写真がちょっと上手くなる女子カメラ教室
「どうやって撮ったの?」って聞かれたい♪ 写真がちょっと上手くなる女子カメラ教室

“ハイポーズ”だけ? もっとワクワクを詰め込む「旅スナップ」の撮り方

旅の写真は、観光名所の建物の前で「自撮り」か「お友達とハイポーズ!」がお約束。もちろんそれも記録として大事ですし、それだけでも楽しいですが、カメラ女子が目指すのはそこではありません。写真に残したいものは、建物の形がどうだったかではなく、実はその場の印象や空気感のようなものだったりしませんか? 自分はその旅で何を見て何を感じたか。写真を見ただけでその時の感動や感情が蘇ってくる、そんなスナップ写真が残せたらもっといいですよね。
(使用カメラ:「Nikon 1 J5」)

「例えば、旅の終わりに。これまでに回ったところのチケットの半券やパンフレットなどを並べて」F5.6、1/800、ISO160、1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM(10mm)

ということで、今回は絵葉書的な観光写真からはちょっとだけ目線を変えた「旅のスナップ写真」の特集です。テクニック的には連載第1回から4回までのおさらいですが、それに加えてスナップ写真は、“そこにある風景のどこを切り取るか、何を入れて何を削るか”がポイントです。

まずは、旅のスタート地点から。今回は空港ですが、駅でもバスターミナルでも、旅の始まりはワクワクドキドキがいっぱい。特に空港は非日常の景色が撮れる場所です。

写真1  F8.0、1/250、ISO 250、1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM (30mm)

写真1  F8.0、1/250、ISO 250、1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM (30mm)

写真1は、空港ならではの大きな窓から搭乗準備中の飛行機を撮ったもの。窓枠や人物をあえて入れることで空港内から外を見ていることがわかります。また、上下の“黒”が写真自体を締めてくれています。この写真では、露出を外の地面のグレー部分に合わせることで、室内の暗い部分が完全に黒く潰れたシルエットにならないようにしています。おかげで、人物のディテールや椅子だということがわかり、空港搭乗の待合スペースの雰囲気を伝えることができました。ポイントは、白い機体や黒いエンジンでもなく、グレーのところで露出を合わせることです。白いか所だと写真が暗くなりすぎ、黒いところだと明るくなりすぎて、写真1のような按配にはなりません。グレーは、白と黒の中間の明るさなので、写真全体のバランスがよくなるのです。

そして、旅に行けば必ず撮るのが風景。今回はポーランドで撮った写真を例にします。下の写真2は世界遺産にもなっているザモシチという要塞都市の旧市街地広場。その市庁舎部分だけをアップで撮ったものが写真3です。

写真1 F16、1/160、ISO160、1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM (12.8mm)

写真2 F16、1/160、ISO160、1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM (12.8mm)

写真3 F6.3、1/400、ISO160、1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM (10mm)

写真3 F6.3、1/400、ISO160、1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM (10mm)

写真の種類としては、写真2は風景写真、写真3はスナップ写真といえます。このように全景だけでなく、部分的に見て絵になるところを見つけましょう。階段を下から見上げて撮ってみました。これは連載第3回のテーマであるアングルを工夫したもの。ローアングルで撮りました。写真2では感じられない、じつは迫力のある建物だということがわかるかと思います。

次は光を考えた街角のスナップです。写真4のポイントは、壁に射し込む一筋の光です。この光がなければただの壁。写真5は、たまたまそこを通り過ぎるおじさんを入れてみました。さらに後ろの街並みをちょっとだけ入れたことで、遠近感を出しています。旅先では、現地の人を入れて撮るとその場の雰囲気がより一層伝わってきます。ただし、特に海外で人を撮る時には注意が必要。肖像権に敏感なので、間違いなくカメラ目線になるようなしっかりこちらを向いている写真を撮る場合は、念のため許可を得てから撮りましょう。

写真4 F10、1/200、ISO160、1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM (30mm)

写真4 F10、1/200、ISO160、1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM (30mm)

写真5 F10、1/200、ISO160、1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM (30mm)

写真5 F10、1/200、ISO160、1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM (30mm)

次の写真6は、雨上がりに逆光で撮った1枚。濡れた石畳が反射して単なる自転車の影さえカッコよく見えます。もしこれを順光で撮っていたとしたら、おもしろくもなんともない印象の薄い写真になってしまいます。慣れないと難しいかと思いますが、カメラを持つ以上は常に光を見る(読む)習慣をつけるようにしましょう!

写真6 F7.1、1/160、ISO160、1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM (25.2mm)

写真6 F7.1、1/160、ISO160、1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM (25.2mm)

次の写真7も雨上がりの写真ですが、ヨーロッパと日本では太陽(光)から射す光の角度が違うこともあって、空の色も違って見えます。そんな空の色とカワイイ納屋のコントラストがあまりにも美しく、おもわずシャッターを切ってしまいました。

写真7 F3.5、1/2000、ISO160、1 NIKKOR VR 10-30mm(10mm)

写真7 F3.5、1/2000、ISO160、1 NIKKOR VR 10-30mm(10mm)

旅先では、珍しいモノや面白い被写体に出くわす確率が上がりますよね? 実は日常にもたくさん面白い被写体は転がっているのですが、見ようとしていないぶん見逃してしまっているのでしょう。しかし、旅の時は写真を撮ろうと身構えているので、いろんな被写体が目に飛び込んできます。見つけたら躊躇せずに即、撮りましょう。それこそがスナップです。以下は印象的だったシーンや人々のスナップです。

写真8 「かぶり物を脱いで、チーズ屋台のおじさんと深刻な顔で話をしている着ぐるみおじさん」F 8、1/250、ISO400、1 NIKKOR VR 10-30mm (21mm)

写真9 「大きなオブジェの眼から顔を出し、自らウケている若者たち」F 5、1/200、ISO220、1 NIKKOR VR 10-30mm(22.7mm)

写真10では、本来なら教会だけを単品で写したくなるところですが、せっかくなのでおじさん達も入れてみたもの。私のような観光客には非日常でも、彼らにとってのこの風景は日常そのものなのだという感じを撮りたくなったのです。広角レンズであえてやや斜めにフレーミングしました。そして、この教会の別アングルが写真11。アーケードのアーチ形の屋根を入れ、のぞいている感じにしました。同じ被写体でもずいぶん印象が変わりますね。

写真10 「世界遺産の教会の前で延々とヒソヒソ話を続けていた二人」F11、1/200、ISO160、1 NIKKOR VR 10-30mm(10mm)

写真11 F4.5、1/1250、ISO160、1 NIKKOR VR 10-30mm(12mm)

写真11 F4.5、1/1250、ISO160、1 NIKKOR VR 10-30mm(12mm)

そして旅のもう1つの楽しみは食事。何度見ても味を思い出してまた食べたくなるような、そんな写真を撮りたいものです。次ページでは、食べ物の写真のほか、さまざまな旅のスナップショットをこれまでこの連載で紹介したテクニックとともに紹介します!

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