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ファミマの無人決済店を体験! アプリも不要で超スピーディーに買い物完了

店内に店員がいないコンビニエンスストア。
「どうやって買い物を?」という疑問が出てきそうですが、今後数年の間にこうしたコンビニは珍しい存在ではなくなってくるかもしれません。ファミリーマートは2021年3月、レジにスタッフがいない「無人決済店舗」1号店を東京都内にオープン、同年10月には埼玉県内の郵便局内の空きスペースにも出店しました。同社は2024年度末をめどに同様の店舗を全国で1,000店出す目標を掲げています。そこで、ファミリーマートの「無人決済店舗」はどういった仕組みを採用し、利用者にどんな利点があるのか、動画と記事で紹介していきます。

参考記事:買い物が便利で新鮮な「体験」に! イオンの「レジゴー」を使って感じた魅力と課題は

店舗はコンパクトなつくりで、お弁当や飲み物など約700種類の商品が陳列

JR東京駅日本橋口に直結する高層ビル内にある「ファミマ!!サピアタワー/S(サテライト)店」(住所:東京都千代田区丸の内、営業時間:7時〜23時)。このファミリーマートの「無人決済店舗」1号店には、会社員や東京駅から流れてくる人たちが来店する姿が見られます。

無人決済のシステムは、ファミリーマートが資本提携しているJR東日本の関連会社「TOUCH TO GO」が提供。「ファミマ!!サピアタワー/S店」の店舗面積は、通常店舗の3割ほどの約55平方メートルとコンパクトなつくりです。商品数は通常店舗の3割弱で、お弁当や飲み物、お菓子など食料品を中心に約700種類の商品が陳列されています。コーヒーマシーンや電子レンジ、ATMなどについても、通常の店舗同様、設置されています。

東京駅近くにある「ファミマ!!サピアタワー/S店」。入口付近には買い物の方法を示す「1 はいる。」、「2 えらぶ。」、「3 でる。」と書かれた看板が設置されています

東京駅近くにある「ファミマ!!サピアタワー/S店」。入口付近には買い物の方法を示す「1 はいる。」、「2 えらぶ。」、「3 でる。」と書かれた看板が設置されています

面積は通常店舗の3割ほどの約55平方メートルとコンパクトなつくり

面積は通常店舗の3割ほどの約55平方メートルとコンパクトなつくり

買い物の仕方は「入店→選ぶ→決済→退店」とシンプル

店舗入口に設置された看板には「1 はいる。」、「2 えらぶ。」、「3 でる。」と買い物の方法が大きく書かれており、(「支払う」が書かれてないのは気になるものの)やるべきことはほぼそのとおり。

入口には専用ゲート。ここで、入店人数をコントロール

まずは専用ゲートをくぐって入店。同店では現在、1度に入店できる人数は10人までとなっており、これを超える場合はこのゲートで入店が制限されるとのことです。

入口にあるゲートを通って入店

入口にあるゲートを通って入店

壁などに設置された48個のカメラで、手に取った商品をリアルタイムで把握

陳列されている商品は、通常の店舗と同様のもの(特別なタグなども付いていません)。商品を手に取ると、天井などに設置された48個のカメラと、棚の重量センサーによって、リアルタイムで把握できる仕組みになっています。利用客が手に取った商品を正しく判定する割合「認識率」は平均95%程度と高い水準になっており、誤認の可能性が出てくるのは、利用客同士で店内で商品の受け渡しをした場合などに限られるとのことです。また、商品を手にとって自分で用意した買い物袋にすぐに入れても、問題なく検知されるとのことです。

商品を手に取ると

商品を手に取ると

天井にある48個のカメラと棚の重量センサーによって、手にした商品をリアルタイムでわかる仕組み

天井に設置されている48個のカメラと棚の重量センサーによって、手にした商品をリアルタイムでわかる仕組み

決済エリアに立つと、端末に商品名と合計金額が瞬時に表示。現金払いにも対応

「ファミマ!!サピアタワー/S店」には2台のレジが設置。このうちの1台の前に立つと、筆者が手にした「おにぎり」「ペットボトルのミネラルウォーター」「お菓子」の3点の商品名と合計金額が、瞬時に端末に表示されました。あとは、クレジットカードや電子マネー、あるいは現金で支払うと、出口のゲートが開いて退店できます(決済が完了しないと、ゲートが開かない仕組みになっています)。また、手にしていない商品が表示されたり、点数が誤ってカウントされたりした場合、レジで修正作業ができるほか、レジ画面にはコールセンターにつながるボタンも設置されています。

この「無人決済店舗」ですが、店舗内にスタッフは常駐していませんが、実はバックヤードには常に最低1人が待機。スタッフは品出しや発注、在庫管理をしているほか、レジにあるカメラを通して、アルコール販売時の年齢確認も行っています。また、コールセンターではWebカメラを通じて店内の状態をチェックしており、コールセンターで異常を感知した場合、店舗と連携する仕組みになっているとのことです。

決済エリアに立つと瞬時に手に取った商品名と合計金額が端末に表示

決済エリアに立つと瞬時に手に取った商品名と合計金額が端末に表示

決済方法はクレジットカードや電子マネーのほか、現金も選べます

決済方法はクレジットカードや電子マネーのほか、現金も選べます

ファミリーマートの「無人決済店舗」を使った感想は?

感想1:アプリのダウンロードや会員登録など、事前準備が一切必要ないのはうれしい

ファミリーマートの「無人決済店舗」を使って、一番の利点に感じたのは事前の準備が一切不要なこと。顔認証技術がさまざまなサービスで取り入れられている中国では2018年ごろ、「無人コンビニ」が大きく話題になりましたが、予想に反し現状では利用が伸び悩んでいるといいます。その理由として、中国の「無人コンビニ」では入店時に店内にあるQRコードを決済アプリで読み込むなどの作業が必要で、この「ひと手間」が客足を落ち込ませたとの指摘があります。

いっぽう、ファミリーマートの「無人決済店舗」では、こうした事前作業は一切不要で、入店して欲しい商品を手に取り、レジ前に立って決済すれば完了。フラッと立ち寄ることも多いコンビニで、事前の準備が一切必要ないのは、今後普及の弾みにもなりそうです。なお、プライバシーに配慮し顔などの画像データの取得はしていないと言います。

感想2:買い物がスピーディーに済ませられるのもうれしい

もうひとつの利点は、買い物をスピーディーに済ませられること。素早く買い物を済ませたいために、割安な商品が多いスーパーではなく、あえてコンビニを利用する方は少なくないでしょう。「無人決済」は、このコンビニの利点であるスピーディーな買い物を一層、補強してくれるツールと言えそうです。今回、筆者が利用してみて、入店から退店にかかった時間は1分程度。今回は3点のみの購入でしたが、購入商品が多くなればなるほど、有人店舗との時間差は出てきそうです。

「非接触・非対面」で買い物できる決済ツールとして、「セルフレジ」を導入するコンビニ店舗も増えてきましたが、こちらは一品一品自分でバーコードを読み込む必要があります。手間という意味でも、レジ前に立つだけで、端末に商品と合計金額が表示される「無人決済店舗」の方が利点が大きそうです。

感想3:通常店舗で提供されるサービスや商品がないことも

いっぽう、通常店舗とまったく同じサービスが受けられない点は注意したいところ。たとえば、「ファミマ!!サピアタワー/S店」では、人気商品「ファミチキ」などのスナックの取り扱いはなく、公共料金の支払いなどの収納代行サービスも受けられません。また、通常店舗では可能な、各種共通ポイント(Tポイント、楽天ポイント、dポイント)を貯めたり、支払いに充当できなかったりするほか、自前のQRコード決済「ファミペイ」に対応していないのも残念な点と言えそうです。

都市部だけではなく、郵便局と連携し過疎地への出店期待も

ファミリーマートの無人決済店舗は2021年10月、埼玉県内の郵便局の空きスペースにも出店(画像はファミリーマートのリリースより)

ファミリーマートの無人決済店舗は2021年10月、埼玉県内の郵便局の空きスペースにも出店(画像はファミリーマートのリリースより)

ファミリーマートの「無人決済店舗」は、駅構内やオフィスなどの小さな商圏「マイクロマーケット」への出店が可能で、2022年1月時点で東京都内と埼玉県内に各2店舗の計4店舗あります。現状、首都圏のみでの出店となっていますが、実は地方、とりわけ過疎地での出店も期待されています。それを先取りする動きとして注目を集めたのが、2021年10月に埼玉県川越市の郵便局内の空きスペースに、ファミリーマートの「無人決済店舗」がオープンしたことです。

今、「買い物弱者(買い物難民)」と呼ばれる人たちの存在が、地方や都市の一部でも課題となっています。買い物弱者とは、人口減少によって地域の商店の経営が困難になったことなどで、食料品を買い物するお店が近所になくなってしまった高齢者のこと。農林水産省の2015年の調査では、全国に約824万人いると推計されています。今回、ファミリーマートが出店した郵便局は全国各地に約24,000局あり、地方で生活するうえで重要な役割を担っているケースも多くあります。

通常店舗では採算が合わないエリアでも、人件費が抑えられる「無人決済店舗」なら出店可能に

ファミリーマートの「無人決済店舗」の利点は、「非接触・非対面」であることに加え、通常店舗では常時2人以上のスタッフが必要なところ、1人でも運営可能で人件費削減につなげられる点です。つまり、コンビニ運営では人件費が大きなコストを占める中、通常の有人店舗だと採算が見合わないため出店ができない過疎地でも、郵便局のインフラと「無人決済」というシステムを組み合わせることで、出店が可能になり、結果として「買い物弱者」救済のひとつの手段になることが期待されています。ファミリーマート広報部も「郵便局は今後も出店候補地のひとつと考えています」と説明しています。

まとめ

以上、ファミリーマートの「無人決済店舗」を紹介してきました。
通常店舗で提供される一部のサービスは受けられないものの、事前の準備が一切不要なうえ、買い物のやり方も非常にシンプルで誰もが利用しやすく、またスピーディーに買い物ができる点は非常に魅力的に感じました。また今後、都市部だけではなく地方への出店も期待される中、レジでキャッシュレス決済だけではなく現金にも対応しているのは、現金派が多いシニア層にも使いやすい決済ツールと言えるでしょう。

無人で決済を完了させる取り組みは、ほかの大手コンビニでも進んでいます。ローソンは一部の店舗で、レジに行かずに、アプリで商品をスキャンし、ひも付けたクレジットカードなどで決済を完了するサービスを導入。セブン‐イレブンはNECと連携し、顔認証で決済する無人店の実験を進めていると報道されています。このように、各社ともやり方はさまざまですが、経営上の大きな課題である人手不足の解消にもつながるため、「非接触・非対面」の決済ツールの導入を推進しています。皆さんも機会があれば、コンビニで広がる新たな決済サービスを体験してみてはいかがでしょうか。

価格.comマネー編集部

価格.comマネー編集部

投資・資産運用・保険・クレジットカード・ローン・節約に至るまで、マネーに関する情報を毎日収集。「知らないで損するなんてもったいない」をモットーに、読者のためになる記事を制作します!

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