レビュー
スナドラ855搭載で約5万円前半! 驚きのコスパを実現

12GBモデルとの違いはどこ?「Black Shark2 6GBモデル」レビュー

ゲーミングスマホ「Black Shark2」の廉価モデル(6GBモデル)が8月下旬より発売された。最速のSoC「Snapdragon 855」やボディデザインなど基本的な部分は上位モデルからそのままに、RAMとストレージの容量をそれぞれ半分にすることで、上位モデルのおよそ半額の49,800円(税別)という驚きの価格を実現している。その実力を上位モデルなどと比較しつつ、ゲーミングスマホおよび、高コスパのSIMフリースマホとしてその実力を検証した。

Snapdragon 855搭載では、最安のSIMフリースマートフォン

「Black Shark2」は、「ゲーミングスマホ」と呼ばれる、ゲームに特化したスマートフォンだ。今回取り上げる6GBモデルは、先行して発売される上位モデルの半分となる6GBのRAMと、128GBのストレージを備え、イヤホンの同梱を取りやめることで上位モデルのほぼ半額となる49,800円(税別)を実現している。なお、最速のSoC「Snapdragon 855」、2,340×1,080のフルHD+表示に対応する約6.39型の有機ELディスプレイ、NTTドコモ系とソフトバンク系に最適化されたLTEの通信バンド対応、技術適合試験の取得など、基本的なハードウェア構成は変わっていない。

指紋認証センサーをディスプレイに内蔵。解除する際に魔法陣のような模様が広がる

指紋認証センサーをディスプレイに内蔵。解除する際に魔法陣のような模様が広がる

外観およびカラーバリエーションも12GBモデルから変更はない。しっかりした金属ボディで質感も良好

外観およびカラーバリエーションも12GBモデルから変更はない。しっかりした金属ボディで質感も良好

LEDのインジケーターは左右の側面に配置されており、充電中などに点滅する

LEDのインジケーターは左右の側面に配置されており、充電中などに点滅する

ステレオスピーカーを搭載しており、ヘッドホンなしでも迫力のあるサウンドを再生できる

ステレオスピーカーを搭載しており、ヘッドホンなしでも迫力のあるサウンドを再生できる

大画面だが、画面解像度は2,340×1,080と、ゲーム向けとしては十分。接写した猫の毛の質感もよく再現できており、写真などもキレイに表示できる

背景を白にして、電子書籍を表示させたところ、色かぶりもなく白がきちんと白く表現できていた。輝度を下げても、色かぶりはほとんど見られなかった

では、実際の処理性能をベンチマークアプリ「AnTuTuベンチマーク」で計った結果を、上位機種の12GBモデルと比較してみよう。本機(6GBモデル)の総合スコアは345,248(内訳、CPU:109,422、GPU:156,954、UX:68,084、MEM:10,788)で、12GBモデルのスコアは、334,416(内訳、CPU:102,296、156,593、UX:62,793、MEM:12,734)。テスト結果だけを比較すれば、なんと6GBモデルのほうが高い数値となった。

AnTuTuベンチマークのスコア。左が本機(6GBモデル)、右が上位モデル(12GBモデルのもの。サブスコアは6GBモデルのほうが5,000ポイントほど高く、それが総合スコアの差となっている

実際の体感速度も12GBモデルと比較したが、アプリの起動にかかる時間やアプリ自体の動作を見る限り、ベンチマークテストの結果のような差は実感できない。ただし、タスク切り替えの際に、バックグラウンドのアプリが自動的に終了することは、12GBモデルのほうが明らかに少ない。もうひとつ、ゲーム内でローディングや処理待ちにかかる時間も、12GBモデルのほうが、短く済む場合があった。ヘビーにゲームをプレイするような人であれば、やはり12GBモデルのほうがよさそうだが、そこまでこだわらないのであれば、6GBモデルでも十分快適にゲームをプレイできるといってよさそうだ。

「Black Shark2」の特徴である高い冷却性能も健在だ。12GBモデルと同じ表面積14555mm2の液冷ヒートシンクを備えており、SoCの温度を平均で14℃下げることができる。この冷却性能は相当なもので、数時間ぶっ通しでゲームを続けても、高いレベルの処理性能をずっと維持できていた。今回の検証では「アイドルマスターミリオンライブ シアターデイズ(ミリシタ)」のイベントをもっとも高負荷な設定で3時間ほどプレイしたが、終始、動作はスムーズさを維持していた。また、ボディから発される熱も抑えられており、持ち続けることが苦痛ということもなかった。加えて、タッチパネルの判定も240Hz(毎秒240回)と通常のスマートフォンの倍、ものによっては4倍となっているため、操作のダイレクト感が高い点も魅力と感じた。

ゲーム中の描画のフレームレートと、バッテリー温度、CPUの動作クロックをリアルタイムで表示でき、処理性能にどれだけ余裕があるのかを把握できる

レースゲームの「アスファルト9」をプレイ。通常の動作では12GBモデルとの差は感じられず、処理性能にはまだまだ余裕があるようだ

処理の重いリズムゲームとして知られる「ミリシタ」。こちらも12GBモデルとの差は感じられなかった。ただし、ローディングにかかる時間は6GBモデルのほうが少し多めにかかる場合があった

「Sharkスペーススイッチ」を使わない限り、普通のスマートフォンとして使える

ゲーミングスマホというとかなり特殊なイメージがあるが、「Black Shark2」は、純粋に機能面から見ると、microSDXCメモリーカード、NFCポート(FeliCaポート)、防水・防塵に対応していない、高性能かつシンプルなSIMフリースマートフォンと言える。ユーザーインターフェイスもAndroid 9の標準におおむね準拠しているし、Google Playにも対応している。ボディがやや重いことを除けば、現在発売されている最新スマートフォンと何ら変わらない。

通常のスマートフォンとして使う場合は、右側面に配置された「Sharkスペーススイッチ」をオフにすればよい。これをオンにすると、バックグラウンド処理や通知、音声通話の着信などが制限され、起動できるアプリもゲーム専用のホーム画面である「Shark スペース」に登録されたものだけになる。これはゲームプレイ専用のモードなので、ゲームをプレイしない場合は、オフにしておこう。

「Black Shark2」のユーザーインターフェイスはAndroid 9の標準に従ったもの。プリインストールされるアプリもAndroid標準がメインのシンプルなものだ

ボディ右側面に備わる「Sharkスペーススイッチ」は、ゲームプレイ時に、ほかのアプリなどの影響を受けにくくするもの。ゲームをプレイしない時はオフにしておく

「Sharkスペーススイッチ」をオンにすると、ホーム画面が専用の「Shark スペース」に切り替わり、ゲームおよび登録したアプリしか起動できなくなる

普通のスマートフォンとして見ても十分満足できるレベルのカメラ機能

本機のメインカメラは、約4,800万画素(映像記録用)+約1,200万画素(視差計測用)という組み合わせのデュアルカメラだ。このカメラは、AIシーン認識や4K動画の撮影に対応しているなどスペック的には十分といえる。また、フロントカメラも約2,000万画素とかなりの高精細で、実用上困ることはないだろう。

メインカメラは、映像記録用と視差計測用という組み合わせのデュアルカメラ。光学ズーム機能は備えていない

メインカメラは、映像記録用と視差計測用という組み合わせのデュアルカメラ。光学ズーム機能は備えていない

以下に、本機のメインカメラで撮影した写真の作例を掲載する。なお、カメラ任せのオートモードで撮影を行っている。

日中の屋内で猫を撮影。画素が約4,800万高いため、ピントの合った顔周辺の毛の質感はかなり良好

日中の屋内で猫を撮影。画素が約4,800万高いため、ピントの合った顔周辺の毛の質感はかなり良好

こちらは逆光気味の構図。HDRが適切に効いており、肉眼に近い印象だ

こちらは逆光気味の構図。HDRが適切に効いており、肉眼に近い印象だ

暗めの屋内に設置された土俵を撮影。遠目にはわかりにくい表面のひび割れが生々しい。背景の暗部のノイズも抑えられている

丸の内の夜景。カメラ性能をセールスポイントにした最新のハイエンド機ほどの明るさの写真ではないが、ノイズも少なめで、自然な仕上がりで仕上がりだ

夜の空中庭園で植栽を撮影。暗い場所で接写気味の撮影を行うと、ピントの迷いがやや多くなる。これはそのうちではもっともきれいに撮れた1枚だ。こうした状況では多めに撮影しておくとよさそうだ

本機のメインカメラは、約4,800万画素という高画素のため、明るい場所ではディテールもかなり緻密で、等倍に拡大しても猫の毛の質感がよく写っていた。また、明暗差の大きな構図でも、階調の破綻は見られずかなり肉眼の印象通りの撮影が行える。いっぽう、夜景などの高感度撮影では、手ぶれやピントに弱冠迷いが見られ、失敗写真も多かったが及第点は付けられるだろう。

現状もっとも処理性能が高くかつ高コスパなゲーミングスマホ

ゲーミングスマートフォンとして評価の高い「Black Shark2」だが、先行して発売された12GBモデルは約10万円(税込み)という価格がネックだった。しかし、本機はその半額でその魅力を手にすることができる。12GBモデルからメモリーとストレージの容量が半分に減っているが、それでも十分にハイスペック。過剰さが普通に落ち着いただけとも言える。ゲーミングスマホと言うことで身構える人もいるかもしれないが、「Sharkスペーススイッチ」を使わない限り、ごく普通のスマートフォンとして使うことができる。

機能面で本機のライバルを強いてあげれば、ASUS「ZenFone 6(6GBモデル)」や、新モデルが発表されて型落ちになりつつあるASUSのゲーミングスマホ「ROG Phone」がある。ただし、販売価格はいずれも約72,800円(2019年9月17日時点における価格.comの最安価格)で、本機と比べると2万円近くの価格差があるため、価格面での優位性は本機のほうが高い。本機と同じ5万円前後という価格帯でかえる高性能機ということではGoogle「Pixel 3a」があるが、コンセプトが違いすぎる。手ごろな価格でゲーミングスマホの魅力を味わえるのはもちろん、高コスパかつ高性能なスマートフォンという意味でも、本機は満足度の高い選択肢と言えるだろう。

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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