新製品レポート
「ウエスト」「ゴロワーズ」を擁するタバコメーカーの次なる一手はVAPE!?

世界有数のタバコメーカーが、ノンニコチン電子タバコ「myblu」をリリース!

近年、「アイコス」(フィリップ モリス ジャパン)、「グロー」(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ)、「プルーム・テック」(JT)と、世界有数のタバコメーカーによる日本向けの加熱式タバコ(ニコチン入り)がブームとなった。そんな中、2018年5月30日に英国発の大手タバコメーカー、インペリアル・タバコ・ジャパン(以下、ITJ) による新製品発表会が行われたのだが、そこで発表されたのは、何とノンニコチン・ノンタールのVAPE(電子タバコ)製品「myblu(マイブルー)」。「ウエスト」「ダビドフ」「ゴロワーズ」などの本格銘柄を擁する重厚タバコメーカーの次なる一手がVAPEとは驚きだ。

新製品発表会のトークセッションに登場した俳優・窪塚洋介さん。普段は紙巻きタバコユーザーだという

新製品発表会のトークセッションに登場した俳優・窪塚洋介さん。普段は紙巻きタバコユーザーだという

世界有数のタバコメーカーの新製品が、"タバコじゃない"衝撃!

海外では、多くの国でニコチン入りリキッドが販売されており、「電子タバコ=ニコチン入りの蒸気を吸う道具」というのが常識だ。ところが、日本ではニコチン入りリキッドは薬機法で薬品扱いになるために、流通が難しい。そこで登場したのが、リキッドではなくタバコ葉を細かく刻むなどの加工を施して加熱することによってニコチンを摂取する加熱式タバコだ。当然、ITJもその市場に参入するのかと思いきや、そもそもニコチン・タールを含まないことで規制を受けないVAPE製品「myblu」を投入することを選択した。「myblu」は2018年6月4日より、blu公式オンラインショップおよび、福岡県内のファミリーマート限定で先行販売されるという。

「mybluスターターキット」の価格は2,700円(税込)。中身はバッテリー内蔵の本体と、リキッドの入った専用カートリッジ・フレーバーポッド(メンソール)および、充電用microUSBケーブル、取扱説明書、クーポン。本体は約106(高さ)×18(幅)×9(奥行)mmで、21g(フレーバーポッド装着時実測)と非常に軽い

「myblu」を高々と掲げる、ITJ マーケティング本部長のヤオコビッチ・トーマス氏。「日本のタバコ環境は、健康志向の高まり、副流煙の問題や喫煙場所の制限により、喫煙者にとって非常に厳しい環境。そこでこの世界で3,000万人が楽しんでいるVAPEを“SOMETHING BETTER”として提供したいと思います。アイコスなどの加熱式タバコとは別物です。ライバル視もしていません。喫煙者のみにとどまらず、新しい市場を開拓するために我々はmybluをリリースするのです」と語った

「myblu」の使い方は驚くほど簡単!

「myblu」は、平たいスティックタイプで軽量・カートリッジ式というVAPEとしては特に珍しいものではない製品。使い方も非常にシンプルだ。

まず付属のmicroUSBケーブルで本体を充電する。20分でフル充電が可能だ。赤いLEDが光れば充電中。フレーバーポッドは付けていても、いなくても充電可能

フレーバーポッドをセットする

フレーバーポッドをセットする

本体にカチッと音がするまでフレーバーポッドを押し込めば準備完了

本体にカチッと音がするまでフレーバーポッドを押し込めば準備完了

手軽にリフレッシュしたい時に活用しやすい軽量コンパクトな設計。VAPEはリキッド注入時に分解が必要で手が汚れることも多いが、mybluは構造的にカートリッジ式なのでまったく汚れない。交換も簡単なので、フレーバーを途中で付け替えて運用可能なのがいい。

ただ、これは日頃からVAPEに親しんでいるユーザー向けというよりも、紙巻きタバコや加熱式タバコユーザーのスイッチがメインになると感じた。ドロー(吸うときの抵抗)は重めで紙巻きタバコに近いので、VAPEユーザーによくあるDL(深呼吸のように直接肺に入れる吸い方。ダイレクト・ラング)には向いていないかもしれない。

大きく吸い込むとこのくらいの蒸気量。この本体サイズにしては多めの部類だろう

大きく吸い込むとこのくらいの蒸気量。この本体サイズにしては多めの部類だろう

独自開発の専用フレーバーポッドのせいか、味がしっかりと出る。ニコチン・タールを含まないため厳密にはタバコではないが、現状未成年に対する販売はメーカーとして自主規制しているという

パーティー会場では、全8種類のフレーバーを試飲できるブースが作られていた

パーティー会場では、全8種類のフレーバーを試飲できるブースが作られていた

フレーバーポッドの種類は8種類。2個セットで1,080円(税込)となる。目安としては、この2個セットの1箱で、紙巻きタバコ3箱分程度の回数吸うことができるという。

フレーバーの種類はスターターキット付属のメンソールのほか、グリーンアップル、チェリークラッシュ、タバコ味、カフェラテ※、アイスミント※、マンゴーアプリコット※、タバコバニラの8種類(※印はblu公式オンラインショップ限定)

万人受けしそうな味調整のフレーバーがメイン

トークセッションで窪塚さんが「これって煙菓子だよね」と言っていたが、まさにその通りで、甘いタイプのフレーバーが中心の展開となっている。全種類を試してみたが、スターターキットに付属している「メンソール」はまさにミント味のチューインガムで、吸いやすい。

なかでもおいしかったのは爽やかな「チェリークラッシュ」と、会場で1番人気だった濃厚な果実感の「マンゴーアプリコット」。酸味のある「グリーンアップル」などはおもしろいが、メンソールとあまり変わらない「アイスミント」や、再現率があまり高くない「カフェラテ」は物足りなかった。

また、通常VAPE界では「タバコ味=ナッツ味」の公式が不思議と成り立つことが多いのだが、「タバコ味」「タバコバニラ」はなぜか甘いミルクコーヒー系統に傾いていたのが不思議だった。これらはちょっとおいしいとは言いにくい。

これらのフレーバーを楽しみながら、フィンガーフードとドリンクを楽しもうと会場1階に用意されたのは、クセの強い食べ物たち。さまざまな「myblu」のフレーバーを味わったあとに、さらに複雑な味とフレーバーのドリンク&フード。奇跡のマリアージュ体験は最初のほうだけで、試すうちに嗅覚・味覚が麻痺してきて、気分はカオスだった。

会場に用意されていた青いハンバーガーなどのクセの強いフードたち

会場に用意されていたのは、「myblu」したと思われる青いハンバーガーなどのクセの強いフードたち

カクテルもひと筋縄ではいかない個性派ぞろいだった

カクテルもひと筋縄ではいかない個性派ぞろいだった

世界的なタバコメーカーが参入することで、VAPEシーンは拡大するか!?

アイコスなどの加熱式タバコに比べると、同じく"電子タバコ"と誤って呼ばれることが多く、知名度の低いVAPE。ノンニコチン・ノンタールでミストを吸入して楽しむこの文化は、一部では普及しているが全国区とは言えない。その状況を打破するためには、こうした大手タバコメーカーの参入は非常に意味があることなのかもしれない。

紙巻きタバコユーザーなら日頃からタール値の低いメンソールを吸っている人、加熱式タバコなら軽めの喫味に慣れているプルーム・テックユーザーあたりは、スイッチ可能なのではないだろうか。実現すれば脱ニコチン・タール。事実上の禁煙となるので、健康意識の高い喫煙者なら、1度は挑戦してみたい。

清水りょういち

清水りょういち

元「月刊歌謡曲(ゲッカヨ)」編集長。今はめおと編集ユニット「ゲッカヨ編集室」として活動。家電や雑貨など使って楽しい商品のレビューに命がけ!

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