アウトドア・アクティビティーでの撮影に適したFRシリーズの新モデル

2つのカメラ部を使って360度の全天球撮影ができる、カシオの新フリースタイルカメラ「Outdoor Recorder EX-FR200」

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カシオ計算機は2016年8月4日、レンズとモニター(カメラ部とコントローラー部)が分離したフリースタイルカメラの新モデル「Outdoor Recorder EX-FR200」(以下、EX-FR200)を発表した。円周魚眼レンズを新たに採用し、2つのカメラ部を同時利用することで全天球映像の撮影ができるなどの進化を遂げている。主な特徴を紹介しよう。

EX-FR200。従来モデルと同様、カメラ部とコントローラー部が分離した機構を採用する。カラーはブラックのみ

EX-FR200。従来モデルと同様、カメラ部とコントローラー部が分離した機構を採用する。カラーはブラックのみ

シリーズのコンセプトを継承しつつ、円周魚眼レンズを新たに採用

ユニークな機能を持つデジタルカメラをこれまで数多く製品化してきたカシオ。最近では、耐衝撃・防水・防塵のタフネス性能を搭載し、アウトドア・アクティビティーでの利用に適した「FRシリーズ」がカシオらしい新機軸のカメラとして注目を集めている。

2014年9月発売のFRシリーズ第1弾モデル「EX-FR10」は、自分撮りを含めて自由なアングルで撮影ができるフリースタイルカメラとして登場。レンズを搭載するカメラ部と、モニター機能を持つコントローラー部を分離し、互いをBluetoothで接続するという斬新な仕組みが話題となった。その上位モデルとして2015年12月に登場した「EX-FR100」は、セパレート型はそのままに、レンズの広角化やモニターの大型化、画像処理の高速化といった進化を遂げた。いずれも、撮影を意識することなく、アクティビティーを楽しみながらその体験を記録できるツールとして打ち出したカメラだ。

今回発表になった新モデルEX-FR200も、FRシリーズのコンセプトと独自のセパレート型の撮影スタイルを継承。コントローラー部はEX-FR100と同じものになるが、カメラ部に円周魚眼レンズが新たに採用されたことで、周囲180度の空間をキャプチャーする全天周撮影が行えるようになった。全天周撮影のほかにも、水平切り出し展開による360度パノラマ撮影と、中央部分をトリミングしての対角208度の超広角撮影が可能となっている。いずれも、静止画だけでなく動画で記録することができる。

絞り値F2.8の円周魚眼レンズを新たに採用。撮像素子は有効1195万画素の1/2.3型裏面照射型CMOSセンサー(総画素数は2114万画素)

全天周撮影のほかパノラマ撮影と超広角撮影も可能。後述するマルチカメラ機能によってカメラ部を追加することで全天球撮影も行える

アウトドア・アクティビティーでの利用に適した製品として、1.3mからの落下に耐える耐衝撃性能や、-10度の耐低温性能、IPX8/IPX6相当の防水性能、IP6X相当の防塵性能を実現している

2つのカメラ部を同時利用できるマルチカメラ撮影を新搭載

EX-FR200の新機能として注目したいのが、1つのコントローラー部で2つのカメラ部を同時に操作・撮影できるマルチカメラ撮影だ。単体販売されるEX-FR200のカメラ部を追加して2つのカメラ部を同時利用することで、水平・垂直方向を360度の範囲で捉える全天球映像を撮ることができる。撮影した全天球映像は、後述するスマートフォン用アプリで閲覧したり、PCソフトで再生・編集したりすることが可能だ。

このスタイルは、2つのカメラ部の位置を自由に調整できるのが訴求点となる。互いの背面をくっつけるように配置することでより厳密な全天球映像を撮ることもできるし、あえて離して撮ることもできる。たとえば、バギーを操縦する人のヘルメットの前後にカメラ部を離して装着することで、バギーの操縦者が画面に入らないようにして記録することができる。

1つのコントローラー部で2つのカメラ部を操作できるマルチカメラ撮影機能を搭載

1つのコントローラー部で2つのカメラ部を操作できるマルチカメラ撮影機能を搭載

2つのカメラ部を使ってモニタリングしている様子。モニターには2つの全天周画像が表示されている

2つのカメラ部を使ってモニタリングしている様子。モニターには2つの全天周画像が表示されている

バギーを操縦する人のヘルメットの前後にカメラ部を装着して全天球撮影を行うと、操縦者は映像に入らない

バギーを操縦する人のヘルメットの前後にカメラ部を装着して全天球撮影を行うと、操縦者は映像に入らない

マルチカメラ撮影は、EX-FR200のみの機能ではなく、下位モデルのEX-FR100にもファームウェアアップデートによって追加される。これにより、EX-FR200とEX-FR100の両方で、EX-FR200×EX-FR200のカメラ部、EX-FR200×EX-FR100のカメラ部、EX-FR100×EX-FR100のカメラ部といったように、互いのカメラ部を自由に組み合わせたマルチ撮影が行える。EX-FR100のカメラ部を利用する場合、全天球映像にはならないが視点を変えた同時撮影が可能だ。カメラ部を自由に組み合わせられるように、EX-FR200だけでなく、EX-FR100のカメラ部も単体で販売する。

EX-FR200とEX-FR100のカメラ部を組み合わせたマルチカメラ撮影も可能

EX-FR200とEX-FR100のカメラ部を組み合わせたマルチカメラ撮影も可能

マルチカメラ撮影はEX-FR100とEX-FR100のカメラ部の組み合わせでも利用できる

マルチカメラ撮影はEX-FR100とEX-FR100のカメラ部の組み合わせでも利用できる

全天周・全天球映像の楽しみを広げるスマホ用アプリとPC用ソフトを用意

EX-FR200で撮影した全天周・全天球映像を活用するツールとして、スマートフォン用のアプリ「EXILIM ALBUM」と、PC用のソフト「EXILIM 360 Viewer」が新たに用意される。

EXILIM ALBUMは、全天周・全天球映像の閲覧機能を搭載。表示エリアを動かして直感的に確認できるだけでなく、動画の場合は2か所、静止画なら3か所の表示位置を自動で選択し、分割表示できるのが面白い。同じ時間に撮影した1つの全天周・全天球映像を複数の視点から同時再生できるのがユニークだ。さらに、撮影した動画・静止画をまとめたアルバムを作成することも可能。アルバムの中から動画・静止画を自動選択して時系列で表示する「ハイライトタイムライン」や、ダイジェスト動画を自動撮影する「ハイライトムービー」といった機能も用意される。全天周・全天球映像を分割表示した映像やハイライトタイムライン、ハイライトムービーはアプリ上から各種SNSに共有することが可能だ。

EXILIM ALBUMは全天周・全天球映像の分割表示が可能。一部分を大きく表示することもできる

EXILIM ALBUMは全天周・全天球映像の分割表示が可能。一部分を大きく表示することもできる

操縦者のヘルメットの前後にカメラ部を装着して撮影した全天球動画をEXILIM ALBUM上で分割表示した画面。操縦者の前と後ろの様子を同時に確認できるのが面白い

EX-FR200とEX-FR100を組み合わせて撮影した映像を分割表示した例

EX-FR200とEX-FR100を組み合わせて撮影した映像を分割表示した例

ハイライトタイムラインやハイライトムービーといった機能も搭載

ハイライトタイムラインやハイライトムービーといった機能も搭載

分割表示、ハイライトタイムライン、ハイライトムービーはアプリ上で変換・保存してSNSにアップロードできる

EXILIM 360 Viewerは、全天周・全天球モードで撮影した静止画・動画をPC上で再生・編集するソフト。2つの全天周画像をYouTubeの360度ムービーに対応した全天球映像に変換することが可能だ。

PC用の専用ソフトEXILIM 360 Viewer。YouTube用の全天球映像を作成できる

PC用の専用ソフトEXILIM 360 Viewer。YouTube用の全天球映像を作成できる

全天球撮影用の別売アクセサリーとしてカメラ部を2台セットできる「マルチカメラマウンター(EAM-8)」が追加された

カシオのアウトドア用リストデバイス「Smart Outdoor Watch WSD-F10」とペアリングして撮影することも可能

カシオのアウトドア用リストデバイス「Smart Outdoor Watch WSD-F10」とペアリングして撮影することも可能

まとめ 「究極のハンズフリー撮影」にさらに一歩近づいたモデル

FRシリーズは、「究極のハンズフリー撮影」の実現を目指した、カシオらしいユニークなデジタルカメラだ。「構図を意識せずに周りのすべての被写体が撮れる」のを理想の形としている。全天周・全天球映像を撮影できる今回の新モデルEX-FR200は、その理想形にさらに近づいた製品と言えるだろう。全天球映像を撮影できるという点ではリコーの「THETA」シリーズなどがライバル製品となるが、EX-FR200は、分離した2つのレンズを使って360度をキャプチャーする(できる)点と、耐衝撃・低温・防水・防滴性能を実現し、アウトドアで使用しやすい点が長所となる。

市場想定価格は、EX-FR200が65,000円前後、EX-FR200のカメラ部のみ(EX-FR200CA)が50,000円前後、EX-FR100のカメラ部のみ(EX-FR100CA)が35,000円前後(いずれも税込)。発売は2016年9月中旬が予定されている。

真柄利行

真柄利行

カメラとAV家電が大好物のライター/レビュアー。雑誌編集や価格.comマガジン編集部デスクを経てフリーランスに。価格.comではこれまでに1000製品以上をレビュー。現在、自宅リビングに移動式の撮影スタジオを構築中です。

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2017.3.24 更新
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