買っちゃいましたよ、Xbox One S! かつてこれほどまで小さいXbox があっただろうか? というくらい小さくてびっくりしました。家庭用据え置きゲームハードがスポットを浴びなくなった今だからこそ、あえて紹介させていただきたく! 個人的感情も相まって長文になってしまいすみません。どうぞお付き合い下さいませ。
2016年11月発売の最新型Xbox「Xbox One S」。年末は品薄状態になりました
外箱を外すとこのパッケージ。1TBのHDDを内蔵しています
まずXbox One Sって何? ってところから始めないといけませんよね。Xbox One SはMicrosoft製のゲームハード、Xbox の3世代目に当たる家庭用据え置きゲームハードです。PS4などと同じ世代のゲームマシンですね。PlayStation一強時代に出た初代は販売台数で惨敗。2代目のXbox 360はJRPGの独占タイトルの発売などもあり、150万台を販売し、本拠地北米ではPS3の人気をしのぐ名機となりました。そして2014年に3代目となるXbox One が北米での発売から1年遅れで国内発売されました。PS4やWii Uの人気に押され、販売台数はまったく振るわない状態が続き、360時代に豊富だった、いわゆる和ゲータイトルが皆無に近い中、勝負の3年目を迎えています。
Xbox史上最小のサイズです。初代を知ってる人は驚くと思いますよ
サイズ比較です。3DSLL、携帯電話と比べました。かなり小さく感じませんか?
すっきりとした白いデザインもXboxってことを忘れるほど
そんな2016年末にXbox One のモデルチェンジとなる、Xbox One Sが日本でも発売されました。Xbox One のデカくて黒いボディーから40%も小型化し、360時代にカステラとうたわれたあの巨大な電源アダプターがなくなり、電源も内蔵。1TBのHDDを内蔵し、4K完全対応。Xboxシリーズの看板タイトル『Halo』シリーズ全5作(『Halo 1~4』まではダウンロード版、『Halo 5』のみパッケージ版)を同梱したパッケージ内容。極めつけはPS4 Proですら搭載していないUltra HD Blu-ray再生が可能という、スペックだけきくと、「あれ、すごいハードなんじゃないの?」と思わせる後継機です。そのせいか、発売直後の2016年末は品薄状態が続き、またAmazonなどでXbox One の旧モデルが格安で発売されるなどし、Xbox One 始まって以来の盛り上がりを見せたのです。
背面です。HDMI入出力も装備。TVやBDレコーダーも操作可能に!
ソフト5本同梱ながら、お値段も37,700円(税込み)とPS4 Proの4万円台より低い価格に設定されたこともあり、2016年末現在、Ultra HD Blu-ray搭載マシンが6万円台で販売される中、最安値のUltra HD Blu-ray再生機としても注目されています。
縦置きも専用スタンドを使うことで可能
また爆音といわれた過去ハードをしのぐ静寂さ。本当に静かで驚きます
先述したUltra HD Blu-rayですが、これは4K対応のBlu-rayディスクのことです。今後の主流になるBlu-rayディスクともいえますね。フルHDの4倍という情報量を持つUltra HD Blu-rayはディスク1枚の容量が100GBを超えるものが多く、その圧倒的な映像に驚かされます。筆者は友人宅でUltra HD Blu-rayの映画を見たのですが、なんというか鮮明すぎて情報量についていけないという感覚がありました。Xbox One SはこのUltra HD Blu-rayディスクが再生可能かつ、HDR(High Dynamic Range)にも対応しているので、HDR対応の4Kテレビをお持ちの方には最安値で買えるハード、しかもゲームまで遊べるというお得なハードともいえます。
本体にはIRブラスターも搭載。Xbox One SからTV電源のオン・オフが可能になります
ここまできくと、本当にXbox One Sっていいハードなんじゃないの? というか、ムダにお節介な機能が盛りだくさんで、ゲームハードというよりは、オーディオビジュアルファン向けに機能盛りだくさんにしているだけなんじゃないの? と思えてしまいます。ゲーマーにとって本当に必要なのはハードの機能ではなく、ソフトのラインアップなのではないでしょうか? ここがXbox One シリーズの最大の欠点といえます。もちろん日本製のゲームタイトルも発売されており、人気作『FINAL FANTASY XV』や『BIOHAZARD7』など著名タイトルもラインアップされているのですが、360時代に参加していた国内ゲームメーカーのほとんどが、現在はタイトルをリリースしていないという現状があります。
では海外で人気のタイトルは? ときくと、これはかなりの作品を発売しているのですが、日本語ローカライズがままならず、北米版の英語音声で遊ぶほかありません。これもまたストレス。ただ、やってくれたタイトルもあります。『Gears of War』という360時代から人気のTPSがあるのですが、いわゆるゴア表現で国内の規制に引っかかり、国内販売に手間取ったことがあります。その最新作『4』は日本国内販売がされていないのですが、北米版のタイトルを購入すると、なんと日本語字幕があるという、ある意味いいお節介な機能がついています。北米版のタイトルがリージョンフリーで動くXbox One ならではともいえますし、この手があったか! と思わずほくそ笑んでしまうタイトルもあります。
360時代から好評のコントローラーはさらに進化
LRがトリガー形式なので、FPSのショットやレースゲームのアクセルに使い勝手がとてもいいです
今でこそネットにつながるゲーム機は当たり前ですが、そのサービスを定着化させたのは、初代Xbox から続くXbox Liveというネットサービスです。有料のゴールドメンバーになることでオンライン対戦やフリーソフト体験などが可能ですが、無料のメンバーシップでも映像や体験版などを楽しむことができます。さらにネット常時接続という環境なので、ゲーム中に画面右側にウインドウを作るスナップ機能を使用してのweb閲覧やTV試聴もでき、とにかくネットからの情報がこれでもか! というくらい押し寄せてきます。これはある意味お節介。いやそんな情報いらねーし! というのも多く、ゲームをプレイしようかと思ったときにメンバーシップを進めてきたりしてうるさいです。さらにWindows 10とも連携し、PC上でも手持ちのXbox One にソフトをダウンロードでき、情報を見られる機能も満載です。
音声端子はついていますが、ボイスチャットをより快適に楽しむなら専用のアダプターを購入するのも手です
ボイスチャットの音声を上げて、ゲームのボリュームを下げるなどができます
同様に充電池も別売り。付属のUSBケーブルで充電できて便利なのですが、これまた出費です
セットアップにも時間がかかりました。ソフトはほぼフルインストールなのでHDDもあっという間にいっぱいになりそうです
Xbox One Sはスマホゲームに押されて家庭用ゲームの存続が危ぶまれるなか、それでもゲームがプレイしたい! という方にこそ遊んでもらいたいハードです。もちろんPS4、そしてニンテンドースイッチともに盛り上げてもらいたいですね。
ゲームや映像サービスが一体化されたメインUI。情報量がたくさんです
欲しい情報だけをピックアップしたいのですが、こんなに盛りだくさんの情報が随時届きます
私事ですが、筆者は6年弱、Xbox の広報をしていた時期があります。初代Xbox の終焉からXbox 360ローンチ、100万台達成の期間、日々、Xboxのことだけ考えていました。退社して、しばらくXboxから離れていたのですが、今また再び、Xbox One Sを通して、当時の社内では見えなかったこと、相変わらずなことがわかりました。ゲームを通じてつながっているということが人生の一部だった時期を思い出しながらまたXbox One Sで楽しみたいと思います! 『ピニャータ』最新作がXbox One Sで発売されることを願って!
個人的にもとてもいいハードだと思います