価格.comのウェアラブル端末・スマートウォッチカテゴリーにおいて、ランキングトップ10内を長期間維持するなど、ユーザーから高い支持を得たフィットネスバンド「HUAWEI Band 6」の後継機となる「HUAWEI Band 7」が発売されました。
1万円を切るエントリークラスの製品ながらも、高い機能性が人気のひとつですが、「HUAWEI Band 7」もしっかりと継承しており、7,722円(税込。2022年6月10日時点の価格.com最安価格)という価格に多くの機能を盛り込んだ高コスパモデルになっています。
コスパ優秀フィットネスバンド「HUAWEI Band 7」をレビュー
本機の特徴は、高い機能性に長時間駆動のバッテリーを搭載しながらも、着けていることを感じさせない装着性の高さです。本体サイズは、約44.35(縦)×26(横)mmと、従来機「HUAWEI Band 6」よりもわずかにアップしていますが、厚さを約9.99mmに抑えたことで、むしろ装着性は快適になっています。
本体の重量は約16gとかなり軽量。ベルトを入れても約28g(実測値)なので、1日中着けていても、時計を装着している違和感もほとんどなく、ストレスフリーな着け心地です
薄いボディにボタンがケース右側にひとつのみと、デザインは非常にシンプル。基本的な操作はタッチ操作対応のディスプレイで行います
シリコンベルトはさらさらとした手触りで、ソフトは感触。汗をかいてもベタつかず、プールで泳いでもズレることはありませんでした
ケースの背面には高精度な「HUAWEI TruSeen 4.0 心拍数モニタリング」技術を備える心拍センサーを搭載。心拍数や血中酸素濃度を24時間モニタリングし、もしこれらの数値が一定のレベルを超えた時などには本体が振動してアラートを表示します
この高性能な心拍センサーにより、ライフログ以外にも睡眠モニタリングやストレスモニタリング、血中酸素の常時測定、月経周期トラッキングといった多彩な健康管理機能にも対応
健康管理機能に加えて、運動時のさまざまなデータをトラッキングする「ワークアウトモード」も充実。専用のアルゴリズムを用いてデータを計測する「プロスポーツモード」はランニング、自転車など11種類、これに加えて簡易的なデータを計測する「カスタムワークアウトモード」は85種類をサポート。
「ランニングモード」では、運動時の心拍数やケイデンスなどを記録でき、運動後には最大酸素摂取量(VO2MAX)、回復時間などもチェック可能です
充電は、マグネットで端子が本体に引っ付くタイプの充電クレードル付きUSBケーブルを用い、約5分の充電で最大2時間使用できる急速充電に対応
バッテリー駆動時間は、小型ボディでありながら、最大で約14日間のロングバッテリーになっています。丸1日使用して、途中60分のランニングを行ったところ、バッテリーは約約8〜9%減少。実際に使ってみても、バッテリー駆動時間はおおむねカタログどおりでした。
「HUAWEI Band 7」を2週間ほど使用してみましたが、ライフログや健康管理機能、「ワークアウトモード」が充実している以外にも、特に、「Healthy Living」という機能が気に入りました。
この機能は、これまでファーウェイのスマートウォッチの中でも、どちらかと言うと高価な部類に入る一部のモデルでのみ利用できた機能ですが、「HUAWEI Band 7」でも利用できるようになりました。
利用開始時に、たとえば、睡眠改善を目的とするプランを選ぶと、その目的を達成するためのタスクが組まれて、このタスクをクリアすることで生活習慣を改善し、自然に健康的な生活が送れるというものです。
タスクをやりきった時の達成感に加えて、タスクをクリアしていくことで、自分が健康的になっていくのが楽しいですし、目的達成のために足りていなかったことなども見えてくるので、健康習慣を身につけたい人にはピッタリです。
「Healthy Living」では、「起床」「呼吸」「アクティビティ」「歩数」「睡眠」のタスクが並び、それぞれの達成度も表示されます
睡眠モニタリングは、睡眠時間、深い睡眠、浅い睡眠、レム睡眠に加えて、その日の睡眠スコアを示してくれます。エントリークラスのフィットネスバンドとしては、計測できるデータが豊富です
「HUAWEI Band 7」の「ワークアウトモード」を、ランニングとスイミングでテストしてみました。時計自体にGPSが内蔵されていないため、屋外のランニングやサイクリングなどを計測する場合は、「HUAWEI Band 7」と連携させたスマートフォンを身に着けておかないといけません。心拍数は本体の心拍数センサーで、移動距離やペースなどはスマートフォンと計測するタイプ。ランニング時の移動距離やペースなどは、あくまでも体感的なものになりますが、精度は高いと感じました。
「ワークアウトモード」は本体からメニューを選んで利用可能
ランニングについては、走り終わった後に、心拍数やペースなどのデータから総合的に計測したランニング能力指数を表示。継続的なトレーニングで数値アップを目指すなど、ランニングのモチベーションを保ち続けるのに有効だと思います
スマートフォンのGPSを使わずに、内蔵の加速度センサーだけでできる種目、プールスイミングも試してみました。あらかじめプールの大きさを設定しておけば、ターンを行うごとに泳いだ距離をカウント。心拍数はウォッチ本体で計測できるため、そこから計算された消費カロリーも表示されます。
この手のスマートウォッチでは、このプールスイムの計測があまり正確ではないものもありますが、「HUAWEI Band 7」の数値は非常に正確。5ATM防水ボディになっているため、故障の心配なくスイミングに集中できました。
プールスイミングの計測結果
「HUAWEI Band 7」は、7,000円台後半で購入できるエントリークラスに位置づけされますが、GPSを備えていないだけで、その機能性は非常に高いです。フィットネスバンドに求められる機能以上のものを備えていると思います。
気になったのは、運動中にデータを見るには、少し小さいかなと感じた有機ELディスプレイくらいです。それよりも、快適な装着性や、バッテリー駆動時間の長さといった長所が上回っています。軽い運動と健康管理、メールやSNSなどの通知があればいい、という人にはピッタリなスマートウォッチと言えるでしょう。
ミラソル デポルテ代表。自転車、トライアスロン、アウトドア関連のライターとしても活動中。趣味はロングディスタンスのトライアスロン。