隔週スマホニュース

エリア拡大の切り札、KDDIの4G用周波数帯の5Gへの転用開始は来年度から

直近2週間に発表された、スマートフォンなどをはじめとするモバイル業界に関わるニュースや、各社のスマートフォンのアップデート情報をまとめて紹介する連載「隔週スマホニュース」。今回は、KDDI(au)の4G用周波数帯の5G転用の詳細、NTTドコモのiモード公式サイト終了など、5つの話題をお届けする。

KDDI(au)の4G用周波数帯の5Gへの転用開始は来年度から

総務省は、2020年10月9日、au(KDDIと沖縄セルラー電話)から申請されていた、LTE用(3.9Gおよび4G)周波数帯の5Gへの転用を認定した。転用されるのは各社の持つ700MHz帯(B28、帯域幅10MHz×2)と1.7GHz帯(B3、20MHz帯×2)の2つの周波数帯。特に、700MHz帯は低周波数帯のプラチナバンドなので、効率的にエリアを広げられると見られる。もうひとつの1.7GHz帯は、2018年4月に免許が交付されたばかりの比較的新しい周波数帯で、4G用としては比較的広い帯域が確保されている。転用のスケジュールだが、総務省の発表した資料によると、700MHz帯の年度中における転用される基地局はゼロ局、令和3年度末までに8,827局、令和4年度末までに11,402局が開設される見込みだ。

1.7GHz帯は、時期的にはさらに遅く、令和6年度末の開設局数は14,806局(人口カバー率37.3%)、令和8年度末における開設局数は20,985局(人口カバー率53.5%)となる。この計画通りに転用が進んだとしても、5Gの対応エリアが大幅に広がるのは来年度後半以降になりそうだ。

なお、総務省は今回の認定にともなって、「変更認定の際の条件」のひとつとして、「第5世代移動通信システムに周波数を活用する場合には、通信速度等の性能について、利用者が誤認しないように、エリアマップ等の丁寧かつ分かりやすい方法で適切に周知すること」を求めている。5Gに転用された周波数帯は、5G専用周波数帯と比較して利用する周波数の帯域が狭く、場合によっては4Gと通信速度の差が出なくなるためだ。

アップル「iPhone 12」シリーズが3キャリアから発売。楽天モバイルは取り扱いなし

日本時間で2020年10月14日に行われた、アップル「iPhone 12」シリーズの発表を受けて、NTTドコモ、au、ソフトバンクの3社は、「iPhone 12」および「iPhone 12 Pro」を10月23日から、「iPhone 12 Pro Max」および「iPhone 12 mini」を11月13日から、それぞれ発売開始する。

なお今回の「iPhone 12」を発売する通信キャリアの中に、楽天モバイルは含まれていない。楽天モバイルでは、コミュニケーションアプリ「楽天Link」のiPhone版や詳細なオンライン設定マニュアル、今回のiPhoneの目玉機能である5G通信サービスを10月から開始するなど、iPhoneを意識した施策を実施していただけに、期待していた人も少なくないだろうが、少なくとも現時点では「iPhone 12」の取り扱いはなさそうだ。

楽天モバイルがSIM交換手数料の無料化を実施

楽天モバイルは、2020年10月12日、SIMの交換手数料3,000円(税別)を無料化すると発表した。楽天モバイルは、本体内蔵のeSIMに対応している製品を多くラインアップするのが魅力のひとつだったが、これまでeSIMの入れ替えのたびにかかっていた手数料が無料になる。eSIM対応機も増加しており、そのメリットをより生かしやすくなりそうだ。

「Rakuten mini」や「Rakuten BIG」など楽天モバイルの端末にはeSIM専用機が少なくない。今回の交換手数料無料化でこれらの端末でeSIMを使い回ししやすくなった

「Rakuten mini」や「Rakuten BIG」など楽天モバイルの端末にはeSIM専用機が少なくない。今回の交換手数料無料化でこれらの端末でeSIMを使い回ししやすくなった

ソフトバンクが「Xperia 5 II」を10月17日に発売

ソフトバンクは、5Gスマートフォンの新モデル「Xperia 5 II」(ソニーモバイル製)を「ソフトバンク」ブランドから2020年10月17日に発売する。ソフトバンクブランドでは、2019年10月に登場した「Xperia 5」以来約1年ぶりとなる「Xperia」の新モデルとなる。同機は、小型のボディにZEISS監修のレンズを搭載するトリプルカメラや、ハイエンド向けSoCの「Snapdragon 865」を組み合わせた高性能モデル(詳細は以下のページを参照)だ。また、上位モデルである「Xperia 1 II」にはない残像低減機能付き倍速駆動&240Hzのタッチサンプリングレートに対応する有機ELディスプレイを搭載しており、ゲームにおける操作性と視認性にすぐれている。同社の直販サイトにおける販売価格は115,200円(税込)。

NTTドコモがiモード公式サイトを11月30日に終了

NTTドコモは、2020年10月7日、2026年に予定されている3G通信サービス「FOMA」およびiモードサービス終了の一環として、2020年11月30日に、iモード公式サイトを終了すると発表した。これ以降は、マイメニューに登録していたコンテンツも利用できなくなる。現在NTTドコモでは、iモードケータイを含む3G端末のLTE・5Gスマートフォンへの機種変更(契約変更)を推奨しており、機種変更の際に、従来のマイメニューのコンテンツをスマートフォンの「dメニュー公式サイト」に移行できる(一部対応していないコンテンツも存在する)。

スマホや携帯電話のアップデート情報まとめ

2020年10月2日から10月15日の間に公開された、スマートフォンやタブレット、携帯電話のソフトウェアアップデート情報をまとめた。なお、定期的なアップデートが行われている端末については、除外している。

NTTドコモ

セキュリティアップデートおよび不具合修正
・Galaxy A41 SC-41A(サムスン)
・Galaxy S20 5G SC-51A(サムスン)
・Galaxy S20+ 5G SC-52A(サムスン)
・Galaxy S10 SC-03L(サムスン)
・Galaxy S10+ SC-04L(サムスン)
・Galaxy S10+ (Olympic Games Edition) SC-05L(サムスン)
・Galaxy Note10+ Star Wars Special Edition SC-01M(サムスン)
・Galaxy Note10+ SC-01M(サムスン)
・Galaxy Note9 SC-01L(サムスン)
・Xperia 1 II SO-51A(ソニーモバイル)
・Xperia 10 II SO-41A(ソニーモバイル)
・arrows Be4 F-41A(富士通)
・arrows 5G F-51A(富士通)
・らくらくスマートフォン me F-01L (富士通)
・Wi-Fi STATION SH-52A(シャープ)
・ドコモテレビターミナル02(住友電気工業)

au・UQ mobile

セキュリティアップデートおよび不具合修正
・Galaxy A41 SCV48(サムスン)
・Galaxy S20+ 5G SCG02(サムスン)
・Galaxy S20 Ultra 5G SCG03(サムスン)
・Galaxy Note9 SCV40(サムスン)
・Galaxy Note10+ SCV45(サムスン)
・Google Pixel 5(Google)
・OPPO Find X2 Pro OPG01(オッポ)
・AQUOS R5G SHG01(シャープ)
・BASIO4(京セラ)

ソフトバンク・ワイモバイル

セキュリティアップデートおよび不具合修正
・DIGNO F(京セラ)
・DIGNO E(京セラ)

楽天モバイル

セキュリティアップデートおよび不具合修正
・Galaxy Note10+(サムスン)
・Galaxy S10(サムスン)
・OPPO Reno3 A(オッポ)
・Reno 10x Zoom(オッポ)
・Rakuten BIG(楽天)

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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