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REGZAからゲーミングモニターが出るってよ!

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TVS REGZAのゲーミングモニター「RM-G276N」(左)と「RM-G245N」(右)

TVS REGZAのゲーミングモニター「RM-G276N」(左)と「RM-G245N」(右)

TVS REGZAが同社初のゲーミングモニター「RM-G276N」と「RM-G245N」を発表した。それぞれの発売日などは以下のとおり。

「RM-G276N」 27インチ(2,560×1,440画素) 12月下旬発売 市場想定価格50,600円前後
「RM-G245N」 23.8インチ(1,920×1,080画素) 11月22日発売 市場想定価格25,300円前後

どちらのモデルも「Fast IPS」パネルを採用し、「RM-G276N」は240Hz、「RM-G245N」は180Hzのリフレッシュレートに対応する。

ゲーミングモニターは「Total Visual Solutions」の1つ

改めて説明するまでもないはずだが、TVS REGZAは日本で有数のテレビメーカーだ。価格.comの「液晶テレビ・有機ELテレビ」カテゴリを見てもその人気ぶりは明らか。そのTVS REGZAが立ち上げたのが、「REGZA GAMING MONITOR(レグザゲーミングモニター)」。TVS REGZAがテレビの分野で培ってきた高画質技術を生かし、ゲーミングモニターの分野に参入する。

映像ソリューションのトータルメーカーを目指し、ゲーミングモニターの分野へ参入。これは「第一弾」製品とのこと

映像ソリューションのトータルメーカーを目指し、ゲーミングモニターの分野へ参入。これは「第一弾」製品とのこと

そもそも「TVS」とは「Total Visual Solutions」の略であり、映像コンテンツに触れるためのソリューション(方法)を拡充したいという思いがあるそうだ。「テレビ離れ」が叫ばれる昨今ではあるが、映像コンテンツを見る機会自体はむしろ増加傾向にあるとして、多様化する現代のニーズに合わせた製品を展開していく構えだ。

シンプルなIPS液晶の2モデル

TVS REGZAが新規の分野へ投入した2モデルはどちらも非常にシンプル。光沢のない「Fast IPS」パネルで、1ms(GTG)の応答速度を謳うことなどが共通点で、映像入力端子はHDMIが2系統とDisplayPortが1系統。

27インチの「RM-G276N」の解像度は2,560×1,440画素でステレオスピーカー(2W+2W)内蔵、「RM-G245N」の解像度は1,920×1,080画素でスピーカー非搭載、このあたりが両機の大きな違いだ。

最大リフレッシュレート240Hzの27インチモデル「RM-G276N」

最大リフレッシュレート240Hzの27インチモデル「RM-G276N」

最大リフレッシュレート180Hzの23.8インチモデル「RM-G245N」。明るさが異なるが、どちらもHDR10に対応している

最大リフレッシュレート180Hzの23.8インチモデル「RM-G245N」。明るさが異なるが、どちらもHDR10に対応している

入力端子はHDMI 2系統とDisplayPort 1系統。2モデルとも3.5mmステレオミニ仕様のヘッドホン出力(アナログ音声出力)を持っている

入力端子はHDMI 2系統とDisplayPort 1系統。2モデルとも3.5mmステレオミニ仕様のヘッドホン出力(アナログ音声出力)を持っている

「REGZAからゲーミングモニターが発売される」と聞いたときは、LGエレクトロニクスの「SMART Monitor」(※)のようなコンセプトの製品なのかと想像したが、実際はテレビとしてのREGZAを移植したようなものではない。画面UI(OSD)などはテレビとはまったく異なるうえ、リモコンが付属するわけでもないのだ。
(※PCモニターにテレビと同じOSをインストールした製品。詳細は関連記事を参照)

あくまで、ゲーミングモニターとして企画された製品に対して、(テレビの)REGZAチームの高画質ノウハウを投入する……という建て付けのようだ。

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2022/12/22 13:00

「REGZAっぽい」のは映像モードとHDRの暗部再現性

それでは、ゲーミングモニターにわざわざ「REGZA」を冠するのにはなぜか。「RM-G276N」と「RM-G245N」では、主に映像モードと暗部の再現性にこだわりがあると紹介された。

テレビで有名な「REGZA」が「リアルなゲーム体験」のための高画質技術を考えたという

テレビで有名な「REGZA」が「リアルなゲーム体験」のための高画質技術を考えたという

4つのゲームモードを搭載

ゲーム向けの4つに加え、一般コンテンツ向けの3つの映像モードを搭載

ゲーム向けの4つに加え、一般コンテンツ向けの3つの映像モードを搭載

特筆すべきは、ゲームジャンルに応じた映像モードを4つも持っていること。暗いシーンでも隠れた敵を発見しやすいように暗部視認性を高めた「FPS」、作品の世界観を鮮やかに再現する「RTS/RPG」、シャープネスを強めにかける「MOBA」、明部階調性や暗部視認性を重視した「レーシング」といった具合だ。

さらに、一般コンテンツ向けにも「映画」「スポーツ」「標準」が用意されており、PCモニターとして、さまざまなコンテンツ再生にも対応できるよう配慮されているようだ。

特にHDR映像で暗部の視認性がポイント

「FPS」モードなどでは暗部視認性を重視した画質調整が行われる

「FPS」モードなどでは暗部視認性を重視した画質調整が行われる

普段テレビのREGZAを取材することの多い筆者が興味深く聞いたのは、PQの調整に特徴があると説明された点だ。これはHDR映像でのガンマの話(※詳細は以下の関連記事を参照)。画質という意味では黒は黒らしく表現したいいっぽう、黒が沈みすぎると視認性が悪くなる。ここをゲーム独自のバランスで検討していますよ、ということのようだ。

映像表示機器が対応できる以上の広い明暗差が定義されているHDR映像では、それをどうトーンマッピング(簡単に言えば圧縮・最適化)するか、が重要だ。この処理技術と見せ方に「REGZA GAMING MONITOR」ならではのよさがあるのかもしれない。

ゲーミングモニターでの“REGZA画質”がどの程度訴求力があるのか、今後の動きに注目したい。

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2021/06/04 13:00
柿沼良輔(編集部)
Writer / Editor
柿沼良輔(編集部)
AV専門誌「HiVi」の編集長を経て、カカクコムに入社。近年のAVで重要なのは高度な映像と音によるイマーシブ感(没入感)だと考えて、「4.1.6」スピーカーの自宅サラウンドシステムで日々音楽と映画に没頭している。フロントスピーカーだけはマルチアンプ派。
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