レビュー

1台でボディも車内も掃除できる「洗車サポートクリーナー」を試してみた!

ゴールデンウィークの連休を一緒に過ごした愛車の洗車。ガソリンスタンドの洗車機だと細かなキズが付くし、かといって手洗い洗車をお願いするとそこそこお値段が張るため、自宅でホースから水を出して手洗い洗車するという人も結構いるはずだ。そんな自宅洗車派向けの製品が、ツインバード工業から登場した。その名も、「洗車サポートクリーナー カーメンテナンスα(HC-E255)」。ブロワー機能とクリーナー機能の両方を備え、1台でボディも車内も掃除できるという同社らしい非常にユニークな製品だ。自宅での愛車の洗車に使ってみたので、その使用感をレポートしよう。

ツインバード工業「洗車サポートクリーナー カーメンテナンスα HC-E255」

ツインバード工業「洗車サポートクリーナー カーメンテナンスα(HC-E255)」

肩がけスタイルで使用する洗車専用ブロワー&クリーナー

大手の家電メーカーでは手掛けないような変わり種家電製品を数多く世に輩出するツインバード工業。今回ご紹介する「洗車サポートクリーナー カーメンテナンスα」も、自動車のお掃除で面倒な「ボディの水洗い後の拭き上げ」と「車内のクリーニング」の両方を、ブロワーとクリーナーの2つの機能で解決するという、なかなかマニアックな製品に仕上がっている。

製品はキャリングハンドルのついた縦型の本体部分と各種ホース、アタッチメントで構成されており、付属のショルダーベルトを使って肩がけスタイルで使用する。先述したとおり、基本機能はブロワー機能とクリーナー機能の2つで、本体にはブロワー用の送風口とクリーナー用の吸込口が別々に設けられており、それぞれ専用のホースを差し込み、ホースを持って使用する形だ。本体重量は約3.7kg。カタログスペックだけを見ると、ハンディタイプの製品と比べて重さはあるが、ショルダーベルトのおかげでそれほど重量は感じない。

「洗車サポートクリーナー カーメンテナンスα」の本体部分。縦型のユニークな形状を採用している

「洗車サポートクリーナー カーメンテナンスα」の本体部分。縦型のユニークな形状を採用している

本体側面には、ブロワー用の送風口(上)とクリーナー用の吸込口(下)を装備

本体側面には、ブロワー用の送風口(上)とクリーナー用の吸込口(下)を装備

ブロアー用のホースを取り付けたところ。付属のショルダーベルトを使い、肩からぶら下げて使用する

ブロアー用のホースを取り付けたところ。付属のショルダーベルトを使い、肩からぶら下げて使用する

ブロワー機能とクリーナー機能の切り替えは、本体とダストケースの間に設けられた吸込/送風切り替えノブで制御する形になっており、両方の機能を同時に使用することはできない。ちなみに、本体のハンドル部分にはパワーコントロールダイヤルが設けられており、このダイアルを操作することでパワーの無段階調節が可能となっている。

ブロワー機能とクリーナー機能の切り替えは、本体の吸込/送風切り替えノブで制御する

ブロワー機能とクリーナー機能の切り替えは、本体の吸込/送風切り替えノブで制御する

本体のキャリングハンドル部分に電源ボタンとパワーコントロールダイヤルを装備

本体のキャリングハンドル部分に電源ボタンとパワーコントロールダイヤルを装備

クリーナーのダストケースは本体下部にあり、ワンタッチでゴミ捨てが可能。ダストケースとフィルターは取り外して水洗いにも対応する

電源はバッテリーからではなく、コンセントから直接供給する形になっている。バッテリー駆動のハンディクリーナーの場合、お掃除の途中でバッテリーが切れてしまい、作業がぜんぜん進まないといったことがあるが、「洗車サポートクリーナー カーメンテナンスα」なら、バッテリー切れを気にせずお掃除に集中できるのもうれしいポイントだ。なお、電源コードの長さ7.5mとなっている。普通乗用車くらいであれば、自動車のまわりをぐるりと回ってお掃除できるが、ミニバンなどの大型車種だと、コンセントの位置によっては、延長コードを別途用意しないとコード長が若干厳しいかもしれない。

電源コードは7.5m。コンセントの位置にもよるが、小型車なら自動車のまわりをぐるりと回ってお掃除できる

電源コードは7.5m。コンセントの位置にもよるが、小型車なら自動車のまわりをぐるりと回ってお掃除できる

社内の車好きの人が中心になって開発したということで、本体にも細かな気配りがなされているのもポイントだ。たとえば、本体の側面に取り付けられているバンパーやブロワーノズル。誤ってぶつかってしまった際に自動車のボディにキズがつかないように、柔らかなシリコン素材が使われているのだ。このほかにも、タイヤやフロアマットの掃除で前かがみになるときに、本体が不用意に落ちてこないようにズボンのベルトに固定できるベルトフックや、ボディ天井の高い場所やタイヤなどの低い場所でも勢いのあるブロワーを安定して使用できるグリップしやすいノズルハンドルなど、洗車のときに便利な工夫が随所に施されている。

本体側面には、シリコン製のバンパーを装備

本体側面には、シリコン製のバンパーを装備

ブロアー用ホースのハンドル部分。掃除機のハンドルのような形状でしっかりグリップできるほか、適度な角度も付いており、高いところから低いところまで操作がしやすいのが特徴

ボディ表面に向かってつかうブロアーノズルはシリコン素材を使用し、万が一ぶつかっても傷が付きにくくなっている

このほか、本体と付属のアタッチメントをまとめて収納できる箱型タイプの専用バッグも付属している。大きさはそれなりにあるものの、アタッチメントも含めて一か所にまとめて保管できるので、アタッチメントがバラバラに保管されていていざ使おうと思ったときにアタッチメントが見つからないといったこともなくなるので便利だ。

付属の専用バッグ。大きさはそれなりにあるが、箱型形状なので意外と収納しやすい

付属の専用バッグ。大きさはそれなりにあるが、箱型形状なので意外と収納しやすい

専用バッグの中には、本体と付属のアタッチメントをまとめて収納可能だ

専用バッグの中には、本体と付属のアタッチメントをまとめて収納可能だ

パワフルなブロワー機能は、専用ホースとハンドルでめっちゃ使いやすい!

まずは、水洗いした自動車に向けてブロワー機能を試してみた。下記に使用時の動画を記載しているが、コンパクトなボディとは裏腹に、ブロワーとしてのパワーはかなりパワフルだということがお分かりいただけるであろう。自動車のボディに浮かび上がる水アカを残さないためには、水に含まれるミネラル分が乾く前にふき取ることが一番重要なわけだが、これだけのパワフルな風力なら、カーボディを傷つけることなく表面の水を一気に吹き飛ばすことができる。しっかりとグリップできるハンドルのおかげで、パワフルな風力とは裏腹に、扱いも非常に楽々だ。ちなみに、風力がけっこうあるので、地面が乾燥しているところでは土ぼこりが舞うので注意が必要。洗車して地面がある程度濡れている状態なのを確認してから使わないと、逆に汚れてしまうので気を付けよう。

動画の音声でお気付きの方もいるかもしれないが、この強力なブロワー機能を実現できた秘密はモーターに隠されてる。「洗車サポートクリーナー カーメンテナンスα」では、ブロワー機能とクリーナー機能の両方を1台に搭載するため、一般的なクリーナーに使われているモーターではなく、ミキサーに使われているモーターにヒントを得たハイトルクなモーターを採用している。これにより、あれだけのコンパクトな筺体から、カーボディ表面の水を一気に吹き飛ばすほどの強力な風を生み出しているというわけだ。一般的なブロワーに比べて動作音が若干甲高いのも、ハイトルクモーターの採用によるもの。ちなみに、動画は屋外で撮影しているが、さすがにこれだけのボリュームが出るので、屋内で使用したり、深夜時間帯に使用するといったことは避けたほうがいいだろう。あくまでも、日中の屋外での洗車で使用するものと割り切ったほうがよさそうだ。

クリーナー機能はアタッチの付け変えで手の届かないドアポケットも掃除できる!

続いてはクリーナー機能を試してみた。クリーナー用のホースの先には、フロアブラシ、ピンポイントロングノズル、シートブラシの3つのアタッチを取り付けられるが、なかでも個人的に感動したのがピンポイントロングノズルだ。幅の狭いドアポケットの中やドアノブの中は、一般的なクリーナーの先ではどうしても届かないため、いつもは四苦八苦しながらお掃除していたのだが、ピンポイントロングノズルだとノズルの先がスッと入ってくれるので、細かな部分まで簡単にお掃除できた。最近の自動車はコンパクトな室内にさまざまな収納スペースを設ける傾向にあり、細かな部分までお掃除するとかなり時間がかかってしまうが、これならかなり時短できそうだ。

クリーナー機能用アッタチメントには、フロアブラシ、ピンポイントロングノズル、シートブラシの計3種類のノズルと、ピンポイントロングノズルの先に取り付けられるポンポイントブラシが付属

ピンポイントノズルの先は90度折れ曲がるので、細かな場所のお掃除に便利

ピンポイントノズルの先は90度折れ曲がるので、細かな場所のお掃除に便利

ピンポイントノズルなら、内側のドアノブの中も簡単に掃除できる

ピンポイントノズルなら、内側のドアノブの中も簡単に掃除できる

フロアブラシの先端部分はシリコン製の素材を使用。綿ぼこりやペットの毛も絡め取ってお掃除できる

フロアブラシの先端部分はシリコン製の素材を使用。綿ぼこりやペットの毛も絡め取ってお掃除できる

先端に丸型のブラシがついたシートブラシは、シートの細かな目地につまったゴミをかき出しながら掃除できる

先端に丸型のブラシがついたシートブラシは、シートの細かな目地につまったゴミをかき出しながら掃除できる

凹凸のあるカーナビやカーエアコンの操作ダイアルも、シートブラシでなでるだけでホコリを吸い取れる

凹凸のあるカーナビやカーエアコンの操作ダイアルも、シートブラシでなでるだけでホコリを吸い取れる

いっぽうで気になったのが吸引力だ。ブロワー機能同様、それなりにパワフルな動作音がするのだが、動作音の割に吸引力が弱い印象を受けた。イメージ的には、ホコリを強力な吸引力で吸い出すという感じではなく、表面にあるホコリを吸い取っていく感じだ。パワフルなブロワー機能のインパクトが強いためかもしれないが、個人的にはもうすこし吸引力があったほうがよかった気がした。このあたりは、やはり専用のクリーナーに軍配があがる。

まとめ

今回、実際に愛車の洗車で「洗車サポートクリーナー カーメンテナンスα」を使ってみたが、コンパクトなボディにブロワー機能とクリーナー機能の両方をまとめて搭載したためか、動作音だったりで若干の割り切りが必要な感じだったが、強力なブロワー機能はかなり使えそう。本体が肩がけで、ハンドルを握ってブロワーノズルで風を当てる独特のスタイルなので、ボディ天井やタイヤの水滴を吹き飛ばす際も、一般的なブロワーに比べて手が疲れにくいのはかなりうれしいポイントだ。車内の簡単な清掃に使えるクリーナー機能もあり、これ1台で自動車のお掃除の大半をカバーできる。市場想定価格は20,000円前後となっており、少々値が張るが、屋根のない青空駐車していて、こまめに自宅で洗車するという人であればなかなか使えそうな1台だ。

遠山俊介(編集部)
Writer / Editor
遠山俊介(編集部)
2008年カカクコムに入社、AV家電とガジェット系の記事を主に担当。ポータブルオーディオ沼にはまり、家にあるイヤホン・ヘッドホンコレクションは100オーバーに。最近はゲーム好きが高じて、ゲーミングヘッドセットにも手を出している。家電製品総合アドバイザー資格所有。
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