何?、この強烈な寒暖差。一昨日ぐらいはまだ肌寒くて、普通にコタツに入っていたはずなのに……、今日は半袖でも問題なく生きていけそうな気温ですよ(本稿執筆時は3月末。今日の最高気温24℃)。
いっぽうで、暖かくなる分にはありがたいもんで、「どうせ乾かないから」って溜め込んでいた冬物の洗濯も、一気にバーッとやっちゃいたいぐらいの陽気です。
今回は、洗濯物を乾かす時に便利なハンガーを紹介!
とは言え、洗濯って、アレが面倒臭いんですよね。
洗うのは、基本的に衣類を洗濯機に放り込み、洗剤と柔軟剤を入れてスイッチオン、で終わり。乾いた洗濯物をたたむのも手間っちゃ手間ですが、個人的には「ピシッと定型に揃えて成形する」作業は嫌いじゃなくて。
じゃあ何が面倒かって、干す作業が心の底から面倒臭い! 濡れて重たくなったシャツを首元が伸びないように気をつかってハンガーにかけたり、ピンチハンガーにひとつひとつ靴下を挟んでいったり……と、やたらと時間を取られるのが本当にダルい。
面倒な作業の繰り返しが、洗濯物干しへの意欲を削いでいきます。これ、何とかならんか
いっそ、すべて乾燥機任せにするってのも手ですが、コストを考えると、外干しで気持ちよく乾く季節ならタダで乾かしたい、ってのもありまして。
であれば、干すための作業を少しでもラクに&時間を短縮できるツールに丸投げしちゃうのが、自堕落王(ジダラキング)のやり口です。
まず、最大に面倒だと感じるのが、靴下や下着類、ハンカチといった小物をチマチマとピンチに挟む作業。何せ数が多いので、ここを簡略化できたらかなり手間が減らせるはず。
挟む部分にローラーを搭載するなど、「引っ張るだけで素早く取り込める」というピンチハンガーは昔からあれこれ出ているんですが、いや、素早くこなしたいのはそこじゃねえんだよ、と。
と言うことで、探し続けてようやく発見したのが、コジットの「どこでも早干しハンガー クイクリップ」(以下、「クイクリップ」)です。名前に「早干し」をうたっているんだから、これはイケるんじゃないでしょうか。
一見しただけだと、どうやって洗濯物を干すのかピンとこない「どこでも早干しハンガー クイクリップ」
開封すると、う〜ん、これ、ピンチハンガーなの?的なルックス。
いちばんの問題点は、ピンチが付いていないところ。これでどうやって洗濯物を保持して干すの?ってのが非常に謎です。よく見ると、妙な形のパーツがいっぱい生えているので、おそらくこれが何らかの仕事をするんだとは思うんですが。
フックは深めで、しっかりと物干し竿にかかるタイプ。360°回転します
(説明書を読む)
ほほう、なるほど。仕組みはわかったので、やってみましょう。
まず、カタカナの“レ”っぽい斜め棒のすき間に、洗濯物を下からグイッと差し込みます。……以上、終わり。
え、あれ? もう干せた? マジで?
この斜め棒の弾力を使って挟み込むことで洗濯物を固定しているので、ハンガー自体を振っても、ズレたり落ちてくる気配はありません。
見た目では簡単に外れそうな気がするんだけど、下向きに引っ張っても全然問題なし。この安定感なら、風で洗濯物が吹き飛ばされるような心配はなさそうです。
洗濯物を下から斜めの棒をめがけて、スルッと差し込むと……
これだけで、洗濯物がしっかりと固定されます!
従来のピンチハンガーは、「ピンチを広げて、洗濯物を挟む」の2工程ですが、「クイクリップ」は「洗濯物を下から差し込む」の1工程でOK。
スピードが段違いだし、何より片手で済むのがデカい。空いた手で次の洗濯物が準備できるので、流れるように次々と干していけます。
結果、作業時間は確実に半減しますし、モタつくところがないので気分的にも相当にラク。
ちなみに、カタカナの“レ”状パーツは、洗濯物の厚みに対して3段階の調整が可能。ハンカチなどの薄物は、すき間の幅を最も狭くする。靴下や下着は中間、冬物などの厚いものは広く、といった感じで設定します。
ただ、よほどの厚ものでない限り、ほとんどの洗濯物は最も狭い設定で問題ないように感じました。手間を省きたいから使っているわけで、いちいち洗濯物に合わせて調整し直すのも面倒ですしね。
“レ”の字を3段階でズラすことで、挟む幅を変更可能
さてさて、暖かくなったおかげで、先ほど干した洗濯物は半日もしないうちにスッキリと乾きました。「洗濯物を下向きに引っ張っても問題なし」と先述したんですが、じゃあ取り込む時はどうすんの?という話です。
取り込む場合は、洗濯物を下から90°回転させて、水平に引き抜くだけ。これだけで、あっけないほどスルッと取り込めます。これも、従来のピンチハンガーと比べると非常にスムーズで、確実に早い。
ただし、ニットなどは斜め棒の先端が編み目に刺さっている可能性もあるので、指で斜め棒を広げてから引き抜くほうが安心かも。
クルッと回して引き抜くだけで、びっくりするぐらい簡単に抜けます
不満点があるとしたら、干せる間隔がちょっと狭いかなー、といったぐらい。全体的にもう少し幅広でもいいから、洗濯物同士の間隔を今より5mmずつぐらい広げてくれると、使いやすいかなー。
ま、現状でも問題なく乾きますし、何よりも素早く簡単に干せるというメリットがデカすぎる! これなら、朝の時間のない時でも、サッと干して出られそう。正直、もう今までのピンチハンガーは“ゴミ”でいいかなと思うレベルですよ。
ザックリ被れるパーカーが好きなので、季節を問わず着回しています。
しかし、冬物のパーカーは、洗濯してもなかなか乾かない。特にフード。分厚い布地が何重にも重なっているので、しっかり干したつもりでも、取り込んだらジットリ、みたいな。
これまでは、通常のハンガーに増設するタイプのフードハンガー(100均で購入)を使っていたんですが、これがフードの端を点で支える方式なので、明らかに布地が伸びて型崩れするんですよね。
ついでにこれも、何とかできないものか。
パーカー用ハンガーの決定版、というぐらいに使いやすい「らくらく 速乾 パーカー対応ハンガー」
これならイイ感じで使えそうだな、と買ってみたのが「らくらく 速乾 パーカー対応ハンガー」(レック)です。
ハンガーに付いているアームを270°回転させることで、フードを持ち上げつつ干せる形状にトランスフォーム。アームのフチ全周にフードを引っかけられるので、これなら型崩れの心配もありません。
そのうえ、アームにフードの端を挟むクリップが2つ付いているので、これで固定すれば風でアームから抜けることもなし。
アームをクルリと反転させると、この位置でストップ
広い面積で支えるので、フードの型崩れもなし
もうひとつ気がきいているのが、ハンガーの全長が肩幅に合わせて伸縮可能という点。
いっぱいまで伸ばせば、USのLサイズのパーカーやトレーナーでも肩が落ちない状態で干すことができます。つまり、これも型崩れ対策に有効ってこと。
ついでに、半袖のTシャツぐらいなら、袖を持ち上げることで脇の下周囲の乾きを早める効果も。これも地味にありがたいです。
全長で390mm→550mmまで伸縮します
短い状態だとガクーンと肩落ちしちゃいますが、伸ばせばシャキッ!
フードアームに伸縮機能、ついでに竿を挟んで固定するグリップまで付いているのに、価格は200円台というのも驚きです。普通のハンガー+100均のフードハンガーの組み合わせよりも、場合によっては安い!
試しに2本だけ買ってみたんですが、これならあと数本は追加で買うのもありだなー、って感じです。
最新機能系から雑貨系おもちゃ文具まで、何でも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は大手文房具店の企画広報として企業ノベルティの提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。