ロジクールは2017年8月31日、キーボードの新モデルとして、「KX1000s マルチデバイス ワイヤレス キーボード」(以下、KX1000s)を9月15日に発売すると発表した。クリエイティブ系ソフトやOfficeソフトを利用するデザイナーやビジネスパーソン向けの高級キーボード。「CROWN(クラウン)」という入力ダイヤルを備えるのが特徴で、クラウンを回したり、タッチしたりすることで、いつもの作業を効率的に短時間でこなせるという。市場想定価格は23,750円(税別)。
ロジクールが9月15日に発売するKX1000s。クラウンという入力ダイヤルを備える超高級キーボード。市場想定価格は23,750円(税別)
KX1000sは、同社のキーボードの中では最上位に位置付けられるモデルだ。同社のマウスを利用している人にとっては、「MX Master 2s」や「MX Anywhere 2s」と同じクラスと言えばわかりやすいかもしれない。
2万円以上する超高級キーボードだが、これまでにない機能が盛り込まれている。それがクラウンと呼ばれる入力ダイヤルだ。アプリごとに、必要なときに必要なツールが表示され、タッチでツールの切り換え、押して選択、回転で移動などができる。たとえば、アドビの画像編集ソフト「Photoshop CC」であれば、明るさ、ブラシサイズ、コントラス、彩度の調整などが、パレットやツールバーを使わずに調整できる。「Excel」なら、グラフの作成、グラフのデザイン変更、シート内の移動などがクラウンだけで済む。
クラウンのメリットは、マウスの移動やクリック回数を減らせること。これにより、作業時間の短縮や、クリエイティブ系の作業であれば創作活動への没入などが期待できるという。クラウンの対応ソフトは前述のPhotoshop CCや「Illustrator CC」などの「Adobe Creative Cloud」、それにマイクロソフトのOfficeなど10種類以上。ソフトウェア開発キット(SDK)も公開する予定で、対応ソフトは増える予定だ。
キーボード左上に備わるクラウン。タッチ、押す、回すという3つの操作ができる
Illustrator CCでの動作例。クラウンをタッチするとメニューが表示され、クラウンの左側面をタッチして操作を選択肢、回したり、押したりして操作する。回転はカチカチまわったり、スムーズに回ったり、ツールによって自動に切り替わる
操作スタイルとして、写真のように左手でクラウンを操作するので、マウスやペンから手を離さずに済む
クラウン以外の見どころも多い。対応OSはWindowsとmacOSで、最大3台まで接続設定可能。デバイス間を切り替えながらタイピングできる「FLOWテクノロジー」にも対応する。パソコンとの無線接続方式は、「Unifying」(2.4GHz帯)とBluetooth Low Energy。
パンタグラフ方式で、キーは日本語配列。キーピッチは19mm、キーストロークは1.8mm。ひとつ1つのキーに球状のくぼみを設けることで、指の収まりをよくしている。押下圧は長時間タイピングしても快適さを保てるという60±20g。近接センサーを備え、手を近付けるとバックライトが光る「スマートイルミネーション機能」も備える。
本体には高級感のある陽極酸化アルミを採用。キートップには耐久性にすぐれたコーティングを施している。本体サイズは430(幅)×149(奥行)×32(高さ)mm、重量は960g。電源には充電式のリチウムポリマー電池を使用しており、USB接続で充電できる。
上部の銀色の部分には金属が使われており、高級感のある仕上がり
球状のくぼみがもうけられたキー
キーボードの設定画面で、クラウンの動作をカスタマイズできる