エントリー向けの一眼レフやコンパクトなミラーレス・1インチコンデジに注目

キヤノン、2017春の新型デジカメ7モデルを一挙発表! 「DIGIC 7」搭載モデルが多数登場

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キヤノンは2017年2月15日、この春に発売するデジタルカメラの新モデルを発表した。エントリー向けのデジタル一眼レフ「EOS 9000D」「EOS Kiss X9i」や、ミラーレスカメラ「EOS M6」、1インチコンデジ「PowerShot G9 X Mark II」といった従来の人気モデルをリニューアルした新型が数多くラインアップされている。各モデルの特徴を紹介しよう。

一眼レフ初の「DIGIC 7」搭載モデルとなるエントリー向けの「EOS 9000D」&「EOS Kiss X9i」

エントリー向けデジタル一眼レフの上位モデルEOS 9000D

エントリー向けデジタル一眼レフの上位モデルEOS 9000D

人気のエントリー一眼レフ「EOS Kiss」シリーズの新モデルEOS Kiss X9i

人気のエントリー一眼レフ「EOS Kiss」シリーズの新モデルEOS Kiss X9i

EOS 9000Dは、エントリー向けデジタル一眼レフの上位機として2015年4月にラインアップに追加された「EOS 8000D」の後継モデル。EOS Kiss X9iは、こちらも2015年4月に発売されたエントリー向けの「EOS Kiss X8i」の後継モデルだ。

両モデルの基本性能はほぼ共通で、多くの部分で中級機となる上位モデル「EOS 80D」と同等という、エントリー向けとしてはハイスペックなモデルとなっている。さらに、キヤノンのデジタル一眼レフとして初めて映像エンジンに最新の「DIGIC 7」を採用したことで、レンズ光学補正に回折補正が追加されるなど、EOS 80Dを上回るところも多い。

撮像素子はEOS 80Dと同等の有効約2420万画素のCMOSセンサー(APS-Cサイズ)。DIGIC 7の搭載によって常用感度は1段アップし、ISO100〜25600に対応する(※拡張設定でISO51200相当に対応)。

光学ファインダー撮影時のオートフォーカス(AF)システムには、EOS 80Dと同じオールクロス45点AFを採用。全測距点でF5.6光束対応のクロス測距(縦/横)が可能なほか、最大27点でF8光束に対応しており、エクステンダーを装着して開放値F8になるレンズでも測距が可能。中央測距点はF2.8対応のデュアルクロス測距で、EV-3の低輝度限界性能を達成している。光学ファインダー撮影時の連写性能はAF追従で最高約6コマ/秒と、エントリー向けデジタル一眼レフとしてはクラス最速を誇る。

さらに、上位モデルと同様に、1つの画素を2つのフォトダイオードで構成する「デュアルピクセルCMOS AF」を採用したことで、ライブビュー撮影時のAF性能も向上。画面内の約80×80%で位相差AFによる高速・高精度なAFが可能になり、0.03秒の世界最速AF(※APS-Cサイズ相当の撮像素子を搭載したレンズ交換式デジタルカメラの撮像面位相差AFにおいて)を実現したとしている。広い測距エリアを任意で選択できる「スムーズゾーンAF」も追加された。

また、エントリーユーザー向けの新しいユーザーインターフェイス「ビジュアルガイド」も新たに採用。グラフィカルな表示で機能や設定をわかりやすく表示する。シーンモードには、絞り値をF8〜F11に設定してピントの合う範囲が深くなるように自動調整する「集合写真」が追加された。

新しいユーザーインターフェイス「ビジュアルガイド」の画面。設定や機能の特徴をわかりやすく表示する

新しいユーザーインターフェイス「ビジュアルガイド」の画面。設定や機能の特徴をわかりやすく表示する

動画撮影は1920×1080/60pのフルハイビジョン記録に対応。「デュアルピクセルCMOS AF」の採用で、動画撮影時にも滑らかなAFが可能だ。新たに、動画撮影時に5軸の電子手ブレ補正を行う「動画電子IS」にも対応するようになった。画角優先の設定と、画像をリサイズして手ブレ補正を優先する設定が用意される。

また、Wi-Fi/NFCに加えてBluetooth(Bluetooth Low Energy Technology)にも対応。Bluetoothでのスマートフォン・タブレットとの常時接続が可能で、スマートフォン・タブレット側の操作のみでWi-Fi接続に切り替えて、カメラ内の画像を転送したり、リモートでのライブビュー撮影が行える。

シャッタースピードは最速1/4000秒に対応。光学ファインダーは視野率約95%・倍率約0.82倍のペンタダハミラー。横開きの3.0型バリアングル液晶(約104万ドット)で、タッチシャッターなどのタッチ操作が可能な液晶モニターを採用する。対応バッテリーも「LP-E17」で共通となっており、両モデルとも撮影可能枚数はファインダー撮影時で約600枚、ライブビュー撮影時で約270枚。記録メディアはSD/SDHC/SDXCメモリーカード(UHS-I対応)となる。

EOS 9000DとEOS Kiss X9iの違いは操作性で、EOS 9000Dは、上面のサブ液晶パネルや背面のサブ電子ダイヤルのほか、親指AF用としても使用できるAF-ONボタンも装備。インターバルタイマーの撮影間隔・撮影回数の設定や、バルブタイマーの露光時間の設定にも対応している。

なお、EOS 9000DとEOS Kiss X9iの発売により、従来モデルのEOS 8000DとEOS Kiss X8iはラインアップから外れる。キヤノンのエントリー向けのデジタル一眼レフは、EOS 9000D、EOS Kiss X9i、EOS Kiss X7、EOS Kiss X80の4モデルとなる。

EOS 9000Dは上面にサブ液晶パネルを搭載するなど、より本格的な操作が可能

EOS 9000Dは上面にサブ液晶パネルを搭載するなど、より本格的な操作が可能

新しい標準ズームレンズ「EF-S18-55mm F4-5.6 IS STM」も発表された。従来の「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM」と比べると広角端の開放絞り値がF3.5からF4になったものの、全長が75.2mmから61.8mmに短くなったほか、手ブレ補正の効果も3.5段から4段に向上している。EOS 9000DとEOS Kiss X9iでは、ダブルズームキットに同梱されるレンズだ。Bluetooth(Bluetooth Low Energy Technology)に対応し、全方位からの操作が可能なワイヤレスリモートコントローラー「BR-E1」も新たに発売する。

標準ズームレンズがリニューアルされ、従来よりもコンパクトになった

標準ズームレンズがリニューアルされ、従来よりもコンパクトになった

EOS 9000Dは、より本格的な操作性を行いたい撮影を趣味とする方向けのモデルで、EOS Kiss X9iは、初心者でも手軽に撮影が行えるファミリー向けのモデルに位置づけられる。いずれも発売は4月上旬の予定。ラインアップと市場想定価格(税別)は以下のとおり。

■EOS 9000D
ボディ単体:100,000円前後
ダブルズームキット:140,000円前後
EF-S18-135 IS USMレンズキット 150,000円前後

■EOS Kiss X9i
ボディ単体:90,000円前後
ダブルズームキット:130,000円前後
EF-S18-135 IS USMレンズキット:140,000円前後

上位モデルと同等の画質・AF性能を実現したコンパクトミラーレス「EOS M6」

DIGIC 7を搭載するミラーレスカメラの新モデルEOS M6。シルバーが用意される

ミラーレスカメラ「EOS M」シリーズでは、2015年3月発売の「EOS M3」の後継機となるEOS M6が登場。これでEOS Mシリーズは、上位モデルの「EOS M5」、今回発表されたEOS M6、下位モデルの「EOS M10」という3機種のラインアップとなる。

EOS M6は、上位モデルのEOS M5の基本性能を継承しつつ、電子ビューファインダー(EVF)を外付け対応にすることで、EOS M3の特徴であった携帯性の高さはそのままに、大幅なスペックアップを実現したのが注目点だ。

画質性能とAF性能はEOS M5と同じで、デュアルピクセルCMOS AF対応の有効約2420万画素のCMOSセンサー(APS-Cサイズ)を採用。画面内の約80×80%で位相差AFのみでの高速・高精度なAFが可能となっている。EOS M5と同様、被写体の奥行き方向の動きを予測し、背景のピント抜けを防ぐAFサポートや、被写体の向きや大きさが変わっても高精度に追尾する機能なども搭載する。

映像エンジンは最新のDIGIC 7で、感度ISO100〜25600に対応。DIGIC 7の搭載によって、高感度時の解像感が向上したほか、自然な明るさに自動補正する「オートライティングオプティマイザ」の性能向上や、レンズ光学補正の回折補正の搭載なども実現している。

操作性では、新たに、露出補正ダイヤルとサブ電子ダイヤルの2段ダイヤルを装備。メイン電子ダイヤル、サブ電子ダイヤル、コントローラーホイールの3つのダイヤル操作が可能になり、感度設定などをダイレクトに変更できるようになった。

上面に露出補正ダイヤルとサブ電子ダイヤルの2段ダイヤルを装備する

上面に露出補正ダイヤルとサブ電子ダイヤルの2段ダイヤルを装備する

連写性能はAF追従で最高約7コマ/秒。動画撮影は1920×1080/60pのフルハイビジョン記録に対応し、5軸電子手ブレ補正も搭載。対応レンズ装着時にはレンズ内の手ブレ補正と組み合わせてより高い補正効果を生む「コンビネーションIS」にも対応している。このあたりの性能も上位モデルのEOS M5と同等だ。

このほか、Wi-Fi/NFC/Bluetooth(Bluetooth Low Energy Technology)に対応。液晶モニターは上下方向に動かせる3.0型チルト液晶(約104万ドット、タッチ操作対応)。シャッタースピードは最速1/4000秒に対応する。対応バッテリーは「LP-E17」で、撮影可能枚数はファインダー撮影時で約295枚。記録メディアはSD/SDHC/SDXCメモリーカード(UHS-I対応)。

カラーバリエーションはブラックとシルバーの2色。シルバーは、ブラック×シルバーのツートン仕様で、これまでのEOS Mシリーズにはなかったクラシックカメラのような雰囲気のあるカラーリングとなっている。

また、別売オプションとしてEOS M6のデザインにマッチする円筒形の外付けEVF「EVF-DC2」を新たに用意。0.39型の有機ELパネルを使用した、固定式の小型・軽量なEVFだ。筐体のカラーはブラック。市場価格は25,000円前後(税別)となっている。なお、EOS M6のシルバーカラーの各キットには、シルバーのEVF-DC2が同梱する特別バンドルモデルが5000台限定で用意される。シルバーのEVF-DC2はこのバンドルのみの限定カラーとなっている。

シルバーのカメラボディにEVF-DC2のシルバーカラーを組み合わせたイメージ(※カメラに装着されているケースは別売)。EVF-DC2の通常販売品のカラーはブラックで、シルバーは特別バンドルモデルのみに同梱する限定カラーとなる

EOS M6は、EOS M5とほぼ同じ性能を実現した、本格的な撮影にも十分に対応できるコンパクトなミラーレスカメラだ。シルバーのボディが用意されるのも特徴となる。発売は4月上旬の予定。ラインアップと市場想定価格(税別)は以下のとおり。

■EOS M6
ボディ単体:9万円前後
EF-M15-45 IS STMレンズキット:105,000円前後
EF-M18-150 IS STMレンズキット:140,000円前後
ダブルズームキット:135,000円前後

「DIGIC 7」搭載で性能が大幅アップした薄型・軽量1インチコンデジ「PowerShot G9 X Mark II」

1インチコンデジの新モデルPowerShot G9 X Mark II。こちらもDIGIC 7を搭載する

1インチコンデジの新モデルPowerShot G9 X Mark II。こちらもDIGIC 7を搭載する

PowerShot G9 X Mark IIは、2015年10月に発売された人気の1インチコンデジ「PowerShot G9 X」の後継モデル。キヤノンの1.0型(1インチ)の大型撮像素子を搭載するコンデジの中ではエントリーモデルとなる製品だ。

特徴は、ポケットに入る薄型コンパクトボディはそのままに、最新の映像エンジンDIGIC 7を搭載することで画質と機能が進化したこと。DIGIC 7によって、高感度時の解像感が向上したほか、ジャイロセンサーに加えて撮像素子からの情報も生かして手ブレを補正する「デュアルセンシングIS」も搭載。被写体追尾・検出性の向上や、オートライティングオプティマイザならびに回折補正、流し撮りモードの搭載なども実現した。仕上がり設定の「ピクチャースタイル」やカメラ内RAW現像機能、タイムラプス動画なども追加されている。

奥行31.3mmのポケットに入る薄型ボディ

奥行31.3mmのポケットに入る薄型ボディ

撮像素子は、上位モデル「PowerShot G7 X Mark II」と同じ、有効約2010万画素の1.0型・裏面照射型CMOSセンサー。レンズは従来モデルと同様、広角端で開放F2の明るさを持つ、35mm判換算で焦点距離28〜84mmの画角に対応する光学3倍ズームレンズとなっている。

連写性能は、従来の約6.0コマ/秒から大幅アップとなるJPEGで最高約8.1コマ/秒、RAWで最高約8.2コマ/秒を達成(※ワンショット時。サーボAF時は最高約5.3コマ/秒)。RAWでもJPEGと変わらない速度で連続撮影が行える。起動時間約1.1秒、撮影間隔約0.5秒のハイレスポンスも実現した。

こうした高性能・高機能を搭載しながらも、ボディは「PowerShot G」シリーズとして史上最軽量となる約206g(バッテリー、メモリーカード含む)の軽量ボディを実現。従来モデルと同様、十字ボタンがなく、タッチ操作を中心とした操作性となっているが、タッチパネルのボタン配置を見直すことで、より快適なタッチ操作を実現している。レンズ部には、ダイレクトに設定を変更できるコントローラーリングを装備する。

機能面では、Wi-Fi/NFC/Bluetooth(Bluetooth Low Energy Technology)に対応し、スマートフォン・タブレットとのBluetoothでの常時接続が可能。スマートフォン・タブレットのみの操作でWi-Fiに切り替えて、画像転送やリモート撮影といった機能を利用できる。液晶モニターは固定式の3.0型タッチパネル液晶(約104万ドット)。シャッタースピードは最速1/2000秒に対応。対応バッテリーは「NB-13L」で、撮影可能枚数は約235枚。記録メディアはSD/SDHC/SDXCメモリーカード(UHS-I対応)。

カラーバリエーションはブラックとシルバーの2色。発売は2月23日の予定で、市場想定価格は60,000円前後(税別)。

高倍率ズームコンデジ「PowerShot SX430 IS」や「IXY」シリーズ2モデルも登場

このほか、高倍率ズームモデル「PowerShot SX430 IS」と、「IXY」シリーズの新モデル「IXY 210」「IXY 200」も発表された。

PowerShot SX430 ISは、35mm判換算で焦点距離24〜1080mmの画角に対応する光学45倍ズームレンズを搭載するのが特徴。解像感をキープする「プログレッシブファインズーム」では90倍(2160mm相当)での撮影が可能だ。

光学45倍ズームレンズを搭載するPowerShot SX430 IS

光学45倍ズームレンズを搭載するPowerShot SX430 IS

IXY 210は、光学10倍ズームレンズ(35mm判換算で焦点距離24〜240mm)を、IXY 200は光学8倍ズームレンズ(35mm判換算で焦点距離28〜224mm)を搭載。新たに、画像データに日時を記録する日付映し込みを切り替えられる「DATEボタン」も装備する。各種ボタンを無効化して誤操作を防ぐ「安心オート」機能も備わっている。

光学10倍ズームレンズ搭載のIXY 210。カラーバリエーションはブラックとシルバー

光学10倍ズームレンズ搭載のIXY 210。カラーバリエーションはブラックとシルバー

光学8倍ズームレンズ搭載のIXY 200。カラーバリエーションはシルバーとレッド

光学8倍ズームレンズ搭載のIXY 200。カラーバリエーションはシルバーとレッド

発売はいずれも2月23日の予定。価格はPowerShot SX430 ISが30,000円前後、IXY 210が20,000円前後、IXY 200が15,000円前後(いずれも税別)。

真柄利行

真柄利行

カメラとAV家電が大好物のライター/レビュアー。雑誌編集や価格.comマガジン編集部デスクを経てフリーランスに。価格.comではこれまでに1000製品以上をレビュー。現在、自宅リビングに移動式の撮影スタジオを構築中です。

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2017.5.26 更新
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