人気の格安スマホ「ZenFone 5」の後継機種の実力は?

「ZenFone 2」が好調な滑り出し! SIMフリースマホの本命の予感再び

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大手キャリアと契約するよりも月々の携帯電話料金を安く抑えられることから人気のSIMフリースマホや格安SIM。SIMフリースマホの定番モデルとして人気なのがASUS JAPANの「ZenFone 5」だ。必要十分な性能を備えながら、手ごろな価格で入手できるのが人気の理由だ。価格.com最安価格は16GBモデルが28,940円。発売から約6か月が経過しているが、価格.comの「スマートフォン」カテゴリーの人気ランキングでは4位に入っており、その人気は衰えていない。

そんなZenFone 5の後継モデル「ZenFone 2」が5月16日に発売された。気になる価格は、一番安価なモデルの価格.com最安価格が38,660円。ZenFone 5よりも1万円ほど高く、安さという魅力は薄れているものの、インテル製のCPUや高解像度な液晶ディスプレイを搭載するなど、ZenFone 5から大幅にスペックが強化されている。価格.comの「スマートフォン」カテゴリーの人気ランキングでは早くも1位を獲得しており、注目度は非常に高い。ZenFone 2の進化点をくわしくチェックしていきたい。

※記事中の価格.com最安価格、各種ランキングの順位は2015年5月21日時点の情報です。

インテル製CPUやフルHD解像度の5.5型液晶ディスプレイを搭載するZenFone 2。2GBのメモリーを搭載するエントリーモデルの価格.com最安価格は38,660円

余裕のあるスペックで、長く安心して使える

ZenFone 2は、搭載するCPUの種類、メモリーとストレージの容量の違いで3機種をラインアップする(下表)。今回は4GBのメモリーと64GBのストレージを搭載した発売前の「ZE551ML-**64S4」を試用している。

 

 

ZenFone 2の最大の特徴は、ZenFone 5から大きく性能が向上していること。今回試した最上位機種は、CPUにインテルの「Atom プロセッサー Z3580」(2.33GHz)を採用する。メモリーは4GBで、ストレージは64GB(eMMC)。スマートフォンというよりも、Windowsタブレットのようなスペックだ。各種ベンチマークでもトップクラスのスコアを叩きだしている(下図)。4GBのメモリーをフルに活用するには、後日実施予定のOSのアップデートまで待たなければならないが、動作は軽快そのもの。アプリの切り替えが速く、タッチレスポンスも高速だ。4GBのメモリーがフルに使えるようになった暁には、さらに軽快に動作すると思われる。

スマートフォンの処理性能は、頭打ちと言われているが、やはり高速なCPUを搭載しているのは心強い。これだけ性能に余裕があれば、将来、アプリケーションが増えたり、データが増えたりしても、長く軽快に使えるだろう。

ベンチマークアプリ「Quadrant Professional Edition」の結果

ベンチマークアプリ「Quadrant Professional Edition」の結果

ベンチマークアプリ「AnTuTu Benchmark v5.7」の結果

ベンチマークアプリ「AnTuTu Benchmark v5.7」の結果

ベンチマークアプリ「Geekbench 3」の結果。いずれもトップクラスのスコアを記録している

ベンチマークアプリ「Geekbench 3」の結果。いずれもトップクラスのスコアを記録している

外箱にはインテルのロゴマークがついている

外箱にはインテルのロゴマークがついている

ハイスペックモデルにふさわしい高級感が増したボディ

バックカバーはプラスチック素材だが、金属に見えるような塗装が施されており、ZenFone 5よりも高級感が増している印象だ。ディスプレイのサイズが5.5型なので、本体はそれなりに大きい。アップルの「iPhone 6 Plus」と並べてみたが、ほとんど同じだった(下写真)。手の小さな人では片手で操作するのは難しそうだが、背面がカーブしているので持ちにくくはない。ただ、背面がカーブしているために、机に置いて使うと、戻るボタンやメニューボタンを押すと、グラグラしてしまう。カラーは、今回試用しているレッドのほかに、ゴールドとグレー、それに部材の調達の遅れで発売が延期されたブラックの4色を用意する。

ZenFone 5から大きく変わったのがボタンのレイアウトだ。側面のボタンがなくなり、上部に電源ボタンを、背面にボリュームボタンを配置する。電源ボタンが上部に配置されたので、ロックを解除しにくくなっているが、「タッチジェスチャー」機能が搭載されており、ディスプレイを2回叩くとロックを解除できる。ボリュームボタンは片手で持った状態で、ちょうど人差し指が届く位置にあるので、音量を調節しやすい。

プラスチック素材だが金属調に見える塗装が施されているバックカバー。質感も高く、ハイスペックなモデルにふさわしい仕上がりだ

背面に配置されたボリュームボタン。人差し指で押しやすい位置にあり、音量を調節しやすい

背面に配置されたボリュームボタン。人差し指で押しやすい位置にあり、音量を調節しやすい

ディスプレイは5型から5.5型に大きくなり、解像度も720×1280から1080×1920にアップしている。解像度に不満はないものの、使っていて気になったのが、画面の明るさを最大にしても、少し暗いこと。屋外でカメラを使うときなどは、画面が少々見えにくい。また、ディスプレイ下のタッチボタンにバックライトがないので、暗い場所では見えにくい。ZenFone 5でも指摘されていた点だが、新モデルでも改善はされなかった。

バッテリー容量は3000mAhで、ZenFone 5よりも容量は増えている。ただし、ディスプレイの大型化と高解像度化、さらに高性能なCPUを搭載したことで、連続待受時間や連続通話時間は短くなっている。このほか、39分で60%のバッテリー充電ができる急速充電機能に対応。付属の充電器でしか使えない機能だが、短い時間で充電できるのは助かる。

左からZenFone 5、ZenFone 2、iPhone 6 Plus。5型のZenFone 5よりも一回り大きく、5.5型のiPhone 6 Plusとほぼ同じサイズ感だ

タッチボタンにバックライトがないので、暗い場所だと見えにくい。慣れてしまえば問題ないが、慣れるまでは「戻る」ボタンがなかなか押せなくて困った

 

 

定評のある「Zen UI」を搭載。カメラは1300万画素に強化

ZenFone 2は、ZenFone 5で定評のあったユーザーインターフェイス「Zen UI」を引き続き搭載する。OSは「Android 5.0」だが、独自にカスタマイズされており、なかなか使いやすい。アプリをフォルダーで管理できたり、下から上にスワイプすると「ホーム画面の管理」が呼び出せたり、細かいところまで手が加えられている。基本性能の高さと、使い勝手のよいユーザーインターフェイスの組み合わせにより、実に快適に操作できるのだ。

前述のタッチジェスチャーは、ダブルタップでロック解除のほか、画面の上で「C」という文字を書くとカメラが起動するなど、ユニークな機能も備える。マルチユーザー機能の「SnapView」モードという新機能も搭載。電話帳やユーザーデータなどを切り替えて、1台のスマートフォンを仕事用とプライベート用とで使い分けられる。日本語入力システム「ATOK」も引き続き搭載している。

タッチジェスチャーは「ZenMotion」という機能のひとつで、設定からオン・オフできる

タッチジェスチャーは「ZenMotion」という機能のひとつで、設定からオン・オフできる

タッチジェスチャーは、画面の上に「W」と書くとブラウザーが起動するなど、面白い機能だ

タッチジェスチャーは、画面の上に「W」と書くとブラウザーが起動するなど、面白い機能だ

「モーションジェスチャー」は、本体を振ると、スクリーンショットとやることリストにタスクが保存される機能だ

下から上にスワイプすると「ホーム画面の管理」が表示される。「設定」画面などへ素早く移動できて便利だ

下から上にスワイプすると「ホーム画面の管理」が表示される。「設定」画面などへ素早く移動できて便利だ

iPhoneの「iOS」と同じように、アプリをフォルダーで管理できる

iPhoneの「iOS」と同じように、アプリをフォルダーで管理できる

ZenFone 5と同様、日本語入力システムとしてATOKを搭載

ZenFone 5と同様、日本語入力システムとしてATOKを搭載

スマートフォンの重要な機能であるカメラも強化されている。格安スマホでは800万画素クラスのモデルが多いが、ZenFone 2では1300万画素のカメラを備える。「HDRモード」や「ローライトモード」など多彩な撮影モードを備えるので、いろいろと楽しめそうだ。インカメラも200万画素から500万画素にアップしているのに加え、85度という広角レンズを採用しており、自分撮りにもちょうどいい。実際の写真も、最新のiPhoneやXperiaなどと比べても大きく見劣りしない印象だ。

アウトカメラは1300万画素にアップ。明るいF2.0のレンズを備える。高級スマホと比べてもそん色ないスペックだ

多彩な撮影モードを用意する

多彩な撮影モードを用意する

スマートフォンのカメラとして不満のない写り

スマートフォンのカメラとして不満のない写り

暗所でも撮影できる「ローライトモード」で撮影した写真。暗い部屋で撮影したものだが、ぬいぐるみの毛までしっかり撮影できた。ローライトモード撮影時は300万画素(画像サイズは2048×1152)となるが、フラッシュを使いたくないときには役に立ちそうだ

ZenFone 2は、micro SIMカードスロットを2つ搭載するデュアルSIMモデルだが、片方のスロットは2G専用スロットで、海外での利用を想定したものだ。通信方式はFDD-LTE方式、W-CDMA方式、GSM方式をサポート。LTEの対応周波数は、2100MHz(1)/1900MHz(2)/1800MHz(3)/1700/2100MHz(4)/850MHz(5)/800MHz(6)/900MHz(8)/1700MHz(9)/800MHz(18)/800MHz(19)/700MHz(28)(カッコ内は対応バンド)。NTTドコモ系のMVNO(仮想移動体通信事業者)のSIMカードを利用できるほか、多くのMVNOが自社のSIMカードとセットでZenFone 2を販売している。選択肢が豊富に用意されているのも、ZenFone 2の魅力だ。

micro SIMカードスロットを2つ搭載する。片方は2G回線専用で、海外での利用を想定したものだ

micro SIMカードスロットを2つ搭載する。片方は2G回線専用で、海外での利用を想定したものだ

国内で2枚のSIMカードを用意して使い分けるといった使い方はできない

国内で2枚のSIMカードを用意して使い分けるといった使い方はできない

SIMフリースマホの新たな定番モデル

必要十分な性能と手ごろな価格が魅力だったZenFone 5に対して、新型のZenFone 2はメインのスマートフォンとしてバリバリ使いたい人でも不満なく使えるモデルに仕上がっている。安さという魅力がやや薄れてしまったのは残念だが、競合他社のモデルに比べれば価格競争力は高い。もちろん、iPhoneやXperiaなど、いわゆる高級なスマートフォンに比べれば、ボディの質感やディスプレイの明るさ、内蔵スピーカーの音質といった面では劣るものの、それでも十分魅力的なモデルだ。

ASUS JAPANのオンラインショップをのぞくと、一番安価なエントリーモデルはすでに在庫切れとなっている。一番の売れ筋と見られるブラックモデルの発売が延期されたのは残念だが、上々のスタートダッシュを見せている。大手キャリアから夏モデルが発表されたばかりのタイミングでありながら、人気ランキングで1位を獲得しているZenFone 2。前モデルのZenFone 5と同じように、SIMフリースマホの定番モデルになる可能性は高い。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

製品 価格.com最安価格 備考
ZenFone 2 メモリ4GB/ストレージ64GB SIMフリー 25,699 5.5型フルHD液晶を搭載したSIMフリースマートフォン
ZenFone 2 メモリ4GB/ストレージ32GB SIMフリー 26,999 5.5型フルHD液晶を搭載したSIMフリースマートフォン
ZenFone 2 メモリ2GB/ストレージ32GB SIMフリー 19,999 5.5型フルHD液晶を搭載したSIMフリースマートフォン
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2016.12.1 更新
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