レビュー
やっぱりカメラは魅力的

約5万円強でコレは買い!? Google「Pixel 5a(5G)」レビュー

Googleのスマートフォン「Pixel」シリーズの最新モデルとして2021年8月26日に発売された「Pixel 5a(5G)」。実売価格51,700円(Google StoreでのSIMフリーモデルの販売価格。ソフトバンク版は64,800円。いずれも税込)というミドルクラスの価格ながらも、同社のAIを活用したカメラ機能に定評があるフラッグシップモデル「Pixel 5」と同等のカメラを備えており、注目のスマートフォンです。この「Pixel 5a(5G)」を試用する機会を得たので、そのレビューをお届けします。

「Pixel 5a(5G)」をレビュー

「Pixel 5a(5G)」をレビュー

基本スペックなどを「Pixel 4a(5G)」「Pixel 5」と比較

「Pixel 5a(5G)」は、2020年10月に発売された「Pixel 4a(5G)」の後継機となるモデルです。しかし、同時期に発売されたフラッグシップモデル「Pixel 5」と比べても、カメラ機能は同等であり、基本スペックも大きく劣る、というわけではありません。

以下の表は、「Pixel 5a(5G)」「Pixel 4a(5G)」「Pixel 5」の主なスペックを比較したものになります。

「Pixel 5a(5G)」と「Pixel 4a(5G)」の違いについては、CPUやメモリーなどの基本スペックは同じながらも、「Pixel 5a(5G)」のほうが、バッテリー容量、IP67等級の防水・防塵ボディ、画面サイズなどが「Pixel 4a(5G)」より上回っており、メジャーアップグレードというほどではないものの、順当に進化したと言える内容です。にも関わらず、直販価格は9,800円ほど下がっているため、「Pixel 5a(5G)」のほうが圧倒的にお得と言えるでしょう。気になるのは、端末のサイズと重量が大きくなったことと、Googleフォトの無制限アップロードに対応しなくなった点です。

では、現在のフラッグシップモデルである「Pixel 5」と比べてはどうでしょうか。「Pixel 5」が「Pixel 5a(5G)」より優秀な点は、メモリー、ディスプレイのリフレッシュレート、ワイヤレス充電、防水・防塵ボディの等級、Googleフォトの無制限アップデートといったところです。さすがは、フラッグシップモデルということもあり、「Pixel 5」のほうがフラッグシップモデルにふさわしい機能を備えているといった感じです。また、「Pixel 5」のほうが「Pixel 5a(5G)」よりも小型、軽量という点もアドバンテージです。

ただし、バッテリー容量、イヤホンジャックの有無という2点に関しては「Pixel 5a(5G)」に軍配が上がります。

主なスペックだけで比較すると、「Pixel 5a(5G)」は従来機「Pixel 4a(5G)」から若干ではあるものの進化を遂げており、それでいて直販価格が9,800円も下がっているので、今買うのであれば「Pixel 5a(5G)」の1択になるでしょう。Googleフォトへの無制限アップロードには対応していませんが、これに関しては「Amazon Photos」など別のサービスを代わりに利用することである程度はカバーできるのではないでしょうか。

「Pixel 5a(5G)」と「Pixel 5」に関しては、なかなか難しい選択になりそうです。より高いスペックや機能を求めるのであれば、「Pixel 5」が第1候補になるでしょうが、23,100円の価格差があるほどの差異かと言われれば、そこまででもないかと思います。反対に、90Hzのリフレッシュレートやワイヤレス充電といった要素に魅力を感じなければ、「Pixel 5a(5G)」でも十分なのではないでしょうか。

「Pixel 5a(5G)」の外観をチェック

ここからは「Pixel 5a(5G)」を実際に使ってみたレビューをお送りします。まずは、外観、そしてディスプレイからレビューしましょう。

本体は、背面に「Pixel 5」と同じメタル製のユニボディを採用しており、手に吸い付くようなやさしい手触り。6.34インチという少し大きめのディスプレイを搭載していますが、幅が広くないため、大人の男性の手なら片手でも持ちやすくなっています。

背面はシンプルでスッキリとした印象

背面はシンプルでスッキリとした印象

有機ELディスプレイは6.34インチと大きいですが、本体の大きさは片手でも持ちやすいサイズ

有機ELディスプレイは6.34インチと大きいですが、本体の大きさは片手でも持ちやすいサイズ

背面に設置された指紋認証センサーも、手で握る際に人差し指で押しやすい位置にあります。ただし、顔認証には非対応のため、本体を顔に向けるだけで端末をアンロックすることはできません。ミドルクラスのスマートフォンでも顔認証に対応している端末が多い中、ここは対応してほしかったところです。

生体認証は背面の指紋認証のみの対応で、顔認証は対応せず

生体認証は背面の指紋認証のみの対応で、顔認証は対応せず

本体のカラーは「Mostly Black」の1色のみ。ちょっと寂しい気もしますが、Googleは「Black Moss」「Maybe Moon」「Likely Lime」「Partially Pink」という4色の専用ケースを用意しており、ケースで個性を表現できるようになっています。「Black Moss」は、シンプルな黒色ですが、「Maybe Moon」「Likely Lime」「Partially Pink」はそれぞれがカラフルながらも淡い落ち着いた色で、加えて電源ボタンと「G」(ロゴ)だけが蛍光色になっていることで、オシャレな雰囲気をまとっています。

「Mostly Black」の1色に対してケースは4種類。右の3つ(「Likely Lime」「Maybe Moon」「Partially Pink」)がカラフルでさわやかな雰囲気

「Mostly Black」の1色に対してケースは4種類。右の3つ(「Likely Lime」「Maybe Moon」「Partially Pink」)がカラフルでさわやかな雰囲気

6.34インチのフルHD+(2400×1080)有機ELディスプレイは、大きくて見やすく、HDRにも対応しているため、映画やドラマなど映像コンテンツを見るのにはピッタリ。パンチホール型のフロントカメラが画面左上(縦向き時)に設置されていますが、映像を見る際は左右の黒い帯に隠れるので、気になることはありませんでした。

映像視聴には申し分ないスペックを備える「Pixel 5a(5G)」の有機ELディスプレイ

映像視聴には申し分ないスペックを備える「Pixel 5a(5G)」の有機ELディスプレイ

最近はミドルクラスの端末でも90Hz駆動以上の高速リフレッシュレートに対応するスマートフォンが多く発売されていますが、「Pixel 5a(5G)」は最大60Hz駆動となっています。これまで90Hz駆動以上のスマートフォンを使ったことがない人はあまり気にならないと思いますが、使ったことがある人は動作に違和感があるかもしれません。また、ゲームの中でも「PUBG Mobile」など90FPS以上で動作するゲームを遊ぶ人も、60Hz駆動の「Pixel 5a(5G)」だと物足りないでしょう。

ゲームなどをさほどプレイしない人は、正直なところ60Hz駆動でも十分満足できるはずです。もちろん、画面を素早くスクロールするときは、90Hz駆動のほうが明らかに残像感も少なくスムーズに動作しますが、気にならないと言えば気にならない、というくらいの差です。

フラッグシップモデルと同等の高性能カメラ

次は「Pixel 5a(5G)」のカメラをチェックしましょう。本機のカメラはフラッグシップモデルの「Pixel 5」とまったく同じスペックで、利用できる撮影モードもまったく同じです。つまり、「Pixel 5」より23,100円も安いのに、カメラ性能は同じということで相当お得感があります。

同社のAI技術を活用した「Pixel」シリーズのカメラは、シリーズを重ねるごとに洗練さが増し、「Pixel」と言えばカメラと評されるほど。最新の「Pixel 5a(5G)」は、1220万画素(デュアルピクセル)/F1.7の標準カメラに、1600万画素/F2.2の超広角カメラのデュアルカメラになっており、AIを活用したソフトウェア処理により、非常に質の高い写真が誰でも撮影できるカメラです。

メインカメラの作例。露出の調整がすぐれるうえに、自然な色が細部まで表現されている

メインカメラの作例。露出の調整がすぐれるうえに、自然な色が細部まで表現されている

超広角カメラも細かなディテールをしっかりとらえた1枚が撮影可能。HDRの処理も優秀だ

超広角カメラも細かなディテールをしっかりとらえた1枚が撮影可能。HDRの処理も優秀だ

撮影モードは、「ポートレートモード」、撮影後に光の当たり方を調節できる「ポートレートライト」、夜間撮影用の「夜景モード」、望遠カメラなしでも画質劣化の少ない「AI超解像ズーム」(最大7倍)、星空撮影用の「天体撮影モード」(三脚必須)、前後1.5秒ずつの画像を自動で撮影してベストショットを選べる「トップショット」などとなっています。

「天体撮影モード」こそ、なかなか利用する機会は少ないですが、そのほかの撮影モードは、どれも日常のシーンで使える実用的なものばかりです。おなじみの「ポートレートモード」は、背景をぼかすことで人物などの写真がより印象的になりますし、そこに「ポートレートライト」で光の当たり具合を調節すると、顔がアンダー気味でも明るくできてしまいます。

「ポートレートモード」は人物以外でも利用可能。撮影後にボケの強弱や、「ポートレートライト」で光の当たり方まで調節できます

「ポートレートモード」は人物以外でも利用可能。撮影後にボケの強弱や、「ポートレートライト」で光の当たり方まで調節できます

「夜景モード」は大都会のイルミネーションや、キャンプの夜などで、夜景を明るくキレイに撮りたい際に活躍。「トップショット」は、表情を逃したくない子どもの写真などで便利な撮影モードです。

「夜景モード」の作例。手ブレやノイズを抑えつつ、細部まで明るい写真が撮れる

「夜景モード」の作例。手ブレやノイズを抑えつつ、細部まで明るい写真が撮れる

筆者は、長らく「Pixel」シリーズを愛用しているのですが、「天体撮影モード」以外の撮影モードを使う頻度は非常に高いです。ものすごい機能だけど使う場面が……ということがなく、どれも日常シーンで活躍してくれるものばかり。価格が倍以上のハイエンドモデルに匹敵する、むしろ上回るくらいのカメラ性能だと感じます。

ミドルクラスで十分な基本スペック。万人受けのスマホ

最後は、「Pixel 5a(5G)」の基本スペックについて解説しましょう。冒頭のシリーズ比較でも言及しましたが、「Pixel 5a(5G)」はCPUに「Pixel 5」と同じ「Snapdragon 765G」を搭載します。メモリーは6GBで、ストレージ容量が128GBです。ストレージ容量を拡張できるmicroSDカードには対応していません。

「Snapdragon 765G」は、昨年から今年にかけて発売されたミドルクラスのスマートフォンで採用されたもので、最新バージョンというわけではありません。約5万円のスマートフォンとしては標準的な処理性能と言えるでしょう。

ベンチマークアプリ「Antutu Benchmark」でテストしたところ、結果は334757でした。アプリなど基本的な操作から3Dゲームまで問題なく動作しますが、ゲームに関しては、グラフィックの最高設定で3Dゲームを遊ぶのは厳しいものがあります。

「Antutu Benchmark」のテスト結果。特にCPUとGPUの項目で高いスコアをマーク

「Antutu Benchmark」のテスト結果。特にCPUとGPUの項目で高いスコアをマーク

「Pixel 5a(5G)」の基本スペックで注目なのがバッテリー容量です。従来機「Pixel 4a(5G)」から飛躍的にアップした4680mAhのバッテリーを搭載。「Pixel」シリーズは、バッテリー容量の少なさが以前から指摘されていたため、これはうれしい進化点です。

通信面では、NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの5Gと4G LTEに対応。対応周波数帯の詳細は以下の通りです。5GはSub6のみの提供となっており、ミリ波には対応していません。

5G(Sub-6):n1//n3/n5/n7/n8/n28/n40/n77/n78
4G LTE:1/2/3/4/5/7/8/12/13/14/17/18/19/20/25/26/28/29/30/32/38/39/40/41/42/46/48/66/71
3G(W-CDMA):1/2/4/5/6/8/19
GSM:850/900/1800/1900MHz

このほかにも、電話に出る前に相手の名前や用件を確認できる「通話スクリーニング」や、自動車で事故にあった際に自動で緊急サービスに発信して位置情報を共有してくれる「自動車事故検出」など、AIを活用したGoogleらしい機能が、ほかの「Pixel」シリーズと同様に利用できます。

実売価格51,700円という価格ながらも、ハイエンドクラスのカメラ、6.34インチの有機ELディスプレイ、必要十分な基本スペックを備えており、防水ボディや5G対応など使い勝手の高さも非常に優秀。ミドルクラスとしてかなりコストパフォーマンスにすぐれるモデルです。素のAndroidを使いたい、という人も移行しやすい機種なのではないでしょうか。

水川悠士(編集部)

水川悠士(編集部)

最新ガジェットとゲームに目がない雑食系ライター。最近メタボ気味になってきたので健康管理グッズにも興味あり。休日はゲームをしたり映画を見たりしています。

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