インテルから、“Rocket Lake-S”ことデスクトップPC向け第11世代Coreプロセッサーがついに発売となる。インテルのデスクトップ向けCPUとしては久々のアーキテクチャー変更、PCI Express 4.0の対応、メモリーコントローラーのサポートするメモリークロックの上限引き上げなど、見どころの多い新CPU。インテルからレビュワーズキットが届いたので、Comet Lake-S世代のCPUとどれくらいパフォーマンスに違いがあるのか、ベンチマークで詳しくチェックしてみた。
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今回、レビューワーズキットとして送られてきたのが、Rocket Lake-Sの最上位モデル「Core i9 11900K」と「Core i5 11600K」の2モデル。両モデルとも“K”を冠したアンロックモデルで、前者は8コア/16スレッド、後者は6コア/12スレッド、TWPはいずれも125Wだ。
CPUは専用のパッケージに収められた形で到着
Core i9 11900K
Core i9 11900Kの詳細をCPU-Zで表示したところ
Core i5 11600K
Core i5 11600Kの詳細をCPU-Zで表示したところ
レビュワーズキットに付属していたマザーボードは、ASUS「ROG MAXIMUS XIII HERO」。ASUSのZ590チップセット搭載マザーボードは、すでにいくつかのモデルが国内でも発売されているが、ASUS「ROG MAXIMUS XIII HERO」も近く発売予定とのこと。ちなみに、ASUSの新マザーボードは、放熱性を高めるために金属パーツの量が増えているのだが、「ROG MAXIMUS XIII HERO」もこのアプローチをしっかりと踏襲。かなり重量級のマザーボードとなっている。
ASUSのZ590チップセット搭載ハイエンドマザーボード「ROG MAXIMUS XIII HERO」
CPUまわりの放熱用ヒートシンク。金属をふんだんに使っており、立派な見た目どおり、かなり重量級のマザーボードとなっている
ハイエンドマザーボードらしく、エラー時の確認に便利なQ-Code LEDやオンボードスイッチも充実
CPU側のPCI Express 4.0対応もあり、本体のM.2スロットもかなり増えている。ヒートシンクも金属素材をふんだんに採用し、ヒートシンクの重さでしっかりとSSDをサンドすることで、効果的な排熱が可能となっている
ハイエンドマザーボードらしく、Wi-Fi6や2.5GbELAN、Thunderboltポート、CMOSクリアボタンやBIOSアップデートボタンなど、バックパネルI/Oもかなり充実している
今回はここまで紹介してきたレビュワーズキットのCPU、マザーボードに下記のパーツを組み合わせてパフォーマンスチェックを行った。比較用には、Comet Lake-S世代の最上位CPU「Core i9 10900K」を用意。メモリークロックをDDR4-2933設定に変更した以外は、Core i9 11900K、Core i5 11600Kとすべて同一環境となるように条件を揃えている。
■検証マシンパーツ構成
CPUクーラー:Corsair「H110i CW-9060026-WW」
メモリー:Crucial「CT2K16G4DFD832A」(DDR4-3200 16GB×2、Core i9 10900Kのみ1.2V DDR4-2933設定で使用)
ビデオカード:ASUS「ROG-STRIX-RTX3080-O10G-GAMING」(GeForce Game Ready Driver 461.92)
ストレージ:CFD「PG3VNF CSSD-M2B1TPG3VNF」(1TB)
電源ユニット:Corsair「HX1200」(1200W、80PLUS PLATINUM)
OS:マイクロソフト「Windows10 Pro 64bit」(Build 19042.906、電源プラン高パフォーマンス)
消費電力などのCPUの傾向を正確に把握するため、マザーボード側のインテリジェントなCPUのOC機能はすべてOFFに。CPUのPL1、PL2、TauはCPUのデフォルト設定を指定している
今回レビューしたCPUの詳細スペック