タブレットが一般的になり、デジタルで絵を描いたりメモをとったりしている人も多いんじゃないでしょうか? ボクも、普段から液タブ(液晶タブレット)で絵を描いています。
しかし、いつまでたっても慣れないのが……。
ペン(スタイラス)のしっくりこなさ
タブレット用のペンって、妙に太いかバカみたいに細いのばかりじゃないですか?
太いペンは、長時間絵を描くときには向いていますが、チョロッとメモやスケッチをするなら、もっと鉛筆っぽいペンのほうがしっくりくると思います。
……と思ってたら、そんなデジタル用のペンがありました!
「Hi-uni DIGITAL for Wacom」
パッと見、ただの鉛筆にしか見えませんが。
ワコムの液晶タブレット用のペンなんです!
三菱鉛筆とワコムがコラボして実現した、デジタル鉛筆なんです。軸は、鉛筆の「Hi-uni」に使われているのとまったく同じ木材、製造過程で作られているそうで、脳が混乱するくらい完璧に鉛筆。持った感じも鉛筆としか思えない!
本物の鉛筆と並べてみても、まったく違和感なし
こちらは「Hi-uni」(鉛筆)のケースですが……
「Hi-uni DIGITAL for Wacom」が入っていても気付かないと思いますよ!
手触りなどは完璧に鉛筆ですが、実際に液晶タブレットで使ったときの描き心地はどうなんでしょうか?
「Hi-uni DIGITAL for Wacom」は「Wacom One」という液晶タブレット専用のペンとなっています
上が「Wacom One」に付属している通常のペン
こう見ると付属のペンは明らかに太い。
ただ、「Hi-uni DIGITAL for Wacom」には側面のボタンが付いていないので、指先ひとつで消しゴムに切りかえるなど、デジタルならではの便利機能は使えないんですよね。
そのデメリットを補ってあまりあるくらい使い心地がいいとうれしいですが、どうでしょうか?
うん、普通!
鉛筆(っぽいペン)でタブレットの画面に描くというのは若干違和感がありますが、まったく問題なく描くことができます。
ソフトのほうで鉛筆風のブラシを選択すれば、ホントに鉛筆で描いているような感覚に……。
さらに、傾き検出機能が搭載されているため、デッサンするときのように鉛筆を寝かせて描くと、こんな太い線も!
……ただ、これはペンの機能というよりは、液晶タブレット本体&ソフト(「CLIP STUDIO PAINT」)の機能ですが。
ということで、付属のペンでも鉛筆っぽい線を描くことはできるんですよね
要はガワが違うだけなんですけど、この鉛筆っぽい感触&使い心地はハマります。
細くて軽くて、持っているだけで気持ちイイ!
ササッとラフに鉛筆画を描くこともできますし
鉛筆なのに、水彩で着色することもできる
もちろん、ペン入れも含めてキッチリ仕上げることも可能です
思いっきり鉛筆っぽい使い心地でありながら、デジタルのメリットもガッチリ享受することができるペン。すんごくイイです。
重さを量ってみたところ、「Hi-uni DIGITAL for Wacom」は約5g
付属のペンは約11g。倍以上も重いんだ。そりゃあ使い心地も違うわけだわ
さらに、デジタルペンでは細くて軽いほうだと思っていた「Apple Pencil」は約18g。重い!
デジタルペンの中で「Hi-uni DIGITAL for Wacom」は圧倒的に軽いことがわかりました。だからこそ鉛筆感覚で軽く使えるわけですね。
ちなみに「DIGITAL」と同じくらいの長さに削った本物の「Hi-uni」は約4g。ほんの少し軽いですね
見た目も使い心地も“ほぼ鉛筆”だった「Hi-uni DIGITAL for Wacom」。絵を描くのにはもちろん、勉強などの“書く”ことにもピッタリだと思います。
「Hi-uni」と「DIGITAL」と混ぜて置いておくと、ホントに見分けがつかなくなります
間違って本物の鉛筆を液晶タブレットで使ったら、画面が傷ついちゃうと思うので注意しましょう
鉛筆に慣れている人にとってはサイコーに使い心地のいい「Hi-uni DIGITAL for Wacom」ですが、最大の難点は「Wacom One」でしか使えないということでしょう。
ほかの液晶タブレット用や、「iPad Pro」用のものも出してほしいです!
藤子・F・不二雄先生に憧れすぎているライター&イラストレーター。「デイリーポータルZ」「サイゾー」「エキサイトレビュー」他で連載中。