11月28日には次世代スマホ日本上陸

ファーウェイ×ライカの誕生秘話――憧れのライカがスマホで楽しめるようになるまで

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ファーウェイ・ジャパンは2017年11月7日、東京・銀座にあるライカ銀座店にてライカジャパンと共同セミナーを開催し、同社のSIMフリースマートフォン「P9」シリーズなどに採用する“Leicaダブルレンズカメラ”の誕生秘話を説明した。

Leicaダブルレンズカメラを搭載する「P10 Plus」。F1.8の「SUMMILUX-H、第2世代Leicaダブルレンズ Pro版」を搭載する

「Ur-LEICA」誕生100年の節目に共同開発をスタート

ファーウェイがライカとコンタクトを取り始めたのは2013年冬。そのときは丁寧に断れたが、粘り強くコンタクトを取り続け、2014年夏に契約にこぎつける。同年は、Oskar Barnackが露出計として試作したはじめてのプロトタイプライカである「Ur-LEICA」が誕生して、ちょうど100年目の節目の年だった。

共同開発がスタートしたのは2014年夏

契約後すぐに両社で特別チームが結成され、開発がスタート。目指したのは「スマホカメラの一般常識を覆す、高い品質と芸術性」だが、開発がスムーズに進むことはなかった。特にライカ側が求める高い基準をクリアするのに苦労したという。その一例が光源の強さ。撮影時に強い光がレンズに入ると、フレアやゴーストが入る場合がある。それが出ないようにレンズを開発するのだが、テスト用の光源が、ファーウェイ側が設定していたものよりライカの基準は数十倍も明るいものだったという。

また、カメラユニットの小型化と量産にも苦労した。当初、ライカ側の基準をクリアしようとすると、100個中10個という歩留まりの悪さになってしまった。そこで、光学設計担当者とライカの担当者が協力し、改善に取り組んだ。2016年4月に英国・ロンドンで共同開発の「P9」を発表したが、実はその年の1月時点ではライカ側が求める基準をクリアできていなかったが、そこからさらに急ピッチで改良を重ねることで発表にこぎつけた。

カメラモジュールの小型化には、ライカの知見は生かせず、一から両者で開発した

カメラモジュールの小型化には、ライカの知見は生かせず、一から両者で開発した

開発当初、ライカ基準をクリアできるカメラモジュールは100個中10個しか作れなかったという

開発当初、ライカ基準をクリアできるカメラモジュールは100個中10個しか作れなかったという

最近は広角カメラと望遠カメラを組み合わせたダブルレンズカメラを搭載するスマートフォンが増えている。Leicaダブルレンズカメラも2つのカメラを使うが、他社のものとはコンセプトが異なる。モノクロセンサーとRGBセンサーの2つのカメラという構成なのだ。アプローチとしては絵を描くように、モノクロセンサーで輪郭を、カラーセンサーで彩色をしていく。これにより、ライカ基準の高品位な写真を撮影できるのだ。レンズはF1.8の「SUMMILUX」(P10 Plus)。Leicaテイストの写真を手軽に楽しめる「フィルムモード」なども備える。

35mm判を生み出したライカ

カメラ好きではなくてもライカというブランドを知っている人は多いはずだ。現在のカメラの原型を生み出したブランドであり、フルサイズと言われる35mm判を生み出しのもライカである。

ライカの前身は、1849年にCarl KellnerがドイツのWetzlarに、レンズや顕微鏡を開発するために設立した光学研究所。1869年にErnst Leitzが事業を受け継ぐ。その後、Oskar Barnackが1914年にUr-LEICAを開発。ムービーカメラ用の露出計として作ったもので、24x18mm のキネフィルム2コマ分を 24x36mm としてスチール撮影に採用。それが35mm判だったことが、いまのフルサイズにつながっている。

1925年に登場したライカ初の量産機「LEICA I型」は、小型でどこでも写真が撮影できるようになり、フォトジャーナリズムを生み出した。それまでは写真を撮影するのには、大きな装置が必要だったので、革新的だったのだ。その後、1954年のフォトキナで名機と呼ばれる「LEICA M3」を発表している。

ライカは現在もフィルムカメラを販売し続けており、クラシックカメラのイメージを持っている人もいるかもしれないが、ミラーレス一眼やモニターのないデジタルカメラなど、デジタル分野にも積極的にチャレンジしている。ファーウェイとの協力は、ブランドの認知度を高めるのに一役買っているという。また、憧れのライカを手軽な価格で楽しめるというのも、Leicaダブルレンズカメラを搭載したファーウェイのスマホの魅力だ。

ライカの長い歴史を説明するライカジャパンの米山和久氏

ライカの長い歴史を説明するライカジャパンの米山和久氏

「LEICA M10」

レンジファインダー式デジタルカメラ「LEICA M10」

ライカ銀座店

ライカ銀座店

11月28日に「次世代スマホ日本上陸」

今回の共同セミナーは、ファーウェイとライカのコラボの本気度が伺えるものだった。ライカのブランドやロゴだけを借りたものと思っている方もいるかもしれないが、決してそんなことはない。Leicaダブルレンズカメラは、両者の妥協しないモノづくりへのこだわりで誕生した、唯一無にのスマホカメラだ。

なお、セミナーでは11月28日に「次世代スマホ日本上陸」として、新機種を発表することが予告された。同日、ツイッターの公式アカウントでも新製品を予告するツイートを投稿しており、海外で発表済みの「Mate 10」シリーズの国内発表だと予想される。人工知能(AI)対応のチップを搭載したモデルで、Leicaダブルレンズカメラも、もちろん搭載する。

ファーウェイは11月28日にスマホの新機種を発表する。海外で発表済みのMate 10シリーズと予想される

ファーウェイは11月28日にスマホの新機種を発表する。海外で発表済みのMate 10シリーズと予想される

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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2017.11.17 更新
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