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カロッツェリアのドラレコ「VREC-DZ800DC」はあおり運転を自動で検知!人気機種の後継「VREC-DH301D」も発売

カロッツェリアは、新製品のドライブレコーダー2機種を発売する。ひとつは、後方からのあおり運転を自動で検知して録画してくれる新機能を備えた「VREC-DZ800DC」。そして、もうひとつは2021年5月に発売された人気機種「VREC-DH300D」の後継モデルとなる「VREC-DH301D」だ。

あおり運転検知機能や、24時間365日の駐車監視機能を搭載したカロッツェリアの前後2カメラドライブレコーダー「VREC-DZ800DC」

あおり運転検知機能や、24時間365日の駐車監視機能を搭載したカロッツェリアの前後2カメラドライブレコーダー「VREC-DZ800DC」

フロントに370万画素の高画質カメラを備え、前後カメラにSONY製CMOSセンサーを搭載、さらに3.0インチの大型液晶を備えたカロッツェリアの前後2カメラドライブレコーダー「VREC-DH301D」

フロントに370万画素の高画質カメラを備え、前後カメラにSONY製CMOSセンサーを搭載、さらに3.0インチの大型液晶を備えたカロッツェリアの前後2カメラドライブレコーダー「VREC-DH301D」

それぞれの発売予定月と実勢価格は、VREC-DZ800DCが2022年6月で34,000円前後、VREC-DH301Dは2022年7月で28,000円前後(いずれも税込価格)となっている。当記事では、2機種の魅力や特徴などをご紹介するとともに、VREC-DZ800DCについては、実走テストによってあおり運転の検知機能を実際に体感することもできたので、そちらも併せてお伝えしたい。

■カロッツェリア 前後2カメラドライブレコーダー「VREC-DZ800DC」
発売予定月:2022年6月
実勢価格(税込):34,000円前後
主な特徴や機能:後方車両接近検知機能、急制動検知機能、駐車監視機能(セキュリティモード)、「STARVIS」搭載、高感度録画「ナイトサイト」搭載、スマートフォンで映像確認や設定が可能
撮影素子:約200万画素(フロントカメラ、リアカメラ)
記録画角:水平130°垂直68°対角160°(フロントカメラ)/水平112°垂直58°対角137°(リアカメラ)
F値: F2.0(フロントカメラ)/F1.9(リアカメラ)
録画モード:1,920×1,080P、1,280×720P
フレームレート:27.5fps
画像補正:WDR(フロントカメラ、リアカメラ)

まず、VREC-DZ800DCからだが、大きな特徴なのが後方からのあおり運転を検知して自動録画する「後方車両接近検知機能」が搭載されていることだ。一般的な前後2カメラドライブレコーダーでも、前方に加えて後方を常時録画しているので、もしあおり運転などの被害を受けたとしても証拠映像が録画されている。だが、最近のドライブレコーダーは記録映像の高画質化や、2カメラタイプであれば前後の映像を録画しているので、そのぶん記録映像のファイルサイズは大きくなりがちだ。さらに、ドライブレコーダーの常時録画モードは、基本的に容量が足りなくなると古い録画データを上書きする方式のため、撮影したあおり運転の証拠映像も上書きされてしまうかもしれないのだ。たとえば、あおり運転などのトラブルに遭遇している時などは、ドライブレコーダーのメモリーカードの容量などに気をつかう余裕はないかもしれない。そのような際に、あおり運転の証拠映像をしっかりと残してくれる機能が、今回パイオニアが新開発した「後方車両接近検知機能」だ。

後方車両接近検知機能は、後方からのあおり運転を検知すると、ドライバーへ画面表示と音で知らせてくれるとともに、あおり運転検知の前後20秒間、計40秒間の映像を常時録画とは異なる別のフォルダへ自動で保存してくれる。

パイオニアは、同機能を開発するにあたって独自の検知アルゴリズムを自社開発した。初期段階においては、単純な画像認識機能を応用してみたそうなのだが、それだけでは検知精度を上げることができなかったという。パイオニアでは、万が一あおり運転に遭遇した際にしっかりと撮影してくれる“安心感”をユーザーへ提供したいと考えていたことから、独自開発へ踏み切った。

アルゴリズムの開発に当たって目標としたのは、「人の感覚に、どれだけ近づけられるか」。パイオニア モビリティプロダクトカンパニー 市販事業統括グループ 商品企画部 企画3課の野村 功さんは、「『これは、あおられているよね』と思ったらしっかりと反応して、『これなら、あおられているうちに入らないよね』という時には反応しない。そのような、人の感覚に近いタイミングで検知できるように、開発して参りました」と話す。

たとえば、一般道と高速道路などでは速度が異なるため、走行スピードに合わせて検知を変化させているという。また、昼夜では人が感じる危険度が異なるため、周囲の明るさによってアルゴリズムの検知手法を変えているとのことだ。さらに、ドライバーの運転スキルに合わせて、検知レベルを設定することもできる。そのほか、誤検知を防ぐために時速40km以上で機能を作動させていたり、隣の車線を走行しているクルマは検知対象外とするなどの処理も施されている。

前方車両(フィット)に乗り込み、後方車両(プリウス)にあおられるというシチュエーションで、どのようなタイミングで「VREC-DZ800DC」の「後方車両接近検知機能」が作動するかの体感テストが実施された

前方車両(フィット)に乗り込み、後方車両(プリウス)にあおられるというシチュエーションで、どのようなタイミングで「VREC-DZ800DC」の「後方車両接近検知機能」が作動するかの体感テストが実施された

今回、後方車両接近検知機能について、クローズされた安全な敷地内でのテスト走行にて体感することができた。時速50kmほどで走行中(フィット)に、後ろから車両(プリウス)が接近してくるというシチュエーションだ。

「後方車両接近検知機能」の体感テスト走行中に、前方車両のリアシートから後方を撮影した様子

「後方車両接近検知機能」の体感テスト走行中に、前方車両のリアシートから後方を撮影した様子

外から見ていても、なかなかの近距離に感じていたが、実際に前方車両へ乗ってみるとルームミラーや後ろを振り向いた時に見える後方車両の距離は相当に近い。後方から車両が急接近し、後ろへピッタリと張り付いたと感じた瞬間、ピッという音ととともに、画面に「後方注意!」という文字が表示された。

検知タイミングは絶妙で、後方から接近中に「少し近いかな」くらいの距離では反応せず、さらに距離を詰めてきて明らかにあおり運転と感じるような、ルームミラー越しに後方車両が大きく映り、運転手の顔までしっかりと見えるくらいの距離にまで近づいた瞬間に反応した。また、今回は時速50kmほどだったが、前述のとおり高速道路で速度が高かったり、夜など暗い場所においてはもっと遠い距離で反応するとのことだ。また、たしかにこのようなあおり運転を実際に受けた際には、冷静にドライブレコーダーの手動ボタンを押すといったことは、筆者にはできないかもしれないと感じた次第だ。

ちなみに、VREC-DZ800DCは後方だけでなく、前方車両が急ブレーキや強引な割り込みなどをして自車が急ブレーキをかけた際にも自動で録画、保存してくれる「急制動検知機能」も搭載されているので、より安心だろう。

そのほか、VREC-DZ800DCの魅力として、2つの駐車監視機能が搭載されていることが挙げられる。ひとつは、長時間の駐車監視が可能な「セキュリティモード」だ。同機能は、駐車監視時にはドライブレコーダーの電源がオフになっており、衝撃を検知するとおよそ3秒以内に起動して映像を記録してくれるというもの。記録時間は、1分、3分、5分で設定することができる。もうひとつは、通常の「駐車監視機能」で、これはドライブレコーダーが待機状態になり、衝撃を受けると前後20秒間、計40秒間の映像を保存してくれるというものだ。待機時間は、10分、30分、40分、OFFから選ぶことができる。「セキュリティモード」は、自宅の駐車場などに長時間止めておく際に、「駐車監視機能」はちょっとした買い物の際などに、といった形で使い分けることができる。

また、VREC-DZ800DCには、夜間でも明るく撮影できるソニーのCMOSセンサー「STARVIS(スタービス)」が搭載されている。さらに、従来のドライブレコーダーに比べて100分の1以下の光量でも撮影可能な「ナイトサイト」にも対応。これらによって、夜間の走行や夜の暗い場所での駐車などにおいても、VREC-DZ800DCであればより安心できそうだ。

カロッツェリア 前後2カメラドライブレコーダー「VREC-DH301D」

カロッツェリア 前後2カメラドライブレコーダー「VREC-DH301D」

カロッツェリア 前後2カメラドライブレコーダー「VREC-DH301D」
発売予定月:2022年7月
実勢価格(税込):28,000円前後
主な特徴や機能:約370万画素で高画質撮影(フロントカメラ)、STARVIS「ナイトサイト」搭載、最大12時間の駐車監視記録に対応
撮影素子:約370万画素(フロントカメラ)/約200万画素(リアカメラ)
記録画角:水平112°垂直60°対角135°(フロントカメラ)/水平105°垂直55°対角128°(リアカメラ)
F値: F1.4(フロントカメラ)/F1.8(リアカメラ)
録画モード: 2,560×1,440P、1,920×1,080P(フロントカメラ)/1,920×1,080P(リアカメラ)
フレームレート:27.0fps
画像補正:WDR(フロントカメラ、リアカメラ)

「VREC-DH301D」は、冒頭で述べたとおりVREC-DH300Dの後継機種になる。VREC-DH300Dは、フロントに約370万画素の高画質なカメラが搭載されており(リアカメラは約200万画素)、前後両方のカメラにソニー製CMOSセンサー「STARVIS」、および「ナイトサイト」を搭載。さらに、3.0インチの大きな液晶画面が搭載され操作しやすいUIが採用されるなど、高性能で必要な機能を満たしながら、手ごろな価格で安心感の高いモデルとして人気のドライブレコーダーだ。

■「VREC-DH300D」から「VREC-DH301D」への主な変更点
イベント録画の記録時間を変更。衝撃検知の前後20秒を記録。
駐車監視機能が追加され、駐車監視専用の感度設定も搭載。タイマー設定もドライブレコーダー本体で可能に。
駐車監視機能の動作中LEDインジケーターの点灯設定が可能に。
同梱microSDカードが16GBから32GBに。

VREC-DH301DとVREC-DH300Dの違いについては、スペックや機能などにおいては上記になるが、実は画質そのものにもさらなるチューニングが施されている。パイオニア モビリティプロダクトカンパニー 市販事業統括グループ 商品企画部 企画3課の細田 剛さんによると、VREC-DH300D開発の際にも、特にナンバーや赤信号、矢印信号など証拠データとなる読み取り性能を最も重視して画作りが行われてきたとのこと。だが、VREC-DH301Dでは、逆光や街頭のない暗い駐車場など、困難なシチュエーションにおける読み取り性能をさらにアップさせているという。動的、静的な領域や明暗差などをしっかりと認識させてノイズを除去することで明るさを上げることによって、ナンバーの読み取り性能をさらに向上させているという。同説明会では、VREC-DH300DとVREC-DH301Dの比較映像の資料を見ることができたのだが、たしかにVREC-DH301Dでは逆光の白飛びや黒つぶれがVREC-DH300Dよりも抑えられており、夜の暗いシチュエーションでもナンバーがしっかりと読み取れる映像となっていた。

最後に、VREC-DZ800DCはカロッツェリアの中でもハイスペックなドライブレコーダーとして位置付けられているため、すでにドライブレコーダーを持っている方が上位モデルへ買い替える際などに適しているという。24時間駐車監視機能が搭載されていることなどによって、シガーライターからの電源接続ができない点などに注意したい。いっぽう、VREC-DH301Dは使いやすい機能や操作性の高さ、シガーライターからの電源接続が可能な点などから、初めてドライブレコーダーを購入される方におすすめできる。どちらの機種も、パイオニアが安全で安心なカーライフを送ってほしいという思いから開発された最新のドライブレコーダーなので、買い替えを検討されている方はぜひ候補に入れてほしい2台だ。

桜庭智之(編集部)

桜庭智之(編集部)

自動車関連を担当。クルマ好きのため、週末はフラフラと1000km超を運転する長距離ドライバーと化します。

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