「Fitbit Charge 6」は、Googleが手掛けるスマートウォッチ「Fitbit」シリーズの最新モデル。小型のバンドタイプながらも、高性能な心拍数センサーやGPSを搭載し、上位のスマートウォッチにも負けないフィットネストラッカーです。今回は、2週間ほど試した感想をお届けします。
Google「Fitbit Charge 6」をレビューします
フィットネストラッカーの走りである「Fitbit Charge」は、Fitbit製品の中でも高い評価を得ているシリーズ。最新モデル「Fitbit Charge 6」は、シリーズ史上最高とうたわれる心拍数センサーと、GoogleマップやYouTube Music(YouTube Premium契約者のみ)の操作などGoogle関連のサービスとの強固な連携機能が特徴です。
シンプルなデザインで統一された本体は、小型・軽量で着け心地が快適。タッチ操作に加えて、物理ボタンによる操作にも対応しており、操作性も優秀です。この物理ボタンなのですが、触覚フィードバックを採用しているため、押し心地が独特で気持ちいいんですよね。
ケースのサイズは40.5(幅)×40.5(奥行)×11.2(厚さ)mm。重量は37.64gです
触覚フィードバック採用の物理ボタン。一度押すと、ホーム画面に戻ります
一般的なスマートウォッチは、本体の大きさとバッテリー駆動時間が比例するのですが、この「Fitbit Charge 6」はスペックシートで最大7日間の駆動が可能。サイズに見合わないほどのロングバッテリー仕様です。
レビュー時は、テストとしてフル充電の状態から丸3日間使用しました。その間に2時間ほどGPSを駆動させたところ、バッテリー残量は37%くらいでした。GPSを使わない運動をしなければ7日間持ちそうですが、そうでなければフル充電から4〜5日が充電のタイミングになりそうです。
また、急速充電にも対応。残量50%から充電したところ、約1時間で完了しました。スペックシートでは2時間でフル充電とされているので、こちらはほぼほぼスペックどおりの速さだと思います。
「Fitbit Charge 6」は、Googleがシリーズ史上最高とうたう心拍数センサーにより、ライフログや睡眠モニタリングなどの精度が高くなったほか、より細かな分析も行えるようになりました。アクティビティーの自動計測に対応しているのもポイントです。
着用しているだけで、歩数や消費カロリーのほか、サイクリングやウォーキングなどの運動も自動で認識してデータとして保存してくれます。自転車でちょっと移動したときも、きちんと運動としてカウントしてくれるのはうれしいですね。
アプリ「Fitbit」の「今日」というタブに、その日行ったアクティビティーが集約・表示されます
自動で計測されたアクティビティーも、心拍ゾーンの割合を示してくれるなど、非常に細かくデータが取れています
こちらは睡眠モニタリングの結果。バンドタイプなので、睡眠時に着けていても違和感は少ないです
その日のエネルギー残量をスコア化して教えてくれるエナジースコア。前日の運動強度や睡眠時間などから、その日のエネルギー残量を表示。これを指標にすると、「今日は無理しないでおこう」「今日は運動しよう」など体の状態が理解できるというわけです
アプリ「Fitbit」では、その日のアクティビティーの内容や消費カロリー、移動距離などがまとまっていて、1日が振り返りやすくなっています。こういったデータはすべてを表示してしまうと見にくくなるのですが、「Fitbit」はゲージを活用するなど見せ方がうまいですね。すごく見やすいと感じました。
「Fitbit Charge 6」は、フォットネストラッカーながらもGPS+GLONASSの衛星測位システムに対応しており、たとえば、屋外ランニングをするときにスマートフォンを携帯せずとも位置情報の取得が可能です。
また、新しく「Googleマップ」に対応したことで、ウォッチ上で目的地までのナビを表示してくれます。「直進」や「左へ曲がる」という指示は、画面だけでなく振動でも通知。事前に設定しておけばウォッチだけでナビしてくれるので、スマートフォンを取り出す必要はありません。
実際に試してみたところ、ナビは曲がるポイントの手前でしっかりと通知してくれました。これも高精度なGPSのおかげでしょう。このあたりはGoogleのサービス&スマートウォッチらしく、連動性の高さを感じました。
「Googleマップ」のナビゲーションを「Fitbit Charge 6」に表示したところ
「Fitbit Charge 6」は40種類以上のワークアウトに対応しています。今回は、屋外ランニングでGPSの精度や、どのようなデータが取れるのかを検証。他社製のデバイスと一緒に使用した印象ではありますが、いつものランニングコースを走ったところ、距離や心拍数は正確でした。
ただし、ランニングのペースに関しては、いつもよりも若干速く表示しているようにも感じました。とは言っても、明らかにおかしい数値が出るわけではなく、「Fitbit Charge 6」の中では毎回同じようなペースで記録してくれるため、レースなどに出場するのでなければ十分頼りになると思います。
ランニングのデータ
不満があるとすれば、画面が小さく数値が少し見にくいところ。ここは小型のバンドタイプとのトレードオフになる点です
「Fitbit Charge 6」はバンドタイプのフィットネストラッカーですが、“シリーズ史上最高精度”とうたわれる心拍計測をベースにした睡眠モニタリング、エナジースコアに加えて、GPSを利用したワークアウトのデータもかなり正確に取れるという印象です。
さらに、GoogleマップやYouTube MusicなどGoogle系のアプリと連携できるのも特徴ですね。ただし、YouTube MusicのコントロールがYouTubeプレミアムの契約者のみというのが若干残念です。
YouTube Musicの音楽再生など、Google関連のアプリが使えるようになったのも大きなポイント
こういった機能に加えてGoogleウォレットを使った非接触型決済に対応しており、Suicaが使えるのも見逃せません。バンドタイプとしては超多機能なモデルと言えるでしょう。