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外観が美しいプジョー 新型「308」「308SW」が発売開始。 PHEVもラインアップ

ステランティスジャパンは、プジョーのCセグメントハッチバック、およびステーションワゴンの「308」を3代目へとフルモデルチェンジし、受注を開始した。

プジョー 新型「308」「308SW」が、2022年4月13日に正式発表され、受注が開始された

プジョー 新型「308」「308SW」が、2022年4月13日に正式発表され、受注が開始された

308HBの製品画像
プジョー
4.25
(レビュー57人・クチコミ747件)
新車価格:339〜533万円 (中古車:22〜449万円
308SWの製品画像
プジョー
4.38
(レビュー65人・クチコミ831件)
新車価格:362〜576万円 (中古車:23〜428万円

新型308は、先代が発売されてから9年ぶりの全面刷新となる。価格は3,053,000円からで、新型ではパワートレインにガソリンエンジンやクリーンディーゼルエンジン、そしてPHEVの3種類が用意されているのが特徴のひとつだ。

エクステリアを刷新、ボディサイズは先代よりも拡大

まずは、新型308におけるエクステリアデザインの話から始めよう。2022年4月13日に開かれた発表会において、ステランティスジャパン 代表取締役社長 兼 CEOのポンタス・ヘグストロム氏は、「新型308は、日本でも人気の高かった『306』をはじめとした、美しいフランス車という誇らしい系譜の上にあります。それは、全体のデザインだけでなく、洗練されたディテール、先進技術、そしてカラーパレットにまで至ります」と言うように、新型308はエクステリアデザインがとても美しく、魅力的だ。

プジョー 新型「308」(ハッチバック)のフロントフェイス

プジョー 新型「308」(ハッチバック)のフロントフェイス

フロントに備えられている大型グリルは、奥行きある空間を感じさせるような独特なデザインが採用されており、そこへ刷新されたプジョーエンブレムが配置されている。また、ヘッドライトはプジョー初の超薄型マトリックスLEDテクノロジーが採用されており、牙がイメージされた縦型のLEDが、プジョー車であることを主張している。

プジョー 新型「308」(ハッチバック)のサイドビュー

プジョー 新型「308」(ハッチバック)のサイドビュー

サイドデザインは、60mm延長されたホイールベース(ハッチバック)によって、伸びやかなシルエットとともに、後席スペースが広く確保されている(先代比で、ニースペースは+30mm。ヘッドクリアランス向上によって、リアシートの着座位置は−20mm)。また、ヘッドランプから始まるエッジの効いたプレスラインは、ドアミラーあたりで消えた後、リアフェンダー付近でふたたび現れる。それによって、ドア周りの滑らかでボリューム感のある面構成が、より強調されているという。さらに、このプレスラインが存在することによって、タイヤがしっかりと路面をとらえている印象が与えられており、スタンスのよさを感じさせることにつながっている。

新型308は、「EMP2(Efficient Modular Platform 2)V3」と呼ばれる新しいプラットフォームへ刷新されたことによって、電動化が可能になったほか、これまでのEMP2プラットフォームをベースに、空力向上や軽量化、静粛性向上、燃費改善、ADAS(先進運転支援システム)への対応なども図られている。

新型308のボディサイズは、

・ハッチバック
全長:4,420mm(+145mm)
全幅:1,850mm(+45mm)
全高:1,475mm(+5mm)
ホイールベース:2,680mm(+60mm)

・ステーションワゴン
全長:4,655mm(+55mm)
全幅:1,850mm(+45mm)
全高:1,485mm(+10mm)
ホイールベース:2,730mm(±0mm)
※()内は先代比

と、先代のボディサイズに比べてひと回りほど大きくなっており、ゆとりのあるキャビンスペースや積載能力が備えられている。

進化した「Peugeot i-Cockpit」。 プジョー初の機能も搭載

新型308では、プジョー独自のインフォテインメントシステムである「Peugeot i-Cockpit」も進化している。

プジョー 新型「308」(ハッチバック)のインテリア

プジョー 新型「308」(ハッチバック)のインテリア

小径ステアリングや、メーター部分に備えられた「デジタルヘッドアップインストルメントパネル」、インパネ中央の「セントラルタッチスクリーン」などの構成そのものは従来と同じなのだが、さらなる改良が施されている。たとえば、ステアリング裏のコラムに設置されていたADAS(アクティブクルーズコントロール、レーンポジショニングアシスト、スピードリミッター機能)スイッチは、新たにステアリングパッドの左側へと集約されて使いやすくなった。そして、ステアリングパッドの右側には、オーディオやボイスコントロール(GTグレード)スイッチが配置されている。また、インパネ中央のセントラルタッチスクリーンは、10インチへと大型化されることによって操作しやすくなった。

そして、新型308では、プジョー初採用となる「i-Connect Advanced」(GTグレード)にも注目したい。このシステムでは、プロ−ブ交通情報を活用したリアルタイムなトラフィック情報を取得することができ、カーナビゲーションによる移動をよりスムーズなものとしている。さらに、同システムにはボイスコントロール機能も備えられており、「OK、プジョー」という音声コマンドで起動させた後に、ナビゲーション、エアコン、シートヒーター、オーディオ、電話、天気予報検索など、さまざまな機能を声で作動、変更、停止させることができる。

新たに3つのパワートレインを用意

プジョー 新型「308」(ハッチバック)のリアエクステリア

プジョー 新型「308」(ハッチバック)のリアエクステリア

新型308に搭載されるパワートレインは、1.2L直3ターボガソリンエンジン、1.5L直4ターボクリーンディーゼルエンジン、1.6L直4ターボガソリンエンジンにモーターが組み合わせられたPHEVの3種類だ。

1.2Lガソリンエンジンは、最高出力が130ps、最大トルクは250Nmで、燃費はWLTCモードで17.9km/L。1.5Lクリーンディーゼルエンジンは、最高出力が130ps、最大トルク が300Nm、燃費は21.6km/Lになる。そして注目のPHEVは、180ps の1.6リッター4気筒ガソリンエンジンに110psのフロント電動モーターを組み合わせることによって、システムトータルで225ps(フランス本社公表値)を発生させる。容量12.4kWhのリチウムイオンバッテリーが、リアアクスル下に搭載されており、EV走行可能距離は64km(ハッチバックのWLTCモード)で、EV走行(ELECTRICモード)時の最高速度は135km/h。充電時間の目安は、200V 3kWチャージャーで約5時間、6kWで約2時間半だ。

ちなみに、前述のパワートレインごとに内外装の違いはなく、共通のものが採用されている。これは、プジョー、そして同社が属するステランティスグループ共通の考え方である、パワーオブチョイスに基づくものだ。つまり、内外装の差を考えることなく、ユーザーの好みや使用状況に応じて、ふさしいパワートレインを選択できるのである。

最後に、グレードと価格についてお伝えしたい。

■プジョー 新型308、308SWのグレードラインアップと価格
※価格はすべて税込
※グレード名のSWは、ステーションワゴン

- 1.2L直3ターボ ガソリンエンジン -
308 Allure:3,053,000円
308 SW Allure: 3,253,000円
- 1.5L直4ターボ ディーゼルエンジン -
308 Allure BlueHDi:3,277,000円
308 GT BlueHDi:3,969,000円
308 SW Allure BlueHDi:3,477,000円
308 SW GT BlueHDi:4,369,000円
- 1.6L直4ターボ ガソリンエンジン+電動モーター(PHEV) -
308 GT HYBRID:4,906,000円
308 SW GT HYBRID:5,306,000円

まず、エントリーグレードである「308 Allure」の価格は、3,053,000円。実は、この価格は先代モデルが300万円をわずかに切る価格であったことを考えると、ほぼ同等の価格になる。そして、販売台数が最も見込めるであろう「308 GT Blue HDi」は、ナビゲーションやボイスコントロール、マトリックスLEDヘッドライト、パワーシートなどが備わっていながら、400万円を切る3,969,000円となっている。さらに、「308 GT HYBRID」は500万円を切る4,906,000円だ。輸入車で、フル装備のPHEV が500万円を切る価格で手に入るというのは、インパクトのある戦略的な値付けと言えるだろう。

新型308の今後の展開としては、ハッチバックの全国フェアが2022年7月、ステーションワゴンが8月、そしてPHEVが9月に予定されており、そのタイミングで納車も開始される予定だ。

新型308は、特にエクステリアデザインが、Cセグメントの中でも大きな魅力を持つクルマであると感じた。また、インテリアの質感も非常に高いものであった。近日中に、実際に試乗できる予定なのだが、これまでの308と同様に、しなやかで心地よい乗り心地と、抜群の直進安定性を備えているのならば、Cセグメントではベストバイの1台と言えそうである。

内田俊一

内田俊一

日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かし試乗記のほか、デザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。

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4.25
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新車価格:362〜576万円 (中古車:23〜428万円
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