「Radeon RX 400」シリーズよりも高クロックで動作

AMDからPolaris世代の新ミドルレンジGPU「Radeon RX 500」シリーズがデビュー

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AMDは4月18日、ミドルレンジ向けGPUの新モデル「Radeon RX 500」シリーズを正式に発表した。ここでは、先日東京都内でユーザー向けイベントに先だって行われたメディア向けブリーフィングで明らかになった新GPUのラインアップやスペックなどをまとめてみた。

【2017/4/24】一部テキストで誤表記があり、訂正させていただきました。

「Ryzen 5」のローンチイベントに先だって行われたメディア向けブリーフィングで明らかにされた「Radeon RX 500」シリーズ。本国から来日したAntal Tungler氏が概要説明を行った

製造プロセスルールは同じだが、最適化でパフォーマンスが改善したPolaris世代の最新GPU

今回発表された「Radeon RX 500」シリーズは、「Radeon RX 400」シリーズを置き換えるミドルレンジ向けGPUの新シリーズだ。同社は、次世代GPUアーキテクチャー「Vega」を採用する新GPUの名称が「Radeon RX Vega」になることをすでに発表しているが、今回発表された新製品は「Vega」ではなく、「Radeon RX 400」シリーズ同様に「Polaris」アーキテクチャーを採用したものとなる。

ラインアップは、「Radeon RX 580」「Radeon RX 570」「Radeon RX 560」「Radeon RX 550」の計4モデル。いずれも、製造プロセスルールに14nm FinFETを採用している点は「Radeon RX 400」シリーズと同様だが、より世代が進んで最適化されたものが新たに使われており、「Radeon RX 400」シリーズと比べると高クロックで動作するようにチューニングされ、パフォーマンスが改善しているという。

14nm FinFETという製造プロセスルールそのものは変わっていないものの、最適化によってパフォーマンスが改善しているという

「Radeon RX 500」シリーズのラインアップ一覧

「Radeon RX 500」シリーズのラインアップ一覧

同社によると、約500万人ものPCゲーミングユーザーが、2年以上古いGPUを搭載したビデオカードを使用しているという。こういった環境では、最新ゲームタイトルの多くでフレームレートが60FPSを切り、VRにも対応できないという。「Radeon RX 400」シリーズもそうだったが、「Radeon RX 580」シリーズは、そういったユーザーへのアップグレードパスとして製品を展開していくという。

2年以上前のGPUを搭載したビデオカードでは、最新ゲームタイトルの多くで60FPSを下回るという

2年以上前のGPUを搭載したビデオカードでは、最新ゲームタイトルの多くで60FPSを下回るという

「Radeon RX 580」は、前世代の「Radeon RX 480」と同じく、36基のCompute Unitを搭載。GPUクロックは、ベースクロックが1,257MHz、ブーストクロックが1,340MHzとなっている。搭載メモリーはGDDR5で、バス幅は256bit。「Radeon RX 480」同様に、8GBモデルと4GBモデルがラインアップされる。消費電力の目安となるBoard Powerは最大185Wと、Radeon RX 480の150Wよりも高めに設定されており、搭載ビデオカードの補助電源の多くは8ピン×1以上となるようだ。発売日は4月18日で、グローバルでアナウンスされた価格は、8GBモデルが299USドル、4GBモデルが199USドル。

「Radeon RX 580」の概要

「Radeon RX 580」の概要

「Radeon RX 570」は、前世代の「Radeon RX 470」同様に、32基のCompute Unitを搭載。GPUクロックは、ベースクロックが1,168MHz、ブーストクロックが1,244MHzとなっている。搭載メモリーはGDDR5で、バス幅は256bit。リファレンスモデルとしては4GBモデルのみアナウンスされているが、一部メーカーから8GBモデルも登場予定となっている。Board Powerは最大150Wとなっており、搭載ビデオカードの補助電源の多くは6ピン×1以上となる模様。発売日4月18日で、価格は169USドルとアナウンスされている。

「Radeon RX 570」の概要

「Radeon RX 570」の概要

「Radeon RX 560」は、「Radeon RX 460」の後継となるモデル。「Radeon RX 460」は2基のCompute Unitを無効化し、Compute Unitは計14基という扱いだったが、「Radeon RX 560」は16基のCompute Unitを搭載している。GPUクロックは、ベースクロックが1,175MHz、ブーストクロックが1,275Hz。搭載メモリーはGDDR5で、バス幅は128bit。メモリー容量は4GBと2GBをラインアップする。消費電力の目安については、メディア向けブリーフィング時点で正式なアナウンスはなく、発売日も5月上旬ということで、実際の製品がでるまでなんとも言えない部分はあるが、「Radeon RX 460」同様、おそらく補助電源なしになるのではないかと思われる。価格は、2GBが99USドルとのことだ。

「Radeon RX 560」の概要

「Radeon RX 560」の概要

「Radeon RX 550」は、「Radeon RX 400」シリーズにはなかったグレードの製品だ。新規設計のコアを採用したエントリー向けのGPUで、ロープロファイルにも対応できるという。Compute Unitは8基、GPUクロックはブーストクロックが1,183MHzとアナウンスされている。搭載メモリーは2GB GDDR5で、バス幅は128bitdだ。発売は4月20日で、価格は79USドルとのことだ。

「Radeon RX 550」の概要

「Radeon RX 550」の概要

「Radeon Chill」のサポートをさらに拡大

今回行われたメディアブリーフィングでは、「Radeon Chill」についての新情報も発表された。

「Radeon Chill」とは、フレームレートを動的に調整するAMD独自機能のこと。ユーザーのマウス操作などのアクションを検知し、アクションがないシーンでは、GPUで行われている先行レンダリングを停止することで、表示遅延を抑えるとともに、GPUの消費電力や発熱を通常よりも低く抑えることができるのが特徴となっている。

フレームレートを動的に調整し、GPUの消費電力や発熱、表示遅延などを抑えることができる「Radeon Chill」

フレームレートを動的に調整し、GPUの消費電力や発熱、表示遅延などを抑えることができる「Radeon Chill」

同機能は、「AMD Catalyst」から置き換わる形で昨年12月に公開された最新ユーティリティーソフト「Radeon Software Crimson ReLive Edition」から新たに提供された機能で、ホワイトリストに登録された動作確認済みのゲームのみで利用できる仕組みとなっているのだが、今回、新たに対応タイトルとして、「League of Legends」と「DOTA 2」が加わることがアナンスされた。

「Radeon Chill」対応タイトルに「League of Legends」と「DOTA 2」が加わった

「Radeon Chill」対応タイトルに「League of Legends」と「DOTA 2」が加わった

「Radeon RX 500」シリーズでも「Radeon Chill」はサポートされており、同社が公開した資料においても、同機能がかなり効果的に効いていることが確認できる。現時点では、「Radeon Chill」の対応ゲームタイトルはまだまだ少ないが、同社は今後も継続してタイトルの拡充に努めていくとのことなので、今後のさらなる展開に期待したい。

「Radeon RX 500」シリーズにおける「Radeon Chill」の効果についても明らかにされた

「Radeon RX 500」シリーズにおける「Radeon Chill」の効果についても明らかにされた

遠山俊介(編集部)

遠山俊介(編集部)

PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。最近はもっぱらカスタムIEMに散財してます。

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2017.8.23 更新
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