レビュー

ガーミンの全部入りフルスペックスマートウォッチ「fenix 7」レビュー

GPS機器を手がけるガーミンが展開するスマートウォッチは、カジュアルからプロ仕様までさまざまなモデルがラインアップされていますが、その中でもフラッグシップモデルに当たるのが「fenix」シリーズです。

最新モデルに当たる「fenix 7」は、7世代目になり、デザイン、スポーツやウェルネスなどのトラッキング機能、バッテリー性能など、スマートウォッチを構成するすべての要素がパワフルに進化しており、あらゆるシーンで活躍できるスマートウォッチになっています。

フルスペックのスマートウォッチ「fenix 7」(画像は「fenix 7 Sapphire Dual Power」)

フルスペックのスマートウォッチ「fenix 7」(画像は「fenix 7 Sapphire Dual Power」)

「fenix 7」には、ケースや素材の異なる「fenix 7S」「fenix 7」「fenix 7X」という3つのモデルが用意されており、それぞれのモデルでも通常充電のみ対応やソーラー充電対応など、機能により細かくラインアップが分かれています。ただ、最も安いモデルでも93,500円(税込)〜と、一般的なスマートウォッチと比較すると非常に高価であり、それなりに下調べを行わないと購入になかなか踏み切れないのが実情でしょう。

そこで今回は、ランニングや自転車などのスポーツを長年たしなみ、トライアスロン大会にもチャレンジする筆者が、「fenix 7」シリーズからソーラー充電対応の「fenix 7 Sapphire Dual Power」を実際に試し、機能性や使い勝手をレビュー。お買い物の参考になれば幸いです。

堅牢かつスタイリッシュに。使いやすさも向上!

ビジネスシーンで使用しても違和感のない高級感のあるデザインでありながら、極寒・酷暑・高地などに対応する耐久性を持ち合わせたスマートウォッチ「fenix 7」シリーズ。デザイン性の高さと、アメリカ国防総省が定めた調達基準「ミルスペック」に準拠したタフな性能が、外観の特徴です。

「fenix 7 Sapphire Dual Power」は、一般的なスマートウォッチとは少し異なる上品な雰囲気

「fenix 7 Sapphire Dual Power」は、一般的なスマートウォッチとは少し異なる上品な雰囲気

ディスプレイは1.3インチの半透過メモリインピクセル液晶を採用しており、常時表示でも高い省電力性を確保。液晶ではあるものの視認性は悪くなく、明るい太陽の下でも情報がクリアに表示されます。

ケースは、ステンレスを使用した「シルバー」「チタン」に加えて、ダイヤモンドライクカーボンを使用した「DLCチタン」がラインナップされていますが、今回は高い硬度と低摩擦性を備える「DLCチタンモデル」を試しました。

「fenix 7 Sapphire Dual Power」のケースにはサファイアガラスが採用されています。チタン製のベゼルと組み合わせることで、高い耐久性に加えて約73gという軽さを実現

「fenix 7 Sapphire Dual Power」のケースにはサファイアガラスが採用されています。チタン製のベゼルと組み合わせることで、高い耐久性に加えて約73gという軽さを実現

ケース背面に搭載される光学式心拍センサーで24時間、心拍数をモニタリング可能。心拍数センサーは「fenix 6」の4つから6つへと増え、かつ、センサー部分を少し盛り上げることで肌と密着しやすくなっています

ケース背面に搭載される光学式心拍センサーで24時間、心拍数をモニタリング可能。心拍数センサーは「fenix 6」の4つから6つへと増え、かつ、センサー部分を少し盛り上げることで肌と密着しやすくなっています

「fenix 7 Sapphire Dual Power」には、シリコン製バンドのほかに、チタン製バンドが付属します。バンドはレバー操作で簡単に着脱できるので、スポーツシーンでは軽量で快適なシリコンバンドを使い、仕事中はスーツにも合うチタン製バンドでストレスレベルなどの健康チェックを行う、といった使い分けもスムーズです。

シリコン製バンドからチタン製バンドへの切り替えもレバー操作で楽チン。チタン製バンドは、さながら高級腕時計のようなたたずまいです

シリコン製バンドからチタン製バンドへの切り替えもレバー操作で楽チン。チタン製バンドは、さながら高級腕時計のようなたたずまいです

「fenix 7」の外観で大きな進化と言えるのが、ディスプレイがタッチ操作に対応したことです。これまで「fenix」シリーズはさまざまな状況下や、グローブ着用時などでも確実に操作できるように物理ボタンのみの操作系だったのですが、ここに来て大きな方針転換です。

「fenix 7」からはタッチ操作ができるようになりました。レスポンスは上々で、ストレスフリー。ボタン操作と併用できる点がいいですね

「fenix 7」からはタッチ操作ができるようになりました。レスポンスは上々で、ストレスフリー。ボタン操作と併用できる点がいいですね

やはり普段から使用しているスマートフォンのタッチ操作に慣れているせいか、スマートウォッチを操作するときもついつい画面を触ってしまいがちです。「fenix 7」シリーズは、タッチ操作ができるようになったことで、より操作が行いやすくなったと感じます。スポーツシーンでは誤操作が少ないボタン入力が使いやすいのですが、普段使いの場面では慣れているタッチ操作がやっぱり便利です。

いざという時にも安心! 最大4日間分チャージできるソーラー充電

ガーミンのスマートウォッチの特徴のひとつと言えるのが、長いバッテリー駆動時間です。特に、製品名の後ろに「Dual Power」とついているモデルは、ソーラー充電に対応しており、通常充電のみの場合よりもバッテリー駆動時間が長くなります。

今回レビューを行った「fenix 7 Sapphire Dual Power」についても、ソーラー充電に対応しています。公称のバッテリー駆動時間は、もっとも多くの人が使用する一般的な「スマートウォッチモード」(光学式心拍計を常時オン/GPSを常時オフ)で18日+4日間の稼働が可能。「18日」は通常充電の分で「+ 4日間」というのがソーラー充電分です。通常充電分を使い果たす前に、ソーラー充電を行うと合計22日間駆動できる、というイメージです。

サファイアガラスとシースルーソーラーパネルをディスプレイの上部に搭載することで、ソーラー充電効率が前シリーズの「fenix 6」と比較して2倍に向上したとのこと

サファイアガラスとシースルーソーラーパネルをディスプレイの上部に搭載することで、ソーラー充電効率が前シリーズの「fenix 6」と比較して2倍に向上したとのこと

実際にテストしてみましたが、「冬の太陽光、窓際、3時間ほど」の環境だと約3%のチャージ量でした。公称値通りに100%で18日稼働すると考えると、3%だと単純計算で約12時間の稼働に相当します。1日のほとんどを外で過ごすような利用方法であれば、もう少し駆動時間は延びそうです。

バッテリー駆動時間を伸ばすソーラー充電のレベルはディスプレイで確認が可能です

バッテリー駆動時間を伸ばすソーラー充電のレベルはディスプレイで確認が可能です

バッテリーの消費具合についても調べてみました。GPSと心拍数測定をオンにして、約1時間のランニングを行ったところ、バッテリー使用量は5%ほど。ソーラー充電を併用すれば、いろいろなアクティビティを楽しんでも、1日中、充電については気にしなくていいレベルだと思います。

「あとどれくらい走れるか」がわかるスタミナモニタリング機能

「fenix 7」シリーズに新しく搭載された機能として面白いのが、リアルタイムのスタミナモニタリング機能です。これは、ランと自転車のアクティビティ中に残りの体力を算出してくれるというもの。実際にランニングでテストしてみました。

ランニング開始時は、ほぼ満タンの「スタミナ99%」からスタート

ランニング開始時は、ほぼ満タンの「スタミナ99%」からスタート

1時間約10qのランニングを行った結果、スタミナは77%に減少

1時間約10qのランニングを行った結果、スタミナは77%に減少

1時間で22%減なので、今回のペースだと後3時間ちょっと走り続けることができるという目安になります。このスタミナ数値は心拍数によって変動するため、走行ペースを落とせば距離はもっと伸ばせるはず。目標の距離を走る時などのペース配分に使えますし、初心者ランナーがフルマラソンを走る時にもありがたい機能でしょう。

位置計測のスピードや、精度の高さに定評のあるガーミンのフラッグシップモデルということで、ランニング時の距離やペースなどのログは非常に正確です。このあたりの信頼性は、これまでのフラッグシップモデルと同様に変わらず高いと感じます。

特に、本機はGPSに加えて、GLONASS、Galileo、QZSS(みちびき)の衛星測位システムに対応しています。さらに2周波数帯の受信に加えて、3軸コンパス、ジャイロスコープ、気圧高度計用センサーを内蔵しており、これらを活用して非常に高いレベルで位置情報の収集が可能。ビルの谷間や山間部でも正確さを失いません。

ランニング時の走行データ。高層ビルが建ち並ぶ都市部でも精度の高い位置情報を収集できました

ランニング時の走行データ。高層ビルが建ち並ぶ都市部でも精度の高い位置情報を収集できました

本機には、"トレーニングしっぱなし"ではなく、リカバリーについても指標を示してくれる機能が搭載されています。この機能を使えば、完全に回復するまでの時間が表示されるので、オーバートレーニングを防ぎつつ、リフレッシュした状態でトレーニングが可能。これは毎日しっかりと練習を行う、中上級者にうれしい機能でしょう。

トレーニング後のリカバリーに必要な時間を表示

トレーニング後のリカバリーに必要な時間を表示

リカバリーの観点では、従来から搭載されているボディバッテリー機能も活用できます。先に紹介したスタミナモニタリングに近いものですが、これはトレーニング中ではなく、トレーニングも含めた活動によって減少したエネルギー残量を表示する機能です。

心拍数、ストレスレベル、睡眠、そして毎日の活動レベルなどを分析し、身体的エネルギーの残量を測定。5〜100の数値で表示します。1日活動していくと数値が低くなり、睡眠で数値がその数値が100近くまで回復するのが一般的ですが、睡眠の質が悪かったり、睡眠時間が短かったりするとそこまで数値が回復しません。自分のコンディションを客観的に把握するにはいい機能だと感じました。

身体的エネルギーの残量を表示してくれるボディバッテリー

身体的エネルギーの残量を表示してくれるボディバッテリー

まとめ

「fenix 7」シリーズには、ここまでレビューした以外にも、血中酸素トラッキング、ストレススコア、睡眠トラッキング、SuiCaによるキャッシュレス決済などを搭載し、2,200以上のスキーマップ、42,000以上のゴルフマップ、海外の大陸地図など無料で利用できる地図機能も収録されています。正直なところ機能が盛りだくさんすぎて、2週間ほどのテストでは使いきれないところもたくさんありました。

ソーラー充電に対応するモデルとしないモデルの違いはあれど、今回レビューした「fenix 7 Sapphire Dual Power」を含め、「fenix 7」シリーズは、ガーミンのスマートウォッチに搭載されている機能をほぼすべて盛り込んだうえに、ガシガシ使って問題のない高耐久性を備えるなど、仕事&スポーツに違和感なく使っていけます。ほかの一般的なスマートウォッチと比べると価格は高めに感じるかもしれませんが、"機能全部のせ"なので、予算的に問題がなければ選んで間違いのないスマートウォッチです。

今 雄飛

今 雄飛

ミラソル デポルテ代表。自転車、トライアスロン、アウトドア関連のライターとしても活動中。趣味はロングディスタンスのトライアスロン。

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