レビュー

水筒なのにソコまで洗えるの!? 単純にして画期的なステンレスボトルを使ってみた

外出時の水分補給にはマイボトルが便利ですが、内部を洗うのが面倒なのに加え、底のほうまでしっかりと洗えず衛生面も気になっていました。しかしこのたび、そんな課題を解消した製品を発見! その名も「sokomo そこまで洗えるボトル」です。

「そこまで」には、「底まで」という意味だけでなく、「そこまで!?」といった感嘆に近い意味も込められているのでしょう。そんなダブルミーニングに、センスのよさを感じます。デザインにもそうしたセンスが反映されたボトルを、今回はピックアップします!

“コロンブスの卵” 的な発想を実現した「そこまで洗えるボトル」

最近は、さまざまな機能をプラスしたボトルが登場していますが、「そこまで洗えるボトル」が異色なのは、ネーミングのとおり「底まで洗える工夫」を実現したから。その詳細は追って解説するとして、まずはボトルとしての特徴をご紹介します。

まず、デザインはかなりシンプルで、シーンを選ばず使える面持ち。オフィスのデスクの上においても違和感のないスタイリッシュなルックスです。本体サイズは75(幅)×75(奥行)×240(高さ)mmで、重量は300g。大きさも重さも一般的な太めのボトルと変わらない印象です。ちなみに今回は500mLのものをレビューしていますが、800mLと1,000mLもラインアップされています。

本体には真空二重構造を採用。真空の層が断熱効果を発揮し、すぐれた保冷/保温機能を備えています。飲む際はトップ部分のキャップをひねって外すだけ。単純な作りですが、普段使いなら不便を感じない仕様です。

本体は真空二重構造で、キャップを外して飲むスタンダードな仕様

本体は真空二重構造で、キャップを外して飲むスタンダードな仕様

キャップの上部は取っ手になっていて、指が1〜2本入る大きさ。ちょっとした移動の際に指を引っ掛けられて便利です。また、ストラップを付けてどこかに吊り下げるといったアレンジもできます。

飲み口のキャップは上部が取っ手になったデザイン

飲み口のキャップは上部が取っ手になったデザイン

そしていよいよ、「底まで洗える」秘密を披露しましょう。カラクリはかなり簡単で、底の部分が着脱できるようになっています。底フタが外れるので、底まで簡単に洗えるのも当然。あまりにも単純ですが、底をきちんと洗うためにこれほど効果的な方法はほかにないでしょう。

底フタが外れるのが「そこまで洗えるボトル」の大きな特徴

底フタが外れるのが「そこまで洗えるボトル」の大きな特徴

“底が外れる”と聞くと水漏れが心配になるかもしれませんが、内側にはしっかりしたラバーパーツが採用されていて、心配は無用です。

さらに、フタをきちんと固定する工夫も。底フタの外側に「・」状の小さな穴があり、その印がロゴの下にくるまで回せばしっかりと留められるようになっています。何回か底部分を脱着すると、この印をチェックするのが習慣になるため、なかば無意識にでもきちんと留められます。

底にある印をロゴに合わせることでしっかり留まり、締め忘れを防止

底にある印をロゴに合わせることでしっかり留まり、締め忘れを防止

底部分と飲み口のキャップを両方外すと、本体は筒状になるため、風通しがよくなり、乾きやすくなります。内部をしっかり乾燥させられるので、衛生的です。

左は底部、右はキャップを取った本体。筒状になった本体は空気や水が通りやすくなるので、メンテナンスが容易!

左は底部、右はキャップを取った本体。筒状になった本体は空気や水が通りやすくなるので、メンテナンスが容易!

実際に洗いやすいかどうかをチェック!

ネーミングで「そこまで洗える」とアピールしている以上、最大のセールスポイントは“洗いやすさ”でしょう。そこで、実際に洗いやすいのかどうか試してみました。

結果は、やっぱり洗いやすい、という感想。底フタを外すと大口径なので、スポンジが入れやすく、中まで比較的容易に洗えます。

底フタを開けると大口径になるため、内部もしっかりと洗えます

底フタを開けると大口径になるため、内部もしっかりと洗えます

直径が広いので指が入れやすく、奥の飲み口付近までスポンジが届きました

直径が広いので指が入れやすく、奥の飲み口付近までスポンジが届きました

そして何より、すぐ手前が底側になるため、力を入れて洗えるのが大きなポイントです。飲み口部分しか開かないボトルの場合、底まで洗うには専用ブラシが必要ですが、それよりも確実かつしっかりと洗えます。

さらに、底の部分と飲み口のキャップを同時に外すと、すすぎも簡単。水が溜まることなくスムーズに流れ落ちるため、洗剤が残ってしまう心配もありません。

ボトルとしての保冷&保温性能も検証!

洗いやすさは圧倒的でしたが、底にフタを付けたことでボトルとしての基本機能がおろそかになっていては本末転倒です。そこで、本製品のステンレスボトルとしての保冷性と保温性も検証! 室温25度程度の室内にボトルを置き、6時間経った際の温度変化を見てみました。

まずは保冷機能について。筆者がいつもしているように氷と水をたっぷり入れて6時間後の温度を計ってみたところ、最初とまったく変わらず約1度をキープしていました。氷の多くは溶け、残っている氷も小さくなっていましたが、かなり冷たい状態を維持できたので、保冷機能は優秀だと言ってよいでしょう。

最初に、たっぷりの氷と水を入れた際の温度は1.1度

最初に、たっぷりの氷と水を入れた際の温度は1.1度

6時間後に計測しても1.1度をキープしていました

6時間後に計測しても1.1度をキープしていました

続いて、保温機能に関しても検証してみました。結論としては、合格点。およそ70度のお湯からスタートして、6時間後にも50度以上を保っていました。

氷に該当する補助的な要素がなかったこともあり、保冷機能ほどわかりやすい結果にはなりませんでしたが、十分な機能を備えているという印象です。コーヒー、紅茶、お茶といった温かい飲み物を数時間にわたっておいしく飲める性能を備えていると言えるでしょう。

飲めるけどアツアツな約70度から保温性能の検証をスタート

飲めるけどアツアツな約70度から保温性能の検証をスタート

6時間後には51.6度に下がっていましたが、飲んでみると十分な温かさが感じられます

6時間後には51.6度に下がっていましたが、飲んでみると十分な温かさが感じられます

ボトルを取り巻く環境によって保冷性や保温性の性能は少なからず影響を受けますが、真空二重構造のステンレスボトルとしてすぐれた機能を備えているのは確認できました。

底が外れることでのさらなるメリットは?

ボトルとしての確かな基本性能に加え、洗いやすい底フタ仕様を採用しているのが「そこまで洗えるボトル」です。底部分を外すと広口なのが大きなポイント。その特性には、ほかの利点もありそうなので、とりあえず思いつくメリットを実際に試してみました。

まずは、飲み物が注ぎやすいというメリット。試すまでもないかもしれませんが、大口径なので注ぐ際に狙いを定めやすく、飲み物をこぼすことなく簡単に注げました。

飲み物が注ぎやすいのも大口径の特徴。冷水筒で作った麦茶を高い位置から注いでも、こぼさず入れられました

飲み物が注ぎやすいのも大口径の特徴。冷水筒で作った麦茶を高い位置から注いでも、こぼさず入れられました

次に、大きな氷が入れられるというメリットも試してみました。コンビニなどには、「ロックアイス」のような塊状のかち割り氷が売っていますが、飲み口しか開かないボトルには容易に入らないのです。

「そこまで洗えるボトル」で試したところ、底フタが大口径なので、大きめの氷も入りました。外出先で氷がなくなってしまった際も、コンビニなどでかち割り氷などを購入すれば、補充するのも簡単です。ちなみに市販の透明な氷は、空気や不純物を排除して溶けにくくしたもので、冷たい飲み物がより長くおいしく楽しめます。

底フタは広口なので、コンビニなどで購入できる大きな氷もすんなりと入ります

底フタは広口なので、コンビニなどで購入できる大きな氷もすんなりと入ります

ボトルの底部から大きな氷を入れた状態。中のドリンクを飲む際には、狭くなっている飲み口に氷が引っ掛かるため、(氷が溶けて小さくなるまでは)飛び出してしまうことがありません

ボトルの底部から大きな氷を入れた状態。中のドリンクを飲む際には、狭くなっている飲み口に氷が引っ掛かるため、(氷が溶けて小さくなるまでは)飛び出してしまうことがありません

【まとめ】「そこまで洗える」というメリットはかなり偉大!

実際に使用してみて、「そこまで洗えるボトル」には、ほかに少し意外なメリットもあるように感じました。ボトルを置く際に安心感があるのです。

底を取り外す際に手が滑らないようにするためか、底の部分がシリコンゴムで覆われています。そのため、ボトルを置く際に衝撃を吸収してくれるのです。滑りにくいため、ボトルが転倒したり滑り落ちたりするのも防いでくれます。

底部がシリコンゴムで覆われているため、衝撃吸収性や防滑性が抜群

底部がシリコンゴムで覆われているため、衝撃吸収性や防滑性が抜群

ただし最近は、「そこまで洗えるボトル」に限らず、底面にラバーなどを採用したボトルは少なくありません。さらに、飲み口以外のボディ部分などが大きく開くようにして洗いやすさや注ぎやすさを高めた製品も増えています。そう考えると、「そこまで洗えるボトル」の最大の魅力はやはり、“底フタが外れる”という点に尽きるように思えます。

「そこまで洗えるボトル」はやっぱり、底フタが外れて洗いやすいのが大きな魅力。シンプルにして画期的な機能ですが、これからのスタンダードになりそうな効果を感じさせます

「そこまで洗えるボトル」はやっぱり、底フタが外れて洗いやすいのが大きな魅力。シンプルにして画期的な機能ですが、これからのスタンダードになりそうな効果を感じさせます

なんだそれだけか、と残念に思うかもしれませんが、「底が洗いやすい」という機能は、使ってみると本当に画期的です。普段からマイボトルを活用している人はおわかりかと思いますが、内部の底周辺がしっかり洗えないというストレスや、衛生面での心配は意外と深刻。それがクリアできる仕様は、誰もが無意識に切望していたのではないでしょうか。

ということで、底フタが外れるボトルにはかなりのポテンシャルを感じました。将来のスタンダードになってもおかしくないでしょう。だからこそ、筆者は今後、「飲み口がセレクトできる」「ストラップが着脱できる」「専用ケースで携帯しやすい」といったさらなる進化を遂げることに期待せずにはいられません!

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平 格彦
Writer
平 格彦
出版社の広告部、ファッション誌編集部を経て独立。雑誌、書籍、WEBメディア、オウンドメディアなどで執筆や編集を担当。株式会社com-textを設立し、編集・PR・ブランディングのコンサルティング、電子書籍の制作・海外展開などを行っている。
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岡田 太(編集部)
Editor
岡田 太(編集部)
雑誌とWebでファッション/ライフスタイル系メディアの編集長を務め、「価格.comマガジン」へ。被服費&趣味関連の散財でクレジットカードを使い倒してきた経験を生かし、現在はクレカを中心としたマネー記事を担当。
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