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ARグラス「XREAL」でドライブインシアター気分に浸れる

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マイカーに乗ったまま、巨大なスクリーンで映画を観るドライブインシアター。いつか体験してみたいと思い続けているが、日本国内に常設された場所はなく、憧れのままかなわなそう……。でも、ARグラスがあればできるような気がする!

「XREAL Air 2 Pro」、61,800円(税込。価格.com最安価格2024年8月23日時点。以下同)、2023年11月17日発売

「XREAL Air 2 Pro」、61,800円(税込。価格.com最安価格2024年8月23日時点。以下同)、2023年11月17日発売

ARグラスってドライブインシアター的かも

ドライブインシアターとは、巨大なスクリーンに映しだされる映画を、マイカーに乗ったまま鑑賞できる野外映画館のこと。かつてアメリカやヨーロッパで大流行したが、現在その数は大幅に減少し、過去の産物になりつつある。近年のコロナ禍で、ドライブインシアターが復活したニュースも記憶に新しいが、やはり一時の暫定対策でしかなかった。

野外スクリーンに向かって車が並ぶドライブインシアターの風景

野外スクリーンに向かって車が並ぶドライブインシアターの風景

「これなら、憧れのドライブインシアター気分を味わえるかも」と手に取ったのが、現実空間に仮想ディスプレイを重ねて表示できるARグラスの「XREAL Air 2 Pro」だ。

「XREAL Air 2 Pro」は、価格.com「VRゴーグル・VRヘッドセット」カテゴリーの注目ランキングの8位(2024年8月22日時点)であり、ARグラスでは認知度の高い製品のひとつだ。対応するスマホやPC、ゲーム機を接続することで、目の前の空間に仮想ディスプレイを表示し、どこでも大画面で映像やゲームを楽しめるという未来型デバイスである。

「XREAL Air 2 Pro」は軽くてフィット感も良好

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「XREAL Air 2 Pro」について詳しく知りたい人は下の記事をチェックしてほしい。

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どこでも大画面で映画やゲームが楽しめる「XREAL Air 2 Pro」
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PCやスマホ、携帯ゲーム機などと接続することで、現実世界にデジタルコンテンツを重ねて表示するARグラスを試してみました。
2024/01/12 17:00

想定しているARグラスの使い方はとてもシンプル。駐車中の車に乗ったまま、「XREAL Air 2 Pro」に接続したスマホで「Netflix」や「Prime Video」といった映画を視聴できるアプリを再生するというもの。

VRゴーグルでもできそうだが、“車中からフロントガラス越しにスクリーンを観る”という点が、何よりも大切なので、現実世界を完全にシャットアウトするVRゴーグルではダメなのだ。VRに現実世界を投影してARと似た状態(MR)を表現できるが、目指すべきドライブインシアターとは遠のいてしまうので、ARグラスが望ましい。

現実世界にレンズの内側にある小さなモニターの映像を重ねることでAR表現ができる

現実世界にレンズの内側にある小さなモニターの映像を重ねることでAR表現ができる

ドライブインシアターを再現するうえで、音声の流し方が重要となる。一般的なドライブインシアターでは、カーステレオのラジオ周波数を合わせて、上映中の映画の音声を視聴する。だからこそ、音声はカーステレオから流さなければならない。この点は、映画を再生するスマホをBluetooth経由でカーステレオに接続できれば問題ないだろう。

ちなみに、「XREAL Air 2 Pro」のツル(耳に掛ける部分)に設置されたスピーカーは、没入感を高めるための音響システムが搭載されており、かなり立体感のある音が楽しめる。しかし今回は、カーステレオで音を流すことにこだわりたい。

耳の付近にスピーカーを内蔵。音漏れするので、外出先ではイヤホンを使用したほうがよい

耳の付近にスピーカーを内蔵。音漏れするので、外出先ではイヤホンを使用したほうがよい

「XREAL」は対応スマホが限られる

「XREAL Air 2 Pro」は、あくまでスマホやゲーム機の外部ディスプレイであり、再生機器や映像を操作するためのコンピューターは含まれていない。そのため、映像を再生するためのデバイスとの有線接続が必要となる。現状、「XREAL Air 2 Pro」に接続できるスマホ機種は限られており、「iPhone」でいえば15世代となる。「XREAL Air 2 Pro」の購入を検討している人は、自分のスマホが対応しているかのチェックが必要だ。

もし所有するスマホが「XREAL Air 2 Pro」に対応していない場合は、「XREAL」から販売されているスマホ型のAndroidデバイス(ARコンピューティングデバイスと呼ばれている)である「XREAL Beam Pro」に接続すれば、スマホ同様に、映像配信アプリを使って再生することが可能なので、検討したい。

筆者のスマホは「XREAL Air 2 Pro」に非対応だったため、「XREAL Beam Pro」に接続

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「XREAL Beam Pro 6GB+128GB」、32,980円、2024年8月6日発売

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「XREAL Beam Pro」は、スマホ型で通話機能を持たないAndroidデバイスだ。「XREAL」と有線接続することで、スマホ画面をAR空間上に表示できるなど、「XREAL」の機能をフルに使いこなすための専用端末である。Androidスマホと同様に、アプリ「Google プレイストア」を通じて、さまざまなアプリをインストール可能だ。

「XREAL Beam Pro」のカメラアプリには「空間写真」と「空間ビデオ」の項目があり、立体感を再現した3D写真や3D動画の撮影が可能。これらの写真と映像は、ARグラスやVRゴーグルを使用することで、立体的なコンテンツとして見ることができる。

「XREAL Beam Pro」の背面。距離のある2つのカメラによって3D写真が撮影できる

「XREAL Beam Pro」の背面。距離のある2つのカメラによって3D写真が撮影できる

「空間写真」の撮影画面。撮影時は通常のカメラアプリと変わらない

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USB Type-C接続口が2つあるので、「XREAL」と接続しながら同時に給電が可能

USB Type-C接続口が2つあるので、「XREAL」と接続しながら同時に給電が可能

さっそくドライブインシアターに挑戦

「XREAL Air 2 Pro」とスマホ(「XREAL Beam Pro」)をケーブルでつないだら、車に乗り込んでドライブインシアターに挑戦だ。スマホとカーステレオをBluetooth接続したら、仮想ディスプレイに並んだ動画配信アプリを、スマホの操作で立ち上げるだけである。

映画鑑賞といえば、バケツいっぱいのポップコーンとコーラもお忘れなく

映画鑑賞といえば、バケツいっぱいのポップコーンとコーラもお忘れなく

「XREAL Air 2 Pro」を装着した状態で正面を見ると、見事フロントガラスの奥の世界に、仮想ディスプレイならぬ仮想スクリーンが浮かんでいる。「この光景、どこかで見たな」……。

目の前の仮想ディスプレイに浮かんだ資料の山を、手のジェスチャーで捌くトム・クルーズの「マイノリティ・リポート」だ。ゴーグルを付けて仮想空間に潜るといえば「マトリックス」と「アバター」もあるな。でも、このサングラスを掛けた姿は、どちらかというと「バック・トゥ・ザ・フューチャー」的かも。ARグラスで観たい映画がありすぎる……。

観る作品を決めて再生すると、低音強めに設定してあるお気に入りのカースピーカーから、映像の音声が鳴り響く! 車中ということもあって、少し大きめのボリュームでもあまり気にならない(ほどほどに)。ドライブインシアター最高じゃないか!

結局「Prime Video」で「レディ・プレイヤー1」を観ることに

結局「Prime Video」で「レディ・プレイヤー1」を観ることに

フロントガラス越しの仮想ディスプレイはこんなイメージ

フロントガラス越しの仮想ディスプレイはこんなイメージ

「XREAL Air 2 Pro」は、首の振りに合わせてディスプレイが追尾する「Smooth Follow」モードと、ディスプレイの位置をAR空間上に固定できる「Body Anchor」モードがある。映画館気分を味わうなら、断然固定スクリーンの「Body Anchor」モードがおすすめ。ドリンクホルダーのコーラを手に取ったり、ポップコーンをほおばったり、映画観賞以外の車内の状況を楽しむのもドライブインシアターの醍醐味である。

ひとつ、本来のドライブインシアターの魅力に抗う弱点があった。それは、家族や恋人と一緒に映画を視聴できないことだ。かつてのドライブインシアター普及の背景には、車中なら子どもが騒いでしまっても、まったく気にならないプライベート空間で映画を楽しめるという魅力が大きかったらしい。だがARグラスは着用した本人しか映像を観ることができないので、1人用のプライベートシアターとして没入感をエンジョイしてほしい。

ちなみに、撮影上の理由で明るい時間に挑戦したが、夕方や夜の暗い時間のほうが、ARグラスの脇や下から入りこむ光が少なくて、圧倒的に映像が見やすく、没入度も高いだろう。

ドライブインシアター気分は大満足

ARグラス「XREAL Air 2 Pro」を使ったドライブインシアター体験は、自分がその世界に入り込んでしまう一人称的なVRとは異なり、あくまで鑑賞者の状態で没入感たっぷりに映画鑑賞が楽しめる魅力的なエンターテイメントであった。実際、画面のない空間に仮想ディスプレイが浮くさまは、かなりSF的体験で感動した。

最後に注意点としては、安全で他人の迷惑にならない場所で行うこと。運転が必要な場合はARグラスを外すこと。また、アイドリングストップが推奨されるので、バッテリーが上がらないように注意しながら鑑賞すること。近隣や環境への配慮を忘れずに、ぜひ挑戦してみてはいかがだろうか。

関原元気(編集部)
Writer / Editor
関原元気(編集部)
出版社にてメンズファッション誌やWebメディアの編集に長年従事し、現在は「価格.comマガジン」にて、PC、スマートフォン、スマートウォッチ分野を担当。ユーザー目線で、デジタルガジェットの面白さを届けます。
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