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ホンダ 新型CR-VはHVやVTECターボ、3列7人乗り仕様も!

2.4L並のターボ、3L並のハイブリッド、どちらも動力性能は高い

新型CR-Vの走行イメージ

新型CR-Vの走行イメージ

動力性能の高さも、新型CR-Vの特徴のひとつだ。1.5L VTECターボエンジンは、最高出力が190PS、最大トルクは24.5kg-mと、動力性能は2.4Lのノーマルエンジンと同等だ。実用回転域の駆動力が高く、運転しやすい。

2L i-VTEC+i-MMDハイブリッドでは、エンジンは動力ではなく主に発電機の作動に使われる。発電された電力を使って、モーターがホイールを駆動する仕組みだ。エンジンがホイールを直接駆動こともあるが、それは効率のいい巡航時に限られる。ハイブリッドは、モーターの性能に余裕があって、ノーマルタイプのガソリンエンジンに当てはめると3リッタークラスに相当する。とくにモーターは瞬発力が高く、追い越しのためにアクセルペダルを踏み増した時の反応は力強い。

燃費値も良好な新型CR-V

新型CR-Vの走行イメージ

新型CR-Vの走行イメージ

ハイブリッドの燃費は、JC08モードで「25.8km/L」、WLTCモードで「21.2km/L」だ。実走値に近いWLTCモードで20km/Lを超えるというのは、2リッターのミドルサイズSUVとしては相当に燃費がいいと言えるだろう。1.3Lエンジンを搭載したコンパクトカーのような燃費値だ。

ターボの燃費は、JC08モードで「15.8km/L」。ハイブリッドほどではないものの、2Lのノーマルエンジンに近い燃費値だ。2.4リッター並の動力性能を考慮すれば、ターボの燃費値も決して悪くはない。

魅力的なハイブリッド、おすすめグレードは?

新型CR-Vのイメージ

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グレード構成は、ターボとハイブリッドのそれぞれに、「EX」と上級グレードの「EXマスターピース」が設定されている。EXでは、安全装備の「ホンダセンシング」、「サイド&カーテンエアバッグ」、「ホンダインターナビ&リンクアップフリー」、運転席の電動調節機能などが標準装備される。EXマスターピースでは、EXの装備に加えて、本革シートと助手席の電動調節機能、電動パノラミックサンルーフ、ルーフレール、手を使わずに開閉できるハンズフリーアクセスパワーテールゲートが加わる。

新型CR-Vの購入を検討する際には、まずターボかハイブリッドかで検討したい。価格は、ガソリンターボのEX(5人乗り/2WD)が323万280円。ハイブリッドEX(5人乗り/2WD)は378万4,320円だ。ハイブリッドの価格は、1.5リッターターボに比べて、55万4,040円アップだ。新型CR-Vのハイブリッドシステムは、発電機と駆動用モーターを別に搭載するメカニズムなので、価格が高い。

だが、ハイブリッドの燃費はかなりすぐれている。レギュラーガソリンを1L当たり145円、実用燃費をJC08モード燃費の85%として計算すると、ハイブリッドの1km当たりの走行コストは「6.6円」。ターボは「10.8円」なので、燃料代は約60%で済む計算となる。そうなると、13万kmを走れば、燃料代の差額で価格差を取り戻すことができる。

しかも、ハイブリッドは動力性能が高く、モーター駆動が中心だから、加速が滑らかでノイズは小さい。走りの満足感も高いので、50万円を超える価格差があったとしても、総合的に見ればハイブリッドは魅力的に映る。

ガソリンターボかハイブリッドかを決めたら、次は駆動方式を選ぼう。4WDは、2WDに比べて21万6,000円高いが、この金額は割安と考えていい。4WDの最低地上高は、ターボが210mm、ハイブリッドが200mmと、悪路を走りやすい。SUVでもあることから、推奨する駆動方式は4WDだ。

さらに、EXかEXマスターピースかという選択肢もある。EXマスターピースの価格は、2列シートの5人乗りは36万720円高い(3列シートは、本革シートということから39万3,120円高い)。電動パノラミックサンルーフなど、高価な装備が含まれるから、EXマスターピースの価格上昇は妥当と言える。

ただし、EXマスターピースに必要不可欠と言えるほどの装備はないため、推奨グレードはEXだ。ターボのEXには、2列シートと3列シートがある。3列シート仕様の価格は19万1,160円高い。SUVの3列目シートは、通常7〜15万円だから、CR-Vは少なくとも4万円は割高になる。CR-Vの3列目シートはSUVでは快適な部類に入るが、価格は少し高いから、使用頻度で判断したい。

以上から、新型CR-Vの推奨グレードを考えると、ターボを搭載した4WD・EX(344万6,280円/5人乗り)、あるいはハイブリッド4WD・EX(400万320円/5人乗り)になる。

新型CR-Vのイメージ

新型CR-Vのイメージ

新型CR-Vを、ライバル車と価格で比較すると、「エクストレイル」「CX-5」「フォレスター」といったミドルサイズSUVよりも高く、トヨタ「ハリアー」やマツダ「CX-8」に近い価格だ。

ハリアーは、新型CR-Vに比べて内装が上質に仕上げられており、CX-8は3列目シートの居住性がいい。この2車種に比べて、新型CR-Vの特徴としては、やはりターボ、ハイブリッドそれぞれの動力性能の高さや燃費のよさだろう。

価格がやや高めに設定されているのがネックではあるが、ホンダならではの走行性能や燃費のよさが魅力的に映り、エクステリアが好みであれば、新型CR-Vが適していると言える。いずれにしても、CR-Vが気になる方は、その走行性能を実感するために一度試乗してみてほしい。

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渡辺陽一郎
Writer
渡辺陽一郎
「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けるモータージャーナリスト
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桜庭智之(編集部)
Editor
桜庭智之(編集部)
自動車専門メディアで編集者として10年間勤務した後「価格.comマガジン」へ。これまで、国産を中心とした数百の新型車に試乗しており、自動車のほかカーナビやドラレコ、タイヤなどのカー用品関連も担当する。
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