直近2週間に発表された、スマートフォンなどをはじめとするモバイル業界に関わるニュースや、各社のスマートフォンのアップデート情報をまとめて紹介する連載「隔週スマホニュース」。今回は、ソフトバンクの5Gプレサービスや、IIJmioのHUAWEI「P30」シリーズの発売再開などの話題をお届けする。
ソフトバンクは、2019年7月26〜28日に苗場スキー場(新潟県湯沢町)で開催される野外ロックフェスティバル「FUJI ROCK FESTIVAL '19」(以下、フジロック)で、次世代モバイル通信「5G」のプレサービスを行う。一般のユーザーを対象にした大規模な5Gのプレサービスとしては国内初の試みだ。
このプレサービスでは、「YouTube」でライブ配信される映像を、5G ネットワークを通して、フジロック会場内のソフトバンクブースに配信。VR ヘッドセットを使いライブ映像の視聴が行えるほか、アバターを通して視聴者同士で会話が行える。なお、同コンテンツはフジロックの開催期間中に東京都港区で開催される「テレビ朝日・六本木ヒルズ夏祭り SUMMER STATION」のソフトバンクブースで視聴できる(こちらは5Gではなく光回線を使用する)。
また、5G ネットワークを活用して収集した各会場の混雑情報を配信する無料アプリ「FUJI ROCK '19 by SoftBank 5G」と、会場の様子を3DCGとして再現するアプリ「FUJI ROCK 5G EXP by SoftBank」を、App StoreとGoogle Playを通じて配信する。
5Gは、4Gと比較して空間あたりの接続できる端末の数が100倍程度まで増加するため、ロックフェスティバルや花火大会などでも輻輳(ふくそう)が起こりにくく、安定した通信が行えると言われている。5Gのメリットをアピールする場としては、格好のイベントと言えるだろう。
今回のプレサービスで使われる、シャープの5G対応スマートフォンは「AQUOS R3」をベースにしたもの。このほか、ソニーモバイルの5G実験機も利用される見込みだ
LINEは、2019年6月27日、開発者や関連企業に向けた大規模な展覧会「LINE CONFERENCE 2019」を開催した。4時間以上にわたるプレゼンでは、さまざまな新サービスや技術が発表されたが、そのうち多くのユーザーに影響を与えそうなサービスをいくつか取り上げよう。
既存のグループに加えて、「OpenChat」機能が今夏に実装される。同機能では、趣味や関心ごとに集う「トークルーム」が新設され、LINEのアカウントとは異なるプロフィールで参加できる。また、URLやQRコードを共有することで友だちではない人をトークルームに加えることが可能だ。OpenChat機能を使えば、保育園や幼稚園などの父兄の連絡手段や、町内会や同じマンションの連絡などにLINEを活用しやすくなる。
月額240円(学生は120円、いずれも税別)で、300万セット以上のクリエイターズスタンプが使い放題となる「LINEスタンプ プレミアム」が7月に開始される予定だ。
LINEの「LINE Pay」とメルカリの「メルペイ」のアライアンス「Mobile Payment Alliance(MPA)」に、NTTドコモの「d払い」が加わった。このアライアンスにより、上記3サービス間でQRコードの相互利用が可能となる。加盟店側では登録料の軽減が可能となるほか、ユーザー側でも利用できる店舗が増えるというメリットがある。
NTTドコモがMPAに加入し、「LINE Pay」、「メルペイ」、「d払い」の3サービス間でQRコードの共有が可能となる
LINEとトヨタ自動車の共同開発によるカーナビアプリ「LINEカーナビ」が今年9月以降に登場する。これは、トヨタの持つカーナビの基礎的な技術に、LINEの音声アシスタント機能「Clova(クローバ)」を統合したものだ。これにより、音声入力によるカーナビ操作やLINEメッセージの送受信、検索などが行える。なお、「LINEカーナビ」はアプリ単体でも使用できるが、スマートフォンをカーナビなどの車載機器に接続して使うこともできる(機器側の対応が必要)。
トヨタのカーナビデータに、「Clova」の音声入力機能を組み合わせたカーナビアプリ「LINEカーナビ」が登場する
MVNOのIIJmioは、発売を延期していたファーウェイのスマートフォン「P30 lite」と「P30」および、タブレット「MediaPad M5 Lite 8インチ」を7月2日より発売した。「P30」シリーズに関しては、すでにいくつかのMVNOが発売をしているが、G20サミット以降としては、IIJmioが初の再開となる。
IIJmioが発売を延期していたP30 liteなど3製品の発売を再開した。P30シリーズの発売を延期している他社の動向にも注目が集まる
IIJmioは、SMS非対応でデータ通信専用のeSIMサービス「IIJmioモバイルサービス ライトスタートプラン(eSIMベータ版)」を2019年7月18日より開始する。eSIMは、物理的なSIMカードを持たず、必要なデータをダウンロードすることで自在に書き換えできる組み込み型のSIMだ。
同プランに対応するのは、アップル「iPhone XS」、「iPhone XS Max」、「iPhone XR」、「11インチiPad Pro」、「12.9インチiPad Pro(第3世代)」、「iPad Air(第3世代)」、「iPad mini(第5世代)」および、マイクロソフト「Surface Pro LTE Advanced」のeSIMに対応する端末となる。ただし、アップル「Apple Watch Series 3」および「同Series 4」のGPS + Cellularモデルは、eSIM対応機器ではあるが本サービスには非対応となっている。
料金は、初期費用が3,000円と、SIM発行手数料200円がかかるほか、月額料金は1,520円(月間6GBまで)となる。
本サービスの開始を記念したキャンペーン「eSIMデビュー応援キャンペーン」も実施される。このキャンペーンは3期の期間別となっており、2019年7月18日〜31日の期間なら3,000円の初期費用から2,999円の値引きを実施。同年8月1日〜14日の期間なら利用開始月の翌月から3か月間、データ通信容量を1GBプレゼント。同年8月15日〜28日の期間なら利用開始月の翌月から3か月間、1,520円の月額利用料を1,000円割引する、という内容となる。
さらに上記とは別のキャンペーンとして「ギガ足りてる?eSIM発売記念Twitterキャンペーン」も実施する。キャンペーン期間中に、IIJmio公式Twitterアカウント(@iijmio)をフォローし、対象のツイートをリツイートしたうえで、リツイートしたリプライに記載されたURLをクリックすることで、抽選を行うというものだ。こちらも3期の期間別となっており、7月4日〜17日の期間はサーティワン アイスクリーム レギュラーシングルギフト券が抽選で300名にプレゼントされる。2期および3期のプレゼント内容は後日発表される予定だ。
2019年6月20日から7月4日の間に公開された、スマートフォンやタブレット、携帯電話のソフトウェアアップデート情報をまとめた。なお、Googleの「Pixel」シリーズや「Android One」シリーズのように、定期的なアップデートが行われているものについては、除外している。
Android 9へのバージョンアップ
AQUOS sense2 SH-01L(シャープ)
Galaxy Feel2 SC-02L(サムスン)
セキュリティアップデートおよび不具合修正など
arrows Be F-04K(富士通)
Xperia Ace SO-02L(ソニーモバイル)
V30+ L-01K(LG)
Disney Mobile on docomo DM-01K(LG)
Android 9へのバージョンアップ
HUAWEI P20 lite HWV32(ファーウェイ)
AQUOS R compact SHV41(シャープ)
セキュリティアップデートおよび不具合修正など
URBANO V04(京セラ)
Qua tab QZ8(京セラ)
Qua tab QZ10(京セラ)
Galaxy S8+ SCV35(サムスン)
Galaxy S8 SCV36(サムスン)
Galaxy S10 SCV41(サムスン)
Galaxy S10+ SCV42(サムスン)
Xperia XZ2 Premium SOV38(ソニーモバイル)
Xperia XZ1 SOV36(ソニーモバイル)
Xperia XZ2 SOV37(ソニーモバイル)
Xperia 1 SOV40(ソニーモバイル)
AQUOS R2 SHV42(シャープ)
AQUOS sense2 SHV43(シャープ)
AQUOS R3 SHV44(シャープ)
Speed Wi-Fi NEXT WX05(NEC)
Android 9へのバージョンアップ
AQUOS R compact(シャープ)
セキュリティアップデートおよび不具合修正など
Xperia 1(ソニーモバイル)
AQUOS sense basic(シャープ)
AQUOS R3(シャープ)
AQUOS ケータイ3(シャープ)
セキュリティアップデートおよび不具合修正など
R17 Neo(OPPO)
P20 lite(ファーウェイ)
AQUOS sense(シャープ)
Android 9へのバージョンアップ
ZenFone Max Pro (M2) ZB631KL(ASUS)
FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。