選び方・特集
スマホやタブレットで快適文字入力

手書き文字をテキスト変換!文字入力システムやアプリを活用する

スマホやタブレットのオンスクリーンキーボードを使った文字入力にストレスを感じる場合は、手書きで文字入力ができるキーボードや、手書き文字をテキスト変換できるアプリを試してみよう。

手書き文字入力なら、紙に文字を書くのと同じ感覚で文字入力ができる。より快適に文字を入力するには、タッチペン(スタイラスペン)を活用しよう

手書き入力対応キーボードの活用

手書き入力対応キーボードは、画面上の入力スペースに手書きした文字を認識し、テキストデータに変換する文字入力システムだ。キーボードシステムなので、標準のキーボードと同様にアプリを選ぶことなく利用できる。

また、一般的なキーボードでは、かな文字、英字、記号や数字など、必要に応じて文字種の切り替えが必要となるが、手書き入力なら文字種の混在を気にせず連続して入力できるので操作を妨げない。

加えて、読みのわからない漢字も入力できるなど、メリットは多い。

手書き入力対応キーボードの選択肢はあまり多くないのだが、ここでは文字の認識精度が高くて使い勝手のよい「mazec」を紹介する。有料にはなるが、購入する価値は十分にあるアプリだ。

なお、Android端末の場合は、Googleが提供する無料の「Gboard」を利用する手もあるので、その使い方も解説する。

●「mazec」の入手と初期設定

まずは、「mazec」を下記の場所からインストールし、使用できるように初期設定を済ませよう。なお、Android端末向けには体験版が用意されているので、試用した後に購入を検討することも可能だ。

mazec - 手書き日本語入力ソフト
1,100円
iOS/iPadOS:https://apps.apple.com/jp/app/mazec-手書き日本語入力ソフト/id915223450

mazec3(手書きによるカンタン日本語入力)
980円
Android:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.metamoji.mazec&hl=ja
※体験版(10日間利用可)
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.metamoji.mazectrial&hl=ja

インストールしたら、iPhone/iPadは「設定」アプリの「一般」→「キーボード」→「キーボード」→「新しいキーボードを追加」とタップ。「新しいキーボードを追加」画面で「mazec」をタップする。

追加できたら「キーボード」画面で「mazec」をタップし、次の画面で「フルアクセスを許可」をタップして有効にする。

このとき、入力内容がデベロッパに転送される、といった内容が表示されるが、これはOSの仕様として表示されるものだ。ただ実際には、販売元のMetaMoJi Corporationでは入力内容を収集していないので「許可」をタップする。

インストールした「mazec」アプリを起動して「スタートアップガイド」を開くと、詳細が説明されている。気になる方は、事前に目を通しておこう。

また、同アプリから単語や字形の登録のほか、各種設定変更もできる。詳細なマニュアルも用意されているので、操作に困ったときに活用したい。

「新しいキーボードを追加」画面で「mazec」をタップ(画面は「iPhone 11 Pro(iOS 13.6)」、以下同)

「新しいキーボードを追加」画面で「mazec」をタップ(画面は「iPhone 11 Pro(iOS 13.6)」、以下同)

「フルアクセスを許可」を有効にして「許可」をタップ

「フルアクセスを許可」を有効にして「許可」をタップ

「スタートアップガイド」に、入力内容を収集していない旨が明記されている

「スタートアップガイド」に、入力内容を収集していない旨が明記されている

Android端末の場合も、同様に初期設定をする。なお、以下の手順は、今回使用した「Pixel 3(Android 10)」のものだ(以下同)。

「設定」の「システム」→「言語と入力」→「仮想キーボード」とタップ。「キーボードを管理」をタップし、「mazec3手書き変換」を有効にする。

このとき、iPhone/iPadと同様に入力データの転送に関する注意書きが表示されるので、「OK」をタップ。続けて、再起動時の動作に関する注意書きでも「OK」をタップする。

「仮想キーボード」画面に戻り、「mazec3手書き変換」をタップすると設定画面が開き、ここで各種設定変更や単語、字形の登録などができる。

この画面で「mazec3手書き変換」を有効にし、注意書きで「OK」をタップ

この画面で「mazec3手書き変換」を有効にし、注意書きで「OK」をタップ

「仮想キーボード」画面に追加される「mazec3手書き変換」をタップすると、設定画面が開く

「仮想キーボード」画面に追加される「mazec3手書き変換」をタップすると、設定画面が開く

●「mazec」の手書き文字入力

準備ができたら、キーボードの切り替えで「mazec」を呼び出して手書き文字による入力をしてみよう。

iPhone/iPadは、画面左下のボタンを長押ししてメニューを開き、「mazec」を選んで切り替える。

iPhone/iPadは、地球儀アイコンを長押しして「mazec」をタップ

iPhone/iPadは、地球儀アイコンを長押しして「mazec」をタップ

Android(「Pixel3」)の場合は、画面右下のキーボードアイコンをタップしてメニューを開き、「mazec3手書き変換」を選んで切り替える。

Androidは、画面右下のキーボードアイコンをタップして「mazec3手書き変換」をタップ

Androidは、画面右下のキーボードアイコンをタップして「mazec3手書き変換」をタップ

「mazec」に切り替わると、通常キーが表示される部分に空白の手書き文字入力スペースが表示される。

iPhone、iPad、Android端末ではボタンの配置や操作方法に多少の違いがあるものの、機能はほぼ共通だ。そのため以下では、「iPhone 11 Pro」を例に入力方法を解説する。

はじめに、線の太さ調整と文字種の設定について。

「m」の文字が書かれたボタンをタップするとメニューが開き、手書きするときの線の太さと、文字種を選択できる。線の太さは実際に文字を書いてみて、好みで選択すればいい。

文字種については、標準で選択されている「All」のままでいいだろう。この設定は、かなや英字、数字、記号などを自動で識別する。認識精度が低いときに文字種を指定できるように用意されてはいるが、「All」のままでも認識率は高い。

なお、iPhone/iPadには「All」のボタンが2つあるが、右下に絵文字アイコンが付いたほうは、絵文字も入力できる。Android端末は絵文字の入力に非対応なので、「All」はひとつしかない。

このメニュー画面で、線の太さと文字種の選択が可能。下部のボタンでは、キーボードの配置の左寄せ、中央、右寄せを設定できる

Android端末の場合、「Allと絵文字アイコン」と「絵文字」のボタンがない。キーボードアイコンをタップすればキーボードが表示され、歯車アイコンをタップすれば設定画面が開く

文字は、空欄の左端から右方向に指先で横書きする(タッチペンに関しては後述)。手書き文字が右端に達したら自動で画面がスクロールするので、そのまま書き続けることが可能だ。

このとき、キーによる入力と同様に、文字などを手書きするたびに入力スペース上部に変換候補が表示される。変換候補をタップすれば、テキストデータとして入力が完了する。

文字は、ひらがなから漢字変換できるし、かなと漢字が混在していてもいい。英字や数字、記号や句読点は、そのまま認識される。

入力時のコツは、左右の文字が重ならないようにすることだ。横方向のスペースごとに1文字と認識するので、重なりがあると認識精度が低下する。特に、カッコやカギ括弧、句読点などが重なりやすいので注意しよう。

文字を書いて変換候補をタップすれば、入力完了だ。入力スペース下部のボタンは、左から順に以下のように使う。入力済みの文中でカーソルを左へ移動、入力済みの文中でカーソルを右へ移動(iPadは長押しで「→」を表示)、入力済みの文中にスペースを入力 (iPhoneとiPadは長押しで全角スペースを表示)、手書き入力文字を1画分消去 (長押しして「All」で全消去、「A」で1文字消去)、文字の確定、入力済みの文中で改行

「mazec」の手書き文字認識精度は高いが、それでも誤認識するケースはある。その場合は、ほかの認識候補から選び直すことが可能だ。

手書き文字が認識されると、各文字の直下にボタンが表示される。タップするとほかの認識候補が表示されるので、正しい候補をタップして選択すればいい。

候補に見当たらないときは「消す」をタップすると手書き文字が消去されるので、同じ場所に手書きし直す。「×」のタップでメニューは閉じる。

文字が誤認識された場合は、対象の文字の直下に表示されるボタンをタップ

文字が誤認識された場合は、対象の文字の直下に表示されるボタンをタップ

認識候補が一覧表示されるので、正しい文字があればタップ

認識候補が一覧表示されるので、正しい文字があればタップ

入力操作に関して不明な点があれば、マニュアルで確認しよう。

iPhone/iPadなら「mazec」アプリを起動して「マニュアル」をタップ。Android端末は、入力画面の「m」ボタン→歯車アイコンをタップ。設定画面下部の「ヘルプ」をタップする。

●「Gboard」で手書き文字入力

「Gboard」を利用するには、普段使っているキーボードの右下にあるキーボードアイコンをタップして「Gboard」を選択。「Gboard」に切り替わったら、左下の地球儀アイコンをタップして「日本語 手書き」をタップ。これで、手書き入力ができるようになる。

右下のキーボードアイコンをタップして「Gboard」を選択

右下のキーボードアイコンをタップして「Gboard」を選択

左下の地球儀アイコンをタップして「日本語 手書き」を選択

左下の地球儀アイコンをタップして「日本語 手書き」を選択

入力スペースに手書きで文字を書くと変換候補が表示され、タップすれば入力が確定する。

「mazec」では入力スペースがスクロールするが、「Gboard」の場合はしばらくすると手書き文字が消え、次の文字を書く仕様になっている。

誤認識を文字単位で修正する機能がないため、誤認識の場合は一端削除して書き直すことになる。

また、ひらがなから漢字に変換できないなど機能的にはやや見劣りするが、無料で使えるので興味のある人は使い勝手を試してみよう。

手書き文字入力スペースに手書きで文字を書くと、文字が認識される。認識制度は高いものの、ひらがなから漢字に変換できないなど、不便を感じるところもある

手書き文字をテキスト変換できるメモアプリ

手書きの文字を入力するには、対応したアプリを活用する方法もある。手書き入力ができるアプリにはiPhone/iPadに標準付属の「メモ」アプリがあるし、iOS/iPadOS、Android向けのアプリストアにはたくさん公開されている。

ただし、その多くは手書き文字をテキストデータに変換することなく、そのまま保存するものだ。単純にメモを取るだけならそれでも十分なのだが、メモした内容をほかのアプリで使いたい、といったケースで汎用性に欠ける。

そこで、手書き文字をテキストデータに変換する機能を持つアプリを紹介しておこう。いくつかあるのだが、使い勝手からここでは、「Nebo - 上手なメモ」と「Noteshelf」を取り上げたい。

●「Nebo」の活用

Nebo - 上手なメモ
無料/Pro版:980円
iOS/iPadOS:https://apps.apple.com/jp/app/nebo-上手なメモ/id1119601770
1,160円
Android:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.myscript.nebo&hl=ja

「Nebo」は、タッチペンの利用が前提のメモアプリだ。大きな特徴は、文字変換精度の高さと、手書きした文字の編集をペンのジェスチャーで行う点にある。

たとえば、文字に下線を1本引くとタイトル文字に、2本ならサブタイトル文字になる。また、改行したい場所で上から下に向かって線を引くと改行。逆に、下から上方向で改行を消去する、といった具合だ。

文字の消去も、消去したい文字の上に横線または斜め線を引くだけでいい。消しゴムツールに切り替える必要がないので、文章の作成に集中できる。

テキストデータに変換したいときは、手書き文字をダブルタップするだけでいい。文字の認識精度はかなり高いので、修正作業が少なくて済むのがとても便利だ。

ダイアグラムの作成も簡単。手書きの丸や四角を線で結び、文字も書き込んで作成。これをダブルタップすると、図形や線は瞬時に成形され、テキストもデータ化される。同様に、数式をテキストデータ化する機能もある。

もちろん、画像やイラストを挿入して自由に配置することも可能だ。メモはテキスト形式のほか、PDF、Word、HTML形式で書き出すこともできる(Pro版が必要)。

アプリとしては高価だと思うが、機能面を考えると購入する価値はある。

イラストや文字をスタイラスペンで入力。文字をテキストデータに変換したいときは、文字部分をダブルタップするだけだ。なお、イラスト部分(「スケッチ」領域)の文字は、テキストデータに変換できない

瞬時にテキストデータに変換される。変換精度は、とても高い

瞬時にテキストデータに変換される。変換精度は、とても高い

●「Noteshelf」の活用

Noteshelf
1,220円
iOS/iPadOS:https://apps.apple.com/jp/app/noteshelf/id1271086060
550円
Android:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.fluidtouch.noteshelf2

「Noteshelf」は、一般的なメモ/ノートアプリに近い。ページ内に自由に文字や図を書き、写真やイラストを挿入したりできる。テンプレートやクリップ・アートも用意され、音声メモの録音にも対応している。

このアプリも、図形モードを使えば丸や四角、直線などを成形できる。ただしこちらは、後から変換するのではなく、書いた直後に自動で成形されるスタイルだ。

手書き文字をテキストデータに変換するには、投げ縄ツールで文字を囲って選択。ツールメニューが表示されるので「テキストに変換」をタップする。変換後のプレビューが表示され、誤変換があればそこで修正ができる。

テキストデータはクリップボードにコピーできるので、ほかのアプリで活用することも可能だ。

投げ縄ツールを使ってデジタルデータに変換したい文字を囲って選択し、「テキストに変換」をタップする

投げ縄ツールを使ってデジタルデータに変換したい文字を囲って選択し、「テキストに変換」をタップする

変換結果が表示され、この画面で直接修正することもできる

変換結果が表示され、この画面で直接修正することもできる

タッチペン(スタイラスペン)の活用

手書き文字入力は指先でも可能だが、どうしても細かい作業には向かない。そのため、画数の多い漢字を入力するときや、狭いスペースに文字を書くときに不便を感じることが多い。

せっかく手書き文字入力を使うのであれば、タッチペンをぜひ使っていただきたい。指先よりも、作業効率がはるかに高くて快適だ。

ただひと口にタッチペンといっても、店頭にはたくさんの種類がある。タッチペン選びに役立つ情報をまとめておくので、参考にしていただきたい。

タッチペンは現在、以下の3種類に大別できる。

・充電不要のタイプ
 先端が幅広のシリコンゴム製で丸まったタイプと、とがったペン先に透明の円盤が付いたタイプがある。文字入力を考えるなら、後者の方がより細かい作業ができるため、おすすめだ。100円〜1,000円程度で購入できる。

・充電や電池が必要なタイプ
 ペン先に電気を発生させることができるため、充電不要タイプのようにペン先の素材にこだわる必要がない。そのため、ペン先が細いのが特徴だ。ただし、電池切れになると利用できず、充電や電池交換の手間もかかる。

・端末専用タイプ
 iPadでしか使えない「Apple Pencil」に代表されるように、対応端末でしか利用できないタイプ。対応端末とBluetoothでペアリングして利用する。専用設計なので書いてから表示までの遅延が少なく滑らかな書き味を体感でき、筆圧感知機能なども備える。

なお、Apple Pencilは第1世代と第2世代で対応端末が異なるので注意しよう。以下に、対応端末をまとめておく。

Apple Pencil(第1世代)
●10,800円
iPad Air(第3世代)
iPad mini(第5世代)
iPad(第6世代と第7世代)
12.9インチiPad Pro(第1世代と第2世代)
10.5インチiPad Pro
9.7インチiPad Pro

Apple Pencil(第2世代)
●14,500円
12.9インチiPad Pro(第3世代と第4世代)
11インチiPad Pro(第1世代と第2世代)

また、以下の情報ページも参考にしよう。

上は、iPad Pro(11インチ)とペアリングして使っている「Apple Pencil(第2世代)」。下は、充電不要で先端に円盤の付いた汎用タイプの製品だ

まとめ

オンスクリーンキーボードによる文字入力は、慣れてしまえばそれまでだ。しかし、いつまで経っても馴染めない、という人もいるだろう。

そんな人はぜひ、手書き文字入力を試してみていただきたい。文字入力が素早くできるようになれば、スマホやタブレットの活用の幅も拡がることだろう。

また、今秋登場予定の「iPadOS 14」では、手書き文字をテキストデータに変換する「スクリブル」という機能が新搭載される。OSレベルで手書き入力機能がサポートされることで使い勝手も変わってくることだろう。注目しておきたい。

小野均

小野均

パソコンからモバイルまで、ハード&ソフトのわかりやすい操作解説を心がける。趣味は山登りにクルマという、アウトドア志向のIT系フリーライター。

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