レビュー
auで独占販売されるオッポのフラッグシップ機

コンデジを越えた!? 10倍ズームのカメラが特徴の5Gスマホ「OPPO Find X2 Pro OPG01」レビュー

2020年7月23日にauから独占発売されたオッポの5G対応ハイエンドスマートフォン「OPPO Find X2 Pro OPG01」(以下、Find X2 Pro)は、こだわりのデザイン・ディスプレイ・基本性能に加え、ハイブリッド10倍ズーム対応の高性能カメラを備えたオッポの技術力を示す1台だ。カメラ機能を中心にした本機の特徴と実力に迫った。

こだわりのデザインのボディに、10億色対応の超高画質有機ELディスプレイを搭載

エントリー向け「A5 2020」や、ミドルレンジ向け「Reno A」「Reno3 A」が好調なオッポのスマートフォン。それらの上位モデルに当たるのがこの「Find X2 Pro」だ。SIMフリースマホだった前モデル「Find X」とは異なり、auからの独占販売となっている。

「Find X2 Pro」は、約6.7インチの曲面・パンチホール付き有機ELディスプレイを備えたかなりの大画面モデルだ。この有機ELディスプレイは、3,168×1,440のQHD+表示に対応し、約10億色の色表現やHDR10+にも対応するほか、120Hzの倍速駆動や、240Hzのタッチサンプルレートにも対応する。ユニークな機能として、AIを活用した輝度の調節機能を備えているが、この機能はなかなか優秀で、屋外、暗い室内、LED照明下などのいずれの条件下でも、見やすい明るさを維持していた。また、画面のちらつきを抑えるDC調光機能やブルーライト軽減といった目の疲れを抑える機能も備わっている。

搭載される有機ELディスプレイは10億色の色表現や倍速駆動に対応する高性能なもの。動きが速くコントラスト比の高い映像に強いいっぽうで、ちらつき防止・ブルーライト軽減といった目の疲れを抑える機能も備えている

ボディサイズは、横幅と高さは約74.4×165.2mmで共通だが、厚さと重量については、素材にセラミックを使ったブラックモデルが、厚さ約8.8mm、重量約217gで、ヴィーガンレザーを使ったオレンジモデルは厚さ約9.5mm、重量約200gと異なっている。ブラックモデルの表面は一見するとガラス仕上げのようだが、レーザー加工で一面に微細な溝が掘られており、軽くなでると衣ずれのような音がする。いっぽうのヴィーガンレザーはぬくもりのある感触で、ブラックよりも1割ほど軽い。この2色は、可能であれば店頭などで実機に触れて、その違いと魅力を実感してもらいたいところだ。なお、いずれのモデルも、水没に耐えるIPX8等級の防水仕様と、IP6X等級の防塵仕様をクリアしている。その他の機能面では、NFCポートは搭載するがFeliCaポートは非搭載となる。

カラーバリエーションは、写真左のオレンジと同右のブラックの2色。素材が異なっているため、見た目だけでなく感触やサイズ・重量も異なっている

ブラックの表面を接写した。表面に細かな溝が掘られており独特の光沢と感触をもたらしている

ブラックの表面を接写した。表面に細かな溝が掘られており独特の光沢と感触をもたらしている

ボディ下面にSIMカードスロットとUSB 3.1対応のUSB Type-Cポート、スピーカーが配置される

ボディ下面にSIMカードスロットとUSB 3.1対応のUSB Type-Cポート、スピーカーが配置される

上面には端子類は配置されない。ヘッドホン端子は非搭載。なお、USB Type-C接続のイヤホンが同梱される

上面には端子類は配置されない。ヘッドホン端子は非搭載。なお、USB Type-C接続のイヤホンが同梱される

右側面に電源ボタンを配置する。なお、ボリュームボタンは反対側の左側面に配置される

右側面に電源ボタンを配置する。なお、ボリュームボタンは反対側の左側面に配置される

本機は5G通信に対応しているのも特徴のひとつだが、対応するのはSub-6のみで、ミリ波には非対応。下り最大3.2Gbps、上り最大183Mbpsのデータ通信が行える。なお、auの5G対応エリアは、都心部なら3月末のサービス開始当初よりもやや広がってはいるが、まだまだ局所的。5Gのまとまったエリア展開が期待できるのは、今年秋以降に関連する法令の改正が実現する予定の4G用周波数帯の5Gへの転用が認められてからになるだろう。また、Wi-Fiは、IEEE 802.11a/b/g/n/ac/axの各規格に対応しており、Wi-Fi 6(IEEE802.11ax)対応ルーターと組み合わせることで、より高速なデータ通信が行える。

現状最速レベルの基本スペックを備え、長く使える

「Find X2 Pro」の基本性能を見てみよう。SoCには現状で最新・最速の「Snapdragon 865」を搭載。これに12GBのLPDDR5メモリーと、512GBのUFS3.0ストレージを組み合わせており、現状の5Gスマホの中でもスペックは高い。OSはAndroid 10をベースにしたColorOS 7.1だ。本機のメモリーとストレージはいずれもモバイル用の新規格のものを採用しており、容量にも余裕がある。

実際の処理性能をAnTuTuベンチマークを使って計測したところ、総合スコアは606,963(内訳、CPU:185,086、GPU:215,953、MEM:110,752、UX:95,173)となった。このスコアは同じSoCを搭載しているソニーモバイル「Xperia 1 II」やサムスン「Galaxy S20」シリーズと比べても1割ほど高い。その内訳を見ると、「MEM」と「UX」のスコアが特に高く、LPDDR5メモリーとUFS3.0ストレージの採用が効いているようだ。体感速度も大容量メモリーのおかげで、大型のゲームアプリを同時に起動して切り替えても動作はなめらか。また、512GBという大容量ストレージを搭載するため、アプリのインストールや、撮影データの保存にも余裕がある。92,040円(税込。オンライン直販価格)という本機は確かに安くはないが、 基本性能に余裕があるため、長い間性能に不満なく使えるだろう。

AnTuTuベンチマークの計測結果。左が本機で右が「Galaxy S20+」のもの。同じSoCを搭載しているが、MEMのスコアの違いなどにより1割近い差がついた

検証機に最低限のデータ移行を行った状態で、ストレージには479GBの空き容量があった。これだけあれば、容量不足に陥ることはまずないだろう

超広角から望遠まで対応するハイブリッド10倍ズームのメインカメラ

本機のメインカメラは、約4,800万画素の超広角カメラ(焦点距離16mm)、約4,800万画素のメインカメラ(焦点距離27mm)、約1,300万画素の望遠カメラ(焦点距離80mm)という組み合わせのトリプルカメラだ。特に望遠カメラは、超広角カメラを基準にした10倍のハイブリッドズーム(焦点距離160mm)と、60倍のデジタルズーム(焦点距離960mm)に対応している。なお、フロントカメラは約3,200万画素とこちらも高画素だ。

超広角、標準、望遠という組み合わせのトリプルカメラ。超広角カメラは被写体に3cmまで近寄れるマクロ撮影に対応している

フロントカメラは、ディスプレイに設けられたパンチホールの中に収まっている

フロントカメラは、ディスプレイに設けられたパンチホールの中に収まっている

以下に、本機のメインカメラを使って撮影した静止画の作例を掲載する。いずれも初期設定のままカメラ任せのオートモードで撮影を行っている。

超広角カメラで撮影

東京スカイツリーをあえて逆光で撮影。ハイライトの雲部分から影になる柱部分、空の青さまで申し分なく写せている。周辺部分のノイズもほとんど見られず、かなりクオリティが高い

標準カメラで撮影

上と同じ構図を標準カメラに切り替えて撮影。ハイライト部分に引きずられてしまい、やや暗くなってしまったが、雲の質感は素晴らしい。また日陰部分も細部が残っており迫力がある

望遠カメラで撮影(5倍光学ズーム)

上と同じ構図を5倍の光学ズームに切り替えて撮影。展望台の細部がはっきり認識できる

上と同じ構図を5倍の光学ズームに切り替えて撮影。展望台の細部がはっきり認識できる

望遠カメラで撮影(10倍ハイブリッドズーム)

上と同じ構図のまま、10倍のハイブリッドズームに切り替えた。展望台の窓部分のディテールがクッキリしており、光学ズームとの違いを見分けるのは難しい

超広角カメラで撮影

暗所でクラゲを撮影。暗い場所で動く被写体という難しい撮影条件状のため、被写体ブレがわずかに見られる。しかし、光量は確保されており、中央から周辺部分までノイズは少ないので、もっと撮影すればよりキレイな仕上がりが得られそうだ

標準カメラで撮影

こちらも暗所で撮影したクラゲ。手持ち撮影ながら明るく鮮明でピントも正確なうえに、手ぶれ・被写体ブレも抑えられている。20ショットほど撮ったいずれもがこのレベルだった。カメラ専用機に迫る性能だ

望遠カメラで撮影(10倍ハイブリッドズーム)

こちらも暗所のクラゲ。今回の作例では最高のISO10,000の超高感度となり、暗闇にぼんやりと浮かぶ1枚となった。さすがに細部の荒れは見えるがカラーノイズは抑えられている

標準カメラで撮影

薄暗い店内で料理を撮影。肉眼より明るく鮮明だが、ピントの合ったネギや食器の質感など、増感にともなう不自然さが見られず、良好な仕上がりになった

本機のカメラは、他メーカーのハイエンドモデルのそれと比べても、互角かそれ以上の実力を持っている。最大の特徴である10倍のハイブリッドズームは、画質の劣化がほとんど感じられず、積極的に使いたくなる。標準カメラは、解像感と高感度撮影性能にすぐれており、これだけでもほとんどのシーンをカバーできる実力だ。超広角カメラも周辺部分まで美しく撮影でき、総じてスキがない。望遠カメラでよほどの暗所を撮影するような場合でなければ、どんなシチュエーションでもほぼ失敗がなく、とっさの撮影でも仕上がりは良好だ。キレイな写真を簡単に撮るのであれば、今夏発売のスマートフォンの中でも屈指の実力であり、初級〜中級クラスのコンパクトデジカメからの買い換え候補としても十分満足できるだろう。

約38分でフル充電可能。2日半は持続する電池持ち

バッテリー周辺の性能を見てみよう。本機のバッテリーは4,260mAhという大容量。バッテリーの持ちを示す指標「電池持ち時間」は、5Gエリアで約150時間、4Gエリアでは約160時間となっている。この値は、現状におけるauの5Gスマホとしてはもっとも良好な値だ。なお、本機はオッポの開発した急速充電「SuperVOOCフラッシュチャージ2.0」に対応しており、同梱の専用充電器を使えばわずか38分でフル充電が行える。ちなみに、auの共通充電器「TypeC共通ACアダプタ01」を使った場合の充電時間は約110分となる。

今回の検証は7日間、1日に3時間程度、ゲームやSNS、写真撮影などを行ったが、2日+18時間前後のサイクルで3回充電を行った。今回の検証は大部分が4Gエリアでの使用だったことを考慮しても、ハイエンドスマホとしてはかなり長くバッテリーが持つ部類だろう。急速充電対応で充電時間が短いうえに。バッテリーが長持ちするので、バッテリーにまつわる心配はかなり軽減される。

本機のバッテリーは2,130mAh×2個の構成。「SuperVOOCフラッシュチャージ2.0」は2個のバッテリーを平行して充電することで急速充電を行う

auのハイエンド5Gスマホの中でももっとも安く、コストパフォーマンスは非常に高い1台

以上、「Find X2 Pro」のレビューをお届けした。auの5Gスマホは、今後登場するものを含めて9製品がラインアップしており、かなり多い。その中でも、本機の92,040円(税込。オンライン直販価格)は、ハイエンド向け5Gスマホとしては最安の価格設定となっている。

そんな本機の最大の魅力はやはりカメラだろう。カメラ機能を重視するスマホは、サムスン「Galaxy S20」シリーズやソニーモバイル「Xperia 1 II」など数多く、いずれも個性的だが、本機の10倍ハイブリッドズームなら、一般的なスマートフォンでは難しかった超望遠での撮影が手軽に楽しめる。また、高感度撮影にも強く、失敗もほとんどしないので、撮影後に「撮り直したい、もっと多めに撮ればよかった」と感じることも少なかった。

注意点としては、競合製品のほとんどが搭載しているFeliCaポートを搭載しておらず、おサイフケータイが使えない点だろう。この点を納得できるのであれば、「Find X2 Pro」は、コストパフォーマンスの高いハイエンド5Gスマホとして有力な選択肢になるだろう。

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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