学性能はそのままに大幅な小型・軽量化を実現しています。サイズ/重量は、Lマウント用が72.2(最大径)×101.5(全長)mm/重量470gで、ソニーEマウント用が72.2(最大径)×103.5(全長)mm/重量470g。Lマウント用で24-70mm F2.8 DG DNと比べると、最大径は15.6mm、全長は21.4mm、重量は365gも小さく、フルサイズミラーレス用の開放F2.8通しの標準ズームレンズとしてはクラス最小・最軽量(2021年6月4日時点)になっています。

望遠端時の全長は広角端時から20mmほど伸びて約123mm。スイッチ類は左手側にフォーカスモード切り替えスイッチを搭載するのみ

望遠端時の全長は広角端時から20mmほど伸びて約123mm。スイッチ類は左手側にフォーカスモード切り替えスイッチを搭載するのみ

レンズ構成は12群16枚。24-70mm F2.8 DG DN の15群19枚よりも枚数は少なくなっているものの、非球面レンズ3枚、FLD(“F” Low Dispersion)2枚、SLD(Special Low Dispersion)2枚といった特殊硝材をふんだんに採用することで軸上色収差やサジタルコマ収差を徹底的に補正し、画面の中心から周辺まで均一かつキレのある描写を実現しているとのこと。最短撮影距離は広角端が19cm(最大撮影倍率1:3.3)、望遠端が38cm(同1:4.6)で、24-70mm F2.8 DG DN の最短18cmとまではいかないものの、フルサイズ対応の標準ズームレンズとしては近接撮影に強い設計になっています。

さらに、小型・軽量化を図りながら、シグマのレンズらしく高いビルドクオリティを保っているのも、このレンズの見逃せない特徴。アルミニウムに近い熱収縮率を持つポリカーボネート「TSC(Thermally Stable Composite)」を適所に採用することで、温度変化の大きな環境であっても安定した性能を確保。フォーカスレンズを軽量な1枚構成にするなどフォーカスユニットを小型化し、ステッピングモーターと組み合わせることで、静粛かつ高速なAFを実現したのも特徴のひとつです。

24-70mm F2.8 DG DNなどと同様、鏡筒の裏側(フォーカスリングとズームリングの間)にも凹凸加工が施されていて、レンズをホールドした際により滑りにくくなっています

24-70mm F2.8 DG DNなどと同様、鏡筒の裏側(フォーカスリングとズームリングの間)にも凹凸加工が施されていて、レンズをホールドした際により滑りにくくなっています

専用の花形フード「LH706-01」が付属します

専用の花形フード「LH706-01」が付属します

実写作例&レビュー

※以下に掲載する作例は、fp Lに28-70mm F2.8 DG DNを組み合わせてJPEG形式の最高画質で撮影したもの(JPEG撮って出し)になります。カメラ側のレンズ光学補正は初期設定のままとし、すべての作例で、歪曲:オート(自動選択)、倍率色収差:オート(自動選択)、回折:オフ、周辺光量:オート、カラーシェーディング:オートとなっています。

※サムネイル画像をクリックすると、撮影写真を長辺900ピクセルに縮小した画像が開きます。リサイズを行っていない撮影写真は、サムネイル画像下のテキストリンクをクリックすると開きます。なお、撮影写真は開くのに時間がかかる場合があります。

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、52mm、ISO100、F2.8、1/1250秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード、JPEG撮影写真(9520×6328、24.2MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、52mm、ISO100、F2.8、1/1250秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード、JPEG
撮影写真(9520×6328、24.2MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、50mm、ISO100、F8、1/200秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード、JPEG撮影写真(9520×6328、28.3MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、50mm、ISO100、F8、1/200秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード、JPEG
撮影写真(9520×6328、28.3MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、49mm、ISO100、F6.3、1/160秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード、JPEG撮影写真(9520×6328、31.1MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、49mm、ISO100、F6.3、1/160秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード、JPEG
撮影写真(9520×6328、31.1MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、43mm、ISO100、F6.3、1/250秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード、JPEG撮影写真(9520×6328、38.5MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、43mm、ISO100、F6.3、1/250秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード、JPEG
撮影写真(9520×6328、38.5MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、28mm、ISO100、F11、1/100秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード、JPEG撮影写真(9520×6328、31.0MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、28mm、ISO100、F11、1/100秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード、JPEG
撮影写真(9520×6328、31.0MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、28mm、ISO100、F11、1/250秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード、JPEG撮影写真(9520×6328、24.9MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、28mm、ISO100、F11、1/250秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード、JPEG
撮影写真(9520×6328、24.9MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、70mm、ISO100、F8、1/320秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード、JPEG撮影写真(9520×6328、34.3MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、70mm、ISO100、F8、1/320秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード、JPEG
撮影写真(9520×6328、34.3MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、70mm、ISO100、F2.8、1/1250秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード、JPEG撮影写真(9520×6328、24.9MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、70mm、ISO100、F2.8、1/1250秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード、JPEG
撮影写真(9520×6328、24.9MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、28mm、ISO100、F2.8、1/1250秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード、JPEG撮影写真(9520×6328、23.2MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、28mm、ISO100、F2.8、1/1250秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:スタンダード、JPEG
撮影写真(9520×6328、23.2MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、70mm、ISO100、F2.8、1/800秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:ニュートラル、JPEG撮影写真(9520×6328、36.5MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、70mm、ISO100、F2.8、1/800秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:ニュートラル、JPEG
撮影写真(9520×6328、36.5MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、35mm、ISO100、F6.3、1/125秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:ニュートラル、JPEG撮影写真(9520×6328、24.7MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、35mm、ISO100、F6.3、1/125秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:ニュートラル、JPEG
撮影写真(9520×6328、24.7MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、33mm、ISO100、F6.3、1/125秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:ニュートラル、JPEG撮影写真(9520×6328、25.9MB)

fp L、28-70mm F2.8 DG DN、33mm、ISO100、F6.3、1/125秒、ホワイトバランス:オート、カラーモード:ニュートラル、JPEG
撮影写真(9520×6328、25.9MB)

28-70mm F2.8 DG DNの最大の魅力は、やはり、そのサイズ感にあります。fp Lとの組み合わせた場合の総重量は約897g(バッテリー、SDカード含む)で、焦点距離28〜70mmのズーム全域で絞り開放F2.8の明るさが得られるフルサイズシステムとしてはとても軽量。鏡筒が細くてハンドリングしやすいのがいいところで、開放F値が大きい、普及型の標準ズームレンズに近い感覚で使えるレンズだと感じました。

画質は、Artラインの24-70mm F2.8 DG DNをベースにしているだけあって、解像感の高さが特徴になります。24-70mm F2.8 DG DNも似たような傾向がありますが、絞り開放での近接撮影時(特に望遠側)にややソフトな描写になるものの、ズーム全域でシャープな画質が得られます。fp Lの有効約6100万画素万の高画素にも十分に耐えられる性能だと感じました。ボケは、輪郭に色付きが見られたり、ややうるさく感じられるときがあるものの、比較的自然なボケ方をしてくれます。太陽など強い光源がある場合はやや目立つゴーストが出ることがありますが、逆光耐性も十分なレベルにあります。

このほか、AFのレスポンスが期待した以上によかったのも報告しておきたい点です。fp Lとの組み合わせでは、ピントが抜けることがやや多く感じられましたが、小気味よくピントが合い、ストレスのないAF撮影が行えました。また、コンパクトな鏡筒ながら作りがしっかりしているのも、このレンズの特徴。ズームリングやフォーカスリングを回してもガタつくような感じがなく、リングも適度なトルク感があって操作しやすいと感じました。

まとめ 小型・軽量ながら高解像。携帯性重視なら選択肢として外せない存在

今回紹介した28-70mm F2.8 DG DNは最大径72.2mm/重量470gというクラス最小・最軽量の鏡筒を実現しており、数ある絞り開放F2.8通しの標準ズームレンズの中でも特に持ち運びやすいレンズです。単に小型・軽量化を図っただけでなく、シグマのレンズらしく光学性能にすぐれ、ズーム全域で高い解像感を発揮するのが魅力。特にスナップ用や旅行用として使いやすく、Lマウント、ならびにソニーEマウントのフルサイズミラーレスのユーザーにとって、携帯性を重視して絞り開放F2.8通しの標準ズームレンズを選ぶなら、選択肢として外せない存在ではないでしょうか。

価格は、Lマウント用、ソニーEマウント用とも価格.com最安価格(2021年6月4日時点)で90,000円程度。絞り開放F2.8通しの明るさ、小型・軽量、高解像といった特徴を考慮すると、非常にコストパフォーマンスの高い製品と言えるでしょう。

このレンズを選ぶうえでの注意点は、広角端の焦点距離が28mmだということ。普段、広角24mmスタートのズームレンズを使っていて、24mmを多用しているのであれば、24mmと28mmの違いを整理したうえで購入を検討してください。使い比べてみるとわかりますが24mmと28mmの画角の差は大きく、特に風景写真での使用を考えているのであれば、より広角で撮れるほうが便利なのは間違いありません。また、レンズ側に手ブレ補正は付いていないので、fp Lなどボディ内手ブレ補正のないカメラで使う場合、手ブレに対するケアが必要になる点も事前に知っておきたい点になります。

真柄利行

真柄利行

カメラとAV家電が大好物のライター/レビュアー。雑誌編集や価格.comマガジン編集部デスクを経てフリーランスに。価格.comではこれまでに1000製品以上をレビュー。現在、自宅リビングに移動式の撮影スタジオを構築中です。

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