イベントレポート

カメラ・写真の祭典「CP+2024」で展示されていた注目の新製品

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2024年2月22日〜25日の4日間、パシフィコ横浜を会場に開催される、カメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+2024」。今年は、「CP+」の開催にあわせて一眼カメラの新製品が発表されなかったものの、会場には、この春以降に登場する新製品がいくつか展示されていた。そのなかから注目度の高いものを紹介しよう。

「CP+2024」に出品されていた新製品

「CP+2024」に出品されていた新製品

富士フイルム「X100VI」 ボディ内手ブレ補正搭載の4000万画素カメラ

この春の新製品の中で最も注目を集めていると言っても過言ではないのが、富士フイルムの新しいAPS-Cコンパクトデジカメ「X100VI」だ。

富士フイルム「X100VI」

富士フイルム「X100VI」

光学ファインダー(OVF)と電子ビューファインダー(EVF)を切り替えられる「アドバンスト・ハイブリッドビューファインダー」や、焦点距離35mm相当(35mm判換算)/開放絞り値F2の単焦点レンズといった「X100シリーズ」の特徴を継承しつつ、前モデル「X100V」とほぼ同じサイズのボディに、「X100シリーズ」初のボディ内手ブレ補正(5軸対応、補正効果6.0段)を搭載。有効約4020万画素の裏面照射型「X-Trans CMOS 5 HR」イメージセンサーも採用しており、高画素・高機能なカメラに仕上がっている。

2024年3月下旬の発売予定で、市場想定価格は281,600円(税込)。決して安くはないが、35mmスナップシューターとしての完成度は非常に高い。富士フイルムファンなら押さえておきたい1台だ。

全世界1934台限定で用意される「X100VI Limited Edition」も展示されていた

全世界1934台限定で用意される「X100VI Limited Edition」も展示されていた

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2024/02/20 15:16

シグマ「15mm F1.4 DG DN DIAGONAL FISHEYE」 開放F1.4の高性能な魚眼レンズ

シグマは、「CP+2024」の開催にあわせて、非常にユニークな新型レンズを2本発表した。そのうちの1本が、高性能・高画質な「Artシリーズ」の対角魚眼レンズ「15mm F1.4 DG DN DIAGONAL FISHEYE」だ。

シグマ「15mm F1.4 DG DN DIAGONAL FISHEYE」

シグマ「15mm F1.4 DG DN DIAGONAL FISHEYE」

このレンズのすごいところは、魚眼レンズとして異例の明るさを有していること。民生用としては世界初の開放絞り値F1.4の大口径を実現している。さらに、15群21枚(FLD4枚、SLD3枚、非球面レンズ2枚)の贅沢なレンズ構成を採用し、画面全体での高い解像力を両立。星景写真の撮影でも、開放から十分に対応できる実力を持っているという。

星景、風景、建築物などの撮影で、新しい表現に挑戦したい人にとって要注目のレンズと言えよう。発売は2024年3月14日。Lマウント用とEマウント用が用意される。市場想定価格は330,000円(税込)。

シグマ「500mm F5.6 DG DN OS」 圧倒的にコンパクトな超望遠レンズ

「500mm F5.6 DG DN OS」は、シグマから発表されたもうひとつの新しいレンズ。「Sportシリーズ」の焦点距離500mmの超望遠レンズで、107.6(最大径)×234.6(全長)mmで重量1370gのコンパクトサイズを実現したのが最大の特徴だ。

シグマ「500mm F5.6 DG DN OS」

シグマ「500mm F5.6 DG DN OS」

単に小型・軽量化を図ったのではなく、加工難度の高い大口径の特殊低分散ガラスを複数枚使った14群20枚のレンズ構成を採用することで高い解像力も実現。防塵・防滴構造も実現している。

最近はミラーレス用にコンパクトな超望遠レンズがいくつか登場しているが、このレンズは、焦点距離500mmの単焦点レンズとしては圧倒的にコンパクトだ。野鳥や飛行機、鉄道などの撮影で機動力を生かして撮影したい場合に選びたい1本である。

発売は2024年3月14日で、Lマウント用とEマウント用がラインアップする。市場想定価格は495,000円(税込)。

ソニー「FE 24-50mm F2.8 G」 小型・軽量な開放F2.8通しの標準ズーム

ソニーは、「CP+2024」の開催初日(2024年2月22日)に、標準ズームレンズの新モデル「FE 24-50mm F2.8 G」を発表した。

ソニー「FE 24-50mm F2.8 G」

ソニー「FE 24-50mm F2.8 G」

開放絞り値F2.8通しのスペックを実現しながら小型・軽量なのが特徴。サイズは74.8(最大径)×92.3(全長)mmで重量は約440g。高性能な「Gレンズ」らしく、4枚の非球面レンズと2枚のED(特殊低分散)ガラスを効果的に配置することで、画面中心から周辺分まで高い解像性能を実現している。リニアモーターを2基搭載し、高速・高精度なAFも実現した。「α9 III」の最高約120コマ/秒連写にも対応している。

Eマウント純正のフルサイズ対応標準ズームとしては、「FE 24-50mm F2.8 G」のほかにも、「FE 24-70mm F2.8 GM II」「FE 20-70mm F4 G」「Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS」「FE 24-105mm F4 G OSS」がラインアップしており、どれを選んでいいか悩ましいところ。

これからの中で、「FE 24-50mm F2.8 G」を選ぶポイントは、やはり小型・軽量で持ち運びやすい点になるだろう。望遠が50mmで止まるのが気にならない人(むしろよろこばしいという標準画角好きの人)にとっても使いやすい1本と言えそうだ。

発売は2024年5月17日で、市場想定価格は180,000円前後。

パナソニック「LUMIX S 28-200 mm F4-7.1 MACRO O.I.S.」 世界最小・最軽量のフルサイズ高倍率ズーム

パナソニックからは、Lマウント用の高倍率ズームレンズ「LUMIX S 28-200 mm F4-7.1 MACRO O.I.S.」が「CP+2024」の開催初日(2024年2月22日)に発表された。

パナソニック「LUMIX S 28-200 mm F4-7.1 MACRO O.I.S.」

パナソニック「LUMIX S 28-200 mm F4-7.1 MACRO O.I.S.」

広角28mmから望遠200mmまでの焦点距離をカバーしながら、77.3(最大径)×93.4(全長)mmで重量約413gの小型・軽量な筐体を実現しているのが特徴。さらに、広角端でハーフマクロ撮影(最短撮影距離0.14m)に対応するのもポイントだ。

パナソニックによると、本レンズはズーム倍率が7倍以上のフルサイズミラーレス用AFズームレンズとして世界最小・最軽量とのこと。像面位相差AFを搭載する「LUMIX S5II」との相性がよい1本になりそうだ。2024年4月18日の発売で、希望小売価格は132,000円。

なお、「LUMIX S5II」のラインアップには、本レンズが付属する高倍率ズームレンズキットが追加された。「LUMIX S5II」が気になっている人にとってはこちらのキットもぜひチェックしておいてほしい。

コシナ「APO-LANTHAR 50mm F3.5 VM」 小型・軽量な“アポラン”が参考出品

コシナは、毎回「CP+」に開発中のMFレンズを参考展示しているが、今年も、ユニークな新製品が展示されていた。

そのなかで特に注目したいのが、VMマウント用の「APO-LANTHAR 50mm F3.5 VM」だ。アポクロマート設計によって高い解像力を持つ「APO-LANTHAR」シリーズの新製品で、開放絞り値をF3.5に抑えることで小型・軽量化を実現するのが特徴。沈胴式のようなデザインのType I(※沈胴構造ではありません)と、通常デザインのType IIの2種類が用意される予定だ。

サイズは52.0(最大径)×45.0(全長)mmで、重量はType Iが245g(Two-tone)/ 150g(Matte black paint)、Type IIが250g。発売日や価格は未定とのこと。

コシナ「APO-LANTHAR 50mm F3.5 VM」(参考出品)

コシナ「APO-LANTHAR 50mm F3.5 VM」(参考出品)

「NOKTON 75mm F1.5 Aspherical」(左)と「COLOR-SKOPAR 50mm F2.2 VM」(右)も参考出品で展示されていた

「NOKTON 75mm F1.5 Aspherical」(左)と「COLOR-SKOPAR 50mm F2.2 VM」(右)も参考出品で展示されていた

Venus Optics「LAOWA 10mm F2.8 ZERO-D FF」 LAOWA初のAFレンズ

中国の新興光学メーカーVenus Opticsが手掛けるレンズブランド「LAOWA」では、同ブランド初のAFレンズ「LAOWA 10mm F2.8 ZERO-D FF」が発表された。

Venus Optics「LAOWA 10mm F2.8 ZERO-D FF」

Venus Optics「LAOWA 10mm F2.8 ZERO-D FF」

Venus Optics創立10周年を記念して開発された、フルサイズ対応の超広角10mmレンズ。ステッピングモーターを採用し、静かで素早いピント合わせを実現しているという。また、STM同ブランドの特徴である「ZERO-D(ゼロ・ディストーション)」設計を採用。レンズ構成は非球面レンズ2枚、EDレンズ3枚を含む9群15枚。前面に77mmフィルターを装着できるのも特徴だ。

AFに対応するのは、Eマウント用とZマウント用。RFマウントとLマウントはMFレンズとして販売される。

真柄利行(編集部)
Writer / Editor
真柄利行(編集部)
フィルム一眼レフから始まったカメラ歴は、はや約30年。価格.comのスタッフとして300製品以上のカメラ・レンズをレビューしてきたカメラ専門家で、特にデジタル一眼カメラに深い造詣とこだわりを持っています。フォトグラファーとしても活動中。パソコンに関する経験も豊富で、パソコン本体だけでなく、Wi-Fiルーターやマウス、キーボードなど周辺機器の記事も手掛けています。
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