レビュー

どれ買う? 「超高倍率なのにバッグに入るコンデジが欲しい!」の巻

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旅に出たら、広大な風景や歴史的建造物、おいしい食べ物、素敵な出会いなど、そこにしかないものを写真に残したいですよね。しかも、頻繁に行けないような場所なら、できるだけ“いい写真”で。

とはいえ、何かと荷物が多い女子ならば、旅に大きくて重たいカメラを持っていくのはちょっとおっくうだと思うこともあるはず。実は、筆者の今夏のバカンスがそう。先日傷めたわき腹もまだ痛いし、親戚が一緒だったり、初めての場所で持ち歩く荷物も多くなりそうな予感がしたりで、いつもの一眼レフ(キヤノン「EOS 6D」)を携えていくのは体力的に厳しそう……。というわけで、“旅先のどんなシーンでも後悔しないいい写真が手軽に撮れるオールマイティーでコンパクトなデジカメ”を探すことに。検討の末、結局何を買ったのでしょう? 筆者と同じようなカメラをお探しならおそらく役に立つ部分もあるはずなので、購入までのスペック比較の流れと、そして、バカンスで撮ってきたスナップ写真をお届けします。参考になれば幸いです。

※作例として掲載する写真はすべて、JPEG形式の最高画質で撮影した画像をリサイズしたものになります。

“今回の旅行に重いカメラは持っていきたくない〜、でも、いい写真は撮りたい”というところから始まったカメラ選び。スペックを比較検討して“私(筆者)にピッタリ!”の1台を選びます

今回欲しいコンデジの“個人的な条件”はというと……

まずは、“私(筆者)の旅カメラ”として必要な条件をあげます。基本は、“旅先のどんなシーンでも後悔しないいい写真が手軽に撮れるオールマイティーでコンパクトなデジカメ”となります。

・“この1台でOK”なオールマイティーな焦点距離
バードウォッチングが趣味ではないにしても、旅先ではどんな場面が待っているかわかりません。“オールマイティー”を臨むならば、思い切って光学手振れ補正機能搭載で「光学50倍」以上!

・できるだけ広角始まり
旅先……、特に海外では、これまで見たこともないような広大な風景に出会うことも多いはず。それを写真におさめるには、なるべく広角始まりのレンズが○。 焦点距離にして「21mm〜」もしくは「24mm〜」(35mm判換算)。筆者は、これについては一歩も譲れません。

・バリアングル液晶
バリアングル液晶があればいろいろなアングルから撮影ができるので、見えない所だって撮影できますし、“動物目線”や“自分撮り”も可能です。

・Wi-Fi機能搭載
いい写真は、パートナーや友達、家族にすぐに見せたくなるものです。SNSで公開したい人にも必須でしょう。

・ショルダーバッグに入るサイズ・苦にならない軽さ
単純に、重いと疲れるし荷物はコンパクトにまとめたい。重量は、ペットボトル(500ml)1本ぐらいだと苦にならないのですが……。500〜600g台といったところでしょうか。

・予算は5〜6万円
一般的な目安ですが、コンデジの価格は新モデルで、エントリークラスが1〜3万円台、ミドルクラスで4〜5万円代のモデルが多いので、相場とお小遣い額を踏まえた予算が、コレ。

ちなみに、筆者が“一歩も譲れない”とする焦点距離ですが、広角側については、例えば、24mmと21mmでは以下のように違ってきます。筆者は、普段から一眼レフのレンズは21mm〜のズームレンズを使用しているので、慣れや好みの問題もあるかもしれませんが、やはり広大な風景を切り取るには21mmがいいなぁと思います。また、周辺の湾曲や奥行き感を生かしたユニークな写真が撮れるあたりも気に入っています。

「広角」といっても24mmと21mmではこんなに違う(およそのイメージ)。焦点距離は、左が24mm、右が21mmの作例です(35mm判換算)。撮影者は同じ位置から撮っています。21mmでは、24mmの写真には写ってない広い範囲まで取り込めていることがわかります

また、“光学ズーム50倍以上”についても、“そんなに必要?”と言う方でも以下の月の写真をご覧いただけると、“すごい!”と感じるのではないでしょうか。ちなみにこの月の写真は、実は今回購入したカメラで撮影したものです。三脚を使わずにシャッターを押しただけなのですが、こんなに迫力のある写真が撮れてしまいました。……とはいえ、壁によりかかるなどして動かないようにするなど、かなり努力しています。体が揺れないように呼吸も止めていたかもしれません(笑)。

「超望遠」だと何がどう撮れる? 実はこれ、今回購入したカメラで月を撮影した1365mm相当(35mm判換算)の写真。望遠鏡かと思うほどの迫力ですが、三脚も使っておらず、プラグラムモードでの撮影。腕が上がったのかと勘違いしてしまいます(笑)

以上の条件を踏まえ、それぞれのスペックをチェックし、筆者の条件に合致しそうなモデルを探していきます。

今買える“超望遠で高倍率”コンデジをピックアップ!  スペックを比較してみました!

ズーム倍率や焦点距離、サイズや重さなどをチェックし、結局、候補にあがったのが以下の4つのモデル、ニコン「COOLPIX P900」、キヤノン「PowerShot SX60HS」、ニコン「COOLPIX P610」、富士フイルム「FinePix S1」でした。ポイントとなる項目を表にまとめたので、スペックを比較してみましょう。

左上から時計回りに、ニコン「COOLPIX P900」、キヤノン「PowerShot SX60HS」、富士フイルム「FinePix S1」、ニコン「COOLPIX P610」

スペックを比較すると、やはり「光学84倍」という驚異のズーム倍率を誇る「COOLPIX P900」はかなり気になりますが、今の筆者にとってネックとなるのは、そのサイズと価格、そして、ほかにもうちょっと広角始まりのモデルがあること。超高倍率であって、かつ、“一歩も譲れない”と宣言した“できるだけ広角始まり”の条件を考えると、「PowerShot SX60HS」が第一候補にならざるをえません。F値が(F3.4)とちょっと 暗いのが気になりますが、筆者の希望する条件をバランスよく備えています。

左はニコン「COOLPIX P900」、右はキヤノン「PowerShot SX60HS」を持ったところ。かなり大きさに違いがあります。重量も「COOLPIX P900」のほうが249g重いので、このように構えるとその差を感じます。“なるべくコンパクトでバッグに入れて持ち歩いても苦にならない”を探す筆者にとっては、やはり気になる点でした

選んだのは、キヤノン「PowerShot SX60HS」

結局、筆者が選んだのは、キヤノン「PowerShot SX60HS」。欲しい条件を満たした4つの候補からこの1台を選んだ最大のポイントは、21〜1365mmという焦点距離(光学66倍)。史跡めぐりが趣味でもある筆者にとって、21mm〜という“広角始まり”が最大のポイントとなりました。

次ページでは、旅先で撮影した写真とともに、使用感などを紹介します。

最大の特徴は光学65倍という“超高倍率”といえるズーム倍率。さらに言うならば、その焦点距離が21〜1365mm相当(35mm判換算)であること。1365mmという“超望遠”撮影を実現しながら、広角端で21mmでの“超広角”撮影もできるのが大きな魅力といえるでしょう。それでいて、このコンパクトさ! 写真のような女性が普段持つサイズのバッグにも難なく入ります。また、デジタルズームでも写真の解像感をキープする「プログレッシブファインズーム」も搭載。この機能を使えば、最大130倍(2730mm相当)の画質劣化を抑えた撮影も可能です。操作面で、電子ビューファインダー(EVF)と3.0型バリアングル液晶モニターを搭載しているので、物理的な撮影の自由度が高いのもスナップ写真派にはうれしいところ

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