写真がちょっと上手くなる女子カメラ教室
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ボケたもん勝ち!? うしろだけじゃない、前ボケ、玉ボケの撮り方教えます!

撮りたいものがあるけど背景がゴチャゴチャしていて気になるなぁ、もっと被写体を浮き立たせたいなぁ、なんていう時は「ボケ」のテクニックで即問題解決です! そればかりか、“ボケは使ったもん勝ち!”と言うぐらい、簡単にアーティスティックな写真に撮れてしまいます。

背景がしっかり写っている左と、背景がボケている右とではずいぶん印象が違いますよね(くわしくは後ほど解説します)

ボケのテクニックを身に付けるにあたってキーとなるのが、絞り値(F)です。絞りを開ける、つまりレンズの絞りを小さい数字のほうに設定すれば、たいてい、ちゃんとボケてくれます。そこでまず挑戦してみてほしいのが、絞り優先モード「A」(カメラのモード設定ダイヤルにMやA、Sと書いてある部分の「A」が絞り優先モード。もしくは「Av」と書いてある場合も)。ここに設定して撮影スタート。

ボケには大きく分けて、うしろボケ、前ボケ、玉ボケ(背景を丸い光のようにぼかす方法)があります。最初はスタンダードなうしろボケから見てみましょう。

写真1 F16, 1/30, 18.5mm

写真1 F16、1/30、18.5mm

写真2 F1.8、1/250、18.5mm

写真2 F1.8、1/250、18.5mm

写真1はいろいろなサボテンが並んでいるところを何の気なしに撮ったスナップ写真ですが、同じアングルで絞りを開放値(使用したレンズの場合はF1.8)に変えて撮った写真2は、煩さが消え真ん中のサボテンだけが浮き立っています。たったこれだけで雰囲気のある写真に早変わりしました。

次の写真3は、木にぶら下がったイースターの卵です。絞り込んで全体にピントが来ているこの写真も、これはこれで不思議カワイイ雰囲気が悪くないですが、卵の1つだけにフォーカスを合わせた写真4は、かなり雰囲気が変わり情緒ある感じになっています。

写真3 F16、1/250、18.5mm

写真3 F16、1/250、18.5mm

写真4 F1.8、1/10000、18.5mm

写真4 F1.8、1/10000、18.5mm

下の写真は、あえてゴチャゴチャしているところを背景に撮ってみたもの。写真5に比べ背景をぼかした写真6では嘘のようにスッキリしました。これは手前の被写体と背景の間に距離があったため、より一層のボケを得ることができた例です。

F16、1/80、18.5mm

写真5 F16、1/80、18.5mm

F1.8、1/1000、18.5mm

写真6 F1.8、1/1000、18.5mm

次の写真はどうでしょう? どっちのロールケーキがおいしそうに見えるでしょうか?

F13、1/60、18.5mm

写真7 F13、1/60、18.5mm

写真8 F1.8、1/250、18.5mm 、+1.3

写真8 F1.8、1/250、18.5mm 、+1.3

写真8のほうが、ふんわりと爽やかでどうみても美味しそうですよね。これは手前だけにピントを合わせてうしろのロールケーキをぼかしたからですが、そこに連載第2回の露出補正で勉強したプラス補正をかけ、白をもっと強調し全体を柔らかく淡い感じにしてみました。今後も回を重ねるごとに、おさらいを兼ねて応用できる例をあげていきますので、しっかり覚えていきましょう。

次は前ボケです。これはやる気にならないとなかなか偶然にはできないのと、どこか1か所だけはきちんとピントが合っている部分がないと、ただのピンボケ写真で終わってしまうので注意が必要です。

写真9 F2.8、1/160、40mm

写真9 F2.8、1/160、40mm

写真9は公園をお散歩している親子をベンチ越しに写したもの。奥の親子にピントを合わせると、手前はこのようにボケて奥行きがでるので写真を立体的に見せることができます。

お花もいくつか撮ってみました。

写真10 F3.8、1/800、40mm

写真10 F3.8、1/800、40mm

写真11 F5.6、1/2000、270mm

写真11 F5.6、1/2000、270mm

写真10は、前ボケというより前後でボケています。どの花びらにピントを持ってくるかでどうにでもなりますので、マクロレンズを使っていろいろと試してみてください。この時も、共通点は“絞りを開けて”撮ることです。

写真11は、池の中に咲く蓮の花を望遠レンズで狙いました。手前が緑っぽくもわっとボケているのは、カメラと蓮の花の間にある葉っぱが写っているからです。すでに葉っぱの原型は見えませんね。

最後は、玉ボケです。実は写真12の車はミニカーで、窓際に置いて外の夜景を背景にして撮りました。このように玉ボケは夜景をはじめ、反射で光る水面や木漏れ日など、なんでも遠くにキラキラしたものがあればOK! レンズはなるべく望遠で、F値はできるだけ小さくすればするほど丸のサイズが大きく写ります。

写真12 F5.6、1/25、 110mm

写真12 F5.6、1/25、110mm

最後に、よりよいボケを得るためのポイントをまとめます。

できるだけ最小絞り値(開放値)で撮ること、被写体に近づいて撮ること(無理な場合は望遠レンズで寄る)、ズームレンズの場合は望遠側で撮ること。できれば最小絞りが小さい明るいレンズを使用すること。被写体と背景の距離を考えて撮ること。以上です。

今回使用したカメラは、ボケを生かした写真が手軽に撮れる開放F値1.8の単焦点レンズが付属した、「Nikon 1 J5」のダブルレンズキット。コンパクトながら底力のあるカメラで、F値1.8の単焦点レンズは、今回大活躍でした。マウントアダプターを装着すれば、大型レンズも装着することができます。次回もNikon 1 J5を使って撮影テクニックを紹介していきますので、このカメラに関しての詳細は、また次号でお届けします!

今回撮影に使用したニコン「Nikon 1 J5」。ダブルレンズキットには、1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM、1 NIKKOR 18.5mm f/1.8の2本のレンズが付属

佐藤晶子

佐藤晶子

デジカメ普及の黎明期における専門誌での連載・ガイドブック監修など、早くからデジタル分野での仕事を手がける一方で、時間−空間−存在をテーマとした銀塩フィルムでの作品も多数。

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