ホンダは、ミッドシップの2人乗り軽オープンカー「S660」をベースとして、サスペンションや空力特性を向上させたパーツなどを装着したコンプリートモデル「S660 Modulo X」を、2018年7月6日(金)に発売すると発表した。
ホンダ「S660 Modulo X」フロントイメージ
ホンダ「S660 Modulo X」リアイメージ
「Modulo X」とは、専用のカスタマイズパーツを生産ラインでベース車に装着して販売する、コンプリートカーのこと。2013年に発売された「N BOX カスタム」をベースとした「N BOX Modulo X」を第1弾として、これまでに「N ONE」「ステップワゴン」「フリード」の4車種がModulo Xとして展開されており、S660は5車種目となる。
S660 Modulo Xは、「α」グレードをベースとして、さまざまなModulo X専用パーツが装着されている。S660 Modulo Xの価格は、2,850,120円(税込)。αグレードの2,185,920円(税込)と価格を比較すると、その差額は664,200円だが、純正アクセサリーで揃えると差額を超えてしまうことや、Modulo Xには純正アクセサリーにはないパーツが多く装着されているという点が、S660 Modulo Xの特徴だ。
「S660 Modulo X」に装着されているボルドーレッドの「ロールトップ」
「S660 Modulo X」専用のグリル一体型フロントバンパーは空力にも配慮されている
Modulo Xのエクステリアを見て、まず初めに目を奪われるのが、鮮やかなボルドーレッドが採用されたロールトップだ。
また、フロントバンパーはグリル一体型の専用デザインとなっており、その意匠は近年のホンダ車に共通する、大きく開かれたエアインテークが特徴的な造形となっている。さらに、このフロントバンパーは正面からの風を効率的に導く「エアガイドフィン」が採用されているなど空力に配慮されており、操縦安定性が高められている。
ちなみに、純正アクセサリーにもフロントバンパーが用意されているが、Modulo Xはそれとは異なるデザインとなっている。
「S660 Modulo X」専用リアバンパー
「S660 Modulo X」にはガーニーフラップ付のアクティブスポイラーが装備される
リアエクステリアでは、専用デザインのリアバンパーが採用されているほか、フロントの空力性能向上に合わせるために、「ガーニーフラップ」と呼ばれるダウンフォースをアップさせるパーツが取り付けられた「アクティブスポイラー」が装備されている。
純正アクセサリーにもアクティブスポイラーはラインアップされているが、ガーニーフラップはModulo Xのみのパーツだ。このアクティブスポイラーは、車速が約70km/hになると自動で上がり、35km/hになると自動で格納される。また、運転席側のスイッチで手動による操作も可能となっている。
ボルドーレッドが鮮やかな「S660 Modulo X」のインテリア
インテリアは、インパネやシート、ステアリング、シフトノブからフロアカーペットにいたるまで、ロールトップと同様のボルドーレッドカラーが指し色として取り入れられていて色鮮やかだ。
「S660 Modulo X」専用スポーツレザーシート
「S660 Modulo X」6MT車に搭載されているチタン製シフトノブ
シートは、Modulo X専用のスポーツレザーシートで、ステアリングには専用の本革巻ステアリングホイールを装着。シフトノブは、6MTにはチタン製のものが、CVTには本革のセレクトノブが採用されている。
「S660 Modulo X」専用サイドブレーキカバー
「S660 Modulo X」専用フロアカーペット
そのほか、サイドブレーキカバー、インパネソフトパッド、フロアカーペット、メーター、コンソールプレートが、すべてModulo X専用装備だ。
「S660 Modulo X」には5段階減衰力調整式の専用サスペンションが採用されている
「S660 Modulo X」に採用されているドリルドディスクローターとスポーツパッド
走行性能としては、5段階減衰力調整式のサスペンションが採用されている点が特徴的だ。純正アクセサリーにもサスペンションが用意されているものの、調整式ではなく固定式となる。また、放熱にすぐれたドリルドタイプのディスクローターや、ブレーキをコントロールしやすく耐フェード性を備えたスポーツブレーキパッドもフロントとリアの両方に採用されている。
Modulo Xの開発には、元レーシングドライバーの土屋圭市氏も関わっていることから、S660 Modulo Xにおいても純正では得られないような完成度の高い走りが期待できそうだ。
PC、AV家電を中心に幅広く担当。クルマ好きのため、週末はフラフラと1000km超を運転する長距離ドライバーと化します。