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好きな楽曲の伴奏譜を作ってくれる

ヤマハ電子ピアノがまた進化! デジタル音源から楽譜を自動作成できる「CSP Series」

ヤマハ製電子ピアノの主力シリーズである“Clavinova”(クラビノーバ)から、新ラインとなる「CSP」シリーズが発表された。大きな特徴は、スマホ/タブレット内の音楽ファイルからピアノ楽譜を自動作成する新機能。「自分の好きな楽曲を、ピアノでカンタンに楽しく弾いてみたい」……そんな願いをスマートにかなえてくれる、新しい電子ピアノの登場だ。

クラビノーバ新シリーズ「CSP」は、大人が趣味で気軽に弾くために開発された電子ピアノ。2017年10月24日発売

※電子ピアノの選び方はこちらをチェック!
→《2019年》おすすめの電子ピアノ10選! 初心者向けから本格派モデルまで

スマホとシームレスに連携する“第3のクラビノーバ”誕生

これまでヤマハのクラビノーバは、レッスン用として根強い人気の「CLP」シリーズと、バンドセッションで使いやすい多機能な「CVP」シリーズという2ラインで展開されてきた。新しく発表されたCSPは、そこに追加される“第3のクラビノーバ”だ。スマホ/タブレットとの連携が特徴で、位置づけとしては「大人が楽しむ、趣味のためのモデル」。初心者が気軽に弾けることを想定している。

シリーズとしては、「CSP-170」「CSP-150」の2機種をラインアップ。外観デザインは2機種ともほぼ同じだが、搭載する鍵盤とスピーカーユニットの構成が異なっている。上位モデルのCSP-170は、木製の「ナチュラルウッドエックス鍵盤」を採用し、16cmフルレンジ+8cmツイーターの2ウェイ・スピーカーで構成。下位モデルのCSP-150は、プラスチック製の「グレードハンマー3エックス鍵盤」を採用し、16cmのフルレンジスピーカーを搭載する1ウェイ構成となる。

そのほかの基本仕様は2機種とも共通。ヤマハのコンサートグランドピアノ「CFX」や、ベーゼンドルファーのフラッグシップピアノ「インペリアル」のサンプリングを含め、音色数は実に692種類を備えている。最大同時発音数は256。そのほか、本体には403曲のMIDI音源を内蔵する。

CSP-170とCSP-150の違いは、鍵盤とスピーカーユニットの構成のみ。外観はほぼ共通している(写真はCSP-170)

上位のCSP-170は、既存の「CLP-645」にも使用される木製の「ナチュラルウッドエックス鍵盤」を搭載。グランドピアノのような弾き心地の再現を狙ったという

こちらは下位のCSP-150。既存の「CLP-635」と同じプラスチック製の「グレードハンマー3エックス」を搭載しており、ピアノ本来の自然なタッチ感の再現を図った

専用アプリ「スマートピアニスト」でスマホからカンタン操作

CSPシリーズを語るうえでまず重要になるのが、専用アプリ「スマートピアニスト」とセットで利用することだ。音場の調整や音色の設定など、細かい操作はすべてこのアプリから行うことが前提になっている。実際、CSPシリーズ本体のインターフェイスはかなり簡略化されており、電源ボタンと音量調整バーくらいしか備えていない。

電子ピアノの操作について、スマホの利用を前提にすることは、子ども向けのレッスン用モデルではなかなか難しい。このあたりは、スマホ/タブレットを所有するのが当たり前な大人層にリーチするCSPシリーズだからこそできる、割り切った仕様と言えるだろう。ちなみに本アプリは、CSPシリーズとWi-FiまたはUSB経由で接続していないと使えない。他のヤマハ製電子ピアノと連携させたり、アプリ単体で使用することはできないそうだ。

CSPシリーズ専用アプリ「スマートピアニスト」。Wi-FiまたはUSB経由でCSPシリーズ本体と接続して使う

CSPシリーズ専用アプリ「スマートピアニスト」。Wi-FiまたはUSB経由でCSPシリーズ本体と接続して使う

アプリからは、さまざまな室内環境を想定した音場の設定が直感的に行える。グランドピアノのフタを全開にしたときと閉じたときの響き方の違いまで再現

上述の通り、音色数は692種類を搭載しており、ピアノ以外にもさまざまな楽器の音色を設定できる

上述の通り、音色数は692種類を搭載しており、ピアノ以外にもさまざまな楽器の音色を設定できる

ナイロンギターやパーカッション/ドラムなどの音色もプリインストール。ちなみに、ナイロンギターの音色を選んでペダルを踏むと、ギターのボディを叩いたときの音が鳴るようになっていて、いわゆるスラム奏法的な表現が可能

基本的にアプリからの操作が前提なので、CSPシリーズ本体のインターフェイスは超シンプル! 鍵盤の右サイドに、電源ボタンと音量調整を備えるのみ

オーディオ音源からピアノ伴奏譜を自動作成してくれる!

そして、専用アプリを使った機能の中でも特に注目なのが、「オーディオ トゥー スコア」。スマホ/タブレット内にあるオーディオ音源を元に、ピアノ伴奏譜を自動作成できる機能だ。端末内に入っている音楽ファイルをアプリが自動的に読み込んで、楽曲のコードを解析し、そのコード進行にあわせた伴奏譜を生成するという仕組みになっている。

ただ伴奏譜を作成してくれるだけではなく、元となる原曲を再生しながら、該当する楽譜の演奏個所を表示してくれる機能が付いている。好きな楽曲を聴きながら、あわせて一緒にピアノ演奏が楽しめるというわけだ。

しかも、アレンジの異なる譜面を40種類も同時作成してくれるので、奏者のレベルにあわせた楽譜を選んで弾くことができる。原曲をバッキングにピアノの演奏をミキシングしてスピーカー出力するので、再生音のバランスがよりよくなるように、内蔵のスピーカーユニットには専用のチューニングが施されている。

iPadの中に入っている音楽ファイルを、アプリが自動的に読み込んでくれる。この一覧から、伴奏譜を作りたい楽曲タイトルをタップして、右上の「完了」を押せば、ものの数秒で伴奏譜が自動作成される。基本的に、端末側が再生に対応しているファイルフォーマットであれば、どんな音楽ファイルでも伴奏譜の自動作成に対応するとのこと

こちらが、自動作成された伴奏譜。左側のメニューにある再生ボタンを押すと、原曲を再生しながら該当する譜面をマーキングで示してくれるので、原曲にあわせて一緒に伴奏を弾くことが可能。ちなみに、403曲の内蔵MIDI音源を使っても同じように楽譜を表示させて同時演奏が楽しめる。演奏のピッチをコントロールしたり、移調させたりすることもできるし、メトロノーム機能やミキサー調整機能なども備えている

一気に40種類の伴奏譜を自動作成してくれるので、簡単なものから難しいものまで、レベルにあわせて演奏を楽しめる

ちなみに、ボーカルの旋律(歌メロ)を譜面に起こすことはできない。あくまでも伴奏譜の自動作成となる。なので、本機能による楽譜でソロ演奏はできないが、ピアノの弾き語りをしたい人には最適。そういった弾き語りの用途向けに、バッキング再生中の原曲からボーカル(センター)の帯域だけをキャンセルできる機能も備えている。

なお、多少の音楽経験がある人なら、本機能を使ってコード進行表か伴奏譜のどちらかひとつでも取得できれば、そこにあわせて感覚でメロディーを拾って演奏することもできるだろう。全くの初心者だけでなく、経験者でもそんな風にして楽しめる便利機能だ。

伴奏譜の自動作成時に取得したコード進行表も表示させることが可能。ギターなどコード弾きする楽器とあわせるときにも参考にしやすい

初心者にうれしい! 打鍵を光で指示してくれる「ストリームライツ」

もうひとつ、CSPシリーズならではの新機能が「ストリームライツ」。鍵盤の上部スペースにライトが内蔵されていて、表示した楽譜にあわせてタッチする鍵盤をランプ表示で教えてくれるようになっている。譜面を読むのが苦手な人をサポートしてくれるうれしい機能だ。

赤が白鍵、青が黒鍵を示している。なお、実はこの「ライトを目視して指を動かす」という作業は、慣れるまで難しい

くわしくは以下の動画をご覧いただきたいのだが、赤と青のライトが弾くべき鍵盤の上に落ちてきているのがおわかりいただけるだろうか。これにあわせて打鍵し、練習するとよい。

大人の趣味にリーチする、新しい電子ピアノ

ヤマハのCSPシリーズは、ピアノ演奏に憧れる大人の趣味人にリーチするモデルだ。また「昔、習っていたピアノをもう一度趣味で軽く弾きたい」という社会人層にもぴったりだろう。

スマホ/タブレットのアプリで譜面表示できる電子ピアノとしては他社が先行していたが、そこから一歩進んで、「好きな楽曲をカンタンな楽譜にする」という初心者向けの機能に対応したのはうれしいポイント。お気に入りの楽曲をピアノで弾いてみたいと思ったとき、ネットで検索すれば楽譜をダウンロードできるが、マイナーな曲では譜面自体が作られていなかったり、あっても自分の演奏レベルにあわないものが出てきてしまったりする。「オーディオ トゥー スコア」は、そんなアマチュアのちょっとしたニーズを満たしてくれるうれしい新機能だ。

ちなみに、専用アプリ「スマートピアニスト」は、CSPシリーズの発売とあわせてiOS版が先行配布される。Android版は2018年春のリリース予定とのこと。

杉浦 みな子(編集部)

杉浦 みな子(編集部)

オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。

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