バッテリーとスペックは控えめでも、この軽さは魅力

13.3型の2in1タイプで約769g! 「LAVIE Hybrid ZERO HZ350/GA」を徹底レビュー

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NECパーソナルコンピュータ(以下、NEC)の「LAVIE Hybrid ZERO」は、ノートパソコンを頻繁に持ち歩くユーザーから絶大な支持を集める人気シリーズだ。人気の理由は、圧倒的な軽さ。2017年3月2日に発売された最新モデル「HZ350/GA」は、タブレットとしても使える2in1タイプながら、カタログスペックで約769gという驚異的な軽さを実現している。今回は量産機をお借りできたので、その実力を詳しくチェックしていきたい。

13.3型液晶を搭載するLAVIE Hybrid ZERO HZ350/GA。360度回転するディスプレイを採用した2in1タイプながら、約769gという軽さを実現している。価格.com最安価格は144,800円(2017年3月30日時点)

世界最軽量で火花を散らすNECと富士通

今年の春商戦ではNECと富士通が“世界最軽量”競争で火花を散らしている。両社が競っているのは、13.3型液晶を搭載するノートパソコンの世界最軽量だ。富士通が今年1月に13.3型液晶を搭載するクラムシェルタイプのノートパソコン「LIFEBOOK UH75/B1」(重量は約777g)を発表し、それまでLAVIE Hybrid ZEROが持っていた世界最軽量の称号を獲得。その1か月後にはNECが同じ13.3型液晶を搭載するHZ350/GA(重量は約769g)を発表し、世界最軽量に返り咲いた。と思ったが、富士通がNECの発表を受けてUH75/B1の重量を約761gに訂正。いまのところ世界最軽量は富士通の座にある。ただし、両モデルともカタログスペックの重量で、個体差などを考慮するとなかなか優劣はつけにくい。どちらも手にすると、「中身が入ってないのでは?」と感じるほど軽く、片手でも軽々持てる。

HZ350/GAは、ディスプレイが360度回転し、タブレットとしても使える2in1タイプだ。通常、360度回転するヒンジ機構や強度を確保するため、2in1タイプはクラムシェルタイプよりも重くなる傾向にある。それでも約769gという軽さを実現しているのがHZ350/GAのスゴイところ。従来モデルと同様、軽くて丈夫なマグネシウムリチウム合金を使用したほか、タッチセンサー内蔵の液晶ディスプレイや狭額縁設計の採用により、この軽さを実現している。カバン収納時の圧迫を想定した150kgfの面加圧試験をクリアするなど、堅牢性も高い。ヒンジ機構も、目立ちにくいシンプルなもので、好みの位置でしっかりと止まってくれる。ノートパソコンスタイルで、画面にタッチしてもディスプレイ部分がグラグラすることはなかった。

約769gという軽さがウリのHZ350/GA。実測だと775gだったが、これでも十分軽い

約769gという軽さがウリのHZ350/GA。実測だと775gだったが、これでも十分軽い

ヒンジ機構はシンプルで、目立ちにくい。強さも絶妙で、好みの場所でしっかりと固定される

ヒンジ機構はシンプルで、目立ちにくい。強さも絶妙で、好みの場所でしっかりと固定される

タブレットスタイルでも持ちやすい独自の「スマートベゼル機能」を搭載

軽さだけでなく、サイズにも注目してほしい。HZ350/GAの本体サイズは305(幅)×205(奥行)×16.9(厚さ)mm。紙のA4用紙(幅297mm×奥行き210mm)とほぼ同じで、13.3型液晶を搭載するノートパソコンとしては小さい。狭額縁設計を採用することで、同じ画面サイズの従来モデルよりも設置面積(フットプリント)は約10%もコンパクトになっている。軽くてコンパクトなので、カバンに収納しやすく、携帯性は抜群に高いと言える。ただ、狭額縁設計のデメリットもある。タブレットとして、手に持って使う場合に、画面に指が当たり、画面が見にくくなったり、誤操作したりすることだ。HZ350/GAでは、表示エリアを小さくして、画面の周囲に手持ちスペースを確保する独自の「スマートベゼル機能」でこの問題をクリアしている。NECらしい使い勝手にこだわった機能と言える。

額縁(ベゼル)が細い狭額縁設計により、従来モデルよりもコンパクトなボディを実現

額縁(ベゼル)が細い狭額縁設計により、従来モデルよりもコンパクトなボディを実現

独自のスマートベゼル機能により、タブレットスタイルで使うときは、表示エリアを小さくして、画面の周囲に手持ちスペースを確保できる

スマートベゼル機能は、「LAVIEかんたん設定」でオンにできる

スマートベゼル機能は、「LAVIEかんたん設定」でオンにできる

ディスプレイは1920×1080の13.3型液晶。画面の映り込みがほとんどないノングレアタイプだ。輝度が高く、蛍光灯の下であれば輝度50%でも十分実用的に使えた。ノングレアタイプなのもあるが、発色はいい意味で自然。グレアタイプを見慣れていると、鮮やかさが少々足りなく感じるかもしれない。

ノングレアタイプのディスプレイは映り込みがほとんどなく、屋外でも見やすかった。発色は自然で、輝度も高い

キーボードのキーピッチは18mm。アイソレーションタイプで、キーとキーの間隔が広く取られており、キー配列もオーソドックス。右下のCtrlキーとFnキーはBIOSで入れ替えられるので、「左下はCtrlキーじゃないと嫌だ」という人も心配無用だ。カーソルキーが独立しているのもポイント。キーストロークは1.2mmだが、数値よりも浅く感じられた。打ち心地はいいのだが、強めにタイピングする人だと、慣れるまで時間がかかるかもしれない。タッチパッドは最近のノートパソコンとしては珍しいクリックボタンが独立したタイプ。キーストロークが少し浅いので、好みは分かれるかもしれないが、それ以外の完成度は高い。

スペックとバッテリーは控えめ

最後にスペックをチェックしておきたい。LAVIE Hybrid ZEROの2017年春モデルは、搭載するCPUなどの違いで3機種をラインアップする。今回レビューしたHZ350/GAは、一番手ごろな価格のエントリーモデルで、CPUには2コア4スレッドの「Core i3-7100U」(2.40GHz)を搭載する。メモリーは4GB、ストレージは128GBのSSD。Webページの閲覧やOfficeでの作業、簡易的な動画編集などはストレスなくこなせた。ただ、メモリーが4GBなので、大量のアプリケーションを起動したり、本格的な動画を編集したりすると、メモリー不足で動作が遅くなることもありそうだ。最上位機種の「HZ750/GA」は「Core i7-7500U」(2.70GHz、最大3.50GHz)、8GBのメモリー、256GBのSSDを搭載。中位機種の「HZ550/GA」は、「Core i5-7200U」(2.50GHz、最大3.10GHz)、4GBのメモリー、128GBのSSDを備える。スペックを重視するなら上位機種を選ぶといいだろう。

パソコンの総合的な性能を測定するベンチマークソフト「PCMark 8」(Home accelerated)のスコアは2960。Core i5やCore i7を搭載したモデルよりスコアは低いが、Atom搭載モデルよりは高い

ドライブの速度を測れる「CrystalDiskMark 5.2.1」(ひよひよ氏作)の結果。Serial ATA接続のSSDとしては十分なスピードだ。カスタマイズモデルではより高速なPCI Express接続の512GB SSDが選べる

HZ350/GAと上位2モデルは、重量とバッテリー駆動時間も異なる。重量が約769gのHZ350/GAのバッテリー駆動時間はカタログスペックで約6.5時間なのに対して、上位2モデルは重量が約831gでバッテリー駆動時間が約10.0時間となる。約6.5時間は最近のノートパソコンとしては短めだ。持ち運び用としては心許ない。

外部インターフェイスは全モデル共通。右側面にHDMIポート、USB3.1ポート、USB3.0ポート、SDメモリーカードスロット、それにヘッドホン出力/マイク入力兼用ポートを備える。USBポートは、どちらもType-Aポートで、多くのUSB機器を接続できる。将来的にはType-Cポートがあったほうが心強いが、手持ちのUSB機器がそのまま使えるのもありがたい。左側面には、電源スイッチ、音量ボタン、それにACアダプターを接続するDCコネクターを搭載する。

ACアダプターの重量は約192g。本体といっしょに持ち歩いても、トータルの重量は1kg以下だ

ACアダプターの重量は約192g。本体といっしょに持ち歩いても、トータルの重量は1kg以下だ

外部インターフェイスは、右側面に備わっている。USBポートがType-Aポートで、手持ちのUSB機器をそのまま挿せる。SDメモリーカードスロットは、SDメモリーカードを挿しても飛び出ないので、挿しっぱなしでも使える

まとめ

HZ350/GAは、タブレットとしても使える2in1タイプでありながら、約769gという圧倒的な軽さを実現したノートパソコンだ。13.3型液晶を搭載するノートパソコンとしてはコンパクトなので、小さめのカバンにも入れやすい。ノートパソコンを頻繁に持ち歩く人にとって、心強いモデルになるはずだ。バッテリー駆動時間がライバルモデルと比べると短いので、その点だけは注意したい。価格.comの最安価格は144,800円(2017年3月30日時点)。「Office Home & Business Premium プラス Office 365 サービス」が付いているので、この軽さでこの価格なら高くはないだろう。

重量が約761gのUH75/B1と迷うところだが、タブレットとしても使いたいならHZ350/GA、スペックとバッテリー駆動時間を重視するならUH75/B1という選び方になりそうだ。UH75/B1はCPUにCore i5-7200Uを搭載し、バッテリー駆動時間は約8.3時間。タブレットとしては使えないが、CPU性能はUH75/B1のほうが高い。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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2017.6.25 更新
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