ゲーミングPCパワーアップ大作戦

1万円以下で高コスパのゲーミングマウス! マクロを駆使できる「Rival 310」

Steamのコアゲーマーである“すちーむ☆まにあ”こと、辻村美奈が、Steamゲームを快適に楽しむためのデバイスや周辺機器を基礎から紹介していく本連載。第2回は、ゲーミングマウス「Rival 310」(SteelSeries)をレビュー。

今回、“すちーむ☆まにあ”が選んだのは、SteelSeries の1対1eスポーツセンサーマウス「Rival 310」

今回、“すちーむ☆まにあ”が選んだのは、SteelSeries の1対1eスポーツセンサーマウス「Rival 310」

ゲームのスコアを左右する「ゲーミングマウス」

かつて、本格的なPCゲームをプレイしようと思ったら、およそ20〜30万円の予算で、ハイスペックなPC環境を用意する必要があった。手持ちのPCですぐに始められる「Steam」の登場によって、そのハードルが下がったのは間違いないが、さらに、手持ちのパソコンに“ちょっとした工夫”を施すだけで、快適にプレイできるようになる。

本連載の第2回以降は、この“ちょっとした工夫”によって、PCゲームがグッとプレイしやすくなる周辺機器を紹介していく。なかでも今回は、ゲームキャラクターを思い通りに動かすための「ゲーミングマウス」に注目する。

通常のPCマウスではなく、ゲーミングマウスを導入するには、理由がある。ゲーミングマウスがゲームキャラクターを操作する「コントローラー」の役割を担うからだ。

たとえば、「FPS」(First Person shooter:一人称視点のシューティングゲーム)で視点を変える際や「AIM」(スコープをのぞいて狙いを定めること)などでゲーミングマウスを使用するほか、「TPS」(Third Person shooter:三人称視点のシューティングゲーム)では、キャラクターの身体の向きを替える際に、ゲーミングマウスが活躍する。

どんなにハイスペックなゲーミングPCでプレイしても、ゲームキャラクターを思い通りに操作できなければ、ゲームのスコアは伸びない。つまり、ゲーミングマウスは、ゲームのスコアを左右する重要なアイテムとなるのだ!

長時間プレイに適したデザインで、疲れ知らず!

Rival 310を使って、サバイバルホラーゲーム「Dead by Daylight」をプレイ。いつもより、手首の感覚が軽いのが印象的だった

今回、ゲーミングマウス「Rival 310」(SteelSeries)を試用する機会を得たので、その使用感をレビューしていく。

ゲーミングマウスには、シンプルでコンパクトな軽量タイプや、複数のサイドボタンを装備した拡張性の高い多機能タイプなど、ゲーミングユーザーのニーズにあわせて、多種多様なモデルが提供されている。

Rival 310の本体サイズは62.07(幅)×41.98(高さ)×127.6(奥行)mmで、6ボタンを装備しながら、重量が88.3gと、ゲーミングマウスとして軽量なモデルとなっている。実際に持ってみると、女性の筆者の手には少し大きく感じるが、人間工学に基づいたエルゴノミクスデザインの採用によって、手にしっかりフィットし、違和感がない。

さらに、FPSやTPSなどのゲームは、マウスを持ち上げるといった特有のテクニックを使うケースもあるが、このような難しい操作も、Rival 310であれば、難なくこなせる。これは、Rival 310の側面に貼られた高耐久の純シリコン製サイドグリップのおかげ。本体が軽量なことに加えて、このサイドグリップによって、見た目よりも持ちやすく、操作しやすいのだ。

Rival 310は人間工学に基づいたエルゴノミクスデザインを採用したほか、側面には、耐久性にすぐれた純シリコン製グリップを施している

実際に、私が大好きなサバイバルホラーゲーム「Dead by Daylight」(開発元:Behaviour Digital Inc./販売元Starbreeze Publishing AB)を長時間プレイしてみたが、通常使用しているマウスよりも、手首への負担が少なかった。これは、エルゴノミクスデザインの採用に加えて、底面のソールの素材や配置などに工夫が施されており、マウス自体がすべりやすく設計されているためだ。本体の持ちやすさや軽さ、すべりやすさなどといった相乗効果によって、長時間のプレイでも、疲れを感じさせないマウスとなっている。

ソールの素材や配置などの工夫によって、特に、やわらかい布製のマウスパッドですべりやすく、相性が抜群だった

ところでRival 310は、対戦型ゲームで行われる競技「eスポーツ」用に設計されたマウスとしても知られていて、正確なトラッキングには定評がある。

通常のマウスは、感度を調整することで、移動距離と画面上の移動距離を設定するが、Rival 310はマウスの移動した距離と同じだけ、画面上のカーソルが移動する。そのため、初期設定の手間をかけずに、論理的な操作や、細部にこだわった動きでプレイできるのがメリットだ。

Rival 310の感度や速度を微調整したい場合は、専用ソフト「SteelSeries Engine 3」を使う。一度設定すると、その情報がマウス本体に保存されるほか、設定を複数保存でき、ゲームごとに切り替えられる。

たとえば、ネットカフェなどで「LANパーティー」(PCを持ち込んでマルチプレーヤーでゲームをプレイすること)を楽しむ場合など、PCにSteelSeries Engine 3がインストールされていない環境でも、このマウスさえ持っていけば、普段通りの設定でゲームを楽しめる。ゲームをプレイするうえで、このアドバンテージは高い。

Rival 310は、SteelSeriesの専用ソフト「SteelSeries Engine 3」を使って、マウスの感度や速度を微調整できる

設定は複数保存できる。ゲームごとに設定を変えたい場合も、切り替えは簡単だ

設定は複数保存できる。ゲームごとに設定を変えたい場合も、切り替えは簡単だ

さらに、イルミネーションは、ロゴとマウスホイールの2か所にあり、それぞれ好きな色に設定して楽しめる。実力だけでなく見た目もいい、“インスタ映え”するマウスとも言える。

SteelSeriesのロゴ部分のイルミネーションは、配色や切り替わる速度を好みにあわせて設定できる。プリセットも用意されていて便利だ

マウスホイール部を緑に、マウス本体をブルーに光らせてみた

マウスホイール部を緑に、マウス本体をブルーに光らせてみた

快適なプレイやスコアアップに貢献する「マクロ機能」に注目!

これまで、本体のサイズやデザインを中心に説明してきたが、実はRival 310で最も注目すべき特徴は、マクロの作りやすさにある。この一点だけでも、手持ちのマウスをRival 310に変える価値があると言ってもいいほどだ。

詳細を説明する前に、まずはマクロの重要性について説明しておこう。

Steamゲームをプレイしていると、しばしば、特定の動作を繰り返し行う場面に遭遇する。その一連の動作をマウスのボタンに記録させてしまえば、効率的にゲームを進められるのだ。

たとえば、サバイバルホラーゲームのDead by Daylightでは、鬼ごっこの鬼役である殺人鬼につかまると、担がれて動けなくなる。

このとき、担がれている状態から逃げるために、「A」キーと「D」キーを交互に連打しなければならない。これをキーボードだけで操作し続けると、どんなに慣れた人でも指がつりそうになる。しかし、「AキーとDキーを交互に連打する」という操作をマクロに記録させておけば、あとはマウスのボタンをクリックし続ければいい。

ほかにも、FPSゲームで走る際、通常は「Shift」キーと「W」キーを押し続けるのが一般的だが、この操作をマクロに登録すれば、マウスのボタンを押すだけで走り続けられる。さらに、単発ライフルを乱射するマクロを作成しておけば、敵が現れたときでも、オートマチックモードに切り替えることなく、撃ちまくれる!

このように、マクロを使えば操作が簡単になり、指の負担も大幅に軽減される。しかし、より重要なことは、ゲームのスコアアップにつながるということ。0.1秒の違いで負けることもあるゲームの世界で、“マクロを使うか使わないかは、生死に関わる”といっても大げさではないのだ。

画像右下の開始ボタンを押し、操作を記録してみた

画像右下の開始ボタンを押し、操作を記録してみた

先ほど記録したマクロの間隔をすべて1m秒に編集してみた

先ほど記録したマクロの間隔をすべて1m秒に編集してみた

Dead by Daylightの場合、このようにマクロを設定すると、操作が簡略化できていい

Dead by Daylightの場合、このようにマクロを設定すると、操作が簡略化できていい

作成したマクロは、好きなボタンに配置できる。これは、ボタン5に「AD連打」を配置した例

作成したマクロは、好きなボタンに配置できる。これは、ボタン5に「AD連打」を配置した例

次のゲーミングマウスの第一候補はRival 310に決まり!

性能や機能にすぐれるRival 310は、これからゲーミングマウスを購入しようとしているユーザーはもちろん、中上級者にとっても最適な選択肢だ。

女性の筆者としては、軽量でしっかりとフィットし、小さな手でも違和感なく握れるのがうれしかった。さらに、機能面では、感度を微調整できるほか、マクロ機能を使ってゲームを快適にプレイできる点も評価できる。

もうひとつ重要なのが、有線マウスであるという点だ。オフィス用途では無線マウスが一般的になっているが、充電式のため、ゲームの重要なシーンで、バッテリーが切れてしまうおそれがある。その点、Rival 310は有線マウスなので、安心してゲームに没頭できる。

筆者は現在、定評のあるゲーミングマウス「Razer Mamba Tournament Edition」(Razer)を愛用している。正直、ゲーミングマウスはこれが最高だと思っていたが、Rival 310はデザイン、性能ともに遜色ない完成度だ。むしろ、軽さやすべりのよさという点では、Rival 310の圧勝といってもいい。

さらに、Rival 310の価格.com最安価格は7,169円(2017年12月18日現在)と、1万円を切る価格帯となっている点も見逃せない。性能面や使い勝手、機能面が充実していながら、ゲーミングマウスとして、かなりコストパフォーマンスが高いモデルと言える。もし、今使っているゲーミングマウスに物足りなさを感じたら、間違いなくRival 310を第一候補にしたい。

ライター:辻村美奈(オフィスマイカ)

オフィスマイカ

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編集プロダクション。「美味しいもの」と「小さいもの」が大好物。 好奇心の赴くまま、よいモノを求めてどこまでも!(ただし、国内限定)

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