レビュー
販路拡大とサポート強化で断然買いやすくなった

驚きの冷却性能で熱だれを抑えた爆速を実現! ゲーミングスマホ「RedMagic 6」レビュー

中国・ZTEのグループ企業であるNubia Technology(ヌビアテクノロジー)から登場したゲーミングスマートフォン「RedMagic 6」(103,385円)、「RedMagic 6 Pro」(114,885円。いずれも税込)が、2021年4月22日より発売開始された。ゲーム向けのさまざまな機能を備えつつ、ネックだった日本語対応やサポート体制と販路の拡大、5Gの技適対応を実現することで、購入の敷居が大幅に下げられている。

Snapdragon 888搭載機としても速い。最速級のAndroidスマートフォン

「RedMagic 6」および「RedMagic 6 Pro」は、SoCに「Snapdragon 888」を搭載するものとしては国内最速のタイミングで発売されたゲーミングスマートフォンだ。なお、この両機は、メモリーおよびストレージ容量、背面のデザインおよびカラーが異なるものの、基本設計やスペックは共通している。

ベースとなる「RedMagic 6」は、約77.19(幅)×168.86(高さ)×9.7(厚さ)mm、重量約220g(RedMagi 6 Proの厚さは9.8mm)のボディに、2,400×1,080のフルHD+表示に対応する約6.8インチの有機ELディスプレイを搭載する。このディスプレイは、10bitのカラー表示に対応しており、DPC-P3の色域に100%対応するという高精細なもの。また、ゲームプレイにおける視認性を優先したパンチホールのない平面ディスプレイを採用しており、30Hz/60Hz/90Hz/120Hz/165Hzの5段階のリフレッシュレートに対応するほか、シングルタッチで500Hz、マルチタッチで360Hzという超高速のタッチサンプリングレートに対応する。サウンド面では、ヘッドホン端子やステレオスピーカーを備える。なお、NFCポートは備えるがFeliCaポートは非搭載。防水・防塵にも対応していない。

ディスプレイはノッチやパンチホールのない平面有機ELディスプレイ。解像度はゲーム目的なら十分かつスピードを無駄に犠牲にしないフルHD+だ

ディスプレイはノッチやパンチホールのない平面有機ELディスプレイ。解像度はゲーム目的なら十分かつスピードを無駄に犠牲にしないフルHD+だ

派手な背面のデザインだが、凹凸が少なく、全方向にラウンドしているため、ゲームをプレイする際の横持ち時のホールド性にもすぐれる

派手な背面のデザインだが、凹凸が少なく、全方向にラウンドしているため、ゲームをプレイする際の横持ち時のホールド性にもすぐれる

同梱のカバーは、排熱のため真ん中がくりぬかれたユニークなもの。テーブルに置いた場合の安定性とグリップにすぐれ、リズムゲームなどで行われる“置きプレー”に適している

同梱のカバーは、排熱のため真ん中がくりぬかれたユニークなもの。テーブルに置いた場合の安定性とグリップにすぐれ、リズムゲームなどで行われる“置きプレー”に適している

ボディ下面にUSB Type-Cポートを備える

ボディ下面にUSB Type-Cポートを備える

ボディ上面には、ゲームに必須のヘッドホン端子を備える

ボディ上面には、ゲームに必須のヘッドホン端子を備える

ボディ側面(横向きにした際には上面となる)の両端には、400Hzのタッチサンプリングレートに対応する2基のタッチ式ショルダーボタンを備える

ボディ側面(横向きにした際には上面となる)の両端には、400Hzのタッチサンプリングレートに対応する2基のタッチ式ショルダーボタンを備える

基本スペックは、最新のハイエンドSoC「Snapdragon 888」に、12GBのLPDDR5メモリーと128GBのUFS 3.1ストレージを組み合わせる(「RedMagic 6 Pro」は、16GBのメモリーと256GBのストレージ)。microSDメモリーカードスロットは非搭載。OSは、Android 11をベースにしたRedMagic OS 4.0が使われる。

実際の処理性能を、定番のベンチマークアプリ「AnTuTuベンチマーク(バージョン9.0.X)」を使って計測したところ、総合スコアは827,520(内訳、CPU:207,886、GPU:316754、MEM:141,008、UX:161,872)となった。同じSoCを採用するサムスン「Galaxy S21」のスコア731,900(内訳、CPU:205,110、GPU:254,407、MEM:139,086、UX:133,309)と比較しても、顕著に速い。特に、ゲームで重要なグラフィック性能を示す「GPU」のサブスコアが30万以上というのは驚異的ですらある。

AnTuTuベンチマークのスコア。左が本機。右が同じく「Snapdragon 888」を搭載する「Galaxy S21」のもの。「GPU」を中心に思わぬ大差がついた

AnTuTuベンチマークのスコア。左が本機。右が同じく「Snapdragon 888」を搭載する「Galaxy S21」のもの。「GPU」を中心に思わぬ大差がついた

通信機能では、前モデル「RedMagic 5」では見送られた5G通信が、日本国内における技適(技術基準適合証明)を受けて、利用できるようになった。国内モデルにおける5Gの対応バンドはSub-6のn77/78で、国内4キャリアすべての5Gネットワークでメーカーによる動作確認済みだ。なお、まだサービスの始まっていないSA方式の5Gにも対応している。いっぽう、4Gの対応バンドはB1/3/8/18/19/26/ 28A (703-733MHz)/ 38/41(2545-2655MHz)で、4キャリアのVoLTEに対応。また、Wi-Fiに関しては、下り最大3.5Gbpsの最新規格「Wi-Fi 6E」に対応している。なお、Wi-Fi 6E対応のルーターはまだ国内では登場していない。

SIMカードトレイは表裏に計2個のSIMカードを取り付けるタイプ。microSDメモリーカードは非搭載

SIMカードトレイは表裏に計2個のSIMカードを取り付けるタイプ。microSDメモリーカードは非搭載

さらに強化された冷却機能で、長時間の安定プレイが可能

スマートフォンへの高負荷状態が長く続くゲームプレイでは、処理性能はもちろん、冷却性能も大事になる。本機は前モデルに引き続き、冷却ファンを内蔵しているが、空気熱の伝導率を前モデル比で500%向上させている。さらに、液冷ベイバーチェンバーや銅箔、多層カーボンシート、サーマルジェル、エアダクト、背面パネル一体のアルミ製ヒートシンク(RedMagic 6 Proのみ)を組み合わせた冷却システム「ICE 6.0」により、Nubia Technology によれば、CPUの温度を最大で16℃下げることができるとしている。

AnTuTuベンチマーク実行時におけるCPU温度の変化グラフを見ても、本機は最大でプラス7℃の温度上昇だが、サムスン「Galaxy S21」ではプラス9.9℃上昇しており、本機のほうが温度の上昇が抑えられている。この冷却システムを搭載した本機の冷却性能は、ゲームプレイが長時間続いた場合に真価を実感しやすい。処理負荷の高いゲームとして知られるMiHoYoのRPG「原神」を高画質モードで1時間程度動作させても、終始動作は安定しており、ボディの発熱も、皆無ではないものの、かなり抑え込まれていた。ただし、その代償として、最高で20,000rpmという高速回転ファンからは甲高い動作音がするうえに、バッテリーの消費ペースも顕著に速まる。

さまざまな冷却デバイスを組み合わせた冷却システム「ICE 6.0」は、CPU温度を最大で16℃下げることができるというもの

さまざまな冷却デバイスを組み合わせた冷却システム「ICE 6.0」は、CPU温度を最大で16℃下げることができるというもの

内蔵ファンは最高20,000rpmで回転する。動作音は甲高いが、ユーザー側で動作をコントロールできる

内蔵ファンは最高20,000rpmで回転する。動作音は甲高いが、ユーザー側で動作をコントロールできる

こちらはAnTuTuベンチマークを実行中のCPU温度の推移グラフ。左が本機、右が「Galaxy S21」のもの。本機は、最大絵プラス7℃の上昇で、Galaxy S21はプラス9.9℃。高い排熱効果がうかがえる

こちらはAnTuTuベンチマークを実行中のCPU温度の推移グラフ。左が本機、右が「Galaxy S21」のもの。本機は、最大絵プラス7℃の上昇で、Galaxy S21はプラス9.9℃。高い排熱効果がうかがえる

いっぽう、注目のディスプレイ165Hz駆動は、現時点では対応するアプリが少なく、国内のメジャーなタイトルは不在で、「PUBG(PlayerUnknown's Battleground)」、「Fortnite」などの著名なFPSが含まれていない点は少々残念だ。ただし、アクション性はあまり関係なさそうなカジュアルゲーム「AngryBird」でも165Hz駆動のなめらかさは実感できる。加えて、高いタッチサンプリングレートを実装するため、タッチ操作における細かなフリック判定はしっかりと拾ってくれた。FPSだけでなく、繊細な操作を求められるさまざまなゲームでキレのよい操作を実感できるだろう。

165Hzに対応するゲームタイトルの一覧。FPSやレースゲームなどアクション性の高いタイトルが中心だが、カジュアルゲームにも対応するものがある

165Hzに対応するゲームタイトルの一覧。FPSやレースゲームなどアクション性の高いタイトルが中心だが、カジュアルゲームにも対応するものがある

ゲーム最適化機能「GameSpace」では、画面のようなオーバーレイ表示で随時設定を変更可能

ゲーム最適化機能「GameSpace」では、画面のようなオーバーレイ表示で随時設定を変更可能

「GameSpace」には、スマート調節、GPU高速化、CPUターボ、スーパーパフォーマンスという4種類の動作モードが用意される

「GameSpace」には、スマート調節、GPU高速化、CPUターボ、スーパーパフォーマンスという4種類の動作モードが用意される

「GameSpace」の機能のひとつ「ハンティングモード」では、銃や弓の照準をオーバーレイ表示できる。照準はサイズやデザイン、色などを細かくカスタマイズできる

「GameSpace」の機能のひとつ「ハンティングモード」では、銃や弓の照準をオーバーレイ表示できる。照準はサイズやデザイン、色などを細かくカスタマイズできる

フレームレートのオーバーレイ表示も可能。使っているアプリのフレームレートを確認しながら、最適な設定を選ぶことができる

フレームレートのオーバーレイ表示も可能。使っているアプリのフレームレートを確認しながら、最適な設定を選ぶことができる

バッテリーを迂回してUSBポートに接続した外部電源を直接給電する「充電分離」機能を搭載。イベントなどで行われる超長時間プレイでもバッテリーの劣化を気にせず安心して使える

バッテリーを迂回してUSBポートに接続した外部電源を直接給電する「充電分離」機能を搭載。イベントなどで行われる超長時間プレイでもバッテリーの劣化を気にせず安心して使える

徹底された日本語化。サポート体制や販路拡大で、購入の敷居も大幅に下がった

前モデル「RedMagic 5」は、システムやプリインストールアプリの日本語化が不徹底だった。しかし、本機は日本のITベンダー「NLNテクノロジー」が日本語化を担当しており、システムはもちろん、プリインストールアプリやゲーム専用モード「GameSpace」まで、徹底した日本語化が実現している。なお、初期不良の受付や操作方法のサポートもNLNテクノロジーが担当する。また、前モデル「RedMagic 5」では、決済にクレジットカードまたはPayPalを使ったメーカー直販のみの販売だったが、本機は、Amazon.co.jpや楽天市場での取り扱いも予定されている。なお、いずれの販路も分割払いには対応していない。

左はカメラ設定の下層部分。右はカメラアプリのアイコン一覧。不自然な日本語も見られるが、日本語化は徹底されている

左はカメラ設定の下層部分。右はカメラアプリのアイコン一覧。不自然な日本語も見られるが、日本語化は徹底されている

5,050mAhのバッテリーを搭載。電池持ちは設定次第

本機は5,050mAhのバッテリーを備える。電池持ちに関するスペックは公表されていないが、本機をしばらく使ってみた印象として、電池持ちは設定次第で大きく変わるという印象だ。ファンを常時回転させ、画面が165Hz駆動の高負荷なゲームをプレイするなら3〜4時間でバッテリーを使い切る 。いっぽう、ファンを使わずバッテリーの節約を心がけ、負荷の軽いゲームを軽くプレーするなら3日程度のバッテリー持ちも望める。充電機能だが、同梱のACアダプターで30Wの急速充電が可能。約65分でフル充電が行える。また、オプションとして66Wの急速充電に対応する専用ACアダプターも用意されている。

30W対応のACアダプターを同梱。約65分でフル充電が行える

30W対応のACアダプターを同梱。約65分でフル充電が行える

トリプルカメラを搭載。クセの少ない画質だが、超広角カメラの切り替えがわかりにくい

本機のメインカメラは約6,400万画素の標準カメラ、約800万画素の超広角カメラ、約200万画素の深度センサーという組み合わせのトリプルカメラだ。なお、フロントカメラは約800万画素となっている。

メインカメラは、標準カメラと超広角カメラ、深度センサーという組み合わせ。この価格帯としてはシンプルな構成だ

メインカメラは、標準カメラと超広角カメラ、深度センサーという組み合わせ。この価格帯としてはシンプルな構成だ

以下に本機のメインカメラを使って撮影した静止画の作例を掲載する。いずれも初期設定のままカメラ任せのAIオートモードを使用している。

標準カメ
鳥居から神社を望む構図。木々の葉の色をさほど強調しておらず、肉眼の印象に近いあっさりとした画質だ

鳥居から神社を望む構図。木々の葉の色をさほど強調しておらず、肉眼の印象に近いあっさりとした画質だ

ラで撮影

超広角カメラで撮影

上と同じ場所で、超広角カメラに切り替えて撮影。色調の変化は抑えられており、こちらもあっさりとした画質だ。HDRが動作しているのだがハイライトの飽和が多めで、明暗差にはあまり強くないようだ

上と同じ場所で、超広角カメラに切り替えて撮影。色調の変化は抑えられており、こちらもあっさりとした画質だ。HDRが動作しているのだがハイライトの飽和が多めで、明暗差にはあまり強くないようだ

標準カメラで撮影

夜のビル街を撮影。ディテールも残っておりノイズも少ない。むやみに明るさを上げることもなく、全体的にはおとなしい画質だ

夜のビル街を撮影。ディテールも残っておりノイズも少ない。むやみに明るさを上げることもなく、全体的にはおとなしい画質だ

ゲーミングスマートフォンの本機で、カメラ性能を重視している人はあまり多くないだろうが、本機に搭載されるカメラの画質は素直であっさりとした色合いが印象的。特別にキレイであるとか肉眼以上にキラキラした撮影ができるわけではないが、暗所でも手ぶれやノイズが少ないため、失敗は少なく、使い勝手はよい。なお、カメラアプリの日本語化も徹底されているが、1点、超広角カメラへの切り替えはマニュアルモード から行わなくてはいけない点は前モデルと変わらずわかりにくかった。

現状最高峰のゲーミングスマホ。大きく値上がりしたものの、トータルで考えればリーズナブルな価格

近ごろのハイエンド向けスマートフォンの多くが、ゲーム向けの機能をセールスポイントにしている。しかし、本機は、高い冷却性能がもたらす長時間の安定したゲームプレイが行えるほか、ゲームに最適化された機能が豊富に用意されており、汎用のハイエンドモデルとはゲームプレイに対する考え方が根本的に異なる。現状、国内で入手できるゲーミングスマホとしては、最速の処理性能と最高レベルの冷却性能を持っており、ゲームプレイにこだわるのであれば、本機を選ぶ理由は多い。

最後に価格だが、「RedMagic 6」は103,385円、「RedMagic 6 Pro」が114,885円(いずれも税込)で、6万円台で購入できた前モデルと比較するとかなり値上がりしている。しかし、基本性能の向上とともに、サポート体制の構築や日本語対応の強化など、前モデルの課題を解決し、より多くのユーザーが安心して買えることを考えれば、この値上げもある程度理解できる。「RedMagic 6」と16GBメモリーを搭載する「RedMagic 6 Pro」の価格差は、わずか11,500円だ。「RedMagic 6 Pro」のスペックを考えれば破格の安さと言える。

ライバルに勝つために必要な、最高の処理性能やグラフィック性能をなるべく安く入手したいのであれば、現時点において、本機はライバルが太刀打ちできない高コスパモデルとなるだろう。

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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