「話のネタになる最新ITニュースまとめ」は、主に海外のIT業界で先週話題になったニュースを紹介する連載です。知っておいて損はない最新情報から、話のネタになりそうな事柄まで、さまざまなニュースをお届けしていきます。
サムスンディスプレイより開発された“割れないフレキシブルOLEDパネル”が、アメリカ合衆国労働省職業安全衛生管理局により認可されたテスト機関、Underwriters Laboratories(UL)により、認証を取得したことが明らかになりました。
サムスンディスプレイが開発中の“割れないフレキシブルOLEDパネル”。ぐにゃりと折り曲げても割れません
“割れないフレキシブルOLEDパネル”と呼ばれるパネルは、落下試験や温度試験などULによる厳しい試験に対し、1.2mの落下試験を26回クリアし、マイナス32℃から71℃の温度試験もクリアしました。これらの試験は、アメリカ国防省が定めるMIL規格に相当します。
サムスンディスプレイは、以前から折り曲げられるディスプレイパネルを製造していましたが、これらは表面がガラスで覆われているため、落下の衝撃に弱いという短所がありました。しかし、今回ULの認証を取得した“割れないフレキシブルOLED”パネルは、落下に対する強い耐衝撃を備えています。写真を見る限り、折り曲げても割れないようです。
同社によれば、このOLEDパネルは、スマートフォンのほか、タブレットやポータブルゲーム機、自動車向けディスプレイ搭載製品などに採用される予定とのことです。
スマートフォンでは、強い耐衝撃性を備える「Gorilla Grass」が主流で、つい先日も新型「Gorilla Grass 6」が発表されたばかり。「Gorilla Grass 6」は、1mからの落下試験(粗い表面)に15回連続で耐えるという、落下に対する耐衝撃性が特長なのですが、これだけに関して言えば、サムスンディスプレイのOLEDパネルのほうが高い耐衝撃性を備えていると言えるでしょう。
実用的かどうかはさておき、画面ごと折れ曲がるような新しいタイプのスマートフォンが今後登場するのかもしれません。
ソース:サムスンディスプレイ
広告ブロックやプライバシー保護向けツールを開発するAdGuardが、iOS/Android向けアプリやChrome/Firefox向け拡張機能に、ユーザーのブラウザー閲覧履歴を収集するスパイウェアが仕込まれていることを発見しました。スパイウェアが仕込まれたアプリや拡張機能をインストールしたユーザー数は1100万人以上と見られています。また、これらのアプリや拡張機能すべては、Big Star Labsというひとつの企業によって提供されていたこともわかりました。
AdGuardの調査でアプリにスパイウェアが仕込まれていたことが判明。中には500万回以上インストールされた人気アプリも
AdGuardのCEO、アンドレイ・メシュコフ氏は、公式ブログでスパイウェアが仕込まれているアプリや拡張機能のリスト(以下参照)を公開。中には500万回以上インストールされたアプリがあり、かなり広範囲に渡って拡散されていた可能性があります。
・Block Site
Androidアプリ(インストール10万回以上)
Chrome拡張機能(ユーザー数144万人以上)
Firefox拡張機能(ユーザー数11万9000人以上)
・AdblockPrime
iOSアプリ(App Store経由の配信でないためユーザー数計測不可)
・Speed BOOSTER
Androidアプリ(インストール500万回以上)
・Battery Saver
Androidアプリ(インストール100万回以上)
・AppLock
Androidアプリ(インストール50万回以上)
・Clean Droid
Androidアプリ(インストール50万回以上)
・Poper Blocker
Chrome拡張機能(ユーザー数228万人以上)
Firefox拡張機能(ユーザー数5万人以上)
上記リストのアプリを使っている人は、ただちにアンインストールし、セキュリティソフトで端末をチェックすべきです。なお、こちらで調査したところ、リストのアプリはすべて、Google PlayやChrome Webストア、Firefox Add-onsからは削除されていました。
このスパイウェアは、ユーザーのブラウザー履歴を収集しリモートサーバーに送信していました。これは、ユーザーに収集目的などを明確に説明しない限りGoogleから禁止されている行為に当たります。いっぽう、スパイウェアが仕込まれたAndroid向けアプリに関しては、“アプリの仕様上、ブラウザー履歴を収集する必要がある”旨が利用規約で説明されていますが、メシュコフ氏は「個人情報収集行為を正当化しているだけにすぎない」とコメントしました。
「ブラウザー履歴は重要な個人情報ではない」と考える人がいるかもしれませんが、ブラウザー履歴からターゲットの個人情報までたどることは難しいことではありません。過去には、ツイッター経由のブラウザー履歴が30個あれば、50%以上の確率でターゲットのツイッターアカウントまでたどれるという研究が発表されたこともありました。専門家にすれば、ブラウザー履歴から個人情報にまでたどり着くことは、難しいことではないのです。
メシュコフ氏によると、今回の大きな問題は、提供元のBig Star Labsが、収集した情報を誰に、どんな企業に提供、販売していたかわからない点にあります。ほかの情報と照らし合わせて、完全な個人情報として売買される可能性もあるでしょう。さらに怖いのは、サイバー攻撃などにより、収集された個人情報が流出してしまうかもしれないこと。そのため、自分の個人情報を提供した企業が、どのような会社なのか、信頼できる会社なのか、把握しておくのはとても重要です。
昨今、アプリや拡張機能にウイルスが仕込まれていたという報告が多数あがっている、インストールするときは、利用規約に不審な点がないかどうかなどをしっかりチェックすべき。また、開発元に不審な点がないかどうかも確認したほうがよいでしょう。
ソース:Adguard
ルーカス・フィルムは、映画「スター・ウォーズ エピソード9」のキャストを発表しました。この中で大きな話題になったのが、前作「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」の撮影後に死去したキャリー・フィッシャーが登場することです。
現行3部作の完結編「スター・ウォーズ エピソード9」
ルーカス・フィルムは、本作で監督を務めるJ・J・エイブラムスの「スカイウォーカー・サーガの最後になる話を、彼女なしで作ることは考えられませんでした。代わりの出演者を起用することはもちろん、CGを使うこともしません。キャリーの娘、ビリーによる多大なサポートと祝福を得て、エピソード7の未使用映像を使い、キャリーのレガシーに敬意を表します」というコメントを発表しました。
ほかのキャストでは、マーク・ハミル(ルーク・スカイウォーカー)や、ビリー・ディー・ウィリアムズ(ランド・カルリジアン)といったところも、ファンの間で話題になっています。「最後のジェダイ」で衝撃の結末を迎えたルーク・スカイウォーカー、スピンオフ作品を除けば「エピソード6」以来の出演となるランド・カルリジアンがどのようにストーリーにからんでくるのかも楽しみです。
「スター・ウォーズ エピソード9」は2019年12月20日公開予定です。
ソース:ルーカス・フィルム